以下「マスコミに載らない海外記事」様より転載
http://eigokiji.cocolog-nifty.com/blog/2024/02/post-0f5961.html
・ガザに関して間違っている人の意見に耳を傾ける価値はない
ケイトリン・ジョンストン
2024年2月19日
※「イスラエル・パレスチナ紛争の複雑さを理解する知性があなたに欠如しているだけだ!」というイスラエル擁護者の発言を見たことがある。
ここ数日で、ガザで意図的に子どもを選び、イスラエル狙撃兵が頭を銃撃していることや、イスラエル軍が囚人を病院に送り込み、避難しろというメッセージを送った後、手錠をかけた状態で処刑したことや、ガザの人々の民族浄化を促進するため、エジプトがシナイ砂漠に難民キャンプを建設し始めたことなどを我々は知った。
「複雑」。これは複雑ではない。
「複雑」というのは、機能不全の関係や積極的大量虐殺など、あまり詳しく見てほしくないことに関し、人々が言うたわ言にすぎない。
実際、ガザに関して間違っている人々の意見を読むのをやめた。これまで何年も意見を読んでいた人々だ。いくつかの問題に関し、文字通り、記事を読んいる全ての人と意見が合わないことが時にあるが、ガザは即座に私にとって超えてはならない一線になった。ガザ問題を正しく理解できていなければ、何を言っても無価値だ。
私はこのような単一問題に対して超えてはならない一線を引いたことなど決してなかった。反帝国主義の社会では、通常、ある問題を正しく理解している多くの人々が他の問題で間違えるのは受け入れなければならない。イスラエル・パレスチナに関して正しい人がロシアに関するプロパガンダを鵜呑みにするかもしれないし、ウクライナとシリアに関して正しい人が中国に関するプロパガンダを鵜呑みにするかもしれない。またアメリカのリバタリアンなど外交政策で同意する人々ともイデオロギー的違いがあるのはよくある。
だが、ガザは余りに明白で善悪の白黒がはっきりしているので、それがあなたに見えないなら、あなたの内部の方向制御装置に何か深刻な欠陥があると思わざるを得ない。TikTokの十代の若者に見えるのに、プロの外交政策評論家に見えないなら、プロの外交政策評論家に何か問題があるのだ。
4ヶ月経った今も私は後悔していない。何らかの機会を失った気はしない。多様で異端な情報源を開拓しようと努めているが、大量虐殺や民族浄化が問題ないと考えるほど私は多様で異端ではない。頭を柔らかくしていようと思っているが、いわゆる脳が溶け落ちるほど柔らかくはしない。
アメリカに中央集権した帝国が、次に、邪悪な専制君主から資源豊富な国の人々を救い出すための「人道的介入」を準備する際は、ガザでの公然たる大量虐殺を連中がいかに支援したか想起願いたい。
イスラエルがしていることに関して本当の事実を言うのはヒトラーだという主張や、イスラエルが内心爆撃したがっているのはハマスだという主張は、プロパガンダ管理を子どもに任せたら、子どもがでっちあげるウソのようなものだ。
いわゆる「報道の自由」というものを、確実に欧米帝国のプロパガンダ機関として機能するようにさせておくには、マスメディアに帝国に確実に忠誠を誓う人々を出世させ、帝国に反対する人々の意見を拒否させれば良い。それだけで済む。
そして、まさにそうなっている。アメリカと同盟諸国が世界中の人々にもたらしている深刻な悪に反対し、帝国の解体を求め、資本主義の終焉を支持すれば、マスメディアでは出世できない。「帝国の命令により、お前は全ての主流メディアから締め出される」という通知を受け取ることは決してなく、仕事に就けないのに気付くだけだ。帝国の方針に従う仲間が出世して行くのを見ながら、自分は次々閉ざされた扉に遭遇する。
これは、ほとんどの場合、壮大な一枚岩の陰謀の一環として起きるわけではない。主に、大きな影響力を持つ主要メディアを支配する裕福な連中が、彼らの富の前提である政治的現状を維持するのに十分な既得権益を有しているおかげだ。
20世紀初頭、大規模心理操作により、大衆を従順で言いなりにできることを示す研究をジークムント・フロイトの甥エドワード・バーネイズが始めた。以来100年経ち、絶え間ないプロパガンダの洪水ですっかり飽和状態にマインド・コントロールされたディストピアの中に我々はおり、我々を支配する連中が、我々の仲間の人々に、我々の名において計り知れない恐怖をもたらすのを許している。
