フリマアプリにどっぷり

来週には、旅立つというのにいまだにフリマアプリ中心の生活を送っている。

フリマアプリを始めてからというものの目から鱗が落ちたような気持ちになっていた。
それは、私はなんでも3倍の量を購入することに気がついた。

フリマアプリでは、エプロンがとぶように売れた。気がつけば7つもエプロンを持っていた。
化粧水もよく売れる。使用途中と未開封の化粧水が何本もあった。
健康食品、ダイエット食品もよく売れた。100食以上のストックがあった。
スープジャーは、5つも持っている。
物を収集しては忘れ、気がつけば物に囲まれ窒息しそうになっていた。

母親も家人も私の持ち物の多さにうんざりしていた。私も心の奥では途方に暮れていた。
昨日、今は早朝なので正確には一昨日、私に3年がかりでスマホを持つように説得してくれた友人と会った。私は彼女に会ってお礼がしたかった。ランチとその後のおやつをおごった。
　
SNSを通して、人付き合いも少し楽になったと私が話すといつも無表情の彼女の表情が変わった。
皆によく思われたくて、迎合してしまうことも多くて疲弊していたけど今は余裕が生まれた気がすると伝えた。

フリマアプリの中の私は、すこぶるいい人だ。
私が出す商品と同じものを他の方は倍近い金額設定にしている。また、値切られることにも寛容だ。たいていはいいなりになる。何しろつかの間のフリーだ。フリマに邁進し精一杯コミュニケーションをとった。当然、ユーザーからは好評価である。
少しでも心配なコメントをいただけば、カウンセリングマインドで対応する。自己満足だけではない双方の満足感だ。

これ、論文に書けないかな？とか言いながら早口で話していた。
　
友人がつぶやいた。
「いい人でいようと頑張ったことが、仮想現実の世界で充分だと気づいたのかな」
我が意をえたり。
そして、何年間かまとまった期間仕事を続けると話すと無理をしないで、辛かったらすぐ戻ってきたらと話していた。

改札口で握手をして別れた。