※ブログ主コメント:追加情報。ゴム状の白い血栓(ホワイトクロット)は、コラーゲンだとする説もあります。あるいはアミロイド繊維とコラーゲンの複合体なのかもしれない。

📢Dr. Jessica Rose
~Twitter復活時の驚愕記事~

⚠️IgG4関連疾患(IgG4RD)は線維症と臓器破壊

・IgG4の媒介で免疫寛容に働くのはTreg。
・IgG4RDは全身性疾患で様々な臓器に現れる。
・Tregはコラーゲン沈着を促進。大動脈に着眼。
・コラーゲンは大血管の主要構成成分。

https://twitter.com/JesslovesMJK/status/1608309723400380416






(上)ホワイトクロットじゃないけど、抗原抗体複合体も血栓の核となる。




(上)リンク先に動画あり。必見!





・米国の遺体衛生保全者の方が、遺体から見つかった謎の白い血栓から検出された21種類のタンパク質をリストアップ

2024年6月12日

NOFIA

https://nofia.net/?p=20719

※血栓から見つかった上位3つのタンパク質は以下です。



・フィブリノゲン ベータ鎖 (約 35%)

・フィブリノゲン ガンマ鎖 (約 16%)

・ヘモグロビン サブユニット ベータ (約 14%)

フィブリノゲンとは血液凝固因子の一つで、ヘモグロビン サブユニット ベータは、ヘモグロビンA (最も一般的なヘモグロビン)を構成するものだそう。


※白い血栓=ホワイトクロット(white clot)

以下「さてはてメモ帳」様より転載

http://glassbead.blog.shinobi.jp/vaccine/covid%20vaccination%20causes1
http://glassbead.blog.shinobi.jp/vaccine/covid%20vaccination%20causes2

・経験豊富な病理学者が、COVIDワクチン接種が巨大血栓、がん、不妊の原因になることを確認(expose-news.com 2023年2月6日)

https://expose-news.com/2023/02/06/pathologist-confirms-c19-jabs-cause-blood-clots-cancer-infertility/

※経験豊富な病理学者によれば、Covid注射の毒性脂質ナノ粒子とmRNAは、体に危険なスパイクタンパクを作らせ、それが全身に分布して炎症や微小血栓、線維性血栓のリスクを増大させるとのことである。

不幸なことに、このことを証明する研究を行った経験豊富な病理学者によれば、Covid注射はがんや不妊症を引き起こす可能性もあるとのことである。
 



ライアン・コール医師[Dr. Ryan Cole]は、アイダホ州の病理学者で、論争には事欠かない人物である。mRNAワクチンの副作用が恐ろしいと主張し、Covidの代替療法を推奨したことから、複数の州で医療委員会の調査を受け、医師免許の防護を迫られた。アイダホ州最大の独立診断研究所のひとつであるコール・ダイアグノスティックス[Cole Diagnostics]のオーナーとして、コール医師は2021年以来、衝撃的な大きさの血栓が現れるのを目撃し、写真に収めてきたという。

コール医師の懸念は、まだ実験的で副作用のある注射を、世間が大きく後押ししていることである。「私たちは、良いことよりも害をもたらす可能性のあるものを後押ししているのです」と、彼は言った。


規制当局とビッグファーマ

すべての科学者が同意している-同意しない科学者を検閲する場合には。規制当局とビッグファーマの間には金銭的利害があり、癒着がある。

ワシントンポストのインタビューでファイザーのCEOアルバート・ブーラ[Albert Bourla]が科学者たちにこう言ったのは興味深いことである。なぜ、我々はmRNAをやっているのですか?この研究はまだ2年半しかしていない。と言ったそうである。コール医師は、「CEOが質問しているのに、科学者たちは、『我々がこれをやっているからだ、これが我々の計画なのだ』と答えたのです」と指摘した。

「モデルナが今回のCovidワクチン以前にmRNA製剤をヒトの市場に投入することに成功していなかったことも興味深いことでした。また、mRNA技術を用いた異なる毒性、異なる自己免疫効果などの動物実験もうまくいきませんでした。」

これは、多くの問題を提起しているが、とりわけ重要なのは:それらが遺伝子配列の注射であることは確かなのに、私たちはなぜ、これらの製品を「ワクチン」であるかのように扱ったのか?

