毎週土曜日は寅さんの日

男はつらいよ 
私の寅さん




マドンナ
柳りつ子
岸惠子


寅さんの小学時代の同級生、柳文彦(前田武彦)の妹で画家。彼女のキャンバスに寅さんがいたずら書きをして、りつ子は寅さんと大げんか。
おまけに「熊さん」と名前を間違えて、カンカンな寅さんだったが、いつしか彼女の虜になって、パトロンを気取るが・・・


あらすじ
冒頭の寅次郎が見た夢では、明治時代のような柴又村で、さくらたちが悪徳商人にいじめられているところを「謀反人の車寅次郎」が助ける。

寅次郎が旅から帰ってくると、おいちゃん・おばちゃんとさくら一家の5人が翌日から九州へ旅行に行くところであった。
とらや一家は寅次郎に気を遣ってそのことをなかなか言い出せないが、御前様が餞別を持ってきてくれたことがきっかけで知った寅次郎はむくれてしまう。
さくらが、今回の旅行は自分たちを大事に育ててくれた叔父・叔母へのお礼のつもりのもので、本来なら寅次郎も含めてお礼すべきだったのではと諭すと、寅次郎も理解する。

翌日、とらや一家は予定通り旅立つ。大分空港から高崎山、阿蘇、熊本から雲仙へと抜ける3泊4日の旅程で、おいちゃん・おばちゃんも満足感でいっぱいであったが、旅行中様々な機会に寅次郎のことが思い出されてならない。夜、旅館から寅次郎に電話をすることになっていたが、タコ社長との留守番で暇をもてあましている寅次郎があまりにも寂しそうな様子を見せるので、気の毒にも面倒にも感じてくる。
結局3日目の熊本城を最後に旅行を切り上げ柴又へと帰ることにする。
しかし、それを聞いた寅次郎が旅疲れの一行を気遣ってご飯や風呂の用意をしてくれていたことを知って、みなでほっこりとした気分になるのであった。

すっかりまともな人間になり、近所の評判もよくなっていた寅次郎であったが、さくらはそうした「喧嘩もしない恋もしない」寅次郎にちょっとした寂しさを感じていた。
そんな時、ふとしたきっかけで、寅次郎は小学校時代の無二の親友で放送作家の柳文彦(前田武彦)と数十年ぶりに再会した。


誘われるままに彼の妹で画家のりつ子(岸惠子)の家を訪れたが、寅次郎とりつ子は初対面なのにのっけから売り言葉に買い言葉で大ゲンカを始めてしまう。


寅次郎は「女だてらに絵なんて描く奴にろくな女はいねえ」とりつ子に立腹する。
しかし翌日、文彦に寅次郎を許してやってくれと頼まれ、気分も落ち着いたことでりつ子がとらやに謝罪に来ると、前言を撤回。


「絵描く人に悪い人はいねぇよ」となり、りつ子に惚れてしまう。


りつ子もとらやの団欒に加わるが、その際に食生活が適当になってしまうことがあること、兄の文彦が時々お金をくれることを話す。


りつ子は本当に自分の気に入った作品は売りたくなく、かと言って気に入らない作品はますます売れないという考え方で、生活に苦労していた。


りつ子は絵の師匠の家を訪ねるが、そこでかねて心を寄せていた三田という画家が金持ちの令嬢と結婚するという話を聞く。


それ以来食欲を失って臥せってしまったりつ子を、寅次郎が見舞う。
りつ子は、寅次郎の自分への恋愛感情に気付かず、「失恋した」ということを語る。が、それを聞いた寅次郎が恋の病にかかってしまい、今度は逆に寅次郎を見舞ったりつ子は、寅次郎のうわごととタコ社長の失言から、寅次郎の自分への気持ちを知ってしまう。
寅次郎に友達としてそばにいてほしかったりつ子は思い悩むが、心の整理のつかないままりつ子を訪れた寅次郎に、「女」として見られることはうれしいけれども「困る」という苦しい胸の内を明かす。


寅次郎は、自分の気持ちがりつ子に余計な心配や気苦労をさせて、絵を描く邪魔をしてしまったことに気付き、旅立つことにする。
さくらにりつ子の食生活のことを託しつつ、とらやを発つ。
りつ子は「いつまでもいい友達でいたかったのに」と残念がり、正月にスペインから送ってきた年賀状には「私の寅さんと書いていた。その頃、寅次郎は阿蘇で絵を売っており、「(自分の一番好きな絵として誰にも売り渡したくない)非売品」としてりつ子に描いてもらった自分の肖像画を飾っていた。






