突然の訃報で驚いた。
残念ながら、あまり好きなプレイヤーでは無かったので、彼のリーダーアルバムは持っていないと思う。
(後述する「コロシアム」は所持しているが、二度と聞く気はしない)
今回、改めて履歴を見てみて、その理由を垣間見ることができたので記したいと思う。
まずギタリストとしては、ブルースなのかブログレなのかハードロッカーなのか、良く判らない一面があった。今回、バンド遍歴を調べてその理由が理解できた。
「コロシアム」時代はあまりにも有名だが、その後正式参加する「シンリジィ」にもその前に参加しているということである。
そして「コロシアム」時代を経て、ジャックブルース等との共演。その後、ブルースギタリストへと変貌する。
彼を嫌いな理由は、キングクリムゾンと相反する立場にいるからだ。
その理由は、プレー自体がクリムゾンとは全く違い、「アイルランドからのキングクリムゾンへの回答」とまで、そのプレーは評されている。
そう物議を醸しだした当時、キングクリムゾンはジャズプレイヤーとの共演、特にウッドウィンド(木管楽器)の使用により、クラシカルなイメージが付きまとっていた。それを打ち破るように、ハードなサウンド(「太陽と戦慄」「暗黒の世界」「RED」)を打ち出していたのだが、ジャズファンからは「マハヴィシュヌ・オーケストラ」の亜流と揶揄されていた。
それに比べゲイリームーアはストレートなロックであり、「コロシアム」時代にはブログレジャズと称しながらも、実際にはブルースそのものだったことから、比較されていたものと思われる。
以前にエントリーしたが、キングクリムゾンの実質的リーダー・ロバートフリップが、ブルースを主体としながらも、クラシカルでジャージーであったたため、それがブログレロックとして定着してしまったきらいがある。
それに対してムーアは、ロックはあくまでもブルースを主体とした、ストレートなものであることを証明したかったものと思われる。
ゲイリームーア自身は、先に述べたように好きなアーティストでは無い。
多くの僕の好きなアーティスト(サイモンフィリップス・グレッグレイク等)と共演していても、彼のプレーが僕の琴線に触れることはなかった。
ロックがストレートに表現されることは、決して嫌いでは無いが、僕が好みはロバートフリップのように考える音楽である。それはもう女性の好みそのものだ。
彼の訃報で、改めてその実績が見直され、その音楽を耳にする機会が増えると思うが、刺激が無くなると思うと、それなりに寂しいと感じる。
ご冥福をお祈りする。