毎日新聞の正論です。
特集ワイド:なぜ見直せない「新国立」 核燃サイクルと同じ“国策の暴走” 「復興五輪」の理念どこへ
毎日新聞 2015年07月06日 東京夕刊
これはもう「無謀な国家プロジェクト」と呼ばざるを得ないのではないか。
巨額な資金を投じることに反対の声が強まる中、2020年東京五輪・パラリンピック大会の主会場になる新国立競技場(東京都新宿区)の建設計画が進んでいることだ。
総工費は当初予算を895億円上回る2520億円になるが、財源が確保できていない。
国の借金は1000兆円超なのに、なぜ、一度動き出した国策は止まらないのか。【堀山明子、吉井理記】
「(東京五輪誘致で)支持を獲得できた大きなポイントは、あの新国立競技場の姿のはずだ」。
大会組織委員会の調整会議が行われた6月29日、会長を務める森喜朗元首相は、アルゼンチンのブエノスアイレスで13年9月に行われた国際オリンピック委員会(IOC)総会の最終演説を思い起こさせた。
「あの姿」とは、キールアーチと呼ぶ2本の巨大な構造物を備えた現計画案だ。
確かに、この総会で東京五輪の開催が決まり、関係者らは歓喜した。
しかし、総工費が倍近くに膨らむ前の話だ。
巨額な総工費を懸念する建築家らは計画の見直しを提案してきた。
だが、建設主体の日本スポーツ振興センター(JSC)を管轄する下村博文・文部科学相は「国際公約だから」とほぼ原案通りの設計で建設を進める方針だ。
JSCは7日に開く新競技場の将来構想有識者会議で、契約内容を報告。
その後、施工予定業者の大成建設と竹中工務店と正式に契約を結ぶ段取りになっている。
新国立の建設予算に895億円の追加がポンと決まる2日前の6月27日、東日本大震災で甚大な被害を受けた宮城県石巻市で、震災後初の「復興マラソン」が開かれた。
市は、壊す前の国立競技場から聖火台を借りており、市総合運動公園に設置。
この日、初めて「復興の火」がともされた。
聖火は1964年の東京五輪で戦後復興のシンボルとされた。
その聖火に被災者を励まそうという願いを込めていた。
同公園周辺に仮設住宅が建ち並び、市全体では1万人以上が仮設住宅で暮らす。
主催者は当初、火を絶やさないことを検討したが、断念した。
理由は予算不足。
火をともし続けるには発火装置の修繕が必要で費用は約800万円。
だが、地元企業や市民の寄付は260万円を集めるのがやっと。
復興マラソンでは、仮設の簡易発火装置で除幕式とハーフマラソンの4時間だけ聖火を維持するのが精いっぱいだった。
復興マラソンの事務局関係者は語る。
「今後も修繕費を集め、聖火をともし続けられるようになったら、仮設住宅に聖火台を持って行きたい」
800万円と895億円−−。
被災地がコツコツと資金を集めている時、新国立の巨額の追加予算が決まった。
どう考えても金銭感覚がずれていないか。
思い出してほしい。
安倍晋三首相は「なんとしても『復興五輪』にしたい」と訴えてきた。
石巻市で建設中の復興公営住宅は4000戸に約1000億円かかる見通しだが、もし895億円が被災地に回れば、単純計算で住宅3580戸分の財源になる。
「国際公約というなら、震災復興を世界に示す『復興五輪』こそ、東京が支持された理由です。
復興五輪、環境五輪、コンパクトな五輪という公約の原点に立ち返るべきではないでしょうか」
