M5 限定Jazz | Dance Unit W+I&S ~慶應義塾大学SFC 公認ダンスサークル~

Dance Unit W+I&S ~慶應義塾大学SFC 公認ダンスサークル~

慶應義塾大学公認サークル Dance Unit W+I&S のブログです!

🌟後述するように後々内容を差し替えさせていただくので、創作者ブログというより私の回顧録に近しいものになっています。めちゃくちゃ長いです汗

ブログっぽいちゃんとした文章ではないのでその点ご了承ください( ;  ; )🌟

 

皆様こんにちは。

この度、22春公演「4:27」にて、

intro そしてM5 限定jazzを創作させて頂いたものです。

 

本日は、、6/13です!そうです!本番から約二週間が経ちました!!

ちなみに締め切りは5/29でした。

ただでさえ限界なのに創作者ブログ×2は…さすがに…むり…ということでそもそも間に合わせるつもりもございませんでした。広報の皆様、大変申し訳ありませんでした。

 

このまま創作者ブログは書かずに逃げ切れるかな🥹などと舐めた事を考えていた矢先、公演期間OBOGにブログの件を詰められたので泣く泣く筆を取りました。礼儀作法に厳しめの中高に通っておりましたので、結局のところ上には逆らえません。はい。

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【💫贖罪】

 

きっと今のような本番が終わった直後は、色んな辛かった事が自分の中で美談に書き換えられてる最中なんでしょう

 

美談に変換してしまう前に贖罪として書いておきます

創作者プレゼンで急にintroとかいうどぅぶにないジャンルを打ち出した日から本番当日まで、introも限定jazzも、いわゆる"問題作"に近しい扱いを受けていたかなぁと思います。各方面に敵を作り続けました。(その辺りはintroの創作者ブログで書きたいと思います)(ちなみにまだ1文字も書いてません)

 

色々ありましたね、今パッと思い浮かんだのは正規生発表の時にコマ生に「皆を選んだ理由は実力じゃなくて情だから」と言い放った自分です。正気か???

まあでもそれくらいコマ生のことが好きでした。大丈夫だよ、皆本番私より上手かったからね(私はずっと泣いてて最後の自分のソロ全部飛ばしてます。反省。)

最高なメンバーでした。イントロも限jazzも振り完が本番1週間前で申し訳なかったですごめんなさい。

 

後は、ティーザーを創ってくださった17?18?の樹さんにも本当にご迷惑をおかけしました。謝らないといけないことが多すぎてなんかもう「私そんな悪いことしたっけ…?」ってフェーズに入ってきてます。(こういうこと言うと同じ演出の莉央に怒られそう)(まあいいんです樹さん絶対このブログ読んでないので多分バレない)

 

最近は樹さんに対して生意気な口しかきいてないので、その反省も兼ねてこの場を借りて少し真面目に感謝を述べさせていただきます。

 

私の過去を全部話したのは樹さんとコマ生だけです。

まだご挨拶をして日も経ってない内に、不躾にも、赤裸々な内容を泣きじゃくりながら話しました。今まで1人で抱えていた過去を、出会ったばかりのOBに共有することは私にとって博打同然でしたが、樹さんも素性を知らない後輩から急にそんな話をされて、さぞかし戸惑ったろうと思います。

撮影時にフラッシュバックで過呼吸になったり本当にご迷惑をおかけしました。撮影前から言葉を選ぶ場面が多くてやりにくかっただろうなと。

 

実は、あの頃の記憶が一部、今回の映像で上書きされたんです。

これからの人生であの時のことを思い出す日があっても、思い出すのがこんなに美しい映像だって思うと、少し安心します。

 

まあとりあえず限定jazzは樹さんの映像がなきゃ成り立ってないです。だから気持ち的には樹さんは私のコマ生―!!沢山のごめんなさいとありがとうを伝えたいです!読んでないでしょうけど!!^_^ 

心の底からthank you so much!!!

あと私の過去の話はもう忘れて欲しい気持ちです。笑 トリガーワーニングの件があったから「樹さんのこと何も知らないのに、あんな重い話しちゃって大丈夫だったかなあ」ってたまに心配になるんです。大丈夫かな、大丈夫だといいな

 

まあとにかくたっっっくさんありがとうございました!樹さんを選んだ私と莉央は演出として大正解だと思ってます!樹さんの才能がだいすき!