プロパガンダや政府の秘密主義や検閲やシリコンバレーのアルゴリズム操作や全ての主要メディアからの反体制派の意見排除によって世界に対する理解が曖昧にされている社会ではなく、真実に基づいた社会に我々が暮らしていれば、このようなことは起きなかったはずだ。権力者連中はガザで大量虐殺を犯しながら、あるいは優れたジャーナリズム活動のかどでジュリアン・アサンジをアメリカ刑務所に引き渡す準備をしながら、我々を放置しておかずに操っている。彼らの人数より我々の方がずっと人数が多く、我々が連中の行動に同意しなければ連中は決して我々に立ち向かう勇気がないはずだ。これに対する我々の同意は、それを維持するのに既得権益がある連中により入念にでっち上げられている。
イスラエル・パレスチナ問題は長年、西側諸国の反帝国主義感情の入門薬物のようなものだった。自国政府が何か恐ろしいことを支援し、メディアがそれに関して嘘をついているのを人々が見て、それが他にどこで起きているのかに興味を持って目を開くのだ。
この現象にガザがロケット燃料を注入した。我々の政府による全面支援とメディア・プロパガンダの隠れ蓑のおかげで、我々の同胞に深刻な悪が行われているパレスチナ人の窮状を、他の時代よりずっと明確で理解しやすい明白な証拠で、ソーシャル・メディア投稿記事は何ヶ月も一杯だ。このため膨大な数の西洋人が「我々は悪者なのか?」と感じる瞬間を過ごしている。
このハッと悟る瞬間が欧米外交政策の他の側面に広がり始めるのは時間の問題だ。ロシア。中国。中東。中南米。アフリカ。21世紀だけでもアメリカ率いる侵略戦争で何百万人もの人々が殺された。何百もの米軍基地が地球を包囲している。核の瀬戸際政策。飢餓制裁。代理戦争。クーデターやカラー革命演出。絶え間ない選挙干渉。世界どこであれ従わないあらゆる国を転覆させ破壊するためアメリカ帝国は容赦なく働いている。
既にイエメン、イラク、シリアに対するバイデン政権の攻撃が、そのような侵略が通常受けるより遙かに多くの反発を受けているのを我々は目にしているが、それはガザによって目を覚まされた人々が、これら軍事暴力行為がパレスチナ人に対するイスラエルの残虐行為に関係しているのを理解しているためだ。彼らの意識は既に拡大し始めている。
今後、帝国にとって、より楽になることはあるまい。一度開いた目は二度と閉じない。プロパガンダや情報歪曲のベールを見通す洞察は益々深く浸透していくだろう。帝国言説管理者連中は確実に難しい仕事を抱えている。
http://eigokiji.cocolog-nifty.com/blog/2024/02/post-0f5961.html
・ガザに関して間違っている人の意見に耳を傾ける価値はない
ケイトリン・ジョンストン
2024年2月19日
※「イスラエル・パレスチナ紛争の複雑さを理解する知性があなたに欠如しているだけだ!」というイスラエル擁護者の発言を見たことがある。
ここ数日で、ガザで意図的に子どもを選び、イスラエル狙撃兵が頭を銃撃していることや、イスラエル軍が囚人を病院に送り込み、避難しろというメッセージを送った後、手錠をかけた状態で処刑したことや、ガザの人々の民族浄化を促進するため、エジプトがシナイ砂漠に難民キャンプを建設し始めたことなどを我々は知った。
「複雑」。これは複雑ではない。
「複雑」というのは、機能不全の関係や積極的大量虐殺など、あまり詳しく見てほしくないことに関し、人々が言うたわ言にすぎない。
実際、ガザに関して間違っている人々の意見を読むのをやめた。これまで何年も意見を読んでいた人々だ。いくつかの問題に関し、文字通り、記事を読んいる全ての人と意見が合わないことが時にあるが、ガザは即座に私にとって超えてはならない一線になった。ガザ問題を正しく理解できていなければ、何を言っても無価値だ。
私はこのような単一問題に対して超えてはならない一線を引いたことなど決してなかった。反帝国主義の社会では、通常、ある問題を正しく理解している多くの人々が他の問題で間違えるのは受け入れなければならない。イスラエル・パレスチナに関して正しい人がロシアに関するプロパガンダを鵜呑みにするかもしれないし、ウクライナとシリアに関して正しい人が中国に関するプロパガンダを鵜呑みにするかもしれない。またアメリカのリバタリアンなど外交政策で同意する人々ともイデオロギー的違いがあるのはよくある。
だが、ガザは余りに明白で善悪の白黒がはっきりしているので、それがあなたに見えないなら、あなたの内部の方向制御装置に何か深刻な欠陥があると思わざるを得ない。TikTokの十代の若者に見えるのに、プロの外交政策評論家に見えないなら、プロの外交政策評論家に何か問題があるのだ。
