https://twitter.com/universalsoftw2/status/1463374610745810947

Maxwell Smart
@universalsoftw2

・ランセット新論文:ワクチン接種完了者も未接種者も家族に感染させる割合は変わらない
 
2021年11月24日

※英国国立健康研究所の研究員らがランセット誌に「ワクチン接種完了者に接触した家族の二次発病率(25%)は、ワクチン未接種者に接種した家族の二次発病率(23%)と変わらなかった」との研究結果を発表した。
 
論文は、「ワクチン接種はデルタ株の感染リスクを低減し、ウイルス排除を促進する。しかしながら、(ワクチン接種を完了した)ブレークスルー感染者は、ワクチン未接種者と同様のウイルス量のピーク値を示し、家庭内ではワクチン完了者を含め、家族に高確率で感染させうる」と指摘した。
 
ワクチン接種完了者がデルタ株の感染源になるという研究結果は新しい内容ではない。今年の7月、アメリカ疾病予防管理センター(CDC)のロシェル・ワレンスキー所長は、新型コロナウイルスのデルタ株に感染したワクチン接種完了者と同じ株に感染したワクチン未接種者の有するウイルス量がほぼ同じであったとする調査結果に懸念を示し、ワクチン接種完了者が「感染源になり他の人にウイルスを拡散する可能性がある」と述べた。

英国国立研究所所属の研究員らの論文が、世界で最も評価の高い査読制の医学雑誌の一つであるランセットに記載されたということに意義があるのではないか。

■ ワクチン接種義務化は「愚かな」政策:元ニューヨーク州副知事 Betsy McCaughey
 
特に、本論文はワクチン接種推進者にも少なからず影響を与えている。既にワクチンを3回接種している元ニューヨーク州副知事 Betsy McCaugheyは、「ワクチン接種の義務化が愚かなことを示す新しい科学」と題する記事をアメリカの保守派のウェブサイトであるタウンホール(11月3日)に寄稿した。

https://townhall.com/columnists/betsymccaughey/2021/11/03/new-vaccine-science-shows-mandates-are-unwise-n2598465
 
Betsy McCaughey は「権威あるランセット誌に掲載された新しい科学的調査結果が、雇用者は周囲の人々を守るためにワクチン接種を受ける必要があるという主張を突き崩しました。又、警察官などの公務員にワクチン接種を受けなければ給料が貰えないと脅かすのが愚かなことであることが証明されました。ジョー・バイデン大統領は、大企業にワクチン接種を義務付けるよう労働安全衛生局に命じたことを撤回すべきです」と主張した。

以下、記事要旨:
 
ランセットは木曜日(10月29日)、COVID-19ワクチンがデルタ株の感染防止に与える影響は「ごくわずか」であると報じました。デルタ株は、現在、米国での感染者の99%以上を占めるCOVID株です。
 
ワクチンは接種した人を重篤な病気から守りますが、デルタ株が他の人に感染が広がるのを防ぐことはできません。
 
ポリオ、天然痘、はしかなど、ほとんどのワクチンは感染と拡大を防ぐものです。しかし、COVID-19 ワクチンは違います。デルタ型との戦いとなった今、ワクチンは感染予防というよりも、病気を誘発するものとなってしまいました。
 
今回、Lancet誌に掲載された画期的な調査結果によると、ワクチン接種完了者がCOVIDに感染し、家族に感染させた割合(約25%)とワクチン未接種者がCOVIDに感染し、家族に感染させた割合(約23%)が同じでした。
 
ワクチン接種者からは、上気道に(ワクチン未接種者と)同じくらいのウイルス量が検出され、感染源になって いました。研究共著者の Ajit Lalvani は、「今回の研究結果は、ワクチン接種だけでは、デルタ株の感染や感染拡大を防ぐのに十分ではないことを示しています」と、述べています。
 
又、英国の研究者は、ワクチン接種者(25%)は、ワクチン未接種者(38%)に比べて、ウイルスに感染する可能性がやや低いだけであることを発見しました。これは、ワクチン接種者の方がワクチン未接種者に比べ COVIDに感染する確率が遥かに低いという米国疾病管理予防センターのデータと矛盾します。
 
一つ確かなことは、この件に関しては科学的に不確かだということです。従って、政府は職場の安全性をより高めるという名目でワクチン接種の義務化を強制すべきではありません。
 
