以下「国際秘密力研究」様より転載
https://kokuhiken.exblog.jp/32560835/
・とある悪の秘密結社の幹部イロモノスキー氏と手下の戦闘員ゴロツキー氏の対話
以前「扮技」という事について述べた。「扮技」とは「演じる」という程の意味。観念的に相手の立場に身を置いて考えてみる事。「犯人の立場に立って考える」という推理方法と同じく、敵の心理を推測し「扮技」する事は有効な分析方法だと思われる。その一方法として、フィクションの活用を思いついた。
【とある悪の秘密結社の幹部イロモノスキー氏と手下の戦闘員ゴロツキー氏の対話】
※この対話篇はフィクションであり、実在の個人・団体・国家とは一切関係ありません。
イロ:ごきげんよう、ゴロツキー君。
ゴロ:チィーーす!イロモノの旦那。
イロ:その呼び方は止めろと言っているだろう。君の代わりなど幾らでもいるのだからな?
ゴロ:じょ、冗談っスよ。へへへ..。
イロ:まあ、いいだろう。ところで調子はどうかね?
ゴロ:上々っすわ。絶好調っスね。
ゴロ:世の中のヤツら、俺らのことを「正義の味方」みたいに思っているらしくて、笑いが止まらねぇっす(笑)アイツら馬鹿なんスかね?
イロ:馬鹿は君だよ、ゴロツキー君。彼ら大衆をそう思うように仕向けているのは我々だよ。彼らがメディアから得る情報は我々が認めたものに限られるからね。
ゴロ:どういうことっスか?
イロ:メディアからは多種多様な情報が流れてくると思っているだろう。だが、そうではないのだよ。メディアの大半は我々の影響下にある少数の通信社からニュースを買っている。つまり、情報の出元は非常に限られているのだよ。そこから出てくるのは我々の公式見解のみだ。
イロ:水源に毒を投げ入れたら、下流は全て汚染されてしまうだろう。それと同じことだよ。情報の出元さえ押さえたら後はなんとでもなる。
ゴロ:確かにそうっスね。
イロ:メディアに「専門家」と称する連中が出るだろう?彼らに我々の公式見解を語らせている。まあ、スピーカーみたいなものだな。
イロ:いわゆる“知識人”と呼ばれる人種は虚栄心が強いからな。地位・名誉・金を約束すれば、簡単に我々の奴隷になるよ。彼らが我々の公式見解を語っている間は身分を保証してやる。その代わり、我々の公式見解からズレたことを言えば、一切席は与えない。アメとムチの原理だな。
ゴロ:ナルホドねぇ。
ゴロ:でも、最近はインターネットがありますよね。ネットに好き勝手なことを書き込んでいるヤツらがいますよ。
イロ:あんなものは便所の落書きだ。だが、たとえ便所の落書きでも、その主張が拡散すれば、我々にとっての脅威になりうることもまた事実だ。
ゴロ:じゃあ、どうするんスか?
イロ:我々はその対策として、最近2つの言葉を流行らせている。「陰謀論」と「ファクトチェック」だ。
ゴロ:あー、新聞読まねぇ俺でも、ネットニュースで見たことあるスねぇ。なんでそれが対策になるんスか?
イロ:じゃあ、「陰謀論」の効用からレクチャーしよう。「陰謀論」は魔法の言葉だ。我々の公式見解とは異なる意見や主張にこの言葉を貼り付けた途端、誰もその意見や主張に耳を傾けなくなるのだ。どうだ、すごいだろう?
ゴロ:そりゃ、すごいっスね。でも、「魔法の言葉」なんてものがあるんスか?
イロ:ライス国の大統領が暗殺された事件は君も知っているだろう。
ゴロ:あー、歴史の授業が嫌いだった俺でも聞いたことありますわ。
イロ:あの事件の真相を嗅ぎまわる連中がいてね。彼らは生意気にも我々が与える公式見解を疑い、事件の真相に迫ろうとした。これは我々にとって由々しき事態だ。
イロ:そこで我々は、我々の傘下の諜報機関に「conspiracy theory(陰謀論)」という言葉を作らせたのだ。この言葉には「虚偽」「狂気」「デタラメ」「妄想」などありとあらゆるマイナスのイメージを込めた。負の印象の塊である「陰謀論」という言葉を貼り付けられた言説は信用を失うという寸法だ。
ゴロ:そりゃあ、確かに賢いやり方っスね!
