ウクライナ国防安全保障会議のダニが「ロシア人はアジア人だ」と発言。
— tobimono2 (@tobimono2) August 5, 2023
「私はアジア人に対して冷静な態度を取っているが、ロシア人はアジア人だ。彼らは全く異なる文化、ビジョンを持っている。我々(ウクライナ人)は彼らとは違う」 pic.twitter.com/2q0TOTHDpG
🇺🇦派のストーリーの変化🤡
— マヨ (@littlemayo) May 18, 2022
ネオナチなんか存在しない、陰謀論だ!
↓
ネオナチはいるけど、アゾフとは関係ない
↓
ネオナチはアゾフにいるけどほんの僅かだ
↓
アゾフはウクライナ軍とは別だ
↓
アゾフはウクライナ軍の一部だけど国家の軍となってからはネオナチはいない ← 今ここ
2014年〜2021年まで🇺🇦の内務大臣をしてたArsen Avakovが、2015年にFacebookで、アゾフ大隊を含むウクライナ軍を米軍が訓練したと投稿してた。
— マヨ (@littlemayo) May 3, 2022
出てくる名前がなるほど… ポロシェンコ、バイデン、ヌーランド👀
元米国海兵隊情報将校スコット・リッターが言ってたね「俺たちがナチスを訓練した」 pic.twitter.com/j6m2eosaeW
2018年、カンナ議員(民主党、CA州)「最近可決されたオムニバスで、米国がウクライナで戦うネオナチ・アゾフ大隊に武器や訓練支援を提供することを阻止できたことを非常に嬉しく思います」 pic.twitter.com/38WI7hpLBo
— マヨ (@littlemayo) May 3, 2022
注目したいのは、2018年の記事。
— マヨ (@littlemayo) May 3, 2022
「過去3年間の下院通過の歳出法案には、米国のウクライナ援助がアゾフ大隊に渡ることを禁止する条項が含まれていたが、毎年最終通過前にその条項が削られた」
この年はちゃんと入った模様。
でも誰がこっそり削除してたんだ?🤔https://t.co/P9s44pg8E2
出たナザレンコwww😂
— 国賊討伐 パソナ竹中から日本を取り戻す (@Coronaka_Heyzo) May 3, 2022
何で在日ウクライナ人が韓国の統一教会と一緒になって日本の憲法改正を後押ししてんだよ?
ウクライナ侵攻の中、日本国憲法を考える 広島でイベント(テレビ新広島)#Yahooニュースhttps://t.co/7rGwPRjjfb
・ウクライナには「ネオナチ」という象がいる~プーチンの「非ナチ化」プロパガンダのなかの実像【上】(論座 2022年3月23日)
清義明 ルポライター
※1.「これはロシアのプロパガンダではありません」
英語で「象が部屋にいる」という言い回しがある。
どういうことかというと、「あんなにも大きな象が部屋にいたとしても、あえて見なかったことにする」という意味である。誰もが知っていることだとしても、なかったことにしたほうがいい。そういうことは確かに世のなかにはあるかもしれない。
プーチンが、「ウクライナを非ナチ化する」と宣言したとき、大方の人々は狐につままれたような反応で、そのうち識者や国際政治学者はこぞってプロパガンダであると断定しだした。だが、本当にそうなのだろうか。
アメリカの政治専門紙である「ザ・ヒル」は、2017年に、「ウクライナの極右の存在は決してクレムリンのプロパガンダではない」と題された記事で、こう警告している。
「西側の識者は、ウクライナにネオナチ集団は存在せず、モスクワが描いたプロパガンダの主張にすぎないという。しかし、これは悲しいことに間違いである」(注1)
そして、ニューヨークタイムズ、ガーディアン、BBC、テレグラフ、ロイターなどの、ウクライナの極右(ネオナチ)事情についての記事をとりあげている。(注2)
欧州の極右事情やウクライナ情勢に詳しい人ならば、この数年でウクライナの極右・ネオナチの存在が問題化していたことは常識のレベルの話である。
白人至上主義者のタトゥー、ナチス髑髏マークのエンブレム
「これはロシアのプロパガンダではありません」とザ・ヒル紙は続ける。
その「ネオナチ」とされるグループとして、ザ・ヒルは「アゾフ大隊」(のちに「アゾフ連隊」)をあげ、これまでのその悪行を列挙する。アゾフ大隊は、2014年のウクライナの騒乱「ユーロマイダン」で頭角をあらわし、この流れで東部紛争で民兵となり、その武勇と悪名を同時に世界に発信した集団だ。そしてこのアゾフは現在、ウクライナ軍の中核的存在にまでなっていることも、よく知られていることである。

(上)「防衛者の日」の祝典で、黄色の旗をもつアゾフ連隊の人たち=2020年10月14日、ウクライナ・キエフ
このザ・ヒルの記事では、国際連合人権高等弁務官事務所とヒューマン・ライツ・ウォッチが、東部紛争でアゾフによる一般市民の拉致・監禁、拷問などの事実の告発と批判を取り上げている。(注3)
ユダヤ系の人権団体サイモン・ヴィーゼルセンターの記事も紹介している。アメリカとカナダが、ウクライナの兵士を訓練しているが、それが明らかにネオナチだというレポート。そのウクライナ兵というのはアゾフのことだ。(注4)
そのアゾフ兵は、白人至上主義者のタトゥーをいれ、エンブレムはナチスのトーテムコップ(髑髏マーク)があしらわれている。
ウクライナの極右・ネオナチグループは、アゾフだけではない。「C14」というグループは、青年スポーツ省から資金供与されて「愛国教育プロジェクト」を主催しており、そのなかで子供たちの教育訓練キャンプを行っていた。アゾフとともに退役軍人省が主催する審議会のメンバーでもある。このC14は米国務省からテロ組織と指定されている極右組織である。彼らは警察と協力してキエフの自警組織もつくっている。なお、このグループの名称の「14」というのはネオナチや白人至上主義者の有名な暗語である(後述)。(注5)