新しい科学的根拠は、ワクチン未接種者が職場の危険要素であるという労働安全衛生局(OSHA )の主張への信頼を落としています。



以下「In Deep」様より転載

https://indeep.jp/its-not-a-pandemic-of-the-unvaccinated/

・医学誌ランセットに初めて掲載されたワクチン接種効果に対しての嫌疑記事 : 「これは未接種者によるパンデミックではない」

2021年11月25日

※混沌としていくヨーロッパからの提言

世界には、五大医学誌と呼ばれるものがありまして、その中でもランセットは広く知られている医学専門誌だと思われます。

そのランセットの 11月20日号に、「コロナの感染拡大は、ワクチン未接種者とは関係がない」とする記事が掲載されていました。

COVID-19:ワクチン未接種を不当に非難することは正当化されない

記事の主旨は、「差別や非難そして社会的分断が、科学的な見解によって広がるようなことは良くない」という主張です。

今回ランセットの記事で指摘されたのは、各国当局などが言い続ける、「感染拡大は、ワクチンを接種していない人たちのせいだ」というのは、データ上からは「それはない」ということを書いています。

それどころか、

「感染を拡大させているのは、ワクチン接種者である可能性がある」

ことにふれています。

書いたのは、ドイツの衛生環境医学研究所と、グライフスヴァルト大学医学部の疫学者であり衛生および環境医学部の准教授であるギュンター・カンプ (Günter Kampf)さんという方です。

ランセットに掲載された記事そのものは長い物ではないですが、ランセットのこの号が出る以前に、カンプ准教授は、ウェブ上でこの論文に記したことについて、すべてのデータを添えて、一般の方にもわかりやすく詳細にそれを伝えていたことを知りました。

今回はその論文をご紹介いたします。

ここからです。


・これはワクチン未接種によるパンデミックではない

GÜNTER KAMPF 2021/10/29

※政治家たちの一部が「ワクチン未接種者によるパンデミック」という概念を語ることがある。

しかし、二度の完全なワクチン接種をされた個人でさえも、高いウイルス量を抱え、 SARS-CoV-2 を拡散し、重篤で致命的な Covid-19 を引き起こす可能性があり得る。

疫学的状況の誤った狭い見方のために、社会的な結束が危険にさらされるべきではない。

中国の資料によると、パンデミックの初め、中国の多数の Covid-19 患者たちは差別されていると感じていた(79.8%が感じていた)。感染者は他人への脅威と見なされていた。しかし、ワクチン接種が利用可能になると、おそらくワクチン接種が安全であると感じたためなのか、脅威と見なされる頻度は低くなったことが示されている。

しかし現在、ワクチンを接種していない人々は、ますます感染拡大のせいにされている。

2021年7月、米国のバイデン大統領は次のようにコメントした。「見てほしい、私たちの唯一のパンデミックはワクチン未接種者の中にある」(AP通信の報道)。

ドイツのシュパーン保健相は 2021年8月に、以下のように述べた。「現在ワクチン未接種者のパンデミックが発生している。集中治療室にいる Covid-19 患者の 90%から 95%はワクチン接種を受けていない人たちだ」。そう述べた(報道)。

オーストリアの首相セバスティアン・クルツ氏は、2021年9月にドイツの保健相と同じ言葉を使用した(報道)。

ドイツのテレビチャンネル ZDF でさえ、この言葉をニュースの見出しとして使用していた。高位の政治家たちが公の場で使用するためにこの単語の選択を発表した後、個々の科学者たちはしばらくその意見に従った。

ゴールドマンは最近、ワクチン未接種者たちが変異種の貯蔵庫として機能し、ワクチン未接種者たちがワクチン接種者たちを脅かしていると非難した。彼がワクチン未接種者たちを「ウイルス変異体を生成し続けるための繁殖地」と説明し、「封鎖とマスクが再び必要になる」と推測した。「多くのワクチン接種を受けていない人たちがいるため、特に脆弱な人は死に至るだろう」と(米国科学アカデミー紀要 2021; 118)。

これらは、社会の一部に対する科学者たちからの深刻な告発だが、しかし、彼らが述べていることは正当化されるのだろうか。


パンデミックとは何か?