 

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【💫何か辛い過去を作品にしたい人へ 私の失敗談より】

 

今思い出したから、トリガーワーニング事件についても書いておこうかな

トリガーワーニング事件とは(てか事件って呼ばれてるの私知らなかったんですが)本番前日に限定ジャズのティーザーの閲覧が厳しいとの声が殺到し、本番投影が却下されそうになった件です。本番当日に樹さんに対応していただきティーザーの初めにトリガーワーニング(注意喚起)を入れ、かつ来場者用に注意紙を600枚前後用意してなんとか投影はできましたが

 

演出や創作者としてキツイ事も多かったですが、この2日間が数か月の公演期間の中で1番しんどかった時間かもしれないです。

 

自分のティーザーが本番前日に没になるかもしれない怖さとか、1人で注意紙を作っている時のなんとも言えない寂しさとか、もちろんそういう事も辛かったけど、

 

何より苦しかったのは、ティーザーを批判する人達が口を揃えて

「あのティーザーはリアルすぎる」と言っていた事です。

批判される事自体は痛くも痒くもなくて、ただその“リアル”という言葉にひたすら叩きのめされていました。

 

「綺麗すぎる」これが私が初めて完成したティーザーを見た時に思ったことです。私の経験が、私が見た光景が、何倍も何倍もそのまた何倍も美化されていました。幼い自分が見せつけられたあの光景がここまで美しくなっていて、それだけでこの作品は私にとっての救いになり得ました。

 

だから正直なところを言うと、直面した自分の感覚がバグっていると理解はしつつ、現実を何倍も美化した映像に「リアルすぎる」という反応がいくつも自分に投げつけられたのは私にとってかなり苦しいことでした。

 

だって、皆さんが見た映像がショックをうけるほど“リアル”なものであるとしたら、

幼い私が見た光景はどれほど“リアル”すぎるものだったんでしょうか。

 

首を吊った人間があんな美しいわけないのに、命を断とうとする人間の顔があんな朗らかなわけないのに、

人が「リアルすぎる」と言う度に「あんなものを現実だと思うな」と叫びたくて、本当の「リアル」を知ってしまっている自分がひたすら不幸な人間であると突きつけられた気分で、あの日の夜は文字通り一晩中泣き続けました。どんなに敵に回してもなんだかんだ皆のことは大好きだったのに、あの日だけは誰の顔も見たくなかった。これ以上自分を惨めに思わせないで欲しかった。

「何も知らないくせに」という言葉が何度も口から溢れそうで、でもそれを言ってしまったら自分の中で何かが終わる気がしていました。(せめて大事な限定ジャズのコマ生だけにはその言葉をぶつけたくなくて、リハ中もなるべくあの子たちと目を合わせないようにしていました。私があの期間しっかりあの子たちの踊りを見れていたら、作品の仕上がりもまた違ったものになったかも、と思っています)

 

でもそういうことじゃないですよね、私の経験は特殊で、出演者および来場者は「普通」の人たちなのだから、その人たちの感覚に私が合わせるのは至極当然のことです。当たり前。人は誰しも目の前の不幸を避ける権利がありますよね。

 

全部理解はしているんです。頭のどこかで理解している、分かっている。

でもそこに他の思考が追いついてこない。“幼い私が避ける事のできなかった光景を大学生のこの子達が避けるのはずるい”とか“なんで誰も助けてくれなかったの”とか、どうしようもないところまで思考が飛躍していく。

 

「ああこれが余裕がないってことなんだ」とどこか冷静に考えている自分がいたのを覚えています。自分が自分で手に負えない感覚がどんどん強くなっていく、あの感覚ほど怖いものはないです。

 

だから、これから作品を作る皆さんへ

「過去を作品で昇華する」って結構多くのダンサーがやってる事ですよね。確かに舞台ってその絶好の機会だと思います。もしそういう事をしたいって方がいたら、経験者から伝えられることは以下です。

 

