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「徳を積む」とは

■意味や由来

「徳」の意味は「人の良い行い」を指します。「徳を積む」とは、「善行を積む」「良い行いを重ねておく」こと。儒教などの東洋思想に顕著な考え方です。人間の道徳性や社会性にかかわる行動にもなります。

例えば、ことわざに「陰徳あれば陽報あり」という言葉があります。中国の思想書『淮南子(えなんじ)』に由来する「陰徳有る者は、必ず陽報有り。陰行有る者は、必ず昭名有り」(人知れず徳を積めば、必ず良い知らせがあり、陰ながら良い行いをする人は、必ず名誉が得られる)につながる言葉。陰で良い行いをしていれば、後から報われるといった意味です。

「徳」には「陽徳」と「陰徳」の2つのタイプが。まず、「陽徳」とは良い行いを人に直接感謝され、表彰されるなど、人に知れ渡ること。いわば「陽の目をあびる徳」といえます。一方で、相手からの見返りや礼を求めない良い行いを「陰徳」と表します。「徳を積む」の「徳」は後者の「陰徳」が近いでしょう。人に知られず、良い行いを積み重ねることが「徳を積む」で、それは孫の代まで続く「徳」といわれることもあるとか。