何かとても評判が悪い。しかし初回から録画して観ているが、僕はとても良いと思う。
大河ドラマとして題材が弱いとか言うが、今までの題材の方が果たしてNHKが取り上げる題材として相応しいかと考えてしまっている。
最近は原作の無いものが多く、坂本龍馬を除けば、原作による人物像が固定してしまっていないものが多かったと思う。
歴史上の人物を取り上げる際、そのイメージをどう描くかが課題だと思うが、固定観念を覆しても不味いと思う。だから著名な人物を描くことで、大河ドラマとしては視聴率は取れるだろうが、内容に実があるかと問えば疑問を呈さずにいられない。
逆に今回は、杉文って誰だと疑問ばかりの論調が目立つが、実際に観てみると登場人物に味があって最初の数分で大ファンになってしまった。
最も、いきなり井上真央が出てきたときは「配役に頼っていて、評判通りダメだこりゃ」と思った。しかし、少女時代の子役がとても良く、その上、時代背景を丁寧に描き、配役に頼らない脚本のすばらしさを感じ取ることがでた。
無名の人間に光を当てることで、歴史を動かそうとする市井の人物たちを、非常に生々しく描くことに成功していると思う。
実際、吉田松陰らが、一夜にして思想を固めたのではなく、日本を憂う気持ちが時代の流れの中で固められていった様子が活き活きと描かれていると思う。
杉文という人物は知らないだけに、なんの先入観も無く観ることができた。
配役などで気に入らない点もあるが、これは個人の主観の問題だし、セクシーが売り物とか訳の判らない宣伝文句も、物語とは関係ないので気になることは無かったし、寧ろどこにそんなシーンがあったのか分からない。
敢えていえば、宣伝とは関係ないところで評判となった井川遥の存在感を褒めるべきだろう。
俳優らが、「視聴率など関係ない。素晴らしいドラマに出られていることの方が大事だ」といった発言をしているが、NHKも視聴率に騙されることなく、題材と脚本に頼ったドラマ作りを心掛けて欲しい。それはやがて俳優や著名な原作に頼らないドラマ制作の本来あるべき姿に立ち返る切っ掛けになると思う。
まだ観ていない方は是非観て欲しい。
最も、僕自身は途中から観るのはイヤなので、他人には強要しませんが。