四国の中で農業関係の地域づくり活動の先進地といえば、何といっても内子町だ。先日、内子町の広報誌を読む機会があったが、そこに先日退任された河内町政の内子のまちづくりについての話が掲載されており、とても興味深く拝見した。
特に知的農村塾の話は面白かった。これからは農業も賢くなければならないということで、農業は脳業であるとのコンセプトのもと、毎年4~5回のペースで講演会を行い、農家自らが学習をすすめ、そして先進地にも視察に行っている。
この取組を内子町は昭和60年度からやっており、内子町の広報を読んでいると、もともとは八日市の町並みを保存する運動から派生していったものであったが、これが原点となり、村並み運動へとシフトしていき、その中でフレッシュパークからりの原型となる産直市が生まれ、グリーンツーリズムや移住促進という人材誘致という、今の内子町のまちづくりへの流れがあるということがよくわかった。
やはり、まちづくりや地域づくりの原点は学ぶこと、つまり生涯学習なのだと思う。生涯学習の言葉に、知識から認識へ、認識から行動へという言葉があるが、まさしく学ぶ営みから活動がはじまり、そしてそこの行政の支援が入ってハード施設がたてられていくということである。
行政がかつてやってきた失敗は何といっても、ハードを先行させてソフトを後から…ということが多いことだ。ゆえにハコモノ行政と揶揄され失敗しているのだ。補助金の誘惑に乗ってハードをたてると痛い目にあうのは、のちのちの市民となることを考えておくべきだろう。
まちづくりはその地域地域で特色があって一概に他地域で成功したからマネしたらすぐに成功するとは限らないが、以前紹介したNPO法人シネマ尾道の事例と同様に、大枠としてのまちづくりの手法そのものの根幹部分は不変であるということがよくわかる。
農業に限らず、漁業も林業も、賢くないと生き残らないということに早く住民が気がつかないと、これから人口減社会につきすすむ日本の中で、第一次産業中心の自治体はこれから生き残ることはできないだろう。