どうか最後まで油断しないでください笑 舞台の準備が整って、あとは昇華するだけ!ってなったら誰だって油断しますよね。気を張った状態って辛いし早く解放されたい気持ちもわかる。でも、昇華したい過去や何かが大きいほど、最後まで気を張った状態でいて欲しいなと思います。気を抜いている時に襲ってくる過去の記憶ほどダメージの大きいものはないので。

 

自分の過去は自分しか知らないんだから他人に理解して貰おうなんて野暮でしょう。その過去に情緒を乱されて、最後の最後に作品を直視できないなんてもっと野暮です。

私は小屋入り期間、この状態を2日間続けてしまったことを心から後悔しています。ただでさえ良い作品だけど、もっと良くなる余地があったのに創作者である私が最後にそこに手をつけられなかった。

 

過去を舞台にのせる皆さんが、私と同じような後悔をしないよう願っています。

 

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【💫ティーザーについて】

 

限定jazzに対しては、知り合いの方からも初めてお会いする方からも、本当に多くの嬉しいお言葉をいただきました。正直想像以上でした。

「今のジャザーはレベルが低い」と言われ続ける中、ここまで良い評価を頂けたのは、創作者である私以上にコマ生にとっても自信になったかなと思っています。私の作品を踏み台にして、もっともっと成長していってほしい所存です。

 

お褒めの言葉とは別に、これまた多くの方から言われたのは

「ティーザーの解説を教えてほしい」というものです。

 

正直かなり迷いました。

私の過去を知っているのは樹さんとコマ生のみ(抜粋した内容のみ執行代も知ってます)であって、本当はもうこれ以上増やしたくありません。

というか、自分の記憶と向き合うってかなり精神的に負荷がかかるんです、誰だってそうだとは思いますが。

ティーザーの内容を解説する事は私の過去を公にする事と同義で、かつそれが一生インターネットに残るとなると流石に私も恐怖心を覚えます。

誰かが自分の名前を検索した時、自分の過去が全て載ったページがヒットする 誰だって怖いと思います。今後一生、「周りの人たちは私の過去を全部知っているのかも」と恐れながら生きていきたくはないです。絶対に嫌です

 

後は、解説をすることによって「正解」を提示することになってしまうのも嫌でした。公演後色々な方から話しかけられましたが、きっと誰もが程度は違えど苦しい経験をしていて、それを作品に投影しながら観てくださった方も多かったんだなと感じたんです。作品の抽象度を下げることによって、そういった方々を弾いてしまうのも苦しかったです。

 

かなりずっと迷っていましたが、

ただそれ以上にティーザーの意味を知りたい、と伝えられた数の方が多かったので。

 

代わりにこのブログは名前を伏せて投稿させて頂く形に、

加えて、早くて代替り前(たなさい前)遅くても22の引退公演までには内容を差し替えさせていただきます。

また、こちらで書く内容は一部伏せていたり事実より“薄く”している点ご承知おきください。ティーザーの流れを理解できる程度のところに抑えて、それ以上のものは記載していません。

さすがに全てを文章にするのは怖かったので、すみません。

コマ生のみんなは私の話を思い出しながら読んで貰えば辻褄が合う部分が増えるのではないかな、と思います。

 

そこまで直接的な表現はないですが読める方のみ読んでいただきたいです。

(以下のストーリーは私がコマ生に話した内容をAIに読み込ませて、印象の強い事実を抜いた当たり障りのない文章にしました。)

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登場人物は3人です。

女の子と、その親友。そして海の幽霊。

 

女の子にとって、その親友は何よりも大切な存在であり、生き甲斐であり、

そして、いわゆる初恋の相手でもありました。

 

ある日、女の子は親友から秘密を打ち明けられます。でもその女の子はまだ幼く、秘密の内容を理解する事が出来ませんでした。

 

その後程なくして、女の子の親友は自殺します。大切な親友を亡くした女の子は取り乱し、悲しみに暮れました。

 

時が経ち、親友を失った傷も薄れようとする頃、女の子も当たり前に成長し、様々な事を知り始めました。

 

そしてついに、幼いころ親友から聞いた"秘密"の内容を理解します。

どうしようもないほど、暗くて、苦しい秘密でした。

 

その時、その瞬間から、女の子の地獄は始まりました。

女の子が"秘密"の内容を理解出来るほど成熟していたら、親友が命を投げ出す事にはならなかったかもしれない。

きっと親友は、最後の望みを託して女の子に秘密を共有したのに、無知なばかりに、女の子は親友を助ける事が出来ませんでした。

 