彼らはこれまで数々の治安犯罪を犯してきたが、それでも国や地方行政と癒着し、公然と活動してきた。極めつけだったのは、この団体をネオナチと呼んで批判したジャーナリストが訴えられ、それが有罪となったことである。ベリングキャットはこれについて「ウクライナの裁判所がネオナチをネオナチと呼ぶことを禁じた」と皮肉をこめて伝えている。この件では、司法とネオナチグループとの癒着が強く疑われている。(注6)
このように議会や行政、さらには司法までも癒着し、東部紛争を通じて強い関係をもった極右グループ、その多くは極右・ネオナチと称されている集団は、C14やアゾフに限らない。「右派セクター」「エイダーバタリオン」等々。東部紛争で民兵化したグループだけでもおおよそ40ぐらいとも言われている。
このように、ウクライナのネオナチの存在は、別にロシアだけがとりあげて警告してきたことではないのだ。むしろ西側のメディアもずっと取り上げ続けてきた。
ロイターの2018年の記事では「ウクライナのネオナチ問題」という記事のなかで、ウクライナのネオナチについてウクライナ人がとがめるどころか称賛しており、このため「長期的にウクライナを危険にさらす」とも指摘し、さらに一般人の志願者を軍事訓練するなどして勢力を拡大していることを報じている。(注7)

(上)アゾフ連隊の訓練の様子=2014年10月7日、ウクライナ東部マリウポリ
日本ではメディアに取り上げられることはほとんどなかったが、なんと公安調査庁がこの存在を取り上げている。公安調査庁の2021年度版の「国際テロリズム要覧2021」に、「極右過激主義者の脅威の高まりと国際的なつながり」と題したレポートがある。
「2014年,ウクライナの親ロシア派武装勢力が,東部・ドンバスの占領を開始したことを受け,「ウクライナの愛国者」を自称するネオナチ組織が「アゾフ大隊」なる部隊を結成した。同部隊は,欧米出身者を中心に白人至上主義やネオナチ思想を有する外国人戦闘員を勧誘したとされ,同部隊を含めウクライナ紛争に参加した欧米出身者は約2,000人とされる」(注8)
極右が政権や行政や司法に関与、国軍の中核に
それでもこう考える人はいるだろう。欧州の極右やネオナチの話などよくあることじゃないか。極右やネオナチがいないところなんてないじゃないか。それを取り上げるのはロシアの言い分を肯定してしまうことになってしまうだけではないか。このような反応は日本だけの話ではない。
アメリカでもっとも著名なユダヤ系のニュースメディアである「フォーワード」紙で、調査報道で知られるベリングキャットのスタッフでライターのマイケル・コルボーンも、こうこぼしている。(注9)
ウクライナの極右はたいした問題ではないと数えきれないくらいに言われてきました。
「すべてクレムリンのプロパガンダですよ。その話をすることは、プーチンをアシストすることです。他の国にも極右の問題があるじゃないですか。なぜウクライナだけをとりあげるのですか?」
私はそう言われてきました。
しかしウクライナには極右の問題があり、それはクレムリンのプロパガンダではありません。
こうしてウクライナの極右(ネオナチ)の問題が、単にロシアのプロパガンダとみなされてしまっている。しかし、これが他の国の極右やネオナチの事情とかなり違ったクリティカルな状況だということは、強調しておくべき話なのだ。
これを先に概略として記しておくと、次のようになる。
・ウクライナでは極右・ネオナチと呼ばれる勢力が政権や行政や司法に関与していること。
・その極右勢力が軍事化したのみならず、国軍勢力の中核におり、「世界で唯一ネオナチの民兵が正式に軍隊になった」国であること。
・その様々なセクトが一般人への軍事訓練などを続けながら勢力をウクライナの政治から文化まで拡大しつつあったこと。
・彼らは民主主義的な価値観を肯定しておらず、さらに政権のコントロールを必ずしも受け入れておらず、将来的に民主主義への敵対勢力となる可能性があること。
・世界の極右やネオナチのハブ的存在になっており、ISのように世界的にネットワークを広げて、コントロール不能になることすら考えられること。
・またウクライナの過去のナチス協力をめぐる「歴史修正主義」がウクライナを席巻しており、すでにイスラエルをはじめ、関係する国々から強く批判されていたこと。
アメリカがアフガニスタン紛争のときに、現地のイスラム民族主義者であるタリバンに資金援助して共闘してきたことはよく知られている。ところが、アフガニスタンから当時のソビエト連邦軍が撤退すると、やがてその牙はアメリカに向けられるようになった。皮肉な失敗として知られるこのエピソードを私は思い出さずにはいられない。
もちろん、今はそれを「部屋に象がいる」と、見て見ぬふりをしておくべき時なのかもしれない。このウクライナ戦争がどのような結果になるかは今はわからないからだ。
だが、ウクライナが、欧米の国々のように単にネオナチ思想をもつものが軍隊にいるとか、極右政党が議会に勢力を確保しているというようなレベルではなく、黄色信号を超えた危険水域に達していることを今のうち理解しておくのは悪いことではないはずだ。
https://twitter.com/KanAugust/status/1515185038484291585
Kan Nishida@KanAugust
2022年4月16日
※去年の終わりに国連総会で
「ナチズム、ネオナチズム、その他の人種差別、外国人排斥、不寛容を助長する行為の美化を阻止する」
という決議がありました。
普通はどの国でも賛成しそうなものですが、
反対した国が2つだけありました。(赤)

実は同じような決議が2014年から毎年出されていて、
2016年からは上記の2つの国だけがいつも反対です。
2014年は、上記の2つの国とカナダとパラオが反対していました。
https://digitallibrary.un.org/record/820132?ln=en

不思議じゃないですか?