イロ:そうだろう。我ながらよく思いついたものだと自負しているよ。ちなみに、「陰謀論」を語る連中のことを「陰謀論者」という。ヤツらは実に忌々しい連中だ。ことごとく我々の公式見解を否定するばかりか、我々を倒すと息巻いている輩までいる始末だ。
ゴロ:あ、思い出した!この前、俺らのことを「北○の拳の雑魚キャラ」とか言っているヤツがいて、すげえムカついた。それ、俺らの前に来ても言えんのかよって。せめてジャ○にしろや。
イロ:ゴロツキー君。こう言ってはナンだが、君みたいな連中とお近づきになりたいのは我々くらいのものだよ。
イロ:お近づきどころではない。我々は、君ら破落戸に金・武器・軍事訓練など、ありとあらゆる支援をしてやっているのだからね。少しは感謝したまえ。
ゴロ:そりゃあもう感謝してますぜ、ダンナ。へへへ。
イロ:調子のいい奴だ。
ゴロ:あの事件の真相を探るヤツらの信用を貶める為に「陰謀論」っつう言葉を作ったとすると、あの事件の真相ってやっぱり..?
イロ:それ以上の詮索はしない方が身のためだよ、ゴロツキー君。君も長生きがしたいだろう?
ゴロ:じょ、冗談っスよ、アハハハ..。おっかねぇなぁ。
イロ:君も我々の組織で上に行きたかったら、恐怖で人を操る術を学びたまえ。
ゴロ:どうやるんスか?
イロ:まったく..。君は自分で考えるということを知らないのか?君に決定的に足りないのは、知性と品性だな。だが、私は君の粗暴さは買っている。特別に教えてやろう。
ゴロ:よっしゃ!
イロ:その前にまずは君に質問しよう。君は人間の根源的な欲望は何だと思うかね?
ゴロ:欲望っスか?う~ん..。食欲?食べないと生きていけねーし。あ、金銭欲かな。金がないと生きていけねぇスからね。
イロ:違う。人間の根源的な欲望は「生存欲」だ。
ゴロ:生存欲っスか。
イロ:そうだ。人間が恐怖を感じる時、それは自分がもっとも大事にしているものが失われるかもしれないと感じる時だ。人が通常最も大事にしているものは「命」だ。命への欲求が生存欲。したがって、恐怖で人を操る極意は「生存欲に働きかけること」という結論が導き出される。
ゴロ:ナルホド!
イロ:(コイツは本当に分かっているのか..)生存欲に働きかけたら大抵の人間は我々の思い通りに動かせる。例えば、疫病の恐怖を大々的に煽り立てる。そうすれば、大抵の人間は効能も分からない注射を平気で何度も打つのだ。彼らは我々の公式見解を微塵も疑わないからな。簡単だよ。
ゴロ:今流行のアレっスね。
イロ:そうだ。アレは当然我々の仕掛けだ。我々の影響下にあるメディアを使って疫病の恐怖を大々的に宣伝する。そうすれば、死の恐怖に取りつかれた大半の人間は、効能も害も分からない注射を打つのに行列を作るようになる。大衆とは実にチョロいものだ。
ゴロ:でも、注射のことを暴いている連中がいますよ?
イロ:奴らがいくら便所の落書きを書き連ねようと、「陰謀論者」のラベルを貼られた連中の言う事など大衆は一切信じないのだよ。我々が長年そう仕込んできたのだからな。最近は「反ワクチン」という言葉も流行らせている。首尾は万全だ。
ゴロ:へっ、俺らを「北○の拳の雑魚キャラ」呼ばわりした奴、ざまあ見やがれ!
