ぎょうせいが発行している雑誌「ガバナンス」の6月号を読んだ。特集がなんと耕作放棄地と農地法の問題だった。昨日に開催された松山大学のイベントに参加しただけになかなかのタイムリーな話題であった。


 さて、愛媛県は全国でもワースト5位の耕作放棄率であるが、その愛媛県内でも耕作放棄地率が県内最悪となっているのが放棄率47.1%の越智郡上島町である。ちなみに、この放棄率でいったら、おそらく蛙のふるさとである旧宇和海村などは段々畑が荒れているからもっとすごいと思うが・・・。


 そんな耕作放棄地の農地再生を図ろうと、愛媛と東京の松山大学のキャンパスを利用してインターネットによる二元中継において会議が開かれ、耕作放棄地にオーナー制度を導入するプロジェクト「REFARM四国in上島町」が発表された。


 コンセプトは「瀬戸内の島から島国日本を変える」ということで、同町の町おこし会社「しまの会社」の兼頭一司社長や神奈川県の農家後継者の会「農家のこせがれネットワーク」の宮治勇輔代表理事、そしてNPO法人トージバたちが協力して実施することになっている。


 仕組みはこうだ。農家から借り受けた耕作放棄地約30アールを60区画に細分化し、1口(1区画)5千円のオーナー制度をとり、最大2口まで購入が可能となる。数多くの方が購入できるようにしているのが特徴で、都市住民との交流が目的となっている。


 そして植えるのは比較的耕作して手入れのしやすく、そして食糧自給率が低い大豆を植え、「大豆レボリューション」と銘打ってプロジェクトを開始する。今後のイベントでは、7月18日に大豆の種まきイベントを開き、収穫、脱穀なども随時実施。収穫した大豆は加工品などにして販売する予定だ。


 この仕組みが成功するかどうかはわからないが、他にすでに成功事例もあることであるし、なおかつ「大豆トラスト」という仕組みがユニークである。わがふるさとである愛媛県宇和島市にも段々畑でオーナー制度を実施しているがまだ都市住民との交流事業を実施しているわけではないので他地域も参考になるのではないか。


 また、こういう耕作放棄地の1口地主を少しずつ増やしていくことが、景観を守っていく取り組みが広がることにつながるが、それで農村地域のコミュニティ再生につながるのかどうかはまだ未知数であるし、熊本大学の徳野先生にいわせるところによると、少しの慰めやささやかな抵抗、少々の足しにはなるかもしれないが、ひとつの可能性があるとも言える取り組みであるといえるだろう。注目してみたい。