決議案の方を読むと、当たり前に非難されるべきことが書かれているだけです。
ウクライナはなぜ毎年反対するのか?
調べてみると、キャノングローバル研究所の小手川氏が2014年5月に書かれた解説記事には、
以下のようにあります。
https://cigs.canon/article/20140513_2563.html

さらに、
元外務省主任分析官の佐藤優氏が2015年1月に書かれた記事には、
以下のようにあります。
https://gendai.ismedia.jp/articles/-/41798

そこでもう一度、先程の国連決議案に目を通してみると
以下の文がウクライナにとって不都合になるのがわかります。
要約:「ナチ、ネオナチ、SS組織の元メンバーを祀ったり、デモ行進をしたりすることで美化する人達がいることに深い懸念を表明する。」
https://digitallibrary.un.org/record/3954148?ln=en

こうして点をつなげていくと、なぜウクライナが
2014年以降毎年出される似たような決議に
反対し続けるのか理解できます。
では、なぜアメリカが毎年反対し続けるのでしょうか?
アメリカのメディアと民主党によると、
トランプ大統領は「人種差別主義者」ということでした。
もしそれが本当だとすると、2016年から2020年まではアメリカが反対するのが理解できます。
(もちろん、私はそんなことは微塵にも思っていませんが。)
しかし、それではなぜ2014年、2015年、オバマ大統領の時も反対していたのでしょうか?
さらに、バイデン大統領は「人種差別と戦う!」と声を大きくして出てきたにも関わらず、
去年の決議に反対を投じたのでしょうか?
ここに、アメリカにとって都合の悪い真実が隠されているかのようです。
ところで、
実はこれと同じようなことが過去にもありました。
私たち日本人は学校で教わることがないのですが、
1919年、日本は国際連盟規約に人種差別の撤廃を明記するよう提案しました。
しかし、学校の教科書では、平和主義者、理想主義者として描かれている
アメリカのウィルソン大統領によって握り潰されました。
当時の日本がとった行動は、今日、日本人として私たちが誇れる歴史の1つだと思います。
そして、私たちが今日とる行動は、例え今日は理解されなかったとしても
まだ生まれてもいない次の世代によって評価される、
ということですね。
先祖が残してくれたこの素晴らしい日本を残したいのであれば、
歴史の正しい側に立たなくてはいけません。
そのためには、メディア、「専門家」の言うことをただ鵜呑みにするだけではなく、
いつもしっかりと現状の把握に努めなくてはいけませんね。
以上。

・NATOが慌てて削除、ウクライナ女性民兵の紀章「黒い太陽」はなぜ問題か(Newsweek日本版 2022年3月10日)
トム・オコナー
※国際女性デーにちなんで、勇敢な女性兵士の写真を使ったつもりだったのだが

<問題となった紀章が示すように、ウクライナにも極右やネオナチはいる。旧ソ連から独立するためナチスを頼った過去もある。ではプーチンが侵攻の口実にした「ウクライナの非ナチ化」も本当なのか>
3月8日の国際女性デーにNATOの公式ツイッターにアップされた画像が波紋を巻き起こしている。
そこにはロシアの軍事侵攻開始から3週目を迎えつつあるウクライナで、必死に生きる女性たちの写真が4点含まれていた。その中の1点に、迷彩服の胸にナチスのシンボルとおぼしき紀章をつけた民兵が写っていたのだ。
この画像は既に削除され、NATO高官は本誌の取材に対し、紀章をうっかり見落としていたと話した。
NATOの公開画像にはウクライナの国旗を表す絵文字と共に、以下のようなメッセージが添えられていた。
「全ての女性たち、少女たちは、自由で平等な世界で生きる権利がある。今年の国際女性デーには、私たちはとりわけウクライナの勇敢な女性たちに思いを寄せている。彼女たちの強さ、勇気、苦境から立ち直る力は、彼女たちの祖国の#IWD2022(IWDは国際女性デーの略)の精神の生きた証である」
問題の紀章は、ドイツ語でシュバルツェ・ゾンネ(黒い太陽)またはゾンネンラート(日輪)と呼ばれるもの。ナチスのオカルト的な秘儀に使われたとされるシンボルで、今では世界中の極右が誇らしげに見せつける図案となり、ウクライナの準軍事組織「アゾフ連隊」の公式ロゴともなっている。



SSエリートの象徴とされ
女性民兵の写真は元々、2月14日にウクライナ政府軍の参謀本部がソーシャルメディアで公開し、通信社などが配信したもので、翌日には英紙ガーディアンの1面に大きく掲載された。ただし、彼女が着用しているカーキの迷彩服の柄に紛れて、紀章そのものははっきり見えない。