イロ:やけにそこにこだわるな。実は気にしているのか?
ゴロ:べっ、別に気になんてしてねぇワ!
イロ:君らはもう少し見た目を気にしなさい。さすがに我々でも君らを「民主主義の闘士」に見せるのは大変なのだよ。
イロ:では、「ファクトチェック」の話に移ろう。これは端的にいうと、我々の公式見解に反する見解や主張をメインストリームメディアから排除するシステムのことだ。いわば中世ヨーロッパに存在した「異端審問」制度の現代版だな。
ゴロ:イタンシンモン?
イロ:そうだ。
イロ:どうせ君は知らないだろうから簡単に説明する。異端審問とは、要するに「公式教義に反する見解を暴力的に排除する制度」のことだな。「ファクトチェック」はこれと本質的に同じだ。我々の公式見解とは異なる見解や主張は芽の内に摘まねばならない。異端者には発言権すら与えてはならないのだよ。
ゴロ:ナルホド。要するに、気に喰わねぇことを言う連中を黙らせるってことっスね。
イロ:露骨に言うとそうだ。だが、君ら末端の破落戸とは違い、我々はあくまでお上品に振る舞わねばならない。でないと大衆を騙せないからね。故に、「ファクト」などという、もっともらしい修辞が必要なのだよ。
ゴロ:「紳士」の皆さんは大変っスねぇ。でも、「紳士」の皆さんがとある島でえげつないことをしてたっていう情報を見ましたよ。
イロ:君にしてはやけに詳しいじゃないか。まさか、陰謀論の影響を受けたんじゃないだろうな?
ゴロ:冗談っス!
イロ:ならよろしい。とにかく我々に逆らわない事だ。
ゴロ:それはもちろんっス。俺らがどんだけ暴れまわっても、ダンナたちがフォローしてくれるばかりか、金や武器までくれるんスからね!こんなに美味しい話はねぇですワ。
イロ:そうだろう。とにかく今はあの忌々しいホッキョクグマのぷーに集中しろ。
ゴロ:アイサイサー!
企みは続く..。(了)
【おまけ】
ゴロっちゃま「ボクはネオナチなんかじゃありましぇん。民主主義者でしゅ。」
【ある日のゴロツキー氏】
ある日、ゴロツキー氏(とある悪の秘密結社の戦闘員)は、多少というか、かなりハイな状態で何事かをまくし立てていた。その言葉遣いたるや、常人に対し酷く不快感を催させる類の、下品極まりないものであった。
ゴロ:ヒャッハー!!オイ、陰謀論者共!俺らがネオ○チだって?馬鹿言うんじゃねぇ!俺らは民主主義者だぜぇ、グへへへ。俺らはネオナントカじゃねぇって、二ホンのコーアンも言ってんだろ?w奴らみてーにちゃーんと忖度しろよ!wwヒャッハー!
ゴロ:今をときめく俺様たちを批判する奴らは全員ホッキョクグマ帝国のスパイだ。つまり白クマぷーちゃんの手先ってことだ。分かったか?俺らを応援するなら寄付をしっかり頼むぜ。武器はいくらあっても足りねーんだ!お前らの金でしっかり暴れてやっからよ、感謝しろやw」
ゴロ:オイ、自称エリート共!俺らはネオなんとかじゃねーからな?二ホンのコーアンみてーにしっかり忖度しろよ?wでねーと、イロモノの旦那(※イロモノスキー氏。とある悪の秘密結社の幹部)にチクるぜ?この意味、分かるよな?ヒャッハー!
