ポリネシアン グランド ステージ の 2024年 3月から始まった シリーズ 「翔~To the

 new world~」の第七曲目、「Malihini Mele(マリヒニ メレ)」です。

 

グランド ステージ での歌と踊りは以下です。


 

上の動画の右側の中ほどのマークを クリック すると全画面表示になるようです。終

わったら右側の上端のマークを クリック すれば戻ります。

 

この歌はもともとが英語で 1934年頃に出版されたらしいのですが、日本に入って来る

時に、日本語版をほぼ新たに作詞し編曲し直しています。今ですと、日本語版を作る

よりは原曲を歌うことが多いのですが、昭和の初期の頃にはこの様な例が結構有るよ

うで、当時の日本のバイタリティを感じさせます。ですから、日本語版のみを出せば

良いようですが、後半に入ってからの調子の面白い所は日本語版ではなく英語の原曲

から持ってくることもあり、ハワイアンズでもそうして歌っています。そこで、まず

原曲の歌詞を示し、次に日本語版の歌詞を示し、最後に ハワイアンズ での歌い方を示

します。

 

まず、原曲の歌です。

 

 

歌詞は以下のように6節からなっています。

 

   Malihini Mele 

     words & music by R. Alex Anderson

 As I strolled along the shore
 In a muʻumuʻu made of koa
 While I played a tune
 On my sweet ʻokolehao

 And I sang a pretty song
 As she danced her sweet kapu
 With a wikiwiki smile
 And nui nui holokū

 Pretty soon by the light of the tropical moon
 A malihini did appear
 And he strolled hand in hand
 On the beautiful sand with a lovely pilikia

 Then he softly told her how
 He'd seen a great big bad lūʻau
 With a red ʻōpū
 And great big hukilau

 Humuhumunukunukuapuʻaʻa
 Came swimming along 

 Singing a song
 Kānes and wahines and even little keikis
 Sing a hoʻomalimali and a welakahao

 As I strolled along the shore
 In a muʻumuʻu made of koa
 While I played a tune
 On my sweet ʻokolehao

 

この原曲の5節目の調子が面白いですね。(以下、4/28 追加)この節の最後の行で、

「hoʻomalimali」とは「お世辞で褒める」という動詞、「wela ka hao」とは英語の

「鉄は熱いうちに打て」の意味が変わって、「楽しむのは今だ」というの言葉です。

「Humuhumunukunukuapuʻaʻa」は和名「タスキモンガラ」と呼ばれる魚です。

 

【タスキモンガラ(This file is licensed under the Creative Commons Attribution-Share Alike 3.0 Unported license)】

 

Wikipedia によれば、モンガラカワハギ科に属する魚類の一種で、インド洋から日本

近海を含めた西部太平洋の熱帯域に広く分布し、ハワイ州では、近隣種のムラサメ

モンガラと共に「フムフムヌクヌクアプアア」と呼ばれていて、ハワイ州の州魚に指

定されています。この名前の意味は「豚のように鳴く角張った魚」ということです。

 

 

次は日本語版です。まずは美しい声の弾き語りをご覧下さい。


 

日本語版は他にも種類が有るようですが、よく歌われていると思われるこの版の歌詞

は以下のとおりです。1945年頃にレコードが出されたようです。ちなみに、この年は

終戦で ミズリー号の上で降伏文書を締結したときです。今から考えるとなんと言う時

にと思いますが、日本人はいつもこの様な楽しい歌を求めていたのですね。

 

   マリヒニメレ

     作詞 三根徳一
     編曲 バッキー白片

 

 常夏のみどりの島よ
 うるわしき夢の国よ
 甘き風は波間に歌い
 ああ楽し夢の島よ

 青き月がこずえにのぼるころには
 君とふたり楽しく砂浜踏んで
 語ろよ今宵ささやく恋に
 ああ楽し夢の島よ

 フムフムヌクヌク魚も楽しく歌うよ
 大人も子供もみんなで踊るよ
 フフマリマリアンドアウェレカハウ

 常夏のみどりの島よ
 うるわしき夢の国よ
 うるわしき夢の国よ

この日本語版の3節目を原曲と比べてリズム感に少々不満を感じる人が多いようで、

ハワイアンズでは、この日本語版の3節目を原曲の5節目と差し替えて歌っていま

す。最後に、ハワイアンズで歌われている日本語版と、その英語適当訳を示します。

 

 常夏のみどりの島よ      Everlasting summer in this green-plant island
 うるわしき夢の国よ      A beautiful happy dreaming land
 甘き風は波間に歌い      The sweet breeze sings in the rolling waves
 ああ楽し夢の島よ       Oh, my happy days in this dreaming island

 青き月がこずえに登るころには The blue moon is rising above the tree-tops now
 君とふたり楽しく砂浜踏んで  Let us, two, enjoy stepping on the sand
 語ろよ今宵ささやく恋に    Tonight let me talk my loving to you
 ああ楽し夢の島よ       Oh, my happy days in this dreaming island

 Humuhumunukunukuapuʻaʻa Came swimming along

                フムフムヌクヌク魚も泳いでくるよ

 Singing a song Kānes and wahines and even little keikis

                男も女も小さな子供も歌うよ

 Sing a hoʻomalimali and a welakahao

                ホオマリマリ と ウェレカハオ を歌うよ


 常夏のみどりの島よ      Everlasting summer in this green-plant island
 うるわしき夢の国よ      A beautiful happy dreaming land