「おかえり、‥!」
そうひとみちゃんは言ったけど、私と同じで、さっきまでテレビとか雑誌の中にいた真希ちゃんに、やっぱりちょっと落ち着かないみたい。
やっぱり、すごく不思議なカンジ。昨夜の出来事は嘘ではなく、ここがG教なのもまた嘘じゃない。真希ちゃんを見ていると、現実と非現実が私達の場合、いったいどこから逆転してしまったのか‥、と、そういう不思議な感情が巡ったりしました。
私達の様子を特に気にするわけでもなく、
「腹減った~ン。」
などと言いながら、真希ちゃんはずんずん近付いて来ます。私達の横に来て、ぺたりと腰を下ろします。まるで蝶の鱗粉のように、自分がオーラをまき散らしていること、それに彼女自身、一体気づいているのでしょうか?
きらきらした残像を目で追いかけていたひとみちゃんはやがて、不器用に言いました。
「あ、ええと。早いんだね、なんか。もっと遅くなるのかと思ってた。」
「今日は本部に行ってきただけ。あとはオフよん。」
「加護ちゃんは?」
と、私がたずねると
「あのコは今日ずっと仕事。でも、そんなに遅くなんないんじゃないかなー。それよりそうめん食べる?」
と、逆に聞き返されちゃいました。
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