そこで初めて、女の子は理解したんです。

 

親友が死んだ理由の一つは自分であると。

自分は親友を亡くした可哀想な被害者ではなく、親友を救えなかった加害者なのだと。

 

それを理解したその瞬間から、

女の子の目の前には"幽霊"がいました。

 

何も言わず、何も聞かず、ただその女の子を見つめてるだけの幽霊、顔を見なくてもそれが親友である事は理解できた。だから女の子は今日まで、ずっとその幽霊と共に生きてきました。

 

幽霊と共に過ごすうちに女の子は感じる様になります。

赦される唯一の方法は、

自分も同じ様に命を断つしかないのだと。

 

でも女の子は親友の死を目の当たりにしているから、どうしても自分が同じようになるのが怖かった。誰にも知られず、誰も知らない場所で、いなくなりたかった。

 

幼く、無知だった女の子は思います。

海ならば、自分の死体も流して消してくれるかもしれない。

 

ある朝、学校に行かず電車を乗り継いで海まで行き、

カッターを握って海の奥まで進んで、そのまま首を切りました。

海水が沁みて、泣き叫んで、叫ぶたびに口には海水が流れ込んでくるから次第に声も出せなくなって 意識が薄れた女の子はそのまま沈んでいきました。

 

幸か不幸か、日が沈む頃に女の子は波打ち際で目を覚まします。

意識のない彼女の体を波が勝手に海岸に打ち上げて、一日そこで気を失っていました。

 

死にきれなかったのだから戻るしかない。這いつくばって浜辺まで戻って、

ふと振り返ると、幽霊は波の上に、海の上に立っていました。

相変わらず何も言わずにこちらを見つめるだけ。

 

その幽霊を眺めながら、女の子は自分がまだ赦されていないことを知ったんです。

 

「海の幽霊」

 

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まだまだ話は続きますが、

とりあえずここまで話せばティーザーのイントロとしては十分かなと思います。

 

M5 限定jazz 及びそのティーザーは、

 

その女の子がその"幽霊"と向き合い

「もう、赦されても良い」と思える日までを作品にしています。

 

解説と共に話を続けていきます。

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今回のテーマは、椅子とカッターナイフ、そしてベールです。

 

この椅子は、女の子の親友が自殺に使ったものです。海の幽霊が海の上で座っているのもこの椅子になります。

カッターナイフは、女の子が自殺未遂に使ったものです。

 

最後に「椅子」を燃やし、「カッター」で髪の毛を切っているのは、上記二つを過去との決別に向けた女の子の葛藤、苦しみの間接的な表現として利用しているからです。

 

 

📍私の話し声

 

私がコマ生に話す際に音声を録音しておき、それをティーザーに含めました。

 

ここで言っていた事は二つです。

「0:01の意味」と「海の幽霊が誰なのか」

 

前者に関してはティーザー内の最後の音声にもあったように、

 

「この作品が私にとっての明日になって欲しかった」

 

が答えになります。

各Mの時間を決めた2月に、0:00か0:01で大変に迷ったのをまだ覚えています。結局、確実に明日を迎えられる0:01にしました。

なので、観て下さる方が疑問に思ったのは後者「海の幽霊が誰なのか」の方だと思います。

 

実を言うと、本来は全ての伏線が回収されるようにティーザーを編集して頂こうと考えていたのですが、当時私が心身共に余裕がなくあまりティーザーに向き合えなかったのと、公演全体の時間を短縮する為なるべく尺を短くする必要があり結果的に疑問を残す形式のティーザーになりました。私としてはそれで十分満足でしたが(話を知っているコマ生は理解できるので)、そのせいでこんな長い解説ブログを書かされてると思うと何とも言えない気持ちです。

 

場面ひとつひとつに意味を込めましたが、それぞれ解説していったらキリがない、というか怠惰な私の筆記ペースではいつまで経ってもブログが完成しないので、以下は、このティーザーの根幹である

「海の幽霊が誰なのか」

に繋がるように解説していきたいと思います。

 

 

📍海の幽霊のシーン

 