NATOがこの写真を使ったコラージュ画像を公開した後、ツイッターの複数のユーザーが気づいて指摘し、急きょ削除されたのだ。
「私たちは国際女性デーに合わせたコラージュに、通信社が配信した写真を使った」と、NATO高官は本誌に説明した。「公式なものと確認できないシンボルが含まれていると気づいて、すぐに削除した」
黒い太陽は、聖書の黙示録の解釈として中世から提唱されてきた理想の国家「第三帝国」の紋章として、ナチス親衛隊SSが神聖視していたと見られ、ナチスの第三帝国が滅びた後も極右の間で受け継がれてきた。
「黒い太陽のコンセプトは、1950年代にナチスの残党やネオナチの間で、SSの秘儀に参加していたナチスのエリートと彼らの持つ超自然的なパワーなるものと絡めて盛んに語られていた」と、このシンボルについて論じた著書があるウィーン大学の助教ジュリアン・ストルーブは言う。
「第2次大戦後に極右とネオナチがこれを重要な意味を持つシンボルに祭り上げたが、問題の写真のようなマークが使われだしたのは1990年代になってからだ」
ナチズムとこのシンボルの直接的な関連性を物語るよく知られた話がある。SSの長官だったハインリヒ・ヒムラーが本拠地としていたドイツ北西部の古城ベベルスブルク城の床にこのシンボルが描かれていたことだ。世界の中心とされるこの城で、ヒムラーはオカルト的な秘儀をしていたと言われている。だがストルーブによると、黒い太陽の図案を極右が好んで使うようになったのはここ数十年のことだ。
ベベルスブルク城の装飾を見ると、このシンボルはSSと関連がありそうだが、ただの文様だったのか、そこに何らかの意味があったのかは不明で、ナチスの思想と結びついたシンボルとなったのは「戦後、それもかなり近年になってから」だと、ストルーブは言う。「今では極右の間で、自分たちの属性を示す印として使用されている」
黒い太陽が何を表すかについてはさまざまな解釈があるものの、今どきこのシンボルを使うのは「極右かネオナチだけだと見ていい」というのだ。
「SSの秘儀のシンボルだったとの解釈もあり、極右と親和性がある北欧とスラブ民族のオカルト的な儀式と関連があるかもしれないが、ただ単にナチスの鉤十字の代わりに使われているのかもしれない。鉤十字は数カ国で使用が禁止されているからだ」
Tシャツやタトゥーにも
ウクライナでは、2015年に制定された法律でナチズムだけでなく共産主義のシンボルも公式に使用することは禁じられている。アゾフ連隊は黒い太陽を紀章にしているので、ウクライナでこのマークを付けている人がいたら、この組織のメンバーかその支持者と見ていいと、ストルーブは言う。
ユダヤ人組織「名誉毀損防止連盟」付属の研究所の上級研究員で、極右やネオナチに詳しいマーク・ピッカベージも同意見だ。
「ゾネンラート、つまり日輪は多くの文明に共通する古代のシンボルで、さまざまなバリエーションがある」と、ピッカベージは言う。だが古代にルーツを持つ卍模様と同様、日輪も「ナチスが独自のバージョンを作り上げ、白人至上主義者たちはそれを採用している」という。「(日輪は)ナチスのシンボルとしてはそれほど広く使われていなかったが、SSが使っていたので、エリートのシンボルと見られるようになった。今ではこれを愛用するのは極右だけだ」
「ナチスの第三帝国が崩壊した後、ネオナチ、そして、その後はその他の白人至上主義者たちが、ナチスが使っていた多くのシンボルを採用した」と、ピッカページは説明する。「ナチス版の日輪もその1つだ。シンボルにはよくあることだが、この5、6年で急に人気が出て、白人至上主義者の御用達のシンボルとなり、(Tシャツなどの)図柄に使われ、日輪のタトゥーを入れる連中も出てきた」
「(この紀章が)軍服についているのも、同じようにネオナチズムや白人至上主義の印象を与える」と彼はつけ加えた。
ウクライナとナチスとの関係は、国内外で大きな議論のテーマになっている。ウクライナは1941年から1944年にかけてナチス・ドイツに占領された。この時、一部のウクライナ人は侵略者に抵抗したが、ソ連からの独立を模索していたステパン・バンデラのようなナショナリストたちは、ナチス・ドイツと協力してソ連と戦うことを選んだ。現在のウクライナでは、ナチス・ドイツによるホロコーストも、その約10年前にソ連の統治下にあったウクライナで起きた人為的な飢饉「ホロドモール」も、ウクライナ人に対するジェノサイド(大量虐殺)だったと見なされている。
1991年に独立を果たした後のウクライナでは、ビクトル・ユーシェンコ元大統領をはじめとする一部の指導者が、バンデラのレガシーを高く評価してきた。それにより、ウクライナ・ロシア間の緊張が深刻化。2014年の反政府デモで西側諸国との関係強化やNATOとの連携を目指す政府が誕生すると、ロシア政府はウクライナを「極右勢力が率いている」と主張した。この西側寄りの政権の誕生が、ウクライナ東部での親ロシア派による武装蜂起、そして南部クリミア半島のロシア併合につながった。