寅さん名ゼリフ

どうだい、旅は楽しかったかい?
例えこれがつまんない話でも、面白いねぇといって
聞いてやらなきゃいけない。
長旅をしてきた人は優しく迎えてやらなきゃなぁ


スタッフ

編集
監督:山田洋次
製作:島津清
脚本:山田洋次、朝間義隆
音楽:山本直純


キャスト

車寅次郎:渥美清




さくら:倍賞千恵子




博:前田吟




つね:三崎千恵子




源公:佐藤蛾次郎




社長:太宰久雄





竜造:松村達雄





御前様:笠智衆


満男:中村はやと
買占め商人:吉田義夫
柳文彦:前田武彦


りつ子の恩師:河原崎國太郎
夫人:葦原邦子
一条:津川雅彦


岸惠子
柳りつ子


松竹映画『我が家は楽し』(51年)でデビューを果し、『君の名は』三部作(53〜54年)などに主演、松竹のトップ女優としての絶頂時に、日仏合作『忘れ得ぬ慕情』(57年)に出演、監督のイヴ・シャンピと国際結婚。日仏間を行き来しながら女優活動を続ける。山田洋次監督作では2011年『たそがれ清兵衛』に清兵衛の末娘である晩年の以登役で出演。木下惠介、市川崑、小林正樹といった監督たちと、数多くの名作を残している。



ロケ地

東京都葛飾区
中川橋
寅さんとりつ子(マドンナの岸恵子)がそぞろ歩く。橋の近くで寅さんがりつ子にパンを買ってやる


熊本県阿蘇市
阿蘇山
世界ジオパーク・日本百名山。観光バスに乗ったとらや一家。寅さんが留守中に何かしでかさないか、雄大な車窓をながめながら心配する。ラストシーンでは寅さんが火口付近で虎の絵を啖呵売。そばにはりつ子(マドンナの岸恵子)に描いてもらった寅さんの肖像画が非売品として置かれている

熊本県小国町
杖立温泉
とらや一家が山間の小さな温泉に宿泊。柴又で留守番をしている寅さんにねぎらいの電話をする

下城の大イチョウ
天然記念物。樹齢千年以上の下城大イチョウ。近くをとらや一家を乗せた観光バスが通る

熊本県熊本市
熊本城公園
寅さんのことを心配しすぎて、疲れ果てた竜造とつね。家族旅行を途中で投げ出して柴又に帰る

大分県大分市
高崎山自然動物園
ホバークラフトで大分市へ。高崎山自然動物園で猿を見る。寅さんのような猿がいる

大分県国東市
大分空港
とらや一家、九州へ2泊3日の家族旅行。寅さんに嫌みを言われながら出発。とらや一家をのせた全日空機が到着する




作品データ

封切り日
昭和48年12月26日

観客動員数
2,419,000人

入場料
950円

上映時間
107分

併映作品
『大事件だよ 全員集合!!』 監督:渡辺祐介 出演:ザ・ドリフターズ、松坂慶子、中尾ミエ、アグネス・チャン






次回作
男はつらいよ 寅次郎恋やつれ


マドンナ
高見歌子
吉永小百合


島根県温泉津から寅さんがいそいそと帰って来た。聞けば、土地の女性と結婚するかもしれないというので、タコ社長とさくらが同行して島根へ向かう。
ところが、相手の絹代(高田敏江)の行方不明の亭主が戻ってきていた。
失意の寅さんは、津和野で二年ぶりに歌子(吉永小百合)と再会するが、歌子の夫は他界していた。
しばらくして、柴又へ歌子がやってくる。
歌子を励まそうと懸命な寅さんだったが…  
第9作『柴又慕情』で陶芸家と結婚、幸せに暮らしている筈の歌子は、夫の実家で肩身の狭い思いをしていた。
寅さんとの再会をきっかけに、自立を目指す歌子の女性としての生き方を描く。
二年ぶりに吉永小百合のマドンナ・歌子が登場し、寅さんは大ハリキリ。
歌子といまだにギクシャクしている小説家の父・高見修吉(宮口精二)との間を、寅さんが取り持つことが出来るのか?


次回はマドンナとして吉永小百合さんが2度目の登場です♪
楽しみですねー🤗✨