日本一の生産高を誇る真珠の町、愛媛県宇和島市では「真珠を生かしたまちづくり」をすすめている。そのひとつが「パールビズ」運動である。パールビズとは仕事をしている際に真珠製品(ブローチやネクタイピンなど)を身に着けてエレガントな雰囲気と宇和島のPRをするという運動で、宇和島市職員の大半はパールビズ運動を実施しており、この運動は市職員が率先して行っているが、民間事業主でもパールビズ運動をすすめて協力店舗も増えてきているそうだ。
今年は愛媛県も県職員対象にパールビズ運動を推奨していくそうで、県全体に広がりを見せていくようである。今後の展開としては同じ真珠の養殖の産地である長崎や三重県なども協力していく方向でいけばよいのであるが、なかなかそうはなっていないのが現状だそうだ。こういう場合は産地の垣根を越えて業界全体で推進していくほうがお互いにいいと思うのだが、じょじょに広げていくことが求められるだろうし、そういったニュースは意外とマスコミ受けするものである。
そして、真珠のまちづくりの第2弾として生まれたのが「パールエステ」である。真珠エキスを利用した化粧品をつかった化粧品「花真珠」の開発と、それにともなうエステだそうである。企業組合が化粧品を開発し、その後、協力店に対して販売とエステの指導・講習会を市内の美容室などを対象に行うそうである。
これは「戦略性をもってやった」のかどうかはわからないが、なかなかよい着眼点である。最近は安心安全や健康がブームであり、断食やメタボ解消などのメニューを行う「ヘルスツーリズム」というものがあるが、宇和島は「美」の里を目指すのか、「ビューティツーリズム」ともいうべきところなのだろうか? そのほかのメニューがうまれるとしたらおそらく「食」であろう。美しさを追求した女性に優しい食事も必要となってくるし、そうすれば客単価もあがることは間違いない。旅行商品としてホテルとタッグを組んでお部屋でパールエステというのも面白い。
また、これからの展開としてはたとえば高齢者の福祉施設にも出張エステなどをしていくと社会的貢献性も高めていくことも必要なのではないかと思われる。老人ホームに入っている高齢者だってたまにはオシャレや化粧をしてみたいものである。そうなったときに、まずは身だしなみのパールビズ、見た目のパールエステ、内面の体質強化のパール食は十分に有効な手段だ。
どちらにしても女性に優しい、うれしいまちづくりというコンセプト、どこまで通用するか見ものである。