こう話すのは、宮城県岩沼市の復興計画を支援してきた石川幹子中央大教授だ。
新国立の建設問題が焦点になるあまり本来目指すべきビジョンが失われていると懸念する。
石川さんは、日本を代表する科学者の組織、日本学術会議の分科会委員長として今年4月、新国立建設計画の修正案をまとめた。
約1500本の樹木を伐採して人工地盤を造る現計画案は、自然への配慮が欠けると批判。
樹木を残し、地下に眠る水循環を復元して競技場建物周辺に「本物の森」を創り出す案を提示している。
学術会議は、首相所管の専門家機関で、政府に勧告ができる。
現行案の反エコぶりを見かねて「最低限これだけは修正できるはず」と現実的な案をまとめたという。
提案に文科省は「検討する」と答えたというが、採用されるかは未知数だ。
なぜ、日本は走り出すと止まらないのか。
公共事業に詳しい千葉大名誉教授の新藤宗幸さんは「ありえないずさんさ。公共事業の常識からもかけ離れている」とあきれ顔だ。
公共事業で当初予算より増加することはあるが、倍増はほとんどありえないという。
図面を作る「基本設計」、構造上の強度などを計算する「実施設計」、建設材料を定める仕様書など何段階も確認するのが常識だからだ。
新藤さんは、思い起こす数少ない非常識の事例として八ッ場ダム(群馬県)を挙げた。
建設費は86年の当初計画では2110億円だったが、現在では4600億円に倍増した。
首都圏の水需要増加を見越して始まった計画だが、節水技術の進化や人口減で水需要は減少。
このため政府は09年にいったん計画を中止したが、11年に「洪水を防ぐ治水」という新たな目的で建設を再開した。
「必要性などおかまいなく、造ることや予算を維持すること自体が目的化した典型例です。
新国立も、本当にあのデザインが必要なのか、吟味しないで決まったのでしょう」と疑問を呈した上でこう批判する。
「文科省などは、五輪は国家威信を懸けた事業という時代錯誤的な意識が抜けていない」
青森県六ケ所村で建設が進む核燃料再処理工場を取材し続けるルポライター、鎌田慧さんも「国家威信」のワナにはまっていると警鐘を鳴らす。
国が音頭を取って始めた核燃料サイクル計画に基づく工場建設の予算は、93年の建設開始当初は7600億円だったが、現在は約3倍の2兆2000億円まで膨らんだ。
「核燃サイクルは、技術的問題やコストなどの課題が多すぎ、諸外国はとっくに撤退したのに、日本だけが夢物語にしがみついている。
一度決めたら変えない官僚主義のせいです。
原子力船むつ、そして新国立も一緒。
これでは、日本軍が『撤退は恥』と大勢の兵士を玉砕させた発想と、今も変わっていない」と批判する。
そして市民にもこう問い掛ける。
「国威発揚のために無謀な新国立計画を進めることは、必ず民衆にツケが回ってくる。
私たち自身、なめられたままで本当にいいのですか」
IOC調整委員会のジョン・コーツ委員長は6月末、現行の奇抜なデザインでなければ国際公約違反かを問う毎日新聞の単独取材に、けげんそうな表情を浮かべて答えた。
「(日本)政府が決めること。IOCが象徴的な施設を求めたものではない」
国際公約でないなら、市民はもっと声高に叫んでいいのではないか。
「この暴走、おかしい」と。
過ちては改むるにはばかる事なかれ、孔子もそう言っています。
政治家は国民の金をいい加減に扱いすぎます!
