ギターいじりは楽しい!

ギターいじりは楽しい!

ジャンク安ギター・ベースのリペアとカスタマイズ、エフェクターなど、とにかくギターを楽しもうという日記です。

今年ももうあとわずか。

まとまった時間の取れる年末年始休暇中に初の自作エフェクターに挑戦しようと目論んでいるので、電子部品を大量に買い込んでいます。

今日はエフェクターではないのだけど、タイトルにも書いてるようにパワーサプライのDCポートをUSB-Cに変換するボックスを作ってみようと思います。

エフェクターほど考えることがないので、練習も兼ねてます。

なぜこんなものが必要なのかというと、最近はDC9VではなくUSB-Cで給電する機器がちょいちょいあるんですよね。

もともとキーボード等はPCを接続するケースの多いのでMIDI関連が特に。

でもそういった機器はエフェクターボード内でもMIDIを扱う際にはちょっと使いづらい。
 

例えばこんなMIDIコントローラー。

あとはこれも

 

ま、単に僕自身が使ってみて困ったから今回のを作って問題解消ってところです。

 

メインの部品は、

 

1. DCジャック(パワーサプライからの電源を受ける)

 

2. DCDC降圧コンバータ(DCからの電圧を5Vに変換)

色々あるので、入力電圧が9〜18Vに対応して5V出力が可能なものを買いましょう。

 

3. USB-Cコネクタ(USB機器に電源給電)

僕が使っているのはこれではないですが、VBUS、GND、CC1、CC2あたりがあれば大丈夫。

 

回路の大筋はこれら3つを上から順番に繋ぐだけです。
最終形では逆流保護や電圧安定、ノイズ抑制なんかも入れるのでもう少し複雑になります。

 

配線はユニバーサル基盤上でやりますので、そちらは別途用意。
 

注文しておいたパーツが届いたので、早速ブレッドボードで実験してゆきます。

 

最初にDCジャックですが、MJ-14のようなパネルマウントだとケースがないうちは固定できないので、
実験用にブレッドボードに挿せるDCジャックをDIP化するパーツがあるので、そちらを別途購入して自作しました。

こういった完成品もありますが、こんなパーツで簡単に自作できます。
2.5mm標準DCジャック 基板取付用 MJ-180P

DCジャックDIP化基板

細ピンヘッダー 1×4 2個

自作すれば1個170円ですw

 

まずはこれの導通確認からはじめます。

導通はOK。きちんと9V出てます。
 
次はメインの5Vへの降圧コンバータ。
これも自作できるみたいだけど、全部自作するのはしんどいので今回は完成品のコンバータを使用しています。

このコンバータは裏面にこんなポートがあって、希望の電圧値のポートを繋ぐとその電圧に降圧してくれる仕組み。
USB向けに5Vが必要なので5Vと記載のあるポートをハンダで繋ぎます。

ではブレッドボードに降圧コンバータを置いてDCジャックから回路を繋いで導通確認。

繋ぐ際はDCがセンターマイナスになっているので極性に注意。

導通はしたけど、電圧が3.56Vとなショボーン

間違いなく5Vの設定にしてあるのですけどね。

 

ここでとあるレビュー記事を思い出した。

まさに同じ状況。

 

5Vのハンダを除去して9Vを繋いでみたら、5V弱の電圧が出たので次に進みます。

USB-Cコネクターボードはこんな配置。

USB-Cは24ピンあるのだけど、そのうち12ピンを基板上に取り出しているボードです。

VCCとGNDの接点が2つあるのはUSBコネクタの上下用です。

USB-CはAやBのように上下の形状が違ったりせず上下気にせず挿せるのだけどそれは形状だけの話でちゃんと上下はあるので作る側としてはどちら向きに挿しても使えるように結線しなきゃダメというところ。
それゆえに、SBU/DN/DP/CCは上下に逆配置で接点が置かれています。

とりあえず実験用にVCCとGNDの4本にピンヘッダーを取り付けました。

 

DCジャック(+) → (IN+)降圧コンバーター(OUT+) → (VCC)USB-C
DCジャック(-) → (IN-)降圧コンバーター(OUT-) → (GND)USB-C
のように配線してUSB-CにZOOMマルチストンプ+が起動するか確認。

(今度はUSB-Cのテスターを入れてます。)

起動した!

調子に乗ってUSBを分岐してみた(笑)

これも一応両方起動した。

 

だけど、

電圧低くね?

USB2.0や3.0の仕様では±5%が安定動作の推奨とされているので4.55Vは推奨値未満。

一応今は動いているけど使用状況によって不安定になったり、そもそも起動しない機器もあるようなので、これは良くない。

 

やっぱり安物コンバータはダメなのかなぁ?だとか、これはボツ作か?等と考えながら2日ほど放置。

ふとコンバータの基板上にトリマーPOTがついていることを思い出してこれで調整できれば良いのになぁなんて考えたのでした。

説明書を読んだ限りでは裏面のポートで固定電圧を指定した場合はトリマー調整は無効で、可変設定の場合のみに有効なものだと思えたのだけど、ダメ元で回してみたらしっかり調整できたのですよ。

早速テスターで電圧を確認しながらちょうど良さそうなところまで調整。

これで推奨値の範囲内に。

これは最終版で逆流保護のためショットキーバリアダイオードを入れた時の電圧降下(0..25〜0.35V程度)を見込んでも安心ライン。

もちろん起動も問題なし。

これで基本回路は完成ですね。

 

しかし、MS-60B+で280mAかぁ。。。

そもそもMS-60B+はDC9Vでも200mA弱は必要で、メーカーとしては余裕をみて9V500mA推奨なのですけどね。

例えばCAJのDC DC Station IIのポートは150mAが6つに500mAが2つなので、500mAのポートを使うことになるのだけど、MS+系なら1台、200mA以下の機器ならギリギリ2台。(実際は9V給電できるものは9Vで使うけどね)

 

そう考えると最初はパワーサプライのポートをUSBポート化できたら良いなぁなんて単純な発想だったけど、実は簡単な話でもないみたい。

裏技的な使用方法(むしろ正攻法?)だけど今回使用している降圧コンバータが20V入力までは対応しているので、DCDC Station IIの12V Linkポートを使う手もありますね。

Linkポートならパワーサプライの電源の元になるアダプタまたはモバイルバッテリーの最大供給可能電流までならパワーサプライ本体側の使用電流を差し引いた余りを全て使えるはずなので少し消費電流大きめの機器を複数台安定動作させることも可能かな。

 

とはいえ、今回は試作機なので現実的なあたりでUSB-Cを2ポートで考えてみたいと思う。

 

続編は逆流保護、電圧安定、ノイズ抑制を加えていよいよ基盤へ配線ですが、
年の瀬ということもあって、家の事とか、忘年会ライブだとか作業やイベントが多いので年内にできるかなぁ。

 

続く