女の子の親友役、つまりこの時点での「海の幽霊」はコマ生のさやかに頼みました。

2日間の撮影にも同行してもらい、私の撮影も全部見ているので。コマ生の中でもさやかの解像度の高さはダントツなのではないかな、と思っています。

さやか本当にありがとう。

 

📍学生シーン

前述した通り、“幽霊”が現れてからの女の子の日常のシーンです。

女の子がゆっくりと自殺に傾いていく様を、床に転がったカッターで表現しました。(って言いつつこれは樹さんが考えてくださったカット)

 

📍自殺未遂のシーン

女の子の自殺未遂のシーンです。

 

ちなみに実はこのティーザーは途中から時空が歪んでいて、ここまでが学生シーン、つまり回想シーンになります。

これ以降は制服ではない、成長した女の子が過去の記憶(海の幽霊)と向き合ってる姿を表現してます。

つまり黒い服を着た人は、成長した女の子ということです。

 

📍回想シーン

結局没にした映像ですが、途中、過去の女の子と成長した女の子が交わるシーンがあったんです。

2枚目(樹さんに提出したカット割)を映像にしたものが1枚目になります。

「女の子が死にきれず浜辺に戻ってきて、だけど海の幽霊はまだそこにいて」

そんな情景を成長した女の子が後ろから見ている、つまり過去のその情景を回想しているシーンになります。

 

📍海の幽霊のベールを捲る

海の幽霊の話に戻します。

 

ここまでの話だと、海の幽霊は「女の子の親友」だと思うのが普通だと思います。

元々ティーザーの内容も、海の幽霊のベールをめくったら親友で、成長した女の子が親友に対して「もう赦してほしい」と伝えるカットでティーザーを終わらせるつもりでした。

 

でも、これは本当にティーザーを、作品を作ったおかげなのですが。

「海の幽霊」は過去の女の子だったんです。私もこの公演期間に初めて気づきました。

 

作品のことを考えている最中にふと思ったんです。女の子をずっと苦しめていた「海の幽霊」は女の子の親友じゃなくて、親友を救えなかった女の子自身なのだと。女の子はただ自分の記憶に、罪悪感に苦しめられていただけだった。

 

私はこれに気づいた時フィナーレコマの最中だったのですが、一人でトイレで吐いてました。

「ああそうか、そうだったんだ」ってずっと呟きながら泣きながら吐いてた、怖いですね笑

でも安心したんです。だって私が私を赦せば、この苦しみも終わりますから。(ただ同時にそれがどれほど難しいかも痛感しました)

 

それに気づいたから、ティーザーの内容も変更しました。

ベールの中は親友ではなく、現在の女の子の姿になっています。

 

「海の幽霊」は女の子だった、それを表現したカットです。

 

📍髪を切る、椅子を燃やす

 

前述した通り、過去との決別のシーンです。

「海の幽霊は自分だった」と気づいた女の子が、

過去に首を切ろうとしたカッターで髪の毛を切り、

椅子を燃やす(私の中では“海の幽霊を燃やす”ことと同義です)ことで過去との決別を決意したシーンにしました。

 

 

📍最後に

 

ここまで分かりにくい解説で申し訳ありませんでした。

 

なので「海の幽霊」が誰なのか、というティーザー最初の問いかけは、

「親友を救えなかった女の子自身」が答えになります。

 

最後の決別のシーンですが、あれは成長した女の子が過去から脱却しても良い、つまりは赦されても良いと“思えた”ところで終わらせています。

 

ここまで行ければ、あとは最後に私が

「もう自分を赦していい」

と思えるように踊ればいいだけなので。

 

「赦されたい」じゃなくて「赦したい」だったから。

それに気づけてよかった。

 

私が米津玄師の海の幽霊という曲を選んだ理由は二つあります。

一つ目が、女の子が自分の命を断とうとした場所が海だったこと。

二つ目が、ラスユニの「叫ぼう、今は幸せと」の歌詞です。

私はこの歌詞を聞いた時、その瞬間にこのパートを自分のソロにすると決めていました。

本番私がこの言葉を本気で心から叫べたら、きっと自分は大丈夫だと思ったんです。

 

これでティーザーの解説は終わりです。

 

