M10 限定Hip Hop 大貫永 | Dance Unit W+I&S ~慶應義塾大学SFC 公認ダンスサークル~

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慶應義塾大学公認サークル Dance Unit W+I&S のブログです!

お疲れ様です。

 

先日、EPICKというパーティーに足を運びました。音楽とアルコールは非常に相性が良くて(少なくとも僕はそう信じていて)、その空間は、とても居心地が良かったです。ずっと足の裏が地面から5ミリくらい浮いているような感覚でした。

 

音楽を聴くときに大切にしておきたいマインドの1つに、それの理解に注力し過ぎないことがあると、僕は思います。理解しよう、つまり、分かったか分からなかったかだったりといった見方ではなくて、それが身体に沁みわたるかどうかが大切なんじゃないかなって感じます。歌詞などで分かる要素や共感に近いものがあれば、「あぁ、分かるな」程度に思っておいてます。

 

僕は、映画を観るときなんかでもこんなスタンスです。たとえば観終わってからすぐに、あのセリフはああだとか、このシーンはこうだとかの感想や意見の共有とかって、あまりできなくて。次の日に目を覚まして、じわじわと昨日身体の内側に沁み込んだであろうなにかが、ブワァ~っと勝手に溢れてくる時に、感動したりします。それでも、その感動をいざ説明してみてと言われると、往々にしてすごく困ってしまう。別に理解しているつもりはないから、言葉で説明なんて上手にできない。

 

この価値観に落ち着いたあたりから、踊りを見るときもそんな気の持ちようでいることが増えた気がします。個人的に、オススメです。みなさんは、どのようにして芸術と関わりたいですか?

 

さて。話は変わって、この作品について書きたいと思います。

 

僕がこの作品をつくる理由は、自分が表現する創作物で、自分以外の誰かに幸せを届けたかったからです。プレゼンの時は違う理由だったんですけど、日々を過ごしているうちに価値観が変わってしまいました。変わったというか、なんだか新しく付け足された気分です。

 

「誰か」とは、この曲に出てくれているダンサーでも、観てくれているお客さんでも、偶然動画を観た未来の後輩でも、本当に誰でも良いんです。作品(創作物)というものは、たとえ作り手がいなくなってしまっても、みた人の心の中だったり、例えばダンスだったら映像だったり、何らかの形で残ることが魅力の1つだと信じています。

 

ひょんなことで気落ちしてしまったり、疲れてしまったりした人がこの作品を思い出すことで、うまい具合に力を貸してあげられれば、ピースだよなって思ったんです。もちろん、本番のその瞬間で幸せを与えることができれば、それもとても嬉しいことです。

 

ダンスは映像でも残せるって書いたけれど、イベントでもパーティーでも、現場に足を運ぶ手間はやっぱり惜しんでほしくないです。特に、自分の好きな人がそこにいるなら。お金も時間もかかってしまうから、躊躇してしまいますよね。でもこの3年と半年くらいで、あくまで個人の実感として、それらを超越する高揚感を僕はそこに見い出すことが出来たような気がします。

 

これまで出会えなかった新しい価値を与えてくれて、どこか新しい世界に連れていってくれるようなワクワクしてしまう現場が増えてほしいし、表現者として、自分もそこを目指したいです。

 

少し作品の話からそれてしまいました。それでは最後に、この曲に出てくれているダンサーを紹介させてください。

 

梶尾 瑛奈

おそらく、いや、確実に4年間の終日練の中で一番一緒にいました。たくさん笑ったし、それと同じくらいの頻度で喧嘩っぽいことにもなった。口をきかない時期なんてのも、ざらにあった。でも、この期間は笑うことの方が圧倒的に多かった。なら、それでオッケーだよね。最後も、楽しもう。

 