「ナチ化」阻止は本当か
本誌はこれまでにも、ウクライナ軍と民兵組織の中に極右やネオナチの支持者がいると報じ、複数の専門家や元当局者に話を聞いてきた。彼らは軍や民兵組織の中にそうした者がいること、そして彼らが(ロシアによるウクライナ侵攻の前もその後も)西側諸国からの軍事支援を得ることについて、警鐘を鳴らしていた。
一方で彼らは、ロシアのウラジーミル・プーチン大統領がウクライナに対する「特別軍事作戦」はウクライナの「非ナチ化」のためだと正当化したことについては、「プロパガンダ」だとして一様に異議を唱えた。極右は「ユーロマイダン(2014年にウクライナで起きた反政府抗議運動)」で一定の役割を果たしたが、隣国ロシアと地政学的に距離を置くことを求めるウクライナ社会のより幅広い層とも協力した。
ロシアはウクライナ侵攻のせいで、国際社会から政治的にも経済的にも孤立しつつあるが、それでもロシアの当局者たちは、ウクライナ国内で活発に活動する極右の存在を強調し続けている。
「ヨーロッパがつくり出した病的な雰囲気や憎悪が、ウクライナのナショナリストたちを、取り返しのつかない行動に走らせないという保証はどこにもない」と、ロシア外務省のマリア・ザハロワ報道官は3月9日の会見で述べた。
ザハロワはさらに「ロシアは過激思想から遠く離れており、あなた方の方が近いところにいる」と続けた。「あなた方の国の市民は、その悪影響を受けることになるだろう。このナチズム、ナショナリズム、過激主義というバクテリアは、目覚めさせるのは容易でも、追い払うことは不可能だからだ」
ロシア政府はまた、アゾフ連隊のようなナショナリストたちについて、複数の「疑惑」を主張。ロシア軍の部隊が包囲している複数の都市で「彼らが市民を人質に取っている」、ロシア軍が砲撃したとされている人道回廊を「彼らが塞いでいる」、ロシア軍が空爆したとされている東部マリウポリの産科医院を「彼らが占領していた」と主張した。
本誌はこれらの主張について、ウクライナ国防省にコメントを求めたが、すぐに返答はなかった。しかしウクライナ政府は一連の疑惑を断固否定しており、ユダヤ人である同国のウォロディミル・ゼレンスキー大統領は、戦闘でもメディアでも、ナチス式の戦術を使っているのはプーチンの方だと主張している。
ゼレンスキーは7日に、アメリカの主要なユダヤ組織の幹部たちとのビデオ会談の中で、「プーチンはウクライナの市民を、国籍が違うというだけで殺している」と主張し、さらにこう続けた。「これはまさにナチスのやり方だ。ほかに表現のしようがない」
解決策を模索
ゼレンスキーは同時に、プーチンとの直接交渉も模索している。ウクライナとロシアの代表団は、ロシアの同盟国であるベラルーシで、今後も停戦交渉を行う予定だ。
ロシア政府はウクライナに対して、1)戦闘を停止すること、2)ウクライナ東部の親ロシア派組織が自称する「ドネツク人民共和国」と「ルガンスク人民共和国」を承認すること、3)クリミア半島に対するロシアの主権を承認すること、4)NATOへの加盟申請を取りやめて、中立を保つよう憲法を改正することを要求している。
ゼレンスキーはロシア側の「最後通告」に黙って従うことはないとする一方で、プーチンと直接話すことで、「実現可能な解決策」を見出せるかもしれないと述べている。
・「ウクライナとクリミアの歴史的経緯を鑑みれば、ウクライナが"善"でロシアが"悪"なんていう簡単な構造ではないことがわかります」(現代ismedia 2014年4月23日)
佐藤 優
野村邦丸(のむら・くにまる)氏は番組パーソナリティ、伊藤佳子(いとう・よしこ)氏は金曜日担当のパートナーです。
※伊藤: 東京新聞国際面です。「ロシアがウクライナ大統領選へ圧力」。
軍事圧力でウクライナ南部クリミア半島を併合したロシアが、5月25日に予定されるウクライナ大統領選を前に、ロシア系住民が多い東・南部の自治権拡大につながる「連邦制」導入の憲法改正を迫り、ウクライナ新政権やてこ入れする欧米諸国に外交面でも揺さぶりをかけています。
ロシアは外交攻勢とともに、ウクライナ向け天然ガスの値上げを発表。また数万人の軍部隊をウクライナ東部国境沿いに結集させ、東・南部への軍事進攻がいつでもできる態勢を整えているもようです。
邦丸: 佐藤優さんが以前おっしゃっていたことは、このウクライナとロシアの対立は、毒ヘビと毒サソリの戦いだということでした。日本は下手に手を出さないほうがいいよと。
佐藤: そのとおりです。それから率直に申し上げて、この東京新聞の記事は素人の記事ですね。
邦丸: 素人の記事?
