以下「マスコミに載らない海外記事」様より転載

http://eigokiji.cocolog-nifty.com/blog/2024/02/post-81a847.html

・ドイツのために墓を掘るショルツと従僕連中

フィニアン・カニンガム

2024年2月21日

Strategic Culture Foundation

※シャベルを手にしたオラフ・ショルツ首相が楽しそうに土を掘っている写真は、彼がドイツ経済を葬り去ろうとしていることを物語っている。

「一枚の絵は千語に匹敵する」(百聞は一見に如かず)と言う格言があるが、シャベルを手に楽しそうに鍬入れ式をするオラフ・ショルツ首相の姿は彼がドイツ経済を葬り去ろうとしていることを物語っている。

 ショルツだけではない。ベルリン連立政権丸ごと外国宗主国の地方総督のようにドイツ国民を裏切っている。宗主国とは、80年間、軍隊と核兵器でドイツを占領してきたアメリカ合州国だ。

 一体なぜドイツ政治階級は、これほどまでに卑屈で裏切り者なのだろう。簡単だ。彼らはそう思っていない。連中はロシア嫌いと欧米帝国主義の傲慢さに洗脳されているので、連中の哀れな行動は「自然」なのだ。

 ドイツ第二の軍事企業ラインメタル社が所有するニーダーザクセン州の新たな兵器工場の基礎を葬儀屋のような服装をしたショルツ首相が儀式的に作る様子を撮影された。

 同行したボリス・ピストリウス国防相は、先週末のミュンヘン安全保障会議で、ドイツの軍事費は今後10年間で倍増すべきだと述べた。

 ドイツ経済が不況に陥り、ドイツ労働者と家族が生計を立てるのに苦労している時期の最中にだ。かつて強大だったドイツ経済は欧州連合全体の原動力だったが、今や「ヨーロッパの病人」と呼ばれている。ショルツ連立政権下での状況では、病人は間もなく死んで埋葬されるだろう。

 ショルツと彼の政権が引き起こしている自傷行為の酷さには驚かされる。世論調査は、大衆の大きな不満を示している。彼の社会民主党は、最近のベルリン連邦再選挙が証明した通り、票が流出している。

 ロシアの石油とガス供給を遮断するアメリカの方針をベルリンが踏襲した結果、エネルギー経費が高騰しているのがドイツ経済不調の主因だ。

 ヨーロッパ中の農民と同様、壊滅的な光熱費をめぐってドイツ農民も大騒ぎしている。ウクライナ政権の戦争支持のため、EUが監督するのをショルツ政権が許可したウクライナからの安価な農産物の流入にも彼らは憤慨している。

 ショルツ首相と閣僚はドイツを戦時経済に変えつつある。軍事生産を除く経済のあらゆる部門が縮小されつつある。

 ラインメタル社新工場の起工式はドイツ国民に向けてテレビ中継された。ショルツとピストリウスは自分は国家のために英雄的奉仕をしていると思っているようだ。妄想的な現実との彼らの乖離や一般のドイツ人の苦難は実に衝撃的だ。この狂気の沙汰は恐ろしい。

 今後5年から8年内にドイツはロシアと戦争になるかもしれないとピストリウスとドイツ軍司令官連中は国民に警告している。このような無謀な戦争言説は無責任の極みだ。犯罪だ。

 ロシアのウラジーミル・プーチン大統領をはじめとするロシア指導者たちは欧州との紛争や戦争を望まないと繰り返し述べている。ウクライナ紛争はアメリカ主導のNATO代理戦争特有の問題だ。

 それにしても、ドイツ政治家連中や他のヨーロッパ諸国を掌握した熱狂的戦争挑発は恐ろしい。国家経済全体が戦時体制で組織されている。

 ウクライナのネオナチ政権をロシアが打倒した後、ドイツや他のNATO加盟国を攻撃する準備をしているという考えは、ほとんどの理性的な人々にとって荒唐無稽な空想だ。ところが、洗脳されたベルリンの(そしてEU全般の)ロシア嫌いの政治家連中にとって、そのような恐怖を煽ることが、現実として受け入れられているのだ。

 先週ショルツ首相は、金をむさぼるウクライナ詐欺師ウォロディミル・ゼレンスキー大統領をベルリンで迎えた。過去二年約2000億ユーロの支援と武器を彼の腐敗政権に注ぎ込んだにもかかわらず、ゼレンスキー政権はロシアに対するNATO代理戦争に負けている。

 ところがショルツ首相は、ドイツとウクライナの二国間国家安全保障協定に署名したばかりだ。(イギリスとフランスもそのような協定に署名した。)

 このドイツ協定は「この協定は、ウクライナが再びロシアに攻撃された場合、ドイツは全ての領域にわたる近代的軍事装備を含む迅速かつ持続的な安全保障支援でウクライナを支援する」と述べている。