国際疫学会(IEA)の疫学辞典(Dictionary of Epidemiology)は、パンデミックを「世界中で、または非常に広い地域で発生し、国際的な境界を越え、通常は多数の人々に影響を与えるエピデミック」と定義している。

この定義が、ワクチン未接種者、高齢者、肥満の人々など、人口の特定の部分に限定されたことはない。したがって、「ワクチン未接種者のパンデミック」という用語は、疫学的または科学的な用語ではなく「政治的な用語」でしかない。


「ワクチン未接種者」への非難の増加

ドイツのワクチン未接種者の市民たちは、社会の他の部分からの非難と分離の増加を経験している。

多くの連邦州では、レストランで、Covid-19 に陰性であるとテストされた場合でも、ワクチン未接種の人々が屋内で食べることを禁止することを許可する法的根拠が確立されている。

ドイツの一部の都市では、地方自治体が主催する文化イベントへの参加はワクチン未接種の人々には許可されていない。ただし、ワクチンを接種した人たち、および感染から回復した市民は、社会的距離を保つ必要はなく、マスクを着用する必要もない。

ドイツ当局の意思決定者たちは、ワクチンを接種した人たちが感染源になることはないと実際に考えている。ニーダーザクセン州とヘッセン州の連邦州では、州政府は現在、検査結果が陰性であってもワクチン未接種者の買い物をスーパーマーケットが拒否することを許可している。


ワクチン接種は部分的な保護しか提供しない

Covid-19 ワクチンの第 3相試験は、ワクチン接種が Covid-19 の部分的な防御のみをもたらし、完全な防御をもたらさないことを明確に示している(ランセット、N Engl JMedなど 4つの資料より)。ワクチン接種された人たちが部分的な保護のみの疫学的証拠を提供する報告がますます公開されている。

マサチューセッツ州では、2021年7月のさまざまなイベントで合計 469件の新しい Covid-19 症例が検出され、そのうち 346件が二度のワクチン接種あるいは一回のワクチン接種を受けた人で発生した(74%)。

これらの影響を受けた人たちのの 274人は症候性だった(79%)。Ct値はすべてのグループで比較的低く(中央値:21.5〜22.8)、完全にワクチン接種された場合でもウイルス量が高いことを示している(CDC の医学誌 MMWRより)。

これまでのブレイクスルー感染の最大の評価は米国からのものだ。

そこでは、2021年4月30日までに合計 10,262件の Covid-19 症例がワクチン接種を受けた個人で報告され、そのうち 27%が無症候性、10%が入院、 2%が死亡した(CDC の医学誌 MMWRより)。ドイツでは、完全にワクチン接種された(ブレイクスルー感染)の症候性 Covid-19 の割合は、2021年7月21日以降毎週報告されており、60歳以上の患者では 16.9%だったが(ロベルトコッホ研究所)、この割合は週ごとに増加しており、2021年10月20日には、ブレイクスルー感染の割合が 57.0%となった。これは、感染源の可能性として二度の完全なワクチン接種を受けた場合との関連性が高まっていることの明確な証拠を提供している。

英国からも、二度の完全にワクチン接種された中での Covid-19 症例の数に関する同様の発見が報告された(英国健康安全保障局)。

もう 1つの例は、ドイツのプロサッカーチームで、最近 12件の新しい症例が検出された。一部のプレーヤーは、Covid-19 の関連する症状を示した。10人のプレーヤーがワクチン接種を受け、そのほとんどが二度の完全なワクチン接種を受けており、1人だけがワクチン接種を受けていなかった。サッカークラブは当惑し、発生を実際に説明することができなかった。

公開討論は、ワクチン未接種の 1人のプレーヤーがウイルスの蔓延の原因であると疑われる方法で行われた。しかし、彼はすべてのプレイヤーたちの中で「最もウイルス量が少なかった」。彼の 2つのサンプルでは、​​未接種のプレーヤーからはウイルス RNA はほとんど検出されなかったため、接種した他のプレーヤーが発生の原因である可能性がはるかに高いことが示唆された(報道)。

最近、ドイツのミュンスターで、完全にワクチン接種されたか、Covid-19 から回復した 380人の集団感染が発生した。彼らはクラブに参加しており、少なくとも 85件の新しい Covid-19症例が発生した(資料)。

ワクチン接種レベルが異なるさまざまな米国の郡における新しい Covid-19 症例数に関する最近のデータは、二度の完全にワクチン接種された人口の割合と新しい Covid-19 症例との間に識別可能な関係がないことを示している。