舛添都知事もはっきりノーといえば、少しは男が上がるのに、やはりまるでダメ男ですね。
そして、日本政府はこちらでも失点を重ねています。
すったもんだの世界遺産登録問題です。
強制労働」と「働かされた」
韓日で異なる解釈=世界遺産
聯合ニュース 7月6日(月)
【ソウル聯合ニュース】戦時中に朝鮮人が強制労働させられた施設が含まれる「明治日本の産業革命遺産」の国連教育科学文化機関(ユネスコ)世界文化遺産登録が決まったが、強制労働をめぐる韓日両国の解釈に食い違いがあり、論争が予想される。
日本の佐藤地ユネスコ政府代表部大使は5日、ドイツ・ボンで開かれた世界遺産委員会での英語演説で、朝鮮人の強制労働の歴史について、「against their will and forced to work」などと発言した。
これに対し、韓国政府は非公式の翻訳文(韓国語)を通じ、「本人の意思に反して連れて来られ、厳しい環境の下で強制され労役した」と解釈した。
韓国政府当局者は「日本による植民地時代に本人の意思に反して労働させられたことを、日本政府が事実上初めて国際社会で公式に言及したことに大きな意味がある」と高く評価した。
だが、岸田文雄外相は産業革命遺産の登録決定後、東京都内で記者団に対し、「強制労働を意味するものではない」と説明した。
日本政府の仮翻では「意思に反して連れて来られ、厳しい環境の下で働かされた」と解釈。
「強制労働」より低い水準の表現にとどめた。
これに対し、韓国政府当局者は聯合ニュースに対し、「『意思に反し』『厳しい環境の下で働かされた』との表現は誰が見ても強制労働と解釈できる」と反論した。
解釈をめぐる論争が拡大する場合、両国の関係改善にとって、悪材料になるとの懸念が出ている。
両国は強制労働の歴史をどう反映させるかについて議論を続けて最後に歩み寄り、先月の国交正常化50周年を受けて生まれた対話ムードにつなげていくことができたとの見方が多かった。
韓国外交部の尹炳世(ユン・ビョンセ)長官は5日の記者会見で、「今回の問題が対話を通じて円満に解決されたことをきっかけに、両国が好循環の関係発展を図っていくことを期待する」と述べ、期待感を隠さなかった。
韓国政府の一部では岸田外相の発言について、日本国内の保守的な世論を意識したものとの見解が多い。
両国は国交正常化50周年を機に関係改善に向けた強い意思を示しており、強制労働の解釈をめぐる議論の拡大は避けるとみられる。
年内の首脳会談開催に向け多角的な模索を図っていく可能性が高い。
外務省の杉山晋輔外務審議官が非公式でソウルを訪問し、今月1~2日に外交部の趙兌烈(チョ・テヨル)第2次官や金ホン均(キム・ホンギュン)次官補と相次いで会談したことも注目される。
来韓の主な目的は世界遺産登録問題とされるが、中国を交えた3カ国首脳会談や旧日本軍の慰安婦問題、安倍晋三首相が8月に発表する戦後70年談話などについても意見を交換したもようだ。
外務省には英語の堪能な人材はいないのか!?
日本の立場:「意思に反して連れて来られ、厳しい環境の下で働かされた」と解釈し、「強制労働」より低い水準の表現にとどめた。
政府代表の英語表現:against their will and forced to work
意思に反して連行されることを、日本語でも「強制」といいます。
日本語でさえ伝わらない微妙なニュアンスをロジカルな英語にすれば当然上記のような英語表現になるでしょう。
少し前にも、日中共同で出した会見内容が、英語では違っていたことがありましたが、こんことからも外務省は何も学べない省庁であるようです。
こうしたお互いの言語の行き違いを防ぐためには、共通言語の英語で草案を作るしかありません。
海外に発信されるコンテンツは英語にならざるを得ないからです。
岸田外相や菅官房長官らがいくら日本国民向けに、日本語のニュアンスは違っていたなどと後からあがいても、英語でどう解釈されるかが世界標準となります。
今回も強制性がなかったにもかかわらず、またしてもオウンゴール並みの言質をとられた使えない外務省。
この件で、現在もめている元徴用工の個人請求権を認めたソウル高裁の判決へのさらなる悪影響が心配されます。
強気で正々堂々とわたり合えない外務省は、恥じずに今すぐ全面撤退しガラポンすべきです。
では最後は、明るい話題です。
ところで再生医療は、保険が利くのかな?
