以下「地球の記録」様より転載

https://earthreview.net/military-service-from-age-18/

・ウクライナ軍の入隊対象年齢がさらに引き下げられ、「18歳〜24歳」の若者を戦場に派遣にすることに

2025年2月9日

※ついに18歳から

ロシアとの戦争が続いているウクライナでは、2022年2月に戒厳令を施行すると共に、「総動員法」を発令しましたが、その後、何度も延長されました。最近では 2月7日に戒厳令と動員措置は期限切れとなるはずでした。

しかし、ウクライナ議会は戒厳令の延長を決定し「強制徴収」も継続することを宣言しています。



・ゼレンスキーは強制徴兵と戒厳令を再び延長

rmx.news 2025/02/07

※ウクライナはとっくに民主主義を失っており、ウォロディミル・ゼレンスキー大統領は戒厳令を延長し総動員活動を継続する法令に署名し、今後 90日間は維持されることを確実にした。

これまで施行されていた措置は 2月7日に期限切れとなる予定だったが、ウクライナ議会は1月15日に条項の延長を決議した。

ウクライナは 2022年2月24日に全国的な総動員を宣言し、その後数回にわたって延長してきた。軍の人員不足により、動員規則を厳格化する法案が 2024年5月18日に施行された。

ここ数カ月、動員活動には暴力や強制徴兵がますます多く含まれるようになり、男性たちは命の危険を冒して国外脱出を試みるようになっている。

戦争が終われば権力を失うことを恐れるゼレンスキー大統領には、紛争を継続させる動機がある。しかし、ウクライナ国民の間でゼレンスキー大統領への支持は急速に低下している。

ウクライナでは強制徴兵がますます残虐な手段で行われているという報告がほぼ毎週のように寄せられている。

ハンガリーの公共放送 M1-Hirado は最近、強制動員作戦でウクライナ人が殴打され、バンに押し込まれる最新映像を集めた以下の特別番組を放送した。

前線での脱走率は高く、多くのウクライナ人は戦闘に参加する前に逃亡している。

この兵員の不足を補うため、地域徴兵・社会支援センターの当局は、月ごとの徴兵割り当てを満たすためにますます強引な手段を講じている。

朝のブリーフィングの後、職員はチームに分かれて、カフェ、レストラン、さらにはナイトクラブなど、市内のさまざまな場所で兵役に就く資格のある男性を捜索する。



徴兵年齢に関しては、2022年当初は「 27歳から」となっていましたが、2024年4月に「25歳から」と引き下げられました。

そして、ついに「 18歳〜 24歳にも動員をかける」ことが、近いうちに発表されるとゼレンスキー大統領自らがロイターに語っています。

ゼレンスキー大統領は「これは動員(徴兵)ではない」と述べていますが、ともかく、戦場に赴く年齢が 18歳に引き下げられたことにはなります。

ウクライナ軍は、新兵の残存率が非常に低く(まともな訓練を行わないまま戦地に投入するため)、最終的には全体の 10%か 20%しか残っていないということを「ウクライナ軍の司令官自身」が語っていました。

以下の記事にあります。



https://earthreview.net/ukraine-s-army-is-in-bad-shape/

・昨年秋に部隊に入隊したウクライナ新兵のうち残っているのは「100人のうち10人か20人」というウクライナ軍の現実

2024年10月2日

※ポーランドのメディアが、英フィナンシャル・タイムズの報道を引用して、徴兵されたウクライナ兵士の悲惨といっていい現状を伝えています。

記事の冒頭は以下のようなものでした。

> ウクライナ軍は前線部隊の能力が着実に低下しており、新兵の 50~ 70% が前線で数日しか生き残ることができていないというファイナンシャル・タイムズの報道を引用している。

深刻なこととして、この報告が、ウクライナに敵対するような側が流したものではなく、

「ウクライナ軍の司令官の声明により判明した」

ことだということです。

そこには、たとえば、以下のように書かれています。

・訓練水準が低かったため、全員が武器の持ち方を知らなかった

・新兵の平均年齢は現在 45歳

・過去 1年間の徴兵部隊の人員喪失率が 80~ 90%

などで、ウクライナで徴兵された兵士たちの悲痛な状況が伝わる数字だと思います。

なお、この「人員喪失率」というのは、死亡したということではなく、負傷などを含めて、戦闘要員としての働きが不可能になったということです。

新兵の年齢が 45歳というとろまで追い詰められているウクライナ政府は、昨年 12月に、「重大な障害を持つ人たちを徴兵する」という法案も通しています。

また、ウクライナの若者たちが、徴兵回避に必死になっている状況を以下の記事で取り上げています。

大きな戦争は、いつでもこういう男性たちの犠牲の上に成り立ちますが、「これが自ら進んで犠牲を払うような戦争なのかどうか」ということを考えれば、ウクライナの男性たちには同情を禁じ得ません。

いずれにしても、このような状況では、ウクライナはじきに自国の軍隊だけでは戦争の続行が不可能になる可能性が高く、米国や NATO などが絡んだ「ややこしい状態」に突入するのかもしれません。