コール医師は、非常に気になるいくつかの副作用を見ている。「今現在だけでなく、将来的に見られる免疫調節にも私は懸念を抱いています」と、彼は言う。

「私は、スパイクタンパクの害、このような遺伝子ベースの注射の害を指摘しているのです。脂質ナノ粒子はそれ自体で毒性がある。そして、さらに重大な懸念がある。人間の体細胞は、外来のタンパクを作るために作られたのではありません・・・人間の細胞は、人間のタンパクを作るために作られているのです。特に、細胞傷害性、細胞毒性、人体毒性が知られているタンパクを作ることは、科学的に大きな懸念があります。」

選択された遺伝物質を包むその脂質ナノ粒子は、体内のあらゆる場所に移動する。もともとは、血液脳関門を越えて化学療法剤を運ぶため、また、稀な遺伝病の遺伝子を運ぶために設計されたものである。「脂質ナノ粒子がどこにでも行くということは、どこに行くかをコントロールできないという意味で、危険な構造物なのです」と、コール医師は説明している。 「脂質ナノ粒子は、どこにでも行き、人体の骨、骨髄、脾臓、脳、心臓など、あらゆる臓器のどこにでも着地することができます。」


顕微鏡下のスパイクタンパク

特定のタンパクを特定するために染色された組織のサンプルを置くことで、Covid「ワクチン」によって誘導されたスパイクタンパクを見ることができる。 そして、どの染色を使用するかによって、体組織サンプルにおいて、スパイクタンパクがウイルスに由来するのか、それともCovid注射によって誘発されたのかを判断することが可能である。

コール医師の画像を見る前に、コロナウイルスの構造をよく理解しておくと、専門用語を理解するのに役立つかもしれない。



ヌクレオキャプシド(「Nタンパク」)はタンパクの殻を構成していて、ウイルスRNAを含んでおり、コロナウイルスに最も多く含まれるタンパクである。

下の画像は、コール医師が共有した心筋のスパイクタンパクの画像(左側の画像)である。 茶色く見えるのは、スパイクタンパクを検出するための特殊な染色液で染色したスパイクタンパクである。 右側の画像は、ウイルスのNタンパクを、Nタンパクを検出するための別の染色液で青く染色したものである。 スパイクタンパクがウイルス由来のものであれば、両方の染色が現れる、つまり、画像には茶色と青色の両方の点が現れることになる。つまり、左の画像に写っているスパイクタンパクがウイルス由来のものであれば、青い染色も画像に現れるはずだが、そうではない。 したがって、左の画像は、「ワクチン」によって誘導されたスパイクタンパクなのである。


 

スパイクタンパクはがんを引き起こす

Covid注射が国民に一斉に展開された後、特に若い人たちの間で新たに発症するがんが著しく増加し、寛解したと思われていたがんが再発しているのである。

スパイクタンパクは、ゲノムの守護神として知られる体内の遺伝子、P53腫瘍抑制遺伝子と結合すると、コール医師は説明した。 「また、乳がん遺伝子や卵巣がん遺伝子にも結合します。」 スパイクタンパクがこれらのレセプターに結合することで、腫瘍が無制限に成長することができるのである。

「これは、少なくとも、他の病理学者や大学に対して、『そうですね、我々は、普段は見ないような若い患者の異常な増殖速度のがんに目を向けるべきですね』と言う扉を開くことになるでしょう」と、コール医師は言った。

「スパイクががんの経路を誘導するメカニズムが少なくとも1ダースはあります・・・一つの方法は、微小血栓ががんを酸素欠乏環境のように組織の『窒息』を引き起こすことです。」