4ヶ月経った今も私は後悔していない。何らかの機会を失った気はしない。多様で異端な情報源を開拓しようと努めているが、大量虐殺や民族浄化が問題ないと考えるほど私は多様で異端ではない。頭を柔らかくしていようと思っているが、いわゆる脳が溶け落ちるほど柔らかくはしない。
アメリカに中央集権した帝国が、次に、邪悪な専制君主から資源豊富な国の人々を救い出すための「人道的介入」を準備する際は、ガザでの公然たる大量虐殺を連中がいかに支援したか想起願いたい。
イスラエルがしていることに関して本当の事実を言うのはヒトラーだという主張や、イスラエルが内心爆撃したがっているのはハマスだという主張は、プロパガンダ管理を子どもに任せたら、子どもがでっちあげるウソのようなものだ。
いわゆる「報道の自由」というものを、確実に欧米帝国のプロパガンダ機関として機能するようにさせておくには、マスメディアに帝国に確実に忠誠を誓う人々を出世させ、帝国に反対する人々の意見を拒否させれば良い。それだけで済む。
そして、まさにそうなっている。アメリカと同盟諸国が世界中の人々にもたらしている深刻な悪に反対し、帝国の解体を求め、資本主義の終焉を支持すれば、マスメディアでは出世できない。「帝国の命令により、お前は全ての主流メディアから締め出される」という通知を受け取ることは決してなく、仕事に就けないのに気付くだけだ。帝国の方針に従う仲間が出世して行くのを見ながら、自分は次々閉ざされた扉に遭遇する。
これは、ほとんどの場合、壮大な一枚岩の陰謀の一環として起きるわけではない。主に、大きな影響力を持つ主要メディアを支配する裕福な連中が、彼らの富の前提である政治的現状を維持するのに十分な既得権益を有しているおかげだ。
20世紀初頭、大規模心理操作により、大衆を従順で言いなりにできることを示す研究をジークムント・フロイトの甥エドワード・バーネイズが始めた。以来100年経ち、絶え間ないプロパガンダの洪水ですっかり飽和状態にマインド・コントロールされたディストピアの中に我々はおり、我々を支配する連中が、我々の仲間の人々に、我々の名において計り知れない恐怖をもたらすのを許している。
プロパガンダや政府の秘密主義や検閲やシリコンバレーのアルゴリズム操作や全ての主要メディアからの反体制派の意見排除によって世界に対する理解が曖昧にされている社会ではなく、真実に基づいた社会に我々が暮らしていれば、このようなことは起きなかったはずだ。権力者連中はガザで大量虐殺を犯しながら、あるいは優れたジャーナリズム活動のかどでジュリアン・アサンジをアメリカ刑務所に引き渡す準備をしながら、我々を放置しておかずに操っている。彼らの人数より我々の方がずっと人数が多く、我々が連中の行動に同意しなければ連中は決して我々に立ち向かう勇気がないはずだ。これに対する我々の同意は、それを維持するのに既得権益がある連中により入念にでっち上げられている。
イスラエル・パレスチナ問題は長年、西側諸国の反帝国主義感情の入門薬物のようなものだった。自国政府が何か恐ろしいことを支援し、メディアがそれに関して嘘をついているのを人々が見て、それが他にどこで起きているのかに興味を持って目を開くのだ。
この現象にガザがロケット燃料を注入した。我々の政府による全面支援とメディア・プロパガンダの隠れ蓑のおかげで、我々の同胞に深刻な悪が行われているパレスチナ人の窮状を、他の時代よりずっと明確で理解しやすい明白な証拠で、ソーシャル・メディア投稿記事は何ヶ月も一杯だ。このため膨大な数の西洋人が「我々は悪者なのか?」と感じる瞬間を過ごしている。
このハッと悟る瞬間が欧米外交政策の他の側面に広がり始めるのは時間の問題だ。ロシア。中国。中東。中南米。アフリカ。21世紀だけでもアメリカ率いる侵略戦争で何百万人もの人々が殺された。何百もの米軍基地が地球を包囲している。核の瀬戸際政策。飢餓制裁。代理戦争。クーデターやカラー革命演出。絶え間ない選挙干渉。世界どこであれ従わないあらゆる国を転覆させ破壊するためアメリカ帝国は容赦なく働いている。
既にイエメン、イラク、シリアに対するバイデン政権の攻撃が、そのような侵略が通常受けるより遙かに多くの反発を受けているのを我々は目にしているが、それはガザによって目を覚まされた人々が、これら軍事暴力行為がパレスチナ人に対するイスラエルの残虐行為に関係しているのを理解しているためだ。彼らの意識は既に拡大し始めている。
今後、帝国にとって、より楽になることはあるまい。一度開いた目は二度と閉じない。プロパガンダや情報歪曲のベールを見通す洞察は益々深く浸透していくだろう。帝国言説管理者連中は確実に難しい仕事を抱えている。