前の章で、うつ病の人間に「がんばって」とは言えない定説に触れた。
そして、うつ病本人も、「がんばって」はいけないことも述べた。↓↓
この章では、「がんばったね」について、触れてみようと思う。
かーちゃんがダンスの先生に最初に手紙を書いたとき、先生の手紙には、
「Rayちゃん、辛かったね。頑張ったね。」
という言葉が書いてあった↓↓
かーちゃんは、この1行を読んだだけで、涙が出た。
まだまだ、うつ病になったのは、
自分が弱かったから
自分が不器用だったから
自分にがんばりが足りなかったから
と、自分を責めてばかりいた頃。
こんな言葉をかけてもらって、本当に嬉しかった。
自分を責めてばかりで苦しかった状況から、ようやく脱却の一歩を踏み出せた瞬間だったと思う。
「あなたはマジメすぎたのよ」
「がんばりすぎたのよ」
「少し休みなさい」
「がんばらなくていい」
こういう言葉は、少なからず、うつ病患者に、自己嫌悪の感情を持たせてしまう。
つまり、
「結局、がんばりすぎた、一生懸命になり過ぎたアンタが悪い」
と言われているようにしか思えない。
ところが、この恩師の
「今までがんばったね」
の一言には、かなり救われた。
モチロン、
「アタシ、そんなにがんばれてたかな。まだまだがんばりが足りなかったんじゃないかな」
という思いは払拭できないけれど、それでも一瞬でも、
「自分なりにがんばって来たんだ。それでもダメだったんだ。もう限界なんだ」
という自分を素直に認めて、罪悪感を感じずにいられたことは、本当に嬉しいことだった。
家族や友達がうつ病になってしまったときは、
ぜひ
「今までがんばったね」
という言葉を、気持ちを込めて言ってあげてほしい。
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