井の中の蛙、大海を知りたい!-ぎんこい市場全景

 産直市についてこのブログでも何度か取り上げたが、四国最大都市である松山市の商店街に地元の新鮮な野菜や魚介類を販売する産直市が4月10日にオープンした。場内で農作業風景の映像を流したりして、工夫を凝らして地産地消の魅力をアピールしている。食の安心・安全が注目される中、関係者らは「地域ににぎわいを生み出す起爆剤に」と期待している。


 新しくできたのは、松山市湊町の銀天街商店街の空き店舗にお目見えした「ぎんこい市場」だ。この市場の運営方式は少々おもしろい。所有者はケーブルテレビに貸し出しをし、実際のテナントはケーブルテレビと契約した松山周辺の農家集団である。その名を「新鮮ぐみっ」。



井の中の蛙、大海を知りたい!-かんばん


 この商店街のきっかけは、この新鮮ぐみっの主要メンバーである砥部町の向井京子さんが、商店街の近くに住むお年寄りから「新鮮な野菜を買える場所が少ない」と聞いたのがきっかけで発案したそうで、向井さんの呼びかけにより集まった農家を中心としたメンバーが出店する市場の開設にこぎ着けた。



井の中の蛙、大海を知りたい!-ぎんこい市場店内


 営業は年中無休だそうで、松山近郊の農産物や魚介類のほか、会員手作りのお総菜が並べられているほか、花なども置かれていた。蛙が訪問した日も近所の刀のだろうか、お年寄りらでたいへんにぎわっていた。


 そして、何よりここの市場がおもしろいのは、経営者がケーブルテレビであり、広報活動はケーブルテレビがやってくれるということに尽きる。黙っていても勝手にPRしてくれるという仕組みができあがっている。蛙が訪問した際には大きなテレビの液晶画面に自主制作番組が随時放映され、「おすすめ野菜」や農家の作業風景が画面で紹介されていた。


 ここで注目して考えておきたいことは2つある。

 一つ目は、購入している層は近所の人たちということだ。つまり近所の人たちをターゲットにしているお店ということであり、商店街がどのような層が利用するかというと以外と近いからというのが多いと言うことを忘れては成らないわけである。


 二つ目は、産直市をイベントとして行っている商店街は多いが、そのときに人はやってきて賑わいがあっても必ずしもそれが商店街の商店の売り上げにつながるわけではないということである。はっきり言って産直市を見に来たお客が衣料品店で衣服を購入する行動はおろか、ヘタをしたら商店街のお店に入店する確率すらかなり低いと見るべきである。


 したがって、産直市は人を呼び込む効果はあるが、その人たちが別の消費行動を起こすかどうかはまた別の話であり、そのあたりをよく考えておく必要があるということなのである。