高松市の丸亀町商店街を視察する機会があった。丸亀町商店街とは高松市の中心市街地にある商店街で、まちおこしの関係では中心市街地再開発と商店街活性化の両方で成功したといわれているところだ。丸亀町商店街の特徴は、商店街の「所有と経営の分離」を行えたことであろう。つまり、所有者は経営企業体に貸し出し、いわゆる大家となって賃料を支払うこととし、経営企業体は魅力的なテナントを入れることを通して賑わいを創出することにしている。
商店街の場合、経営者の店舗と住居が同一場所に立地しているため、店舗の経営が立ちゆかなくなってしまうと、イコールそれはシャッター街となることを意味する。シャッターにしないとそこに住めないからである。そこに問題があって、どこの商店街もシャッター街を解消させることができなかったのであるが、ここの場合は経営ができなくなった所有者には別の地域に住んでもらうなどしてもらい、店舗には新たな経営者を入れて所有者は大家となってもらうことを潤滑にできるようにした仕組みがこの丸亀町商店街の特徴ということだ。
訪問してみてもらってよくわかるが、丸亀町商店街の部分だけは他の商店街とは明らかに異空間となっている。入っているテナントもルイヴィトンやコーチなどのブランドショップのほか、GAPなど香川にないブランドが入店しているなど、百貨店が商店街の中にあるような形態をとっている。
それで衝撃的なのは、上の写真を見て頂けるとわかるが、丸亀町商店街の周辺の商店街では、外観も異なれば品揃えのテナントも出店されていないという事実であり、少し通りが異なるなどの商店街組合が異なれば全く隣のところは何するものぞということで、まったく変化していないということだ。それだけ商店街主の意識の解離があるということであり、商店街の活性化が進まない最大の理由はここにあるだろう。個人の利益を優先して、商店街が町のものであるという視点が欠けているためで、無意識にシャッター街になっても仕方ないと思っているのだ。
私個人としてはそれではおかしいと思う。アーケード街は個人商店主だけがつくりあげたものではない。税金も投入されているのである。いわば商店街は公共物の性格があり、もちろんシャッター街にするということは納税者に対する造反といっても差し支えないはずだ。したがって、町の景観を維持するためにも商店主は経営をあきらめた無能な経営者は、向上心あふれる新しい経営者を迎えるべきであり、そうするように促す施策を行政は考えていくべきだろう。
そこで考えていきたいのは、固定資産税の課税措置である。商店街の商店主は経営している分の固定資産税は安く、シャッター街にして店舗経営しない場合の固定資産税は高く、そして店舗兼住居という形態を転換させるための補助金は低利子で貸し付けるなどの処置をとり、なるべく落ちこぼれた経営者は大家としてリスタートしやすいような仕組みづくりをつくってみてはどうだろうか。