スパイクタンパクは血栓を引き起こす

スパイクタンパク単体それ自身で毒性がある。 Covidに感染した人に血栓を引き起こしたのはスパイクタンパクである。 Covid「ワクチン」は、血栓を引き起こすことが知られている有毒なスパイクタンパクをレシピエントの細胞が製造するように誘導し、「オフスイッチ」は存在しないのである。 ウイルスの場合は、体がそれを排除するが、mRNA「ワクチン」の場合は、体がこれらの有毒なスパイクタンパクを体内のあらゆる臓器で作るように遺伝的に指示されたことになる-現段階では、どのくらいの期間かは不明だが、おそらく永久に続く。 要するに、ワクチンを接種された人は、体の様々な部位でスパイクタンパクを生産するスパイクタンパク工場になったということだ。

コール医師は、ジョンソン・エンド・ジョンソンやアストラゼネカのようなウイルスベクター「ワクチン」はアデノウイルスベクター注射であり、mRNAではなく相補的DNA(「cDNA」)を含んでいることを明確にした。 そのため、これらの「ワクチン」を受けた患者は、より多くのスパイクタンパクを産生するが、その期間は一定である、とコール医師は説明した。「我々は、1980年代/90年代から、アデノウイルスベクター(ワクチン)を使った遺伝子ベースの研究が、多くの血液凝固を引き起こしたことを知っています・・・しかし、mRNAワクチンと同じ期間は、複製を得ることができません。」

スパイクタンパクは、ACE2レセプターに付着する。 ACE2レセプターは血管の内皮に多く存在する。 また、赤血球や白血球、内皮血小板の表面にあるCD147受容体もある。 スパイクタンパクはCD147受容体に優先的に結合する、とコール医師は説明した。 脂質ナノ粒子とスパイクタンパクは、小毛細血管をたどって、毛細血管が取り囲んでいるあらゆる組織に漏れ出していく。

コール医師によれば、薬によってはスパイクタンパクをこれらの受容体から置換するものがあり、例えば「名前を言ってはいけないもの」-おそらく検閲の危険があるためだろう-があるとのことである。


下の画像の一番上の写真は、心臓から来る体内で最も大きな血管である大動脈の剖検組織である。 その下の、すべての点が写っているのが、顕微鏡で見た炎症の様子である。 右は、スパイクタンパクが「文字通りリンパ球(白血球)に大動脈に穴を開けさせる」様子を示す画像であると、コール医師は説明する。 大動脈が破裂すると、数分以内に死に至る、つまり突然死である。




スパイクタンパクがいったん組織に入り込むと、いかに多量に発生するかを示す例として、コール医師は脾臓から採取したサンプルの画像を示した。 下の画像にある大きな円は動脈である。 茶色の点はすべてスパイクタンパクである。

 

下の画像の血栓は、生きている患者のものである。 つまり、このような形成途中の太い繊維状の血栓は、生きている患者でも見つかっているし、エンバーマーでも見つかっているのである。 真ん中の画像は、Covid「ワクチン」3回分を注射されたドイツの患者から採取した血液サンプルである。 サンプルは採取後、フィブリル(原線維)を形成し始めた。 そこで研究者たちは(遠心分離機で)「回転させ」、右の画像のような塊が出てきたのである。 この塊は、線維性の血栓と同じ成分でできている。



その繊維状の血栓は、繊維、アミノ酸、混合糖、糖タンパクで構成されている、とコール医師は述べている。血栓に通常含まれる、あるいは血液に通常含まれる他の要素もあるが、これらは繊維状の血栓を異常なものにしている要素、成分なのである。

「もっと重要なことは、アミロイドと呼ばれる体がなかなか分解しない物質があることです・・・アミロイドにはさまざまな種類がありますが、問題は、体がアミロイドを簡単に分解できないことです。 私たちの体はフィブリン(血液凝固に関わるタンパク質で、繊維状タンパク質)や血栓は分解することができます・・・しかし、この種のタンパク性物質は体内で簡単に分解されることはないのです。