 「ウクライナが再びロシアに攻撃された場合」とはどういう意味だろう? なんとばかげたことか。ロシアはウクライナと戦争状態にある。ドイツ指導者連中は、愚かにも、あるいは無謀にも、公然と戦争に参戦する文書に署名しているのだ。

 なんと急速にベルリンは狂気に陥ってしまったのだろう。二年前ウクライナでのNATO代理戦争を鎮圧するためロシア軍がウクライナに介入した際、ウクライナ政権を支援するため「ヘルメット」しか送らない慎重さをベルリンは嘲笑された。二年後、ベルリンはレオパルト戦車や榴弾砲、アイリスTミサイルを送っている。今やロシア民間施設を爆撃するのに何の躊躇もない政権への長距離巡航ミサイル「トーラス」供給計画を立てている。

 ウクライナとの最新の安全保障協定(戦争協定)を発表する際、ヨーロッパでドイツはキエフ政権の最大支援国だとショルツは自慢した。

 ウクライナへの軍事支援にベルリンは280億ユーロを約束しており、これはイギリスとフランスの援助を遙かに上回る。ゼレンスキーと彼のネオナチ軍事政権に注ぎ込んだ軍事的、財政的額において、ドイツは、アメリカ合州国に次ぐ第二位だ。

 ドイツの慎重さと技術的効率も、もはやこれまでだ。ウクライナ軍の死者が500,000人を超え、ロシアにひどく負けている戦争に、ベルリンは、かなりの資金を投じている。それなのに、ショルツと彼の負け犬政権下で公金浪費が続いている。

 アメリカ合州国は、ロシアからのノルド・ストリーム・ガス・パイプラインを爆破して、ドイツ経済を密かに妨害した。ところが、ベルリンは何も言わない。

 ドイツ産業基盤と輸出主導の収入は、アメリカとNATOの長年の綱領「ドイツを抑え、ロシアを締め出し、アメリカを中に入れ続ける」ことで破壊されている。ところが、ベルリンは何も言わない。

 ショルツと、お仲間の家臣連中はドイツ国民の安寧を裏切り、何千万人もの人々が虐殺された最後の戦争からわずか80年後に、ロシア国民に対するもう一つの悲惨な戦争に国を追い込んでいる。

 この裏切りはドイツだけで起きているわけではない。元ドイツ国防相ウルズラ・フォン・デア・ライエン(ナチス一族の末裔)の恐ろしく誤った指導の下、欧州連合全体が、何世代にもわたる一般市民を、ロシア憎悪と、アメリカ率いる欧米帝国主義への完全従属に駆り立てられる行き詰まった戦争経済の犠牲にしているのだ。

 これら全ての哀れな従僕は、ヨーロッパのために墓穴を掘っている。エリートによる大胆な裏切りに対して国民が立ち上がらない限り。

記事原文のurl:https://strategic-culture.su/news/2024/02/21/scholz-and-lackeys-dig-grave-for-germany/

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 西最大の属国ドイツのショルツだけではない。東最大の属国でも同じことが推進されている。

 東京新聞 朝刊 総合面

 危機感あおり 防衛力強化

 岸田首相「東アジア」でも同様事態の可能性」

 敵基地攻撃能力、武器輸出を推進


 昔訳した『ハワード・ジン「歴史の効用とテロリズムに対する戦争」を語る』の一節を思い出す。

 それで、疑問に答えようと、ナチス・ドイツの歴史をちょっと調べてみました。いえ我々がナチス・ドイツというわけではありませんが、誰からでも、人の歴史からも教訓は得られます。この場合、私はヘルマン・ゲーリングの思想に興味があったのです。ご存じかもしれませんが、ヒットラーの副司令官で、ドイツ空軍のトップでした。第二次世界大戦が終わった時に、ナチス指導者がニュルンベルクで裁判にかけられた際に、ヘルマン・ゲーリングもナチス政権の他の指導者達と一緒に刑務所に入れられました。そしてニュルンベルク裁判の被告に面接する仕事を与えられた心理学者が彼を訪問したのです。

 それでこの心理学者は記録をとり、実際、戦争から数年後に「ニュルンベルク日記」という本を書きました。自分が書いたことを本に書いています。ヘルマン・ゲーリングとの会話を記録したのです。彼はゲーリングに、ヒットラー、ナチスがドイツ人を一体どうやってあのように馬鹿げた戦争と侵略の破滅的な政策を支持するようにできたのか尋ねたのです?で、手元にそのノートがたまたまあるのですが。我々はいつも言うのですね。「たまたま、これが手元にありまして。」

 ゲーリングは言っています。「もちろん国民は戦争を望んではいない。なぜ畑にいる貧しいまぬけが、自分の命を戦争にさらそうなどと望むだろう?だが、結局、政策を決定するのは国家指導者だ。国民はいつでも指導者達の命令に従わせることができる。連中に、我々は攻撃されているのだと言って、平和主義者は愛国心に欠けると非難するだけで良いのだ。これはどこの国でも同様に機能する。」