「カッコいいですか?」
と、聞いたのは梨華。大味で量が多いアメリカン料理を真剣にそしてもぐもぐと、私達がおおかた、食べ終えようとする頃だった。私達は食べるのに集中していたし、それでなくても梨華はあの後、発言を控えている感さえあったのだけれど。
「え、なんのハナシ?」
「 ン? だ・か・ら。矢口さんの婚約者。」
先程の失敗(?)にもめげず、再び反旗を翻した梨華は、テーブルに両肘をついた。
そしてそのまま、ニコニコと矢口さんを見つめている。無邪気なのか、計算なのか。
私にはわからなかったけれど、そんな梨華の姿はとても好ましいと思った。


「どんな人なんですか~?気になる~。ね、ひとみちゃん。」
「ウン。」
(梨華と私は‥、結婚なんて出来ないんだろうなー。どう考えても。)
そんな事を考えつつ。
(というか、人並みのシアワセなんて、ウチらにはもったいないっすよ。)
「べつにいい!ってゆうかけっこう幸せ!」
脈絡も気にせず、思わず口に出してしまう。



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