3月11日(水)に東京都の有楽町にある東京国際フォーラムで開催された「地域再生実践フォーラム」に参加してきた。主催者は財団法人地域活性化センターである。


このフォーラムは同財団が毎年5回開催している「地域再生実践塾」の総括的な存在のもので、毎年年度末に東京都で開催されている。ちなみに、この地域再生実践塾とは毎回さまざまなテーマをもとに現地実践者から説明を受けて、コーディネーターの指導の元で受講生がワークショップで学習するスタイルである。


毎回ユニークな地域がさまざまなテーマで行われているのだが、今年度は高松市や気仙沼市などで開催されており、中心市街地の活性化や食ブランドの推進などで実践塾が開催されている。蛙も実は参加したかったのであるが、ちょっと参加できなかったので非常に残念である。来年度は長野県の小布施町が町並み保存で、青森市がコンパクトシティーをテーマにしたものなど、またもや興味深いものばかりである。


さて、実践フォーラムに話をもどそう。今回のラインナップは前総務大臣の増田氏からの講演、その後2つのテーマに分かれてのパネルディスカッションというスタイルの分科会という構成だったのだが、そのメンバーがものすごい超協力ラインナップだった。


私が参加したのは中山間地域の活性化の分科会であったが、コーディネーターは明治大学農学部教授の小田切徳美氏、パネリストには地域活性を専門にしたコンサルタントの福田志乃氏、四万十ドラマの畦地履正氏、さんぽく生業の里企業組合総支配人の國井千寿子氏が登壇して、3名の方の取り組みについて事例紹介をまじえつつ、中山間地域の活性化についての議論を行った。


特に、福田氏からの、行政の「縦割り」の弊害についてわかりやすく構造的に説明してもらったことが一番の収穫であった。そして、それをとりはらうための方策について教えて下さったが、それがまさしく以前、このブログで書いた「異業種交流会」であったことに自分自身収穫を感じた。単なる名刺交換会ではない、それぞれが前向きに何かをしたいという人を集め、それぞれの得意なモノを持ち寄り、そして自分たちの悩みを共有しながら、お互いに足りないモノを補ってやってみるという取り組みだ。


これを佐賀県でやった事例を紹介して頂いたが、行政はうまくコーディネートし、場を提供することに徹し、そういった前向きな人のみを一本釣りでその場にセッティングしてあげることに腐心し、行政はそういう人材を多く発掘できるかどうか、いわば人財をたくさん見つけ出して、それらのネットワークづくりをしていけば、あたらしい連携や産業おこしができるということであった。


行政の場合、総合計画では総花的なところがあり、各課でもわかっているのだが、いざ予算化しようとすると予算の取り合いがはじまり、縦割りが生まれ、なおかつ国などの補助金が省庁別の縦割りになっているからどうしても横のつながりがないということになる。


行政によっては横断的な課などを組織しているところもあるようで(例:山口県柳井市にある地域再生室などがその代表例:ただ、現在は市長が交代したので組織改編でなくなる可能性あり)、そういう事例もある程度は改善できるかも知れないが、そういう課をつくっても根本的な解決を見ることはないということであった。


むしろ、政策別、たとえば学校給食に地産地消をすすめるといったプロジェクトに関係する各課を集めて悩みを共有させる仕組みをつくるべきということであり、そのほうがより実務的にいろいろできるということであり、組織論としてたいへん勉強になったし、あとで名刺交換をさせていただくと福田氏はなんと愛媛県新居浜市出身であったこともあり、四国と縁があるということがわかり、これまた新たな人材と知り合いができたことが喜ばしかった。


さて、分科会の最後に「後継者育成」や「都道府県の役割」についてフロアから質問が出されていたが、四万十ドラマの畦地氏から、「まさしくこれはという人材に目をつけ、発掘して産業おこしをしている。その取り組みこそが後継者育成にもつながると信じてやっている。確かに自分と同じようにやれる人間はいないし、それでは発展することはない。それぞれでネットワークを広げ、やる気のある人を応援していくための後方支援を行政(市町村)が、そして彼らが市町村の外に打って出ないとできない場合は都道府県が支援していくようにしておけばよいのでは?」との指摘をされていたのが印象的だった。