「私は皆を怖がらせて、『注射を打った人は皆こうなりますよ』なんて言いたくないんです。いいえ、そうではありません。いい知らせは、ほとんどの人が大丈夫だということです。

「繊維状の血栓には、通常ではありえない量のタンパクが集まっています。 体内で溶解するのが非常に困難なタンパクの異常な組み合わせがあるのです。」

そして、スパイクタンパクが、大量にあるのである。 ACE2やCD147レセプターに結合するスパイクタンパクは非常に多く、炎症反応、サイトカイン反応、凝固反応を誘発する。 「微小血栓は・・・.我々が医学の分野で取り組むべき主要なものです」と、コール医師は述べた。

 

いくつかの剖検例では、血栓に見られるアミロイドが組織や臓器の間にも沈着しているとコール医師は述べている。


スパイクタンパクの持続性

規制機関は、Covid注射のmRNAは分解されるから、注射は「安全」だと宣伝していた。

私たちの体は通常、通常の身体機能のために作ろうとしているタンパクに応じて、2、3時間、あるいは1、2日でRNAを分解すると、コール医師は述べている。「しかし、この小さな真珠のようなビーズの中に合成分子を入れると、このヌクレオチドは分解されません。」

これは、この研究で証明されている:Immune imprinting, breadth of variant recognition, and germinal centre response in human SARS-CoV-2 infection and vaccination(ヒトSARS-CoV-2感染およびワクチン接種における免疫刷り込み、変異体認識の幅、生殖細胞中心反応), Cell, 24 January 2022。

この研究では、ワクチン接種後8週間の時点でもmRNAが存在し、8週間後にもワクチンによって誘導されたスパイクタンパクがリンパ節で産生されていることが示された。 しかし、産生されるスパイクタンパクの量は、時間とともに減少していた。「これは良い兆候です」と、コール医師は述べた。 この研究は、論文発表のために60日で中止したことに留意することが重要である。「90日、120日ではどうだったのか?」と、コール医師は尋ねた。

「私がドイツの同僚と一緒に見たいくつかの剖検例では、スパイクタンパクが、患者の最後の注射から120日以上経過し、死亡する前に多量に沈着していることが示されています。

「科学では、予防原則、リスクとベネフィットは何か、何かをするのか、長期的な結果はわかっているのか、といったことが問われます。私たちは、科学的にこれらのことを研究する必要があるのです。」

堅牢で活発な議論は科学と医学の礎であるが、良い科学と実践に従おうとする人々への検閲と嘲笑が、医師と科学者がCovid注射のリスクと他の懸念事項を広く一般に知らせることを妨げている。そして、コール医師がインタビューの冒頭で言ったように、「すべての科学者は同意している-そうでないものは検閲する場合」ということだ。


出生率の低下と不妊症の増加

情報公開法に基づいて入手した日本での生体内分布研究によると、脂質ナノ粒子は体内のあらゆる場所に行き渡ることが分かった。脂肪組織にも付着する。 「卵巣は細胞内に多くの脂質が存在します。これらの研究では、脂質ナノ粒子は体の他の部分よりも高い割合で卵巣に集中していました」と、コール医師は言う。

「女性における集積は、男性よりも多くの臓器で高かったのです。 男性の精子では、イスラエルで行われたスパイクタンパクのワクチン接種後の調査で、精子数の減少だけでなく、精子運動率の低下が6ヶ月間見られたことが分かっています。

「女性の体では、卵管、卵巣、卵子自体にACE2レセプターがたくさん存在します。ワクチン後に体内で作られるスパイクタンパクは、このACE2受容体に結合し、スパイクがどこに着地しようとも、それは炎症を誘発するタンパクなので、卵巣の炎症は、第一に、卵を殺し、第二に、着床の点で、卵の能力を抑制し、排卵や放出に至るのを完全に阻害します。」

ここでもう一つ悲しいことがある。コール医師は、アメリカ中の産科医の同僚から胎盤を受け取っている。「これらの胎盤は妊娠年齢に見合った大きさではありません。これらの胎盤は石灰化している。これらの胎盤にはスパイクタンパクが含まれている。胎盤に抗体がある。これらの胎盤には過剰な炎症が誘発されているのです」と述べた。


規制機関は国民に警告できたか?