島村 奈実

しっかりと、この曲に寄り添ってくれた。手間や時間を惜しまずに、コツコツと自分の踊りを磨きながら、創作者の意図や価値観にも耳を澄まして、それを自身の表現に付け足す努力がかっこいい。創作者が一番安心するタイプのダンサーです。また、創作者の情緒不安定感にも、常に的確な処理をします。これは、関係ないか。

 

塚田 光

日本に帰ってきました。常に自分の人生にユーモアを見出しながら生きていく姿勢が羨ましい。クルーの中でもダンス歴が一番長いんだけど、本番2週間をきっても構成は覚えてこないし、一見適当に見えてしまう。ですが、彼は本番の一発で輝くんです。だから、どうしても期待せざるをえない。限定URBAN DANCEの創作にも携わっています。

 

中村 悠人

天才であり、変態でもある。思考し続けることと感性に従うことを大切にしているように、僕の目には映ります。決然とした意志をまとった、彼にしかできない肉体的な踊りが、僕は好きです。幾度となく魂を揺さぶられてきた。ダンスはライフスタイル、という言葉が彼にはピッタリで、ヒップホップが生活にナチュラルに浸透しているような気がします。今年の秋祭では、采と無限定HIPHOPもつくってくれています。4年間お世話になりました。ん、この言葉はまだ早いか。終わったら、美味しいお酒を飲もう。

 

鈴木 皓斗

高い身体能力と、2つのジャンルを踊りこなす器用さを持ち合わせています。どちらのジャンルにも、それらがいい按配で滲み出ている。いつもりさの練習に付き合ってくれていて、とても助かっています。創作者の僕は、そんな視野の広さにいつも甘えてしまう。ありがとう。僕はこの作品を通して君が笑ってくれれば、それだけで良いんです。

 

藤井 翔太郎

どこか、僕と似たものを持っていると感じます。本人から言われるまで、翔太郎と自分の踊るパートが全部一緒だったことに気付かなかった。周りの人の頰を緩ませてしまうような普段の独特な空気の抜けた感じと、スイッチが入った時のエナジーのギャップがたまりません。この作品に、心地よく、それでいて確実なフレーバーを添えてくれています。ダンスが上手であることと、その人がかっこいいことは別物だと僕は思いますが、彼はどちらかというと後者になる気がします。境界線を引くのも変な話なんですけど。

 

入江 拓

現部長です。なんだか女々しい一面もありますが、部長として、拓として、自分以外の他者に意識を向ける優しさを持ちながら頑張っています。普段の彼はあまり多くを語りませんが、踊りに対して自分なりの軸や矜持をしっかりと持ち、それを信じて生きているように感じます。常に自分と向き合い、ここは譲れないみたいなこだわりを持っている人ってシンプルにかっこいいと、僕は思います。

 

村上 采

この期間、恐ろしいくらい時間を共有しました。一緒にいる時は、楽しい以外の感情は生まれなかった。僕は、彼女の丁寧に磨かれてきた感性と、心の琴線に触れてくるような目が好きです。本番が近づくにつれて、采がこの曲の終わりを悲しんでいたのを見て、この作品に価値を感じました。僕は、いつでも味方です。

 

矢野 りさ

練習量は、クルーの中で断トツのトップ。愚直に丁寧に自分と向き合う彼女の謙虚な姿勢には、いつも惚れぼれしてしまいます。最近のフィードバックでは、ここはいい感じだね、と褒めても、「えー、やだ!」と言われてしまうので、少しばかり扱いに困っています。てか、タメ口だし。オーディションのダンスを見た時、本番同じステージに立っている姿を不思議とイメージしてしまって、あの緊張感の中で、僕自身が嬉しくなってしまってついつい笑みをこぼしてしまった唯一のダンサー。これからも「できない」を楽しんでください。

 

以上、紹介した9人と創作者である僕を合わせた10人のダンサーで作品を表現します。先ほども書きましたが、この作品が、僕以外の誰かに幸せを与えるものとなれば、それに勝る喜びはありません。

 

大貫 永