佐藤: はい。ロシアのこともウクライナのこともわかっていない人が、アメリカの情報を基にして書いている「素人の記事」ですから、鵜呑みにしないほうがいいと思います。
邦丸: ふむ。
佐藤: まず、「連邦制」の導入をすることはロシアの押し付けだとしていますが、実は、この問題を解決する方法は「連邦制」しかないんじゃないかという論考をいくつか、私はロシアが「連邦制」を言い出す前から書いているんです。
邦丸: はい。
佐藤: どうしてかというと、東部と南部のウクライナの人は、ロシア語を常用しているんですね。自分たちはロシア人なのかウクライナ人なのか、自分でもよくわかっていない。
ウクライナの今の政権には、「スボボダ」という自由党が入っているんですが、これはウクライナ語を常用する西ウクライナのガリツィア地方のウクライナ民族至上主義の人たち。ステパーン・バンデラというかつてナチスと協力してユダヤ人殺しをものすごくやった人が指導するグループがあったんですけど、その末裔なんです。このの「スボボダ」は国際基準でいうと「ネオ・ナチ」なんですが、そういう連中が閣内に入っているんです。
この政権ができたときに、公用語からロシア語を外した。今まで東・南部地域でロシア系の人、つまり国籍はウクライナだけれどロシア語をしゃべっている人たちが多いところでは、公用語としてロシア語も使えたんですよ。すぐにここでデモが起きた。
なぜかというと、公用語からロシア語を外すということは、公務員でウクライナ語をできないヤツはみんなクビということなんですよ。マスメディアもウクライナ語でしか記事を書けなくなる。企業もウクライナ語で役所と文書のやり取りをするから、幹部はウクライナ語をしゃべらないといけない。ところが、東・南部にはウクライナ語をできる人はあまりいないわけです。
だから、ニュース映像にも出ていた「火炎びんを投げていた兄ちゃん」とか、「猟銃をぶっ放していたおじさん」とか、そういうヤツらが西ウクライナから東・南ウクライナに入ってきて、市の幹部あるいは大きな工場の幹部になる。もともと東・南ウクライナに住んでいる圧倒的大多数の人たちは、公用語を使わなくても済むキツくて汚くて大変な仕事だけに就けという発想なんです。そんなことになったら、大変な混乱になる。
邦丸: ふーむ。
佐藤: それから、ロシアは軍隊を軽々に入れることはできないんです。例えばクリミアは、住民が本当にロシアに編入したいと、昔から思っているんです。そういう意味で、あそこは歴史的経緯がぜんぜん違うところですから。
そのクリミアと東・南部ウクライナでは事情が違うということを、ロシアはよくわかっているわけです。要するに、自分がロシア人かウクライナ人かよくわかっていないような人たちのところに軍隊を入れると、その人たちはロシアかウクライナかを選ばないといけなくなるんですね。その選択が家族のなかでも分かれて、家族で殺し合いが始まるわけですよ。そうなると、ウクライナ人とロシア人がいがみ合うことになるんです。
樺太(サハリン)や極東には帝政ロシア時代、ウクライナの出身者をかなり移住させているんです。北方領土にもウクライナ人が多いんですよ。このようなところでもインターネットやテレビを見て、「ロシア人はなんていうことをするんだ」と彼らは血が騒ぐんですよ。
それによって、ロシア国内でウクライナ人とロシア人の民族対立が起きたら、ロシアはもう収拾がつかないことになる。だから、軽々には軍隊を導入できないということは、専門家ならみんなわかることなんです。
邦丸: なるほど。
佐藤: 最近、アメリカの『フォーリン・アフェアーズ(Foreign Affairs)』を読んでいると、「ロシアが観光客を装って特殊部隊や武装集団をウクライナに入れている」「戦争がもうすぐ始まる」「ロシアはポルトガルまで狙っている」とまで書いてあります。
邦丸: ポ、ポルトガル?
