教師という職業を利用した犯罪は日本でもよくきく

ケニアでもあまり変わらずのようである

ターム休みを控え

浮かれるのは子どもだけでなかったようだ


Tiganiaという地域がある

FGM(女性割礼)をコミュニティが強いる古風なエリアで

過去のケースを整理していたら

かなりの割合で眼にする

しかも毎年 今頃相談件数が多い


今回のケースもTiganiaということで

またFGMかと思いきや違った


“Her dad is very mad!!"

激怒にmadを使うんだと

感心してる場合でなかった

クリスの報告は父親を見ただけで分かった

眼が血走っている


「チャイを飲みに先生の家に来ないか」

担任教師の甘い言葉に誘われ

従姉妹2人も同伴で日曜日に訪問

軟禁

泥酔状態で 自分の生徒を襲う


被害児の父親

あまりの怒りで

被害児にも八つ当たりでぶっ飛ばそうとし

それはクリスに止められる


犯人は逮捕されたが

いつものように

お金を警察に包んで

釈放されている

今頃 逃走旅行の支度でもしているのだろう


娘を持つ親の気持ち

愛深きゆえに憎が煮えたぎっている


“たぶん犯人はHIVよ。独身なのはなんか理由があるのよ”

クリスの勘は当たるんだろうか

検査は約2ヶ月後


子ども達3人から事情を聴くクリス

あまりの暗い雰囲気にすこし休憩を入れるため

初めて会った俺が差し出した

キャンディー数粒

子どもたちはすぐに手が出て

すべてたいらげ笑顔を見せる


無垢な笑顔だが

無垢過ぎて危険な気がした

お菓子あげるからちょっと家までおいでよ

甘い誘いにひょいひょいついていく姿が容易に目に浮かぶ

犯罪被害予防の啓発活動が必要のようである
発達に遅れのある娘を襲った犯人の裁判

彼女に同行して裁判所へ

彼女の証言の時だけ

傍聴席の聴衆と犯人は退廷し

ビデオカメラで録画される

ゆっくり話すために

公判は半日をようした


彼女は今回の被害でHIVに感染した

彼女はまだそれがどんなことなのか自覚ができていないようにもみえる

今でも HIVーAIDSは不治の病ではあるけれども薬を毎日定期的に飲むことで

進行をとどめることができると言われている

しかし 時間管理の甘いアフリカ人には定期的に飲み続けることが至難であるともいわれている


犯人の妻も遠目に裁判所に来ていた

同僚クリスの話では犯人の奥さんもまたHIVポジティブとのこと

彼女には子どももいるそうだ

貧困のために離婚もできず

犯人である夫を頼る術しかなかったのだろう

彼女とその子もある意味被害者なのだろう


弱肉強食の中で

弱いものは強いものをたよる

たとえ強いものが黒 グレーでも

それが生き抜く術


複雑な社会問題 

出口のないトンネル

袋小路
相変わらず土曜も働いている

しかし 来週で原則 最後にしようと思う

ボランティアが 正規職員より働き過ぎたら本末転倒

仕事さばけない愚かな上司

よりもさばけないボランティアなふりをしよう


同僚のクリスティン

ソーシャルワーカーでシングルマザー

イシオロからマタツに1時間乗って通勤しているが

仕事が朝早かったり遅くなったりするときのために

メルーに家を借りた

時折 3歳の子は母親にまかせ単身赴任で

メルーに数日滞在する

彼女とつかえない上司についてよく話をする

そして 早く君が出世して偉くなるようにと

励ましている

さばけないボランティアでも彼女の負担が減るよう

協力しようと思う

(結局さばいていくことになるのかな)


そんなクリスティンと

昨日は 娘を強姦しようとした父親を逮捕する任務を得た

保護されている少女とクリスと まずは 警察署へ


担当の女性警官と合流し

少女宅へ向かい逮捕
 
逮捕された父親は警察で48時間拘束

聴取後は

裁判で刑務所へ

このような段取りのはずだった


最初でころんだ


約束していた担当警官が

署に現れない

クリスが何度も電話する

すぐ戻るからの回答に


待つこと1時間半・・・


現れる気配なし


見事なほどの警察からコラプション


結局 延期となる


帰路 町で 彼女の父親が飄々と出歩いているのを見かける

クリスの舌打ちが大きくなる


このような逮捕の依頼は

地方の警察に

パトカーが十分配備されているわけもなく

こちらでタクシーの手配までしなくてはいけない

逮捕した時は その少女と父親は 同乗することになる

彼女にとってなんとも複雑な心境なことか


汚職 犯罪 ケニアの常識にいつ慣れるのだろうか