仁和寺の御室桜
『仁和寺の御室桜』

「今年の桜もいよいよ終わりですねー」
ここは京都西陣にあるDamside。京極湯のビシッと熱い湯を浴びカウンターで乾ききった体内に冷たいビールを充ち満ちとしみ込ませているところだ。そう言えば、おれは東京にもいたことがあるのだが東京の湯は熱い。やはり江戸っ子たるもの長湯なんてやってられるかいっ!てやんでい!この京極湯のサウナ、江戸を思わせる熱さ。酸欠寸前、失神。そうおれは我慢が出来ないたちなのですぐに出てしまうのだが・・・なかなか良い風呂屋である。京極湯。
そうそう御室の桜。仁和寺だ。すっかり忘れていたよ。公式発表では満開だがつぼみもチラホラ。来週にはそりゃたまらんだろうね。空を埋め尽くす桜の下で座を囲み1CUP。五重の塔が見え隠れ。日本人でよかったと思う1シーンですな。
「老翁、今年は花見もしはったんですか?」
「花見?わしは桜は嫌いじゃ」
「確かに人いっぱいですもんね」
「散ると夏が来るじゃろ・・・」
この老翁、人ごみも嫌いであれば、暑いのもダメらしい。。。
住み着いた老翁は気の向くままに中をいじくねこましたようだ。
「やりだすとたまらんようになってもてのぉ」
ペンキである。そんなもんは塗りたくれば良いわけである。おれは少なくともそう思ってた。
「こいつはペンキ一つじゃなんともならんくてのくてぉ」

何も分からないおれは老翁の言葉に相づちとも取れぬ曖昧にVip Loungeで首を振っていた。どうやらタイルの上はホニャラホニャラはがれやすいらしい。ホニャラホニャラ~ベニヤをはってそれから・・・ホニャラホニャラ・・・ここのコンセントホニャラホニャラ。ここの上っ側をホニャラホニャラ・・・ホニャラホニャラ・・・・・・
この主、選択肢は集めるものの結局直感を頼りにする所がある。少なくともおれにとってはいつもそのように見える。主にそう問うと「感なんて面白いように外れてくれたらラッキーじゃわい」そんなことを言う。
直感が当たるのかどうかは来週のことらしい。それにしてもこの壁面どうすれば良いんじゃろい?
御所庭
『御内庭』

「いやーホント立派なものでござんしたねー」
京都西陣京極Damsideのカウンター。
金はないが時間だけはある時の退屈しのぎ。散歩がてらにおれは御所の一般公開に行ってきた。御所は昔から暇つぶしには勝手がきいて漫画を読んだりキャッチボールをしたりとこれからの季節はもってこいだ。これまでにそうやって何度も訪れているものの一般公開には行けずにいたのだがこの頃庭園巡りにはまっているおれとしてはタダということもあって見逃すわけにはいかない気がしたのだ。
即位礼などの重要儀式を執り行う最も格式の高い正殿「紫宸殿」。平安時代、天皇が日常の御生活の場として使用された「清涼殿」。池を中心とした回遊式庭園の「御池庭」。曲折した遣り水を流して、土橋や石橋を架けた趣向を凝らした「御内庭」。などなど普段は見られないさすがご立派なものであった。
おれはAmerican Spiritのパッケージをあけながら老翁に「明日は晴れるみたいだぜ、行ってみるのもどうですかい?」
「人ごみに興味はない」と老翁。
それを言っちゃおしまいよ。