月の語りをするボッドキャストから始まる話。
「同じ月をみていた」という曲が過去あったけど、
小説にも通ずると思わされた。
一から六章まで、それぞれ異なる登場人物が、それぞれの物語を展開する中で、読んでいて登場した人物があらゆる状況で登場していく。
青山美智子さんの小説は、一見接点のない他人同士が
ふとした所で交わり、少しずつ皆が成長する姿を優しく見届けさせてくれる心地よさがあり。今回の作品も心地よさに溢れた。
相手が私を避けていたのではなく、私が相手を避けていたんだ。
自己覚知をし、自分のやるべき事に前向きにさせてくれる所も作者の素晴らしさ。
ネタバレにならない程度に、より良い「ついたち」を迎えられる生き方をしようと思える読後感でした。