佐藤: ドゥーギンというちょっと変わった思想家がいて、「ネオ・ユーラシア主義」ということを言っているんですが、それは、「ロシアがポルトガルまで狙うということなんだ」と、こういうことがアメリカの高級誌に出ているわけです。明らかにアメリカは今、異常な興奮状態にある。
邦丸: はあ~。
佐藤: リアルに考えた場合、ロシア系のロシア正教徒の人たちが住んでいる東と南、そこに地方政府をつくって、そこの経済や政治はその人たちが決めることにして、キエフの中央政府との間に連邦条約を結び、連邦制──ちょうど、カナダとケベック州、イギリスだったらスコットランドとイングランド、ウェールズのような関係──にしておけば、軟着陸としてはぜんぜんおかしくないシナリオだと思うんです。
邦丸: ふむ。
佐藤: ところが、この記事を見ると、ロシアが連邦制の導入で他国の憲法の改正に対して圧力をかけている、連邦制というのは悪いことだと言わんばかり。それは、今のキエフの中央政府にとっては、連邦制になると自分たちの利益を東にまで拡大できないというマイナスはあるでしょうけど。最初の頃は日本の報道もバランスがとれていたんですが、ここのところ圧倒的に、アメリカやイギリスの英語圏の情報攻勢によって、キエフ寄りになっていますね。
邦丸: いま手元に、この番組が始まる前に、佐藤さんに画像検索をかけてくれと頼まれたものをアウトプットしたウクライナの今の写真があります。これは、黄色い旗を掲げた兵士たちですか。
佐藤: 兵士ではなくて、スボボダの党員たちですね。
邦丸: ウクライナの与党に入っている自由党の党員が武装している。
佐藤: 実際に機関銃を撃ったり、火炎びんを投げたりしていました。
邦丸: 黄色の旗になにが描かれているかというと、ナチス・ドイツの鍵十字のようなもの。
佐藤: ハーケンクロイツなんです。それから、彼らは敬礼のし方も手をまっすぐに伸ばした敬礼です。
邦丸: 「ハイル・ヒトラー」と同じですね。
佐藤: はい。
邦丸: 実際にそういう画像があります。厳密に言うと、ハーケンクロイツとは微妙に異なり、「N」の字に縦線が一本入っているんですが、でも鍵十字形に見えますね。
佐藤: 鍵十字形であることは間違いないです。
邦丸: これはどういうことなんですか。
佐藤: もともとステパーン・バンデラというウクライナの民族運動の指導者がいたんですね。この人はウクライナの独立のために、最初にナチス・ドイツと手を組んだんです。30万人のウクライナ軍団をつくって大暴れして、ユダヤ人虐殺をやったんですね。
ところが、ナチスはウクライナ人を自分たちよりも下の劣等人種と見なし、「オストアルバイター」すなわち「東からの労働者」と呼んで、どんどん捕まえてドイツの工場で労働させたんです。これは約束が違うじゃないかとウクライナ人が「独立」を宣言したら、収容所に入れられた。
ただ、バンデラの軍団はそのままナチス側に残ったんです。そうして戦争が終わったところで、バンデラはアメリカによって釈放されたんです。当然、ソ連がウクライナを占拠したわけですから、バンデラはそのソ連のくびきからウクライナを解放するということで、ゲリラ闘争、テロ闘争をやって、ロシアの要人やロシアに協力するウクライナ人を殺していた。
そうしたら、このヤロー始末しちゃえということで、バンデラは1959年、KGBが放った刺客によってミュンヘンで殺されました。この刺客は、奥さんが東ドイツ人で、後に恋愛問題のトラブルからアメリカに亡命してしまうんで、このときのスパイの世界の様子がいろいろわかったので、おもしろいんですけどね。
邦丸: へえ~。
佐藤: スボボダは、こういう経緯のある人の肖像画を掲げ、その人が主張したウクライナの姿に戻せと言っているんです。ですから、国際的には「ネオ・ナチ」と認定されています。
邦丸: そういう人たちが今のウクライナ政府の与党に入っているわけですよね。過去の経緯を伺うと、「毒ヘビvs.毒サソリ」の構造は、ウクライナが"善"でロシアが"悪"なんていう簡単な構造ではないということがわかりますね。
佐藤: 両方とも"悪"です。
邦丸: ふーむ。
佐藤優直伝「インテリジェンスの教室」vol034(2014年4月9日配信)より
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— Kumi@🇮💟🇨🇺☭ (@Kumi_japonesa) October 5, 2023
【カナダ🇨🇦のナチス卐事情】
─エルサレムのサイモン・ヴィーゼンタール・センターにいる間、戦争犯罪人を追跡していたエフライム・ズロフから、ランバム氏はほとんどのナチスのメンバーの氏名を受け取った。 pic.twitter.com/9Il7bjKFOw
Kumi@Kumi_japonesa
【カナダのナチス卐事情】
─エルサレムのサイモン・ヴィーゼンタール・センターにいる間、戦争犯罪人を追跡していたエフライム・ズロフから、ランバム氏はほとんどのナチスのメンバーの氏名を受け取った。
ズロスは、カナダに移住した主要なナチスたちは、戦争中、ユダヤ人絶滅収容所あたりにいた東ヨーロッパの出身者で、そうした何百人ものナチスの殺し屋たちがカナダに住みつき悪臭を放っているという。
《座談会》
─私たちが話しているのは、端的に言うと地元でナチスに協力していたリトアニア人、ラトビア人、ウクライナ人のことです。
(ランバム氏)ほとんどのユダヤ人は地元のナチス協力者たちに殺害されました。彼らは収容に送られることなく、多くの場合、その場で殺害されました。
彼らは収容に送られることなく、多くの場合、その場で殺害されました。これらの協力者たちは卑劣な殺し屋集団でした。ほとんど毎日と言っていいレベルで罪のない市民たちの殺戮を日々行っていました。
彼らの積極的、情熱的かつ狂信的な協力がなければ、ナチスといえどもあれほど多くのユダヤ人を殺害することは不可能だということに疑いの余地はありません。
─第二次世界大戦後、冷戦時代がやって来て、カナダは共産主義者を警戒していました。ナチスは共産主義者と戦っていたので、カナダでは戦争犯罪人を含むナチスは保護されました。歴史家であるカナダ大学のアーヴィング・アベジャ教授によれば、そういうことです。
(アベジャ教授)わかっていることは、その時期、カナダ国に入る方法のうちの一つはSSの身分証明書を提示することでした。それが反共産主義の証明になったのです。
─SSとはどんな役割を果たしましたか?