ワクチン接種後、少なくとも2~4ヶ月間はmRNAがワクチン接種者の体内に存在する。スパイクタンパクは、少なくとも2~4ヶ月間、ワクチン接種者の体内で製造されている。 スパイクタンパクは血管の炎症を引き起こし、脂質ナノ粒子は毒性がある。 規制当局は、Covid注入キャンペーンに乗り出す前に、これらのことを知っていたのか?

「脂質ナノ粒子の歴史を足し合わせ、その毒性を調べれば、彼らは知っていたのです。これ以前のmRNA製品の失敗を見れば、彼らは知っていたのです。長い歴史があり、科学の断片を組み合わせることで、このようなことが可能になるのです」と、コール医師は言った:「発表された文献をすべて取り上げて言うことができます:『これが、悪いアイデアだとわかった理由だ』と・・・科学はこうして行われるのです-あなたは観察し、明白に仮説を立て、試し、成功するか失敗するか、実験台に戻り、再び試すのです。」

このインタビューで、コール医師は血液凝固の側面を取り上げたが、スパイクタンパクの害のメカニズムはたくさんあると彼は言った。

「しかし、これらのことは、これらの製品がまとめられる前からよく知られていたことで、今、私たちは、残念ながら・・・今、実験室で科学的に見ていることは、(中略)リスクと利益の比率は、すべてリスク側にあるということなのです。

「もしあなたが1回打ったなら、批判するつもりはありませんが、もう打つべきではない。2回打った人は、3回目を打たないでください。3回打ったなら、4回目を打たないこと。」

政府、規制機関、医療専門家がインフォームド・コンセントを行っていないだけでなく、私たちは虚偽の説明を受けたのである。 注射が三角筋に留まると言われたが、そうではないことが解っていた。 注射は数日のうちに体外に排出されると言われたが、それが事実でないことは常に分かっていた。 私たちは、外来の遺伝物質が私たちのDNAに組み込まれることはないと聞いていたが、それが細胞に逆転写されることを示す説得力のある試験管内の研究がいくつかある。



・新型コロナウイルス・スパイク蛋白質はアミロイドを形成する!

公共財団法人 東京都医学総合研究所(TMiMS)

2022/9/20

https://www.igakuken.or.jp/r-info/covid-19-info127.html



※新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の原因となる新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)のスパイク(S)蛋白質*1は、ウイルスの細胞受容体 (ACE2)より細胞内への侵入に重要な役割を果たし、ワクチンの開発、抗ウイルス抗体、侵入阻害剤など治療のターゲットになっています。S蛋白の重要性はこれらに留まらないかも知れません。

以前より、S蛋白質に存在する天然変性タンパク質(Intrinsically Disordered Proteins; IDP)*2領域の部分がACE2に対する強い結合親和性に関与しており、これがSARS-CoV-2の高い感染力の理由のひとつである可能性が考えられていました(図1)。

さらに、IDP構造は、アミロイド*3蛋白の特徴の一つであることから、S蛋白質は、アミロイド蛋白の凝集にも関係ありそうです。

今回は、S蛋白質のアミロイド形成性を試験管内で検討したところ、SARS-CoV-2スパイク蛋白質にアミロイド形成性を示す7種類の配列を同定し、これらのペプチドの凝集によるアミロイド形成が観察されたことを述べたJACSの論文(文献1)を報告致します。