自分の言いたい事だけを一方的にまくし立てる、異常にハイテンションで、「品性」というものを生まれた時に置き忘れてきたかの如き、とある悪の秘密結社の戦闘員ゴロツキー氏であった。是非ともお近づきになりたくないものだ。
※フィクションです。実在する個人・組織・国家とは一切関係ありません。
※フィクションではありますが、ゴロツキー氏の口調・文体に関しては、ネット工作員共のそれを形態模写した部分がございます。
https://twitter.com/kikuchi_8/status/1507914521339625478
(了)
https://kokuhiken.exblog.jp/32560835/
・とある悪の秘密結社の幹部イロモノスキー氏と手下の戦闘員ゴロツキー氏の対話
以前「扮技」という事について述べた。「扮技」とは「演じる」という程の意味。観念的に相手の立場に身を置いて考えてみる事。「犯人の立場に立って考える」という推理方法と同じく、敵の心理を推測し「扮技」する事は有効な分析方法だと思われる。その一方法として、フィクションの活用を思いついた。
【とある悪の秘密結社の幹部イロモノスキー氏と手下の戦闘員ゴロツキー氏の対話】
※この対話篇はフィクションであり、実在の個人・団体・国家とは一切関係ありません。
イロ:ごきげんよう、ゴロツキー君。
ゴロ:チィーーす!イロモノの旦那。
イロ:その呼び方は止めろと言っているだろう。君の代わりなど幾らでもいるのだからな?
ゴロ:じょ、冗談っスよ。へへへ..。
イロ:まあ、いいだろう。ところで調子はどうかね?
ゴロ:上々っすわ。絶好調っスね。
ゴロ:世の中のヤツら、俺らのことを「正義の味方」みたいに思っているらしくて、笑いが止まらねぇっす(笑)アイツら馬鹿なんスかね?
イロ:馬鹿は君だよ、ゴロツキー君。彼ら大衆をそう思うように仕向けているのは我々だよ。彼らがメディアから得る情報は我々が認めたものに限られるからね。
ゴロ:どういうことっスか?
イロ:メディアからは多種多様な情報が流れてくると思っているだろう。だが、そうではないのだよ。メディアの大半は我々の影響下にある少数の通信社からニュースを買っている。つまり、情報の出元は非常に限られているのだよ。そこから出てくるのは我々の公式見解のみだ。
イロ:水源に毒を投げ入れたら、下流は全て汚染されてしまうだろう。それと同じことだよ。情報の出元さえ押さえたら後はなんとでもなる。
ゴロ:確かにそうっスね。
イロ:メディアに「専門家」と称する連中が出るだろう?彼らに我々の公式見解を語らせている。まあ、スピーカーみたいなものだな。
イロ:いわゆる“知識人”と呼ばれる人種は虚栄心が強いからな。地位・名誉・金を約束すれば、簡単に我々の奴隷になるよ。彼らが我々の公式見解を語っている間は身分を保証してやる。その代わり、我々の公式見解からズレたことを言えば、一切席は与えない。アメとムチの原理だな。
ゴロ:ナルホドねぇ。
ゴロ:でも、最近はインターネットがありますよね。ネットに好き勝手なことを書き込んでいるヤツらがいますよ。
イロ:あんなものは便所の落書きだ。だが、たとえ便所の落書きでも、その主張が拡散すれば、我々にとっての脅威になりうることもまた事実だ。
ゴロ:じゃあ、どうするんスか?
イロ:我々はその対策として、最近2つの言葉を流行らせている。「陰謀論」と「ファクトチェック」だ。
ゴロ:あー、新聞読まねぇ俺でも、ネットニュースで見たことあるスねぇ。なんでそれが対策になるんスか?
イロ:じゃあ、「陰謀論」の効用からレクチャーしよう。「陰謀論」は魔法の言葉だ。我々の公式見解とは異なる意見や主張にこの言葉を貼り付けた途端、誰もその意見や主張に耳を傾けなくなるのだ。どうだ、すごいだろう?
ゴロ:そりゃ、すごいっスね。でも、「魔法の言葉」なんてものがあるんスか?
イロ:ライス国の大統領が暗殺された事件は君も知っているだろう。
ゴロ:あー、歴史の授業が嫌いだった俺でも聞いたことありますわ。
イロ:あの事件の真相を嗅ぎまわる連中がいてね。彼らは生意気にも我々が与える公式見解を疑い、事件の真相に迫ろうとした。これは我々にとって由々しき事態だ。
イロ:そこで我々は、我々の傘下の諜報機関に「conspiracy theory(陰謀論)」という言葉を作らせたのだ。この言葉には「虚偽」「狂気」「デタラメ」「妄想」などありとあらゆるマイナスのイメージを込めた。負の印象の塊である「陰謀論」という言葉を貼り付けられた言説は信用を失うという寸法だ。
ゴロ:そりゃあ、確かに賢いやり方っスね!
