以下「In Deep」様より転載

https://indeep.jp/multi-hit-hypothesis-of-oncogenesis/

・ガンとワクチン

※これまでもコロナワクチンに関しては、「さまざまな要素が、発ガンと関係している」ということについて、何度か記事にしていました。

最近、その決定打と言えるような論文が発表されていました。

12月17日に、コロナワクチンが持つ「発ガンの複数の要素」を調査した論文が発表されたのです。

論文は以下にあります。査読済みです。

SARS-CoV-2 ワクチン接種と発がんのマルチヒット仮説
SARS-CoV-2 Vaccination and the Multi-Hit Hypothesis of Oncogenesis

https://www.cureus.com/articles/209584-sars-cov-2-vaccination-and-the-multi-hit-hypothesis-of-oncogenesis#!/

Multi-Hit Hypothesis は、「マルチヒット仮説」という訳でいいのかどうかわからないですが、意味するところは、

「複数の発ガン要素を重複して持っている」

というようなことだと思います。





論文はかなり長いものですが、その「それぞれの小見出し」を抜粋しますと、以下のようになります。

論文の小見出し

・リンパ球減少症は、重度の COVID-19 と COVID-19 ワクチン接種の両方の特徴だ。

・SARS-CoV-2 スパイク糖タンパク質とその S1 サブユニットは、in vitro で細胞シグナル伝達を誘発し、in vivo での腫瘍形成に寄与する可能性がある。

・mRNA ワクチンは、Toll 様受容体 (TLR) を介して宿主の自然免疫を不活性化し、I 型 IFN (I 型インターフェロン)応答を弱めるように設計されている。

・新型コロナワクチンのコドン最適化は、RNA-G 四重鎖(G4 / ※ グアニン4重鎖)タンパク質結合システムの調節不全を引き起こし、細胞のマイクロ RNA の翻訳調節を変化させる可能性がある。

・mRNA ワクチンに使用される LNP (※ 脂質ナノ粒子)はマウスにおいて炎症性が高い。

・外来 RNA の逆転写とゲノム統合の可能性がゲノム不安定性の原因となる。

・SARS-CoV-2 スパイク糖タンパク質の S2 サブユニットは、腫瘍抑制タンパク質 p53 および乳ガン 1/2 (BRCA1/2) と in silico (※ コンピュータを使った解析)で相互作用する。

・SARS-CoV-2感染の宿主細胞への新たな侵入経路である分化クラスター147(CD147)膜貫通タンパク質は、さまざまなガンと相関している。


「グアニン4重鎖がマイクロRNA の翻訳調節を変化させる可能性がある」という項目には注目しました。

「グアニン4重鎖」というのは、核酸の塩基のうちのグアニン(G)が並ぶ状態なのだと思いますが、論文には、ファイザーとモデルナのワクチンについて以下のように書かれています。


論文より

…注目すべきは、コドン最適化mRNAワクチンにおけるG4形成数の増加だ。つまり、モデルナおよびファイザー mRNAではそれぞれ 19個と 9個の G4モチーフであるのに対し、(自然の)SARS-CoV-のスパイクコード領域では 4個のG4モチーフとなっていた。

ワクチン mRNA に G4構造が豊富に存在することにより、ヒト遺伝子発現の正常な制御のために、通常はヒト発現 G4 を標的とする RNA 結合タンパク質およびマイクロ RNA の結合が増幅される可能性がある。


東京都医学総合研究所のこちらの資料には、

> G4 の異常な形成は神経変性疾患や癌などの様々な疾患の原因になる

https://www.tus.ac.jp/about/information/publication/forum/file/forum_no432_02.pdf

と書かれてあり、いずれにしても、グアニン4重鎖が多数出現することは、あまり良いことではないようです。


論文の結論を引用して締めさせていただこうと思います。


・SARS-CoV-2 ワクチン接種と発がんのマルチヒット仮説

SARS-CoV-2 Vaccination and the Multi-Hit Hypothesis of Oncogenesis
cureus.com 2023/

※結論

この包括的な文献レビューは、新型コロナウイルス感染症の遺伝子ワクチン、特に mRNA ワクチンが、1984年にサザーランドとベイラーによって最初に提案された発ガンの、ガンの進行および/または(転移性)再発についてのマルチヒット仮説を満たしている可能性を強調することを目的としている。

この可能性が間違っていることを証明することは、医学の第一原則である「primum non nocere」(「まず、害を与えないこと」)を満たすために必要なステップだ。

実際、世界的な危機はすべて、健康と福祉に多大な課題をもたらす。しかし、そのような例外性は科学的基準を下げることを正当化するものであってはならない。

これは、世界中の脆弱な高リスク集団を保護することを目的とした予防薬に特に当てはまる。

正確に言うと、新型コロナウイルス感染症 (COVID-19) に対する新しい mRNA ベースのワクチンの成功により、最も致死性の高い感染症(マラリア、結核、HIV/AIDS) のいくつかに対する解決策として、mRNA テクノロジーに対する広範な関心が生まれている。

簡単に導入できるワクチンが緊急に必要とされているが、しかし、概説された発ガン促進メカニズムの一部は抗原非依存性であるため、mRNAベースのナノ医療が将来の疾患の管理および予防方法をさらに変える前に、現在の安全性の懸念に速やかに対処する必要があるのだ。