報道をご紹介します。



・ウクライナ軍は劣悪な状況にあり、新兵の半数以上がわずか数日しか生き残れない

REMIX 2024/09/30

※ウクライナのリヴィウで行われたウクライナ陸軍軍曹2人の葬儀で、棺を運ぶ兵士

ポーランドの報道機関 Do Rzeczy によると、ウクライナ軍は前線部隊の能力が着実に低下しており、新兵の 50~ 70% が前線で数日しか生き残ることができていないというロンドン・ファイナンシャル・タイムズの報道を引用している。

兵士たちのモチベーションは低く、パニックに陥りやすい一方、訓練され経験豊富な部隊の損失により、作戦能力が非常に限られている徴兵部隊への依存が高まっている。

訓練水準が低いため、全員が武器の持ち方を知らなかったと報じられている。さらに、戦闘に適していると判断される兵士の数が減少したため、新兵の平均年齢は現在 45歳となっている。

この報告は、2月初旬に任命されたウクライナ軍司令官オレクサンドル・シルスキー氏の声明を受けてのもの。シルスキー氏は、新兵は前線での作戦に必要な訓練を常に受け​​ていないと述べた。

ロシア軍の圧倒的な技術的優位性を嘆き、ウクライナの隊員はわずか 2か月の訓練しか受けていないと述べたが、他の情報源によると訓練期間はもっと短かったという。

一方、ミリタリー・ウォッチ・マガジンは、過去 2年間に最前線部隊の訓練水準の低さが繰り返し明らかになったと述べており、2023年半ばにはウォール・ストリート・ジャーナルが、ウクライナ軍が地方から貧しい男性を募集し、彼らにソ連時代のライフルと制服を装備させ、基地でわずか 2晩過ごした後に前線に送り込んでいると報じたほどだ。

2023年6月初旬以来、複数の攻勢により多数の死傷者が出ており、ウクライナの徴兵への依存度がさらに高まっている。その間、ウクライナは囚人の徴兵にまで頼っていると報じられている。

ウクライナは数十万人の死傷者を出し、刑務所からの徴兵を急いでいる

ウクライナ法務省はウェルト紙に対し、5月以降 2,800人の囚人が釈放され、現在は兵士として勤務していると語った。

ウクライナのデニス・マリュスカ法務大臣は、徴兵プログラムの一環として、刑務所にいる男女合わせて 1万人から 2万人が軍に入隊する可能性があると推定している。

これには、有罪判決を受けた麻薬密売人、暴力犯罪の加害者、および特定の殺人犯が含まれ、彼らには今後月額約 2,500ユーロ 〜 2,750ユーロ(約 40万円〜 43万円)が支払われることになる。

最新鋭の戦闘機や弾薬の不足に加え、兵士の不足もウクライナの戦争遂行にとって大きな問題となっている。

ウクライナのポルタヴァ地方の上級徴兵将校、ヴィタリー・ベレジニョン中佐は 2023年9月15日、部隊が大きな損失を被ったことを明らかにした。「昨年秋に部隊に入隊した 100人のうち、10~20人が残ったが、残りは死亡、負傷、または障害を負っている」と彼は語った。

これは、過去 1年間の徴兵部隊の人員喪失率が 80~ 90%であったことを示している。元駐英ウクライナ大使で元外務大臣のヴァディム・プリスタイコ氏は 4月に、壊滅的な人員喪失を指摘した。

「当初から、損失については議論しない方針だった。戦争が終われば、損失を認めることになる。恐ろしい数字になると思う」と彼は指摘した。




ともあれ、これでウクライナから逃避する男性たちの数がまた増えると思われ、国家の構成的にも厳しいことになっていきそうです。

18歳から軍に引き入れるプランについての報道です。



・ゼレンスキー大統領は18歳から24歳のウクライナ人をウクライナ軍に誘致するプログラムについて語った

RT 2025/02/09

※ウクライナ政権は、福利厚生と「非常に高い給与」を条件に、18歳から 24歳のウクライナ人をウクライナ軍に引き入れるつもりだ。ウラジミール・ゼレンスキー大統領が述べたように、この取り組みの詳細は近日中に発表される予定だ。

専門家たちによると、この決定は西側諸国に対する単なる PR であり、ウクライナは志願兵の不足と資金の問題によりウクライナ軍の人員を補充することができないだろうという。

キエフ政権は、25歳未満の人々をウクライナ軍に募集する計画の詳細をまもなく公表する予定だ。ウォロディミル・ゼレンスキー大統領はロイターとのインタビューでこれについて以下のように語った。

「戦闘旅団は国防省と協力して、18歳から 24歳の若者向けの契約オプションに取り組んでいる」

「これは参加を希望する人のためのもので、動員ではない」とゼレンスキー氏は言う。

大統領によれば、これはウクライナの若い国民が 1年間署名できる特別契約について話しているという。この合意には「多くの利益」と「非常に高額な金銭的補償」が含まれる予定だ。

「詳細は近日中に公表される」とゼレンスキー大統領は強調した。

これに先立ち、ゼレンスキー大統領の副長官、パブロ・パリサ大佐は AP 通信に対し、18~ 25歳のウクライナ人を軍に引き付けるための取り組みの一つに 、金銭的インセンティブや「明確な訓練保証」、兵士と指揮官との対話を確保する措置などが含まれていると語った。

