2人がこれ以上続けるコトに、もう私は、意義を見出せませんでした。あの腕は確かに疑わしいし、真希ちゃんを思うひとみちゃんの気持ちもわかる。でも現場を見たわけではないから、もしかしたら本当は、真希ちゃんの言う通りかもわかりません。アヤしいケド。


でも、コトの真偽はともかく、真希ちゃんのような立場の人に私達が本当に意見をすることなどできないのかも知れないし、そもそもひとみちゃんの頭に、こんなに血が上ってしまっては、望んだようなよい成果など、得られるはずないと思いました。
(そろそろ仲裁なんかに、入ってみた方がいいのかしら‥?)
上手くおさめる自信なんて、毛頭なかった。けれど。
それでも私なりになんとかやってみようと、思い立った時でした。


真希ちゃんの素直そうな笑顔が、いつもと変わっていた訳ではありません。
口調だってやわらかだったし、どちらかと言えばのんびりしていた‥。
なのにそのときの一連の動作は、支配者たる誇らしげな威厳と風格を、何重にも纏わせていたのです。


オイオイよっすぃ~。信じるべきはアタシ?それともアイツら?どっちなんだよ、ん?


ゆっくりと身を乗り出して真希ちゃんが掴んだのは、目の前に座ったひとみちゃんの胸ぐら。引き寄せる腕はむき出しでちからづよく。

「とりあえずマキちゃんて、呼ぶのやめるトコから始めな。」



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