文献1.
Nyström S and Hammarström P, Amyloidogenesis of SARS-CoV 2 Spike Protein, J. Am. Chem. Soc. 2022, 144, 8945−8950

【背景】

COVID-19の重症患者では血流中の細胞外アミロイド線維凝集体に関連する血栓形成が報告されている。また、呼吸器、心臓、腎臓、血管、脳神経系などの多臓器に複雑な症状が現れるが、これらの症状にはアミロイドーシス*3との共通性が見られる。

【目的・方法】

そこで、SARS-CoV-2スパイク蛋白質のアミロイド形成性に着目し、ペプチド混合物ライブラリー*4のアミロイド線維アッセイ、および、コンピューターシミュレーションにより検討した。

【結果】

SARS-CoV-2スパイク蛋白質に7種類のアミロイド形成性配列があり、そのうち、6種類の配列がβシート構造を有していた。単離された7種類のペプチド全てが、37℃での培養により凝集した。

7種類の20アミノ酸長の合成ペプチドのうち、Spike192、Spike601、Spike1166の3種類が、チオフラビンTによる核形成依存性重合速度、コンゴレッド染色陽性、超微細線維性形態などのアミロイド線維形成の特徴を呈した。特に、Spike192は血流障害を引き起こす蛋白質分解酵素プラスミン耐性の線維状蛋白質フィブリン形成を誘導し、アミロイド形成性が高いことが示された。

全長SARS-CoV-2スパイク蛋白質は単独培養でアミロイド線維を形成しなかったが、ウイルス感染の炎症部位で過剰に発現するセリンプロテアーゼの一種である好中球エラスターゼとSARS-CoV-2スパイク蛋白質を24時間、37℃で共存培養すると、好中球エラスターゼはスパイク蛋白質を切断し、アミロイド形成性が最も高いアミロイド形成ペプチド194-203が蓄積した。

【結論】

今回の研究は、In vitro(試験管内)における知見という限界はあるものの、COVID-19およびLong COVIDの機序解明に際しSARS-CoV-2スパイク蛋白質のアミロイド形成性を考慮すべきことを示唆する。

用語の解説

*1. スパイク(S)蛋白質
ウイルスにおいて、スパイク蛋白質は、エンベロープウイルスの表面から突出したスパイクまたはペプロマーとして知られる大きな構造体を形成する糖蛋白質であり、通常、二量体または三量体を形成する。ワクチン接種後の抗体検査ではこのS蛋白質に対するIgG抗体が上昇する。

*2. 天然変性タンパク質(intrinsically disordered proteins、IDP)
IDPとは、固定された、もしくは整った三次元構造を持たないタンパク質である。IDPは、完全に構造をとらない状態から部分的に構造をとる状態までをカバーし、ランダムコイルや柔軟なリンカーなどで連結された複数ドメインタンパク質などが含まれる。IDPは球状タンパク質、線維状タンパク質、膜タンパク質などと共にタンパク質の主要なタイプの1つを構成する。

*3. アミロイド、アミロイドーシス
アミロイドは、病理学的にアルカリコンゴ赤染色で橙赤色に染まり、偏光顕微鏡下で緑色の複屈折を示すものである。 蛋白質が立体構造(コンフォメーション)を変化させてアミロイドとして凝集し疾患を引き起こすことから、コンフォメーション病の1つとして捉えられている。アミロイドーシスはアミロイド蛋白質(現在、30種以上同定されている)がさまざまな臓器に沈着し障害を引き起こす疾患である。アミロイドの沈着は、神経・心臓・腎臓・消化管・呼吸器・骨・関節などさまざまな臓器にみられる。例えば、そのうち心臓に沈着し心機能の異常や不整脈などを来すものを心アミロイドーシスと呼ぶ。