毛根再生で髪ふさふさ
再生医療革命が到来〈週刊朝日〉
dot. 7月6日(月)
ノーベル賞を受賞した山中伸弥氏が開発したiPS細胞を使って昨年、世界初の臨床研究が日本で成功。
20兆円とされる再生医療の市場に資生堂、武田、富士フイルム、ベンチャーが続々と参入し、夢の治療実現に乗り出した。
いよいよ到来した再生医療革命の実態をリポートする。
◇ 脳梗塞
脳梗塞を起こすと、後遺症で要介護状態になることがある。
まひなどの後遺症が残ると、リハビリテーションしか有効な方法がなかったが、再生医療で脳の細胞を再生する治療薬が数年後にも登場する。
4月に東証マザーズに上場したバイオベンチャーのサンバイオと開発パートナーの大日本住友製薬は、2020年の米国での承認取得に向け、再生医療による慢性期の脳梗塞治療の臨床試験(治験)を米国で行っている。
2社などが開発を進めるのは、骨髄の中にある細胞を使い、脳梗塞で傷んだ脳の神経の再生をうながす「細胞医薬品」だ。
すでに終了した少人数の治験で効果は出ている。
慢性期の脳梗塞の患者の脳に投与したところ、日常生活に目に見える変化が出るほど体の動きがよくなったという。
脳梗塞後の後遺症に効く治療薬ができれば「北米だけで1千億円の市場がある」(大日本住友製薬の広報担当者)といい、ブロックバスター(大型新薬)になると期待されている。
◇はげ/薄毛
皮膚も毛根も再生する――。
再生医療のドル箱になると見られているのが、実は美容業界だ。
薄毛治療に革命!?
資生堂は、フサフサだった髪を再生すべく、再生医療に力を入れる。
毛根の奥にあり、毛が生えるのに重要な細胞を患者から取り出し、増やした後、再び患者の頭皮に移植する。
毛髪再生の流れはこうだ。
この細胞をとるために、患者の毛髪のある部分から直径数ミリ角程度、毛根ごと頭皮を切る。
そこからこの細胞を分離し、数カ月かけて数十個の細胞を数百万個に増やす。
薄毛になった頭皮に注入すると、細胞が衰えた毛根の近くに拡散し、毛根を刺激して元気な髪が再び生える状態に戻していく。
同社ライフサイエンス研究センター再生医療開発室長の岸本治郎氏はこう話す。
「個人差はありますが、男女ともに効果が期待できます。
自分の細胞を使い、既存の毛根を再活性化させるので安全面も期待できます。
さらに、細胞を少しとって増やすので、自分の毛根を頭に一本一本植え付ける植毛より体の負担が少ないと考えられます」
植毛と比べて手術も簡単で医師の技量に左右されないうえ、育毛剤と比べて時間がかからない。
「自分の細胞を使い、大きな手術もいらない再生医療では、医師の技術の水準もほぼ等しい。
女性にも抵抗なく使っていただけるのではないかと考えています」(岸本氏)
資生堂は、毛髪の再生医療でカナダのベンチャー企業と2013年に提携し技術協力を得た。
今年度中には毛髪再生医療の臨床研究を行い、18年の実用化を目指す。
日本人男性で薄毛を認識している人は1260万人、気にしている人は800万人(日本医事新報04年)。
女性を含めるとそれ以上と言われる。薄毛に悩む人に新たな光となりそうだ。 (本誌・長倉克枝、平井啓子)
※週刊朝日 2015年7月10日号より抜粋
脳は未知な部分が多すぎるので、まだ時期尚早のような気がしますが、視神経や毛根、歯などは再生医療の恩恵を是非とも期待したい分野ですね。
では、7-8生まれの有名人です。
1839年ジョン・ロックフェラー (米:実業家,慈善家「石油王」)、1908年東山魁夷(日本画家)、1937年永島慎二(漫画家)、1958年ケヴィン・ベーコン (米:俳優)、1972年谷原章介(俳優)。
おめでとう!
こんなダンスをしていたのですね!?