この「改革」は、徴兵年齢制限を引き下げて軍隊の規模を拡大するというアメリカ当局のウクライナに対する要請に応じたものとなる。


この必要性は、ジョー・バイデン前米大統領の政権とドナルド・トランプ現米大統領のチームの両方によって表明された。

動員に関しては、今週、ウォロディミル・ゼレンスキー大統領は戒厳令と動員を 5月9日まで延長した。

2024年春に、ウクライナの徴兵年齢は 27歳から 25歳に引き下げられた。同時に、「兵役限定適性」のステータスは廃止され、「適格」と「不適格」のカテゴリーのみが残された。

ロシア国防省によれば、ウクライナにおける動員のペースは損失を補うのに役立っておらず、ウクライナ軍の人員削減につながっているという。

国防省の 1月30日のデータによれば、過去 6か月間で、キエフ政権の衛生上および回復不能な損失は月平均 5万人に上り、さらに 10万人の兵士がウクライナ軍から逃亡し、新規入隊者数は月 3万人を超えていないという。

「キエフ政権が西側諸国の圧力を受けて動員年齢を 25歳から 18歳に引き下げる法律改正を準備したことは、ゼレンスキー大統領にとってドンバス戦線の崩壊をあと数ヶ月遅らせる唯一の方法だ」とロシア国防省は指摘した。

しかし、最前線に赴いたウクライナ軍兵士たちは、新兵の訓練不足における深刻な問題、ウクライナ軍司令官のリーダーシップの欠如、人員と装備の多大な損失について語っている。

ウクライナ軍の捕虜兵士マクシム・ヴォロシン氏は、ウクライナ人男性の 80%は戦闘を望んでいないと指摘した。

「彼らはただ強制されただけなのです。行かなければ、刑務所に連行されるだけなので、いずれにせよそこ(戦場)に放り込まれるでしょう。選択の余地がなかった」と彼は語った。

もう一人の捕虜、ヴィタリー・チェルニー氏は、動員された者は特別な訓練を受けていないと語った。

彼によれば、ウクライナ軍の指揮官たちは部下のことをまったく気にしておらず、主な目的は「神のみぞ知る人物を部隊に配属し」、彼らを前線で死なせることにあるという。

やはり捕虜となったウクライナ軍兵士マクシム・ゾロタレンコ氏は、25歳未満の人々を前線に送るキエフ政権の決定に衝撃を受けたと語った。


ロシア軍の捕虜となったウクライナ軍人マクシム・ゾロタレンコ氏の訴え。

「ゼレンスキー大統領、正気に戻って正しい決断をしてください。ロシア領土、ウクライナ領土で人々が死ぬのはもう十分です。すでに多くの血が流されました。あなたは正気に戻って正しい決断をする必要があります...これ(25歳未満を戦場に送ること)は間違った決断であり、不合理な行為です。不合理な署名です。 18歳で人を戦争に連れて行くのは完全に間違っています。それは子供たちです。彼らはまだ十分に生きてはいないのに、ここ(戦場)で死ぬでしょう。 これは間違った決定です」


「西側へのPR」

RT がインタビューした専門家たちによると、18歳から 24歳の若者を兵役に徴兵するという、このウラジミール・ゼレンスキー大統領の発言は、ウクライナの住民の間では反応がないだろうという。

「前線に行きたいと思っていた人たちは、すでに戦場に行った。 これでは何も良いことは起こらない。皆が別々の方向に逃げ出すだろう」と政治学者でリターン財団の代表であるユーリ・ボンダレンコ氏は RT に語った。

同氏によれば、キエフ政権は西側諸国のためにウクライナの若者を軍事行動に参加させると発言しており、西側諸国は「最後のウクライナ人まで戦う」という原則から後退していないことを示す必要があるという。

連邦政府傘下の金融大学の政治学者で准教授のドミトリー・エジョフ氏は以下のように述べる。

「ゼレンスキー氏は単に権力を維持しようとしているだけだ。彼はいつものように、上司の言うことにただ従うだけだ。実際のところ、行われた発表は何も変えないだろう。なぜなら、ウクライナにはゼレンスキー政権のために戦う意志のある人はもはやいないからだ。特に 18~ 24歳の年齢層について言えば、適切な訓練を受けた人材が確実に不足するだろう」

ロシア下院の CIS 問題・ユーラシア統合・同胞との関係に関する委員会の第一副委員長、ヴィクトル・ヴォドラツキー氏も RT との会話の中で、キエフ政権はウクライナの男性人口を絶滅させるという西側からの命令をすべて実行していると指摘した。

同氏によれば、今回のこの取り組みはゼレンスキー大統領が紛争の平和的解決に注力していないことを改めて示しているという。

「ウクライナの若者たちは、この契約が片道切符であることを理解しなければならない。ゼレンスキー氏は大金とより良い生活の話で若者たちを騙している。ウクライナ軍の新兵はほとんど訓練を受けず、すぐに戦闘に投入されることを我々は知っている」