・SARS-CoV-2スパイクタンパク質のアミロイド形成能

2022-06-09

https://rplroseus.hatenablog.com/entry/2022/06/09/230204

※はじめに

SARS-CoV-2は、ホモ三量体の表面スパイクタンパク質(S-protein)を用いて、ヒト細胞の受容体(ACE2)に結合し、細胞内に侵入します。それゆえ、このウイルスのスパイクタンパクの機能や毒性は、パンデミックが始まって以来、多くの研究者の焦点となっており、COVIDワクチンの標的にもなっているわけです。

スパイクタンパクには、アルツハイマー病などの病気に見られるようなアミロイド線維を形成するためのモチーフがあると推測されています。また、一部の科学者は、スパイクタンパクの線維がCOVID-19の重症化や長期慢性疾患(long COVID)に関与しているのではないかと考えています。

最近、スウェーデンのリンケーピン大学(Linköping University)のSofie Nyström(ソフィエ・ニストロム)氏とPer Hammarström(パル・ハマルストロム)氏の研究チームが、スパイクタンパクのペプチドが実際にこれらの線維を形成することを明らかにしました。JACS誌にCommunicationとして掲載されていますので(下図)、このブログでそれを紹介したいと思います。


1. 研究の背景

ヒトにおけるコロナウイルス感染症は一般的ですが、COVID-19以前では、呼吸器系の症状を示すウイルスが主でした。一方、COVID-19は呼吸器以外の臓器を含む様々な症状を示すことが特徴であり、病態は多因子性で複雑です。これらには、肺障害をもたらす自然免疫系の炎症反応による急性呼吸窮迫症候群(ARDS)、サイトカインストーム、心筋炎を含む心臓障害、腎臓障害、神経障害、血流低下をもたらす循環器系の障害、が含まれます。そして、長期慢性疾患としての様々な症状も知られています。Long COVIDとよばれるこれらの症状には、持続的な情緒障害や神経変性疾患に似た精神状態が含まれます。

このようなCOVID-19の病態の原因はまだよくわかっていませんが、S-タンパクの関わりが強く考えられています。

アミロイドとよばれる線維状の異常タンパク質によるアミロイドーシスは、全身性および局所性の障害として現れる病気ですが、多様な病態が報告されているCOVID-19の症状と被るところがあります。ARDSを含む重症炎症性疾患とS-タンパクの凝集が組合わさることで、全身性AAアミロイドーシスを誘発する可能性が提唱されています。COVID-19患者では、血流中の細胞外アミロイド線維凝集体に関連した血液凝固が報告されています。実際、S-タンパクを実験的にスパイクした健常人ドナーの血漿で、凝固亢進/線溶障が証明されています。

アミロイドーシスは、脳アミロイド血管障害、血液凝固障害、線溶系障害、FXII Kallikrein/Kinin活性化、トロンボイン炎症と関連しており,S-タンパクのアミロイド形成とCOVID-19の病態との関連性が示唆されています。

そこで、研究チームは、S-タンパクとアミロイド形成との間に分子的な関連性があるのではないかと考え、S-タンパクのはアミロイド形成能の証明と形成メカニズムの解明にチャレンジしました。

2. 研究結果の概要

研究チームは、SARS-CoV-2 S-タンパク(ProteinID:P0DTC2)全体のペプチドスキャンから、15個のアミノ酸からなる316のペプチドプールライブラリー(2つのサブプールに分かれている)を得ました。両方のペプチドサブプールでin vitroのアミロイド線維が形成されました。

この結果に気をよくしたチームは、繊維形成がS-タンパクのどの部位が関与しているのか、さらに探索することにしました。ルーヴェン・カトリック大学(Katholieke Universiteit Leuven)のフレデリック・ルソー(Frederic Rousseau)とヨースト・シムコヴィッツ(Joost Schymkowitz)が開発したアルゴリズムを用いて、どのペプチドがアミロイドを形成する可能性が最も高いかを予測しました。その結果、S-タンパク内に7つのアミロイド形成性配列を確認することができました。

