母が深夜に叫び声をあげる。
驚いて覚醒する。
私のアパートでは、隣の若いカップルも話し声が聞こえる時があるが比較にならない大声だ。
12月で母は仕事を辞めた。
金銭面だけではない心配があった。
役割喪失。
退職の日、家のこたつの前で母は泣いていた。
スタッフから頂いた様々なプレゼント。
ひと月後、私は母に尋ねた。
仕事辞めてどう?
「うーん」、
少し時間をおいてまた尋ねた、
「ぽっかり穴が空いた感じだな」
母は答えた。
母の心配は私だという。
フワフワして見えるらしい。