【介護者へのメンタルサポート】

介護者は、要介護者の疾患等の現実に向き合った場合、次のような心理プロセスを辿るとされています。

 

①驚愕の段階(驚きとともに落胆し戸惑う時期。医師に認知症であるという現実を知らされ驚

          愕するのが最初の反応。)

   ↓

②否認の段階(否認と驚愕はほぼ同時にやってくる心理状態。
          「医師の誤診ではないか?」と否定する。)

   ↓

③怒りの段階(介護者はその後要介護者の行動に現実的に直面することになる。

   ↓     これが繰り返され、徐々に否認が不可能になってきたとき、介護者の気持ちに

          立ち現れてくるのが怒りの感情である。

 

④抑うつの段階(介護生活が長いと体力を使い果たし、気分も沈みがちになって燃え尽きて
           しまう。→バーンアウト(燃え尽き症候群))

   ↓

適応の段階生活の中に支援を受けることが習慣化し介護者自身が自分の時間を持

   ↓     持てるようになるという物理的側面と、介護は1人だけでやらなければならな

         ものではなく、人の手を借りても構わないのだと思える精神的な側面を指す。)
 

⑥再起の段階(現状のありままに受け入れられる段階。
          要介護者の人の体験している世界を理解し、認めた上で受け入れるため、

         要介護者の人に対してのいとおしさや慈しみを感じることができるようになる。)

 

プロセスのどの段階にあるか?を把握しつつ、ケアマネージャーは支援していく。

 

具体的なケアには、以下の3つの方法がある。

 

1.ストレスの軽減

 認知症の症状がめまぐるしく変化することがあるため、ストレスが溜まりやすくなる。

 ①食事と睡眠はきちんと取り、介護者自身の体調を整える!

    介護者自身が健康でないと要介護者の人にも影響が及ぼすことがあると説明する。

 

 ②介護そのものを一人で抱え込まない!

    外部からの支援を求めるよう、フォローする。

 

 ③完璧を目指さない!

 一生懸命に関わろうとする介護者ほど、完璧を目指し、完璧に介護できない自分を責         める傾向が強い。あまり気にしないよう促す。

 

 ④抜きの時間を設ける!

デイケアやショートスティを利用し、介護者の負担を軽減し、自分の時間をもっても  らう。他人に介護を任せることに罪悪感を抱かないように促す。

 

※②と④に該当するケアをレスパイトケアという。

レスパイトケアとは、在宅介護の要介護状態の方(利用者)が、福祉サービスなどを利用している間、介護をしている家族などが一時的に介護から解放され、休息をとれるようにする支援のことです。

2.医学的知識の提供

医療従事者は、認知症のそれぞれの疾患の特徴についての知識をもって家族介護者と接することが望ましい。

 

3.主たる介護者と介護協力者の関係調整

介護者は配偶者や親族が介護の苦労を理解してもらえないジレンマに陥ることがある。

第三者である医療従事者が他の家族に正しい説明を施し、家族間の調整をすることが必要。

プロセスのどの段階かを確認し、介護者への適切なメンタルサポートをしていこうと思います。

 

今日までに何回も出て来たこともあります、要介護者の介護をする介護者は本当にプロセスを踏んでいろいろなメンタルに不調を起こします。

そこで、どのような状態でありどのようなサポートが必要であるのかを見極めることが介護と言う先の見えない状態を少しでも軽減していく事が大切なのです。

 

「一人で苦しまないでください、介護は一人でするものではありません相談してください ご自身がどんな状態であるかを、そして少しでも楽になってください」

 

 

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   介護専門カウンセリング   岩間 こずえ

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