最後は皆さんとコマ生に、そして私自身の気持ちの整理も兼ねて女の子と親友に、それぞれ感謝を述べてこのブログを締めたいと思います。

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コマ生達へ

 

私が伝えたい事は伝えきった気がする。

けど、もう一度。

 

どうか、明日を信じていてください。

海の幽霊を1番に理解しているのは皆です。

そんな皆が明日を信じず、誰が信じるんですか

 

叫ぼう、今は幸せと、の時の私を思い出して。

もちろん私は本番2日間、観てくださった人にそれが伝わるように踊ったつもりではある。

でも皆には約3ヶ月間かけて、何度も何度も伝え続けてきたんです。

 

皆がどうしようもないほど大切。本気で。

お話会の時の皆の涙、千秋楽の時の皆の涙、きっとずっと忘れない。

 

1年後でも、10年後でも、50年後でも、皆を大切な気持ちはずっと変わらないから、

だからもし、本当にもし、いつか明日を諦めそうな日が来たら、朝でも夜でもいいから私に連絡して。きっと大丈夫だから

 

大切な皆が、ずっと明日を信じ続けていられますように

 

伝えきれないほどの感謝を 心から!

この作品を創ってくれて有難う!

 

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女の子の親友へ

 

もう何年経ったのかね

何年経っても貴方以上の子に出会えない

 

わたし、今年でもう22歳になるよ

あの頃のあなたより背は高いし、あの頃のあなたより色んな事も知ってるはず

でも、いつまで経ってもあなた以上の人間になれる気がしない笑

あなたがずっと、私のいちばん

 

私が見てたあなたの幽霊は、きっと幻覚だったんでしょう

なんとなく気付いてたよ、気付いてたけどでも病院に行って、薬を飲んだらあなたがいなくなってしまうと思うと怖くてだめだった、あんなに苦しかったのに、いざ消えてしまうと思うと怖くて

 

でも千秋楽が最後だったから

 

だからもう会えないから、

でももしまた会えるなら、

伝えたい事や話したい事は沢山ある!!

いつかそんな日が来たら良いね

 

助けてあげられなくてごめん

出会ってくれてありがとう! ずっと側にいてくれてありがとう

 

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そして

 

女の子へ

 

難しいな、なんて言葉にしよう笑

 

とりあえず、

あの日から今日まで、よく頑張ったね

本当に、本当に よく頑張った

 

きっとあの時より苦しい日々は永遠に来ないし、そう思うとこれからの人生が楽しみになるよね

 

あの時、生きたくて戻ってきたんじゃなくて死ねなくて戻ってきてしまったから、多分ずっとそれを負い目に感じているんだろうけど、

戻ってきてくれてありがとう

私が言えるのはそれくらいかも

 

あの時あなたが戻ってきてくれたから、今私はここに立ってる

あの時あなたが戻ってきてくれたから、私はどぅぶに入って、どぅぶで踊って、文セに立てたから

 

良かった本当に 生きてて良かった 生きててくれてありがとう

 

伝えられた秘密は重すぎて、抱えきれず潰れてしまったね

でもそれはあなたが弱いからじゃないよ、多分誰だってそうなってた、仕方がなかった

 

でも、潰れてぐしゃぐしゃになってた期間はあなたの人生で余りにも長かったから、

 

今日から沢山幸せになろう

沢山泣いて、沢山笑って、幸せになってください

 

怖がらないで 振り向かないで

目を逸らさないで 見失わないで

 

踏み出した明日を これからの人生を、楽しんで

 

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長かったですね、ここまで読んでくださってありがとうございました。

 

最後に

 

私が明日を迎えられたのは、沢山の皆さんのおかげです。

コマ生、OBOG、三役の3人、一緒に演出をやってくれた莉央、同期のみんな、先輩後輩の皆さん。

4:27を創り上げた全ての人のおかげです。

 

この作品は 私が赦されるために、

つまりは私のエゴのために創った作品ですが、

 

この作品を見た誰かがいつか諦めそうになった時、どうかこの作品を思い出してその一歩を踏み留まって下されば、明日を信じて下されば、

私のエゴも意味のあるものになります。

 

 

『叫ぼう 今は幸せと』

 

 

赦してくれて、ありがとう

 

 

22春公演「4:27」

M5 限定jazz 創作者より