「あんな良い踊りできたんやから、まだ引退したアカン」


「でも、よくがんばったよね、お疲れ様」


「もう何の楽しみもあらへん、復帰せえへんの?」


「そりゃ年齢的にもキツイよな、わかるわぁ」


酔っ払った陽子先生は

真逆とも取れる

これらの言葉を

繰り返されていました


おはようございます

カネコです


引退後

ブログこそ

毎日

大量投稿しておりましたが

ほぼ寝たきりの生活が続き

ようやく

復調したところ

陽子先生が

労い会を

開いてくださりました


3人で写真撮るの

完全に

忘れてました




ということでお料理をチラリとにやり



こうなると

陽子先生は

もう手がつけられません


陽子先生「アンタは勝つ気がなかった」


カネコ「いや、そんなことないすよ」


陽子先生「いいや、なかった!もうちょっと欲出してくれてたら!なんでやねん、なんでやねん、、」


カネコ「、、、。」


「この引退直前の熱量で、ずっとやってくれてたら、、なんでやねん、なんでやねん、なんでやねん、、、」


カネコ「、、、。」


陽子先生「ゴ、ゴッホかてそうや。評価されたんは死後や。ア、アンタはダンス界のフィンセント・ファン・ゴッホや。ゴホゴホッ」


む、むせてますよ?

大丈夫ですか?


お冷もらいましょうかね?


とりあえず

復帰は

しなくてよさそうです


いつか

時代が

私に追いつき

後に

評価されるのを

楽しみに

待つことにしましょう


引退直前の熱量

というのは

自分でも

過去最大火力だったと

思います

たしかに

常時

この火力で

ダンスに取り組めていたら

すべては

変わっていたかもしれません


しかし

私に

その力は

ありませんでした


それが

私には

できませんでした


自分でもわかっています

そこが

トップへ行く人との

決定的な差だったことは


私には

常時

出せるものではなく

終わりを決めたから

はじめて

湧いてきた力

でした


多くの方々に

生徒様に

先生方に


「なんでやめちゃうの?」

「まだやれるのに」

「もう少しやったら?」


そう言っていただけました


この日に向けて

まさに

全てを出し尽くす

死力を尽くす

そうゆう覚悟で

臨んでいた私には

もう余力など

一切なく

その言葉を

聞いた瞬間には

あまりに

残酷な言葉にすら

聞こえました

(今はありがたいお言葉です)


もうこれ以上はできない


これが本音です


そして

本当に

そう言えるほどに

やれたことが

私にとっては

何よりの

誇りであり

宝物です


ダンス人生で

いや

人生で

はじめてだったと

思います


本当に

もうこれ以上はできない

と感じたのは


だから

これでいいのです


復帰しろ

とか

2度と言ってくれるなよ物申す


別れ際

ちょうど

季節柄

舞い散る

桜の花吹雪の中

陽子先生は

私に

吐き捨てるように

こう言って

去っていきました


「アンタは桜や!儚く散りゆく桜や!」