イロ:そうだろう。我ながらよく思いついたものだと自負しているよ。ちなみに、「陰謀論」を語る連中のことを「陰謀論者」という。ヤツらは実に忌々しい連中だ。ことごとく我々の公式見解を否定するばかりか、我々を倒すと息巻いている輩までいる始末だ。
ゴロ:あ、思い出した!この前、俺らのことを「北○の拳の雑魚キャラ」とか言っているヤツがいて、すげえムカついた。それ、俺らの前に来ても言えんのかよって。せめてジャ○にしろや。
イロ:ゴロツキー君。こう言ってはナンだが、君みたいな連中とお近づきになりたいのは我々くらいのものだよ。
イロ:お近づきどころではない。我々は、君ら破落戸に金・武器・軍事訓練など、ありとあらゆる支援をしてやっているのだからね。少しは感謝したまえ。
ゴロ:そりゃあもう感謝してますぜ、ダンナ。へへへ。
イロ:調子のいい奴だ。
ゴロ:あの事件の真相を探るヤツらの信用を貶める為に「陰謀論」っつう言葉を作ったとすると、あの事件の真相ってやっぱり..?
イロ:それ以上の詮索はしない方が身のためだよ、ゴロツキー君。君も長生きがしたいだろう?
ゴロ:じょ、冗談っスよ、アハハハ..。おっかねぇなぁ。
イロ:君も我々の組織で上に行きたかったら、恐怖で人を操る術を学びたまえ。
ゴロ:どうやるんスか?
イロ:まったく..。君は自分で考えるということを知らないのか?君に決定的に足りないのは、知性と品性だな。だが、私は君の粗暴さは買っている。特別に教えてやろう。
ゴロ:よっしゃ!
イロ:その前にまずは君に質問しよう。君は人間の根源的な欲望は何だと思うかね?
ゴロ:欲望っスか?う~ん..。食欲?食べないと生きていけねーし。あ、金銭欲かな。金がないと生きていけねぇスからね。
イロ:違う。人間の根源的な欲望は「生存欲」だ。
ゴロ:生存欲っスか。
イロ:そうだ。人間が恐怖を感じる時、それは自分がもっとも大事にしているものが失われるかもしれないと感じる時だ。人が通常最も大事にしているものは「命」だ。命への欲求が生存欲。したがって、恐怖で人を操る極意は「生存欲に働きかけること」という結論が導き出される。
ゴロ:ナルホド!
イロ:(コイツは本当に分かっているのか..)生存欲に働きかけたら大抵の人間は我々の思い通りに動かせる。例えば、疫病の恐怖を大々的に煽り立てる。そうすれば、大抵の人間は効能も分からない注射を平気で何度も打つのだ。彼らは我々の公式見解を微塵も疑わないからな。簡単だよ。
ゴロ:今流行のアレっスね。
イロ:そうだ。アレは当然我々の仕掛けだ。我々の影響下にあるメディアを使って疫病の恐怖を大々的に宣伝する。そうすれば、死の恐怖に取りつかれた大半の人間は、効能も害も分からない注射を打つのに行列を作るようになる。大衆とは実にチョロいものだ。
ゴロ:でも、注射のことを暴いている連中がいますよ?
イロ:奴らがいくら便所の落書きを書き連ねようと、「陰謀論者」のラベルを貼られた連中の言う事など大衆は一切信じないのだよ。我々が長年そう仕込んできたのだからな。最近は「反ワクチン」という言葉も流行らせている。首尾は万全だ。
ゴロ:へっ、俺らを「北○の拳の雑魚キャラ」呼ばわりした奴、ざまあ見やがれ!
