少しきょとんとして。
「‥なんで?」
「マゾですか?あんなに言われて平気なの?おかしい。真希ちゃんが何も言わないからアイツら調子にのるんでしょう!?」
「よっすぃー。」
ひとみちゃんはその激しい憤りのせいで、顔の色を反対に失くしています。
対する真希ちゃんは苦笑していて、やさしい声音でひとまず、なだめようとしました。
「相手にするだけ、無駄なんだよ? てかヨッスィ~知ってんでショ?わかっててブリッ子してんなよ? きゅ~ん?」
途中から剽軽な、いつもの調子に真希ちゃんが戻ると、ひとみちゃんは、また黙った。
けれどこの噛み合わせてもらえない状態に、ひとみちゃんがずいぶん苛立っているのは、一目瞭然だったんです。
真希ちゃんだってそんなひとみちゃんの心理を、本当は解っているはずなのに。て、言うか、わかっていなかったらちょっとおかしいと思います。
背後で起こっている事態に、一体気付いているのかどうか、加護ちゃんは一度もこちらを振り返らず、次の番組を見始めています。
居間にある、大きいけれど一枚板のテーブルに、私達4人は、着いていました。
ニコニコとあくまで罪のない顔で真希ちゃんが笑っていて、その正面のひとみちゃんは激昂で唇を震わせている。
加護ちゃんはそれを完全無視。そういう密室だったんです。
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