Silver Convention - Fly Robin fly 1976
特集ワイド:なぜ見直せない「新国立」 核燃サイクルと同じ“国策の暴走” 「復興五輪」の理念どこへ
毎日新聞 2015年07月06日 東京夕刊
これはもう「無謀な国家プロジェクト」と呼ばざるを得ないのではないか。
巨額な資金を投じることに反対の声が強まる中、2020年東京五輪・パラリンピック大会の主会場になる新国立競技場(東京都新宿区)の建設計画が進んでいることだ。
総工費は当初予算を895億円上回る2520億円になるが、財源が確保できていない。
国の借金は1000兆円超なのに、なぜ、一度動き出した国策は止まらないのか。【堀山明子、吉井理記】
「(東京五輪誘致で)支持を獲得できた大きなポイントは、あの新国立競技場の姿のはずだ」。
大会組織委員会の調整会議が行われた6月29日、会長を務める森喜朗元首相は、アルゼンチンのブエノスアイレスで13年9月に行われた国際オリンピック委員会(IOC)総会の最終演説を思い起こさせた。
「あの姿」とは、キールアーチと呼ぶ2本の巨大な構造物を備えた現計画案だ。
確かに、この総会で東京五輪の開催が決まり、関係者らは歓喜した。
しかし、総工費が倍近くに膨らむ前の話だ。
巨額な総工費を懸念する建築家らは計画の見直しを提案してきた。
だが、建設主体の日本スポーツ振興センター(JSC)を管轄する下村博文・文部科学相は「国際公約だから」とほぼ原案通りの設計で建設を進める方針だ。
JSCは7日に開く新競技場の将来構想有識者会議で、契約内容を報告。
その後、施工予定業者の大成建設と竹中工務店と正式に契約を結ぶ段取りになっている。
新国立の建設予算に895億円の追加がポンと決まる2日前の6月27日、東日本大震災で甚大な被害を受けた宮城県石巻市で、震災後初の「復興マラソン」が開かれた。
市は、壊す前の国立競技場から聖火台を借りており、市総合運動公園に設置。
この日、初めて「復興の火」がともされた。
聖火は1964年の東京五輪で戦後復興のシンボルとされた。
その聖火に被災者を励まそうという願いを込めていた。
同公園周辺に仮設住宅が建ち並び、市全体では1万人以上が仮設住宅で暮らす。
主催者は当初、火を絶やさないことを検討したが、断念した。
理由は予算不足。
火をともし続けるには発火装置の修繕が必要で費用は約800万円。
だが、地元企業や市民の寄付は260万円を集めるのがやっと。
復興マラソンでは、仮設の簡易発火装置で除幕式とハーフマラソンの4時間だけ聖火を維持するのが精いっぱいだった。
復興マラソンの事務局関係者は語る。
「今後も修繕費を集め、聖火をともし続けられるようになったら、仮設住宅に聖火台を持って行きたい」
800万円と895億円−−。
被災地がコツコツと資金を集めている時、新国立の巨額の追加予算が決まった。
どう考えても金銭感覚がずれていないか。
思い出してほしい。
安倍晋三首相は「なんとしても『復興五輪』にしたい」と訴えてきた。
石巻市で建設中の復興公営住宅は4000戸に約1000億円かかる見通しだが、もし895億円が被災地に回れば、単純計算で住宅3580戸分の財源になる。
「国際公約というなら、震災復興を世界に示す『復興五輪』こそ、東京が支持された理由です。
復興五輪、環境五輪、コンパクトな五輪という公約の原点に立ち返るべきではないでしょうか」