次に、ペプチドライブラリー混合物のアミロイド線維アッセイを行ないました。すなわち、これらの7つのペプチドを合成・単離し、37℃でインキュベーションしたところ、すべて凝集体を形成しました。このうち、スパイクタンパクの配列における最初のアミノ酸の位置から名付けられた Spike192 と呼ばれるものが、アミロイドを形成に特に優れていることがわかりました。

3種類の20アミノ酸長の合成スパイクペプチド(配列番号192-211, 601-620, 1166-1185)は、アミロイド線維基準である、ThTによる核形成依存重合速度、コンゴーレッド陽性、および超微細線維形態の3つを満たすものでした。

研究チームは、ヒト細胞の酵素(プロテアーゼ)がS-タンパクを分解して、この線維形成ペプチドを作るのではないかと考えました。そこで、S-タンパクとプロテアーゼである好中球エラスターゼ(NE)を in vitro で24時間インキュベーションしたところ、明らかな分岐を持つアミロイド様フィブリルが形成されることを確認しました。NEは S-タンパクを効率的に切断し、アミロイド形成セグメントを露出させ、最もアミロイド原性の高い合成スパイクペプチドの一部であるアミロイド形成ペプチド194-203を蓄積させました。

一般に、NEはウイルス感染による炎症部位で過剰発現しています。今回、一部の免疫細胞が感染時の炎症に反応して放出されるNEが、S-タンパクを切断して Spike192 とほぼ同じペプチドにすることが、実験で証明されたことになります。

これらのデータに基づいて、研究チームは、SARS-CoV-2 S-タンパクのアミロイド形成が内部タンパク分解(endoproteolysis)によって促進されるという分子機構を提唱しています。そして、COVID-19に関連した病態においてS-タンパクのアミロイド形成を考慮することが、この病気と long COVID を理解する上で重要だとしています。

3. 研究の意義

今回の研究の重要性は、SARS-CoV-2のS-タンパクの線維化を実験的に証明しているだけでなく、それが実際のCOVID-19患者のなかでどのようにして形成可能かという生成機構まで明らかにしていることです。すなわち、ウイルス感染時の炎症に反応して放出されるNEが、S-タンパクを切断してアミロイド線維形成に最適な大きさのペプチドにすることがわかったことです。

すでに、S-タンパクがCOVID-19患者の血栓の形成を誘導することが明らかになっていますが、今回の結果(スパイクペプチドを使って、フィブリノゲンのアミロイドを誘導できたこと)はこの現象の説明を補強するものです。研究チームは、重度のCOVIDとlong COVIDにおけるスパイクアミロイドと血栓形成の関係をさらに研究する予定だとしています。

おわりに

今回の論文を読んで個人的に思ったことは、スパイクタンパクで起こることならCOVID-19ワクチンでも起きることはないのか?ということです。つまり、mRNAワクチンによって体内で生成されたスパイクタンパクがNEによって切断され、アミロイドを形成することはないのか?ということです。

アミロイドーシスは、線維状の異常タンパク質(アミロイドとよばれる)が様々な臓器に沈着し、全身性および局所性の機能障害として現れる病気です。全身性アミロイドーシスとしては、 免疫グロブリン性アミロイドーシス、AAアミロイドーシス、老人性全身性アミロイドーシスなどがあり、限所性アミロイドーシスとしては、アルツハイマー病やプリオン病などが知られています。プリオン病の代表としてはクロイツフェルト・ヤコブ病(Creutzfeldt-Jakob disease、CJD)があります。

COVID-19患者がCJDを発症したケースリポートやCOVID-19ワクチンの接種後のCJDの事例もいくつかあります。セネフらは総説でワクチンによるプリオン病発症の懸念を示しています。果たして、COVID-19ワクチンを接種してCJDあるいはプリオン病になることはないのか? CJD/プリオン病に限らず、ワクチン接種によってアミロイド形成・血栓形成につながることはないのか、疑問は尽きません。