イロ:やけにそこにこだわるな。実は気にしているのか?
ゴロ:べっ、別に気になんてしてねぇワ!
イロ:君らはもう少し見た目を気にしなさい。さすがに我々でも君らを「民主主義の闘士」に見せるのは大変なのだよ。
イロ:では、「ファクトチェック」の話に移ろう。これは端的にいうと、我々の公式見解に反する見解や主張をメインストリームメディアから排除するシステムのことだ。いわば中世ヨーロッパに存在した「異端審問」制度の現代版だな。
ゴロ:イタンシンモン?
イロ:そうだ。
イロ:どうせ君は知らないだろうから簡単に説明する。異端審問とは、要するに「公式教義に反する見解を暴力的に排除する制度」のことだな。「ファクトチェック」はこれと本質的に同じだ。我々の公式見解とは異なる見解や主張は芽の内に摘まねばならない。異端者には発言権すら与えてはならないのだよ。
ゴロ:ナルホド。要するに、気に喰わねぇことを言う連中を黙らせるってことっスね。
イロ:露骨に言うとそうだ。だが、君ら末端の破落戸とは違い、我々はあくまでお上品に振る舞わねばならない。でないと大衆を騙せないからね。故に、「ファクト」などという、もっともらしい修辞が必要なのだよ。
ゴロ:「紳士」の皆さんは大変っスねぇ。でも、「紳士」の皆さんがとある島でえげつないことをしてたっていう情報を見ましたよ。
イロ:君にしてはやけに詳しいじゃないか。まさか、陰謀論の影響を受けたんじゃないだろうな?
ゴロ:冗談っス!
イロ:ならよろしい。とにかく我々に逆らわない事だ。
ゴロ:それはもちろんっス。俺らがどんだけ暴れまわっても、ダンナたちがフォローしてくれるばかりか、金や武器までくれるんスからね!こんなに美味しい話はねぇですワ。
イロ:そうだろう。とにかく今はあの忌々しいホッキョクグマのぷーに集中しろ。
ゴロ:アイサイサー!
企みは続く..。(了)
【おまけ】
ゴロっちゃま「ボクはネオナチなんかじゃありましぇん。民主主義者でしゅ。」
【ある日のゴロツキー氏】
ある日、ゴロツキー氏(とある悪の秘密結社の戦闘員)は、多少というか、かなりハイな状態で何事かをまくし立てていた。その言葉遣いたるや、常人に対し酷く不快感を催させる類の、下品極まりないものであった。
ゴロ:ヒャッハー!!オイ、陰謀論者共!俺らがネオ○チだって?馬鹿言うんじゃねぇ!俺らは民主主義者だぜぇ、グへへへ。俺らはネオナントカじゃねぇって、二ホンのコーアンも言ってんだろ?w奴らみてーにちゃーんと忖度しろよ!wwヒャッハー!
ゴロ:今をときめく俺様たちを批判する奴らは全員ホッキョクグマ帝国のスパイだ。つまり白クマぷーちゃんの手先ってことだ。分かったか?俺らを応援するなら寄付をしっかり頼むぜ。武器はいくらあっても足りねーんだ!お前らの金でしっかり暴れてやっからよ、感謝しろやw」
ゴロ:オイ、自称エリート共!俺らはネオなんとかじゃねーからな?二ホンのコーアンみてーにしっかり忖度しろよ?wでねーと、イロモノの旦那(※イロモノスキー氏。とある悪の秘密結社の幹部)にチクるぜ?この意味、分かるよな?ヒャッハー!
自分の言いたい事だけを一方的にまくし立てる、異常にハイテンションで、「品性」というものを生まれた時に置き忘れてきたかの如き、とある悪の秘密結社の戦闘員ゴロツキー氏であった。是非ともお近づきになりたくないものだ。
※フィクションです。実在する個人・組織・国家とは一切関係ありません。
※フィクションではありますが、ゴロツキー氏の口調・文体に関しては、ネット工作員共のそれを形態模写した部分がございます。
https://twitter.com/kikuchi_8/status/1507914521339625478
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