こう話すのは、宮城県岩沼市の復興計画を支援してきた石川幹子中央大教授だ。
新国立の建設問題が焦点になるあまり本来目指すべきビジョンが失われていると懸念する。
石川さんは、日本を代表する科学者の組織、日本学術会議の分科会委員長として今年4月、新国立建設計画の修正案をまとめた。
約1500本の樹木を伐採して人工地盤を造る現計画案は、自然への配慮が欠けると批判。
樹木を残し、地下に眠る水循環を復元して競技場建物周辺に「本物の森」を創り出す案を提示している。
学術会議は、首相所管の専門家機関で、政府に勧告ができる。
現行案の反エコぶりを見かねて「最低限これだけは修正できるはず」と現実的な案をまとめたという。
提案に文科省は「検討する」と答えたというが、採用されるかは未知数だ。
なぜ、日本は走り出すと止まらないのか。
公共事業に詳しい千葉大名誉教授の新藤宗幸さんは「ありえないずさんさ。公共事業の常識からもかけ離れている」とあきれ顔だ。
公共事業で当初予算より増加することはあるが、倍増はほとんどありえないという。
図面を作る「基本設計」、構造上の強度などを計算する「実施設計」、建設材料を定める仕様書など何段階も確認するのが常識だからだ。
新藤さんは、思い起こす数少ない非常識の事例として八ッ場ダム(群馬県)を挙げた。
建設費は86年の当初計画では2110億円だったが、現在では4600億円に倍増した。
首都圏の水需要増加を見越して始まった計画だが、節水技術の進化や人口減で水需要は減少。
このため政府は09年にいったん計画を中止したが、11年に「洪水を防ぐ治水」という新たな目的で建設を再開した。
「必要性などおかまいなく、造ることや予算を維持すること自体が目的化した典型例です。
新国立も、本当にあのデザインが必要なのか、吟味しないで決まったのでしょう」と疑問を呈した上でこう批判する。
「文科省などは、五輪は国家威信を懸けた事業という時代錯誤的な意識が抜けていない」
青森県六ケ所村で建設が進む核燃料再処理工場を取材し続けるルポライター、鎌田慧さんも「国家威信」のワナにはまっていると警鐘を鳴らす。
国が音頭を取って始めた核燃料サイクル計画に基づく工場建設の予算は、93年の建設開始当初は7600億円だったが、現在は約3倍の2兆2000億円まで膨らんだ。
「核燃サイクルは、技術的問題やコストなどの課題が多すぎ、諸外国はとっくに撤退したのに、日本だけが夢物語にしがみついている。
一度決めたら変えない官僚主義のせいです。
原子力船むつ、そして新国立も一緒。
これでは、日本軍が『撤退は恥』と大勢の兵士を玉砕させた発想と、今も変わっていない」と批判する。
そして市民にもこう問い掛ける。
「国威発揚のために無謀な新国立計画を進めることは、必ず民衆にツケが回ってくる。
私たち自身、なめられたままで本当にいいのですか」
IOC調整委員会のジョン・コーツ委員長は6月末、現行の奇抜なデザインでなければ国際公約違反かを問う毎日新聞の単独取材に、けげんそうな表情を浮かべて答えた。
「(日本)政府が決めること。IOCが象徴的な施設を求めたものではない」
国際公約でないなら、市民はもっと声高に叫んでいいのではないか。
「この暴走、おかしい」と。
過ちては改むるにはばかる事なかれ、孔子もそう言っています。
政治家は国民の金をいい加減に扱いすぎます!
