ぴのこは、オッサンが寝た後、究極の、無、の世界でいた。
とにかく、オッサンに酒を飲ませて、寝かせた後、
ぴのこは、コタツのおばさんになっていた。
日本のTVも見れない、パソコンは日本語変換できない。
夜になると、激さむの中で、何もできない。
ひとり、ポツンと、コタツに座っている。
それも、灯油が減っていくのを、奴にバレないように気にしながら。
ザ・無の世界で、ぴのこは、いろんな事を考えさせられた。
ぴのこにできる事は、全て、やった。
だが、巨大なゴミ屋敷は、あまりにも、巨大過ぎて、
さすがの、ぴのこにも、これ以上、どうする事もできない。
いろんな事が、ぴのこの頭の中によぎってきた。
そして、また東京に行く事になった。
今回は、病院の為だ。
ぴのこは、また、貧乏くっさい、バスに乗って、一人で東京に行った。
オッサンは、ぴのこの病院に行くと、
初めは言っていたが、他人事。
あんたは、来なくていいから~!
そして、ぴのこは、病院のついでに、気がつけば、15年いや、もっと20年の、
友達と会う事になった。
東京生活、苦楽を共にしてきた、仲間だ。
そして、久しぶりの強烈に長い年月を共にした、
貴重な大切な友達と、アラフォの会話を繰り広げた。
ぴのこは、カラオケボックスに泊まる予定だった。
だが、東京駅に近い友達の家に、突然、お邪魔、一泊させてもらう事になった。
友達、二人の新居に、いきなり、行ったにもかかわらず、
旦那さんもにこやかに、ぴのこを迎い入れてくれた。
久しぶりの日本のTV。
ぴのこは、感動した。
そして、相変わらず、お洒落な友達の部屋は、明るく、きれいで、かわいいお家だった。
ぴのこの為に、お風呂まで、用意してくれた。
ぴのこは、A市のゴミ屋敷で、まともにお風呂も入っていなかった。
というか、入れない状態だった。
彼女が用意してくれた、お風呂の入浴剤の香りが、
ぴのこは、なんて、ありがたいと、風呂の中で泣いた。
その時の、ぴのこは、自分の靴下が破れて、親指飛び出ている事も
気付かないぐらいの生活をしていたからだ。
そして、思った、ぴのこが、嫁に行こうとしていた家は、
雪が降る、激さむの地域で、家じゃなく、外に住んでいたんだよってね。
TVから聞こえる、日本語の音が、とても、懐かしく、
異空間に思えた。
ぴのこは、今、日本で、何が起こっているのかさえ、わからない生活を送っていたのだ。
そして、また、ぴのこは、確信した。
がらんどう地獄。
その日は近いと・・・・・・・・・