(アベジャ教授)SSは明らかにユダヤ人絶滅の責任者として非難されています。
これらが市民運動であったかどうかは問題ではありません。
─ベルナルド・ファーマー氏はカナダのユダヤ人協会の会長です。彼は、ナチスの殺し屋がカナダに来ると、カナダ政府は事実、彼らを住まわせ、終生、幸せに暮らすことを許可したと言っています。
(ファーマー氏)実際、カナダ人たちは、ナチスの戦争犯罪人たちを追跡し、見つけ出すことに何の興味もありません。興味がなかったのです。何も言うことはないというより、忘れているんでしょう。彼らは「そんなことに巻き込まれたくない」と言ってきたのです。
─事実、恥ずべきことに、米国の民間の研究者は、カナダのユダヤ人協会のみならずカナダ市民全体に「ヘイ!カナダ人。君たちは戦争犯罪人たちを匿ってるんだよね。もう半世紀も一緒にいるんだよね」とまで言っています。
(ファーマー氏)ええ。率直に言って、みんなにとって恥ずべきことですよ。政府にとっても、ユダヤ人協会にとっても厄介なことです。なぜ、このことを反省できないのでしょうか。基本的なことです。
(研究者)ナチスをどこに住まわせたのでしょうか?
こんなことを言うのは残念ですが、私たちは電話帳で彼らの3分の1を見つけました。彼らは隠れていないんです。
─つまり、リトアニアやラトビア、ウクライナで、ナチスをやってきたままの名前を使っているということですか?
(研究者)そうです。そのままの名前でカナダに移住したのです。そして、何ごともなかったように電話帳にその名前を載せ、その名前で住宅を購入しているんです。
(アベジャ教授)ちょっと信じられない歴史ですね。国境を超えてきた戦争犯罪人のナチスたちの名前が電話帳に載っているなんて。
我が国の現実の警察官が50年間、それを見つけられなかったなんて。
─その間、カナダは見つける気もなかった、というのが本当のところです。
《ナチス発見》
─ナチスのリストに載っているエリック・トビアスは私たちを見ましたが、ドアを開けませんでした。私たちをより憎しみを持って迎えたのはナチスの死の部隊の司令官だったとみられるオスカル・ペロットです。彼の犬は、ペロットの息子が鎖でつなぐ前に私のコートを咬みました。
ユダヤ人協会のリーダーたちは、ペロットがリトアニアでユダヤ人を殺害していたナチス部隊を指揮しているのを目撃した証人やそれを裏付ける資料があると断言しています。ペロットはそれを「共産主義者のプロパガンダ」と呼んでいます。
もう1人の戦争犯罪人見られる人物です。
カナダ政府は、フロリダの海辺を歩いているこの男は何千人ものユダヤ人を殺害したSS部隊の通訳だったと言っています。バケーションでカナダを離れフロリダにいるときに、米国は彼を摘発しました。
女性「私たちはあなたとは話したくない」
─オベルランディルはカナダに戻ってきました。私たちはトロントの居心地の良い郊外の家を訪ね、彼に会おうとしましたが不在でした。
コンラッド・カレーエフ、ラトビアのユダヤ人殺害者のナチスと見られる男です。
1994年に米国が彼を追放したのでカナダに引っ越しました。
驚いたことに、彼が引っ越した先のアパートには多くのユダヤ人が住んでいて、ホロコーストの生存者も3人いました。
ヴェラ・ペーターさん。アウシュビッツに7ヶ月間、いました。
新聞を読んで、戦争犯罪人と目されるナチスと一緒に暮らしていたことを知ったときは呆然としたそうです。
(ヴェラさん)私は最初にショックを受け、それからすぐに、過去から1人の男が蘇ってきました。それから、ホロコーストの身の毛もよだつ過去から全ての不幸な記憶が戻ってきました。
─なぜ彼はユダヤ人たちにまぎれて暮らしたかったのでしょうか?
(ヴェラさん)彼にとって、ユダヤ人に囲まれるのは体の良い盾になると考えたのでしょう。もちろん私にとって当然、具合が悪くなる話です。
─もう1人のカナダのナチス、ジョセップ・ネンサラ。彼のユダヤ人に対する法的な問題の罪は...
(ネンサラ氏)何一つ変わらんね。
─誰のこと?ユダヤ人?
(ネンサラ)ああ、ユダヤ人はずっとユダヤ人だ。
─現在、1,800人のナチスSS隊のメンバーがカナダに住んでいて、今もドイツの軍人恩給を受け取っています。
古そうですが「カナダの暗い秘密」という番組
「ナチスさんいらっしゃい」だったカナダ、びっくり