舛添都知事もはっきりノーといえば、少しは男が上がるのに、やはりまるでダメ男ですね。
そして、日本政府はこちらでも失点を重ねています。
すったもんだの世界遺産登録問題です。
強制労働」と「働かされた」
韓日で異なる解釈=世界遺産
聯合ニュース 7月6日(月)
【ソウル聯合ニュース】戦時中に朝鮮人が強制労働させられた施設が含まれる「明治日本の産業革命遺産」の国連教育科学文化機関(ユネスコ)世界文化遺産登録が決まったが、強制労働をめぐる韓日両国の解釈に食い違いがあり、論争が予想される。
日本の佐藤地ユネスコ政府代表部大使は5日、ドイツ・ボンで開かれた世界遺産委員会での英語演説で、朝鮮人の強制労働の歴史について、「against their will and forced to work」などと発言した。
これに対し、韓国政府は非公式の翻訳文(韓国語)を通じ、「本人の意思に反して連れて来られ、厳しい環境の下で強制され労役した」と解釈した。
韓国政府当局者は「日本による植民地時代に本人の意思に反して労働させられたことを、日本政府が事実上初めて国際社会で公式に言及したことに大きな意味がある」と高く評価した。
だが、岸田文雄外相は産業革命遺産の登録決定後、東京都内で記者団に対し、「強制労働を意味するものではない」と説明した。
日本政府の仮翻では「意思に反して連れて来られ、厳しい環境の下で働かされた」と解釈。
「強制労働」より低い水準の表現にとどめた。
これに対し、韓国政府当局者は聯合ニュースに対し、「『意思に反し』『厳しい環境の下で働かされた』との表現は誰が見ても強制労働と解釈できる」と反論した。
解釈をめぐる論争が拡大する場合、両国の関係改善にとって、悪材料になるとの懸念が出ている。
両国は強制労働の歴史をどう反映させるかについて議論を続けて最後に歩み寄り、先月の国交正常化50周年を受けて生まれた対話ムードにつなげていくことができたとの見方が多かった。
韓国外交部の尹炳世(ユン・ビョンセ)長官は5日の記者会見で、「今回の問題が対話を通じて円満に解決されたことをきっかけに、両国が好循環の関係発展を図っていくことを期待する」と述べ、期待感を隠さなかった。
韓国政府の一部では岸田外相の発言について、日本国内の保守的な世論を意識したものとの見解が多い。
両国は国交正常化50周年を機に関係改善に向けた強い意思を示しており、強制労働の解釈をめぐる議論の拡大は避けるとみられる。
年内の首脳会談開催に向け多角的な模索を図っていく可能性が高い。
外務省の杉山晋輔外務審議官が非公式でソウルを訪問し、今月1~2日に外交部の趙兌烈(チョ・テヨル)第2次官や金ホン均(キム・ホンギュン)次官補と相次いで会談したことも注目される。
来韓の主な目的は世界遺産登録問題とされるが、中国を交えた3カ国首脳会談や旧日本軍の慰安婦問題、安倍晋三首相が8月に発表する戦後70年談話などについても意見を交換したもようだ。
外務省には英語の堪能な人材はいないのか!?
日本の立場:「意思に反して連れて来られ、厳しい環境の下で働かされた」と解釈し、「強制労働」より低い水準の表現にとどめた。
政府代表の英語表現:against their will and forced to work
意思に反して連行されることを、日本語でも「強制」といいます。
日本語でさえ伝わらない微妙なニュアンスをロジカルな英語にすれば当然上記のような英語表現になるでしょう。
少し前にも、日中共同で出した会見内容が、英語では違っていたことがありましたが、こんことからも外務省は何も学べない省庁であるようです。
こうしたお互いの言語の行き違いを防ぐためには、共通言語の英語で草案を作るしかありません。
海外に発信されるコンテンツは英語にならざるを得ないからです。
岸田外相や菅官房長官らがいくら日本国民向けに、日本語のニュアンスは違っていたなどと後からあがいても、英語でどう解釈されるかが世界標準となります。
今回も強制性がなかったにもかかわらず、またしてもオウンゴール並みの言質をとられた使えない外務省。
この件で、現在もめている元徴用工の個人請求権を認めたソウル高裁の判決へのさらなる悪影響が心配されます。
強気で正々堂々とわたり合えない外務省は、恥じずに今すぐ全面撤退しガラポンすべきです。
では最後は、明るい話題です。
ところで再生医療は、保険が利くのかな?
