NHKの放送コンテストとか、日韓海峡映画祭のコンテストとか、バイト先の職場柄から応募作品を拝見する機会があります。
(ほとんどの場合、審査には関わりません。上映とか、作品の保管とかをします)
そんな作品の中に、私は非常に面白いと思うドキュメンタリー作品がありました。
編集もキチンとしているし、何より撮影の困難さがしのばれました。
同じ作品を見た人に「あれは良かったですね」と言うと、その人は渋い笑顔で「まぁ…」みたいな答えでした。
どうやら、その人にとってはつまらなかったらしいのです。
つまらない理由を聞いて行くと
「まぁ…なんていうか…ああいう撮っただけ、撮れただけって作品を高く評価するのはどうかなぁ」
みたいな返事でした。
いろいろと反論したいのですが、この話を突き詰めて行くと「オレはこんな映画が見たい!」という趣味嗜好の問題にしかならないような気もします。
「結局、アンタのセンスが悪いってことよ!」「オマエみたいなヤツに言われたくないネ」みたいな醜い会話にしか発展しそうにありません。
「趣味嗜好」という暗くて深い溝がこの人と私の間にはあるのだなぁと、しんみり感じたのでした。
