・宮城、福島で震度6強=両県に津波注意報、一部到達―東北新幹線脱線、一時220万
 
※16日午後11時36分ごろ、福島県沖を震源とする地震があり、宮城県登米市、福島県南相馬市、相馬市などで震度6強の揺れを観測した。気象庁によると、震源の深さは約60キロ、地震の規模(マグニチュード)は7.3と推定される。気象庁は同11時39分、両県に津波注意報を発表した。宮城県の石巻港で17日午前0時29分、0.2メートルの津波が観測された。

気象庁の中村雅基地震火山技術・調査課長は記者会見し、海岸に近づかないよう警告。「約1週間は最大震度6強程度の地震に注意してほしい」と呼び掛けた。

原子力規制庁によると、福島第2原発の1号機では、使用済み燃料プールのポンプが停止している。水温が65度に達するまで1週間程度の余裕があるという。東京電力福島第1原発の5号機タービン建屋では火災警報が鳴ったが、火災は確認されなかった。東北電力女川原発(宮城県)、日本原燃の核燃料再処理工場(青森県)に異常はなかった。

JR東によると、東北新幹線下り線の福島―白石蔵王間で「やまびこ223号」(乗客96人)が脱線した。けが人は確認されていない。東北、上越、北陸の各新幹線は運転を見合わせ、在来線も首都圏や東北地方の路線の大半で一時運転を見合わせた。

日本道路交通情報センターによると、東北自動車道などが一部通行止めになった。

東京電力などによると、関東地方を中心に一時約209万軒の大規模な停電が発生。17日午前1時半時点で約50万軒で停電が続いている。東北電力管内でも約15万軒の停電が発生した。

 主な各地の震度は次の通り。

 震度6強=宮城県登米市、蔵王町、福島県相馬市、南相馬市、国見町

 震度6弱=宮城県石巻市、福島市、福島県双葉町

 震度5強=仙台市、福島県郡山市、岩手県一関市、山形県中山町

 震度5弱=宮城県気仙沼市、福島県猪苗代町、盛岡市、山形県米沢市、青森県階上町、秋田県横手市、水戸市、茨城県東海村、栃木県那須町、新潟県南魚沼市

 震度4=福島県会津若松市、岩手県陸前高田市、山形市、青森県八戸市、秋田市、茨城県つくば市、宇都宮市、新潟市、前橋市、さいたま市、千葉市、東京都千代田区、横浜市、甲府市。