毛根再生で髪ふさふさ
再生医療革命が到来〈週刊朝日〉
dot. 7月6日(月)
ノーベル賞を受賞した山中伸弥氏が開発したiPS細胞を使って昨年、世界初の臨床研究が日本で成功。
20兆円とされる再生医療の市場に資生堂、武田、富士フイルム、ベンチャーが続々と参入し、夢の治療実現に乗り出した。
いよいよ到来した再生医療革命の実態をリポートする。
◇ 脳梗塞
脳梗塞を起こすと、後遺症で要介護状態になることがある。
まひなどの後遺症が残ると、リハビリテーションしか有効な方法がなかったが、再生医療で脳の細胞を再生する治療薬が数年後にも登場する。
4月に東証マザーズに上場したバイオベンチャーのサンバイオと開発パートナーの大日本住友製薬は、2020年の米国での承認取得に向け、再生医療による慢性期の脳梗塞治療の臨床試験(治験)を米国で行っている。
2社などが開発を進めるのは、骨髄の中にある細胞を使い、脳梗塞で傷んだ脳の神経の再生をうながす「細胞医薬品」だ。
すでに終了した少人数の治験で効果は出ている。
慢性期の脳梗塞の患者の脳に投与したところ、日常生活に目に見える変化が出るほど体の動きがよくなったという。
脳梗塞後の後遺症に効く治療薬ができれば「北米だけで1千億円の市場がある」(大日本住友製薬の広報担当者)といい、ブロックバスター(大型新薬)になると期待されている。
◇はげ/薄毛
皮膚も毛根も再生する――。
再生医療のドル箱になると見られているのが、実は美容業界だ。
薄毛治療に革命!?
資生堂は、フサフサだった髪を再生すべく、再生医療に力を入れる。
毛根の奥にあり、毛が生えるのに重要な細胞を患者から取り出し、増やした後、再び患者の頭皮に移植する。
毛髪再生の流れはこうだ。
この細胞をとるために、患者の毛髪のある部分から直径数ミリ角程度、毛根ごと頭皮を切る。
そこからこの細胞を分離し、数カ月かけて数十個の細胞を数百万個に増やす。
薄毛になった頭皮に注入すると、細胞が衰えた毛根の近くに拡散し、毛根を刺激して元気な髪が再び生える状態に戻していく。
同社ライフサイエンス研究センター再生医療開発室長の岸本治郎氏はこう話す。
「個人差はありますが、男女ともに効果が期待できます。
自分の細胞を使い、既存の毛根を再活性化させるので安全面も期待できます。
さらに、細胞を少しとって増やすので、自分の毛根を頭に一本一本植え付ける植毛より体の負担が少ないと考えられます」
植毛と比べて手術も簡単で医師の技量に左右されないうえ、育毛剤と比べて時間がかからない。
「自分の細胞を使い、大きな手術もいらない再生医療では、医師の技術の水準もほぼ等しい。
女性にも抵抗なく使っていただけるのではないかと考えています」(岸本氏)
資生堂は、毛髪の再生医療でカナダのベンチャー企業と2013年に提携し技術協力を得た。
今年度中には毛髪再生医療の臨床研究を行い、18年の実用化を目指す。
日本人男性で薄毛を認識している人は1260万人、気にしている人は800万人(日本医事新報04年)。
女性を含めるとそれ以上と言われる。薄毛に悩む人に新たな光となりそうだ。 (本誌・長倉克枝、平井啓子)
※週刊朝日 2015年7月10日号より抜粋
脳は未知な部分が多すぎるので、まだ時期尚早のような気がしますが、視神経や毛根、歯などは再生医療の恩恵を是非とも期待したい分野ですね。
では、7-8生まれの有名人です。
1839年ジョン・ロックフェラー (米:実業家,慈善家「石油王」)、1908年東山魁夷(日本画家)、1937年永島慎二(漫画家)、1958年ケヴィン・ベーコン (米:俳優)、1972年谷原章介(俳優)。
おめでとう!

こんなダンスをしていたのですね!?
Silver Convention - Fly Robin fly 1976



