私は田舎出ののんびりした学生だった。

キリスト教団体の企画に誘われて、香港で1ヶ月余りのワークキャンプを現地学生と過ごした。

私の香港のイメージは当時100万ドルの夜景と言われた国際商業都市で、

且つ有名な恋愛映画の『慕情』の舞台であった。

  しかし香港の学生と寝食を共にしている内に、友人になった一人が

『実は自分たちの家族は中国本土から命からがら数年前に自由を求めて香港にやってきたが、

この香港もその内に中国本土に吸収されるから、今度はカナダにこのキャンプが終わったら移住するのだ。』

と打ち明けられた。(実際いま予定より早く香港は中国に吸収され、自由が奪われている。)

なんと凄まじい人生だろう。

  自分はいつでも故郷の実家に帰れるし、大学卒業したらそれなりの就職ができると

期待できるのに、この友にはそんな安穏とした将来設計が許されない。カナダに移住しても彼は英語は出来るが

全面的にネイティブでないので言葉に苦労し、本人は優秀でも黄色人種で差別を受けるだろう事は誰でも予見できた。

 

  今それと同じことがミャンマーの国内で起こっている。一時軍政で市民の権利が踏みにじられていたが、

暫く片肺飛行の様な民政だったが、自由で経済も成長してきて、

先の選挙でも民主派勢力が圧倒的な支持を得て勝利したのにまた軍のクーデターによって逆戻りしそうになっている。

  この時にミャンマー本国は勿論、日本を尊敬し好きで来日し勉強や出稼ぎの人達が、

自国を必死で民主的な国に戻そうとして、日本人に応援を求めてコロナの感染防止に配慮しながらデモしているのに、

一部の人が『コロナの中で密を作るな!止めろ。』とは、独裁国家の実態を理解してなく情けない。

むしろ中国をはじめとした独裁国家の暴挙を、この国の人達と手を繋いで阻止する環を作らないと

日本一国では抑えきれない状況にあるのですが。