完全にワクチン接種された人口の割合が最も高い上位 5つの郡(99.9〜84.3%)のうち、米国疾病予防管理センター(CDC)は、そのうちの 4つを「高」感染郡として特定している(European Journal of Epidemiology. 2021:1-4)。

イスラエルでは、16人の医療従事者たち、23人の曝露した患者たち、2人の家族が関与する Covid-19 の院内感染が報告された。感染源は、Covid-19 を持っていると診断された二度の完全なワクチン接種をした患者だった。

すべての曝露した個人( 151人の医療従事者と 97人の患者)のワクチン接種率は 96.2%だった。完全にワクチン接種された 14人の患者が重症または死亡し、ワクチン未接種の 2人の患者は軽度の疾患を発症しただけだった(EuroSurveill。2021; 26)。

Covid-19 感染症の完全ワクチン接種を受けた人は、半数の症例で症状の発症後 6〜7日で感染性 SARS-CoV-2 を排出することができる(Clinical Infectious Diseases)。

完全にワクチン接種された Covid-19 感染者からの感染も報告されている(EuroSurveill)。

CDC は、デルタ変異体がワクチン未接種者とワクチン接種者の両方の個人で同じ高レベルのウイルスを産生するように見えることを報告した(CDC)。


ワクチン接種を受けた人々は、 SARS-CoV-2 の蔓延を加速させる可能性さえある

ワクチン接種の利点の 1つは、Covid-19 の重度の経過が起こりにくくなるため、ワクチン接種を受けた個人の感染症の症状が軽度になることだ。したがって、ワクチン接種を受けた患者の中には、ワクチン接種なしで重度の症状を経験したであろう軽度の症状しか持たない人もいる。

ワクチン接種を受けた人々は通常、よりリスクを冒す方法で行動するようになり、より多くの外出先を持ち、コンサートやパーティー等に頻繁に赴く。ドイツではワクチン接種者は検査されず、隔離もされない。感染した場合も、症状がまったくないか軽度であることが多く、感染を認識しないか、認識が非常に遅くなる。

結果として、ワクチン接種された人々の間で予想される感染の波はほとんど見えないかもしれない。そのため、ドイツでの感染が接種者から現在 60歳以上のワクチン未接種の 340万人に波及することが懸念されている(Heinze S. Alexander Kekulé)。

アストラゼネカ社ワクチン AZD 1222を用いた第3相試験では、無症候性の Covid-19 症例の割合が、ワクチン接種を受けた研究参加者とワクチン接種を受けていない研究参加者の両方で類似していることがすでに示されており(1.0%対1.0%)、感染の潜在的な原因としての無症候性のワクチン接種を受けた個人の関連性が強調されている(ランセット。2021; 397)。

ワクチン接種レベルが高い国でのブレイクスルー感染の割合の増加は、さらに、コロナウイルスがワクチン接種済みの人たちと非ワクチン接種の人たち両方で増殖することを示している。


ワクチン接種は変異に寄与する可能性がある

バクテリアのほうの世界では、適者生存のダーウィンの原理からは、抗生物質と殺生物剤によって引き起こされる選択圧が耐性を高め、最終的に細胞がかなり敵対的な環境で生き残ることを可能にする細胞適応応答をもたらすことが知られている(KampfG) 。

この原則がウイルスに適用された場合、Covid-19 の部分免疫でワクチン接種されたほうが、ヒトの免疫応答を少なくとも部分的に回避できる変異体の進化に貢献した可能性がある(N Engl JMed。2021; 385)。ワクチンが広く展開される前でさえ免疫回避変異体が出現していたことを考えると、ワクチンまたはワクチン展開戦略を免疫回避の主要な推進力として関係づけることは困難だ(N Engl JMed。2021; 385)。

そのため、ワクチン接種を受けた感染者も亜種の貯蔵庫となり、それによってパンデミックの拡大に影響し続ける可能性がある。


汚名の影響の副作用

人々に非難を着せることは、ひどく信用できないか、望ましくない。それは、分離、切り下げ、および差別につながり、ラベル付け、ステレオタイプ化、および偏見の社会的プロセスとなる。

これはまた、助けを求めることへの障壁かもしれない。人々は、非難を避けるために、診断、予防、および治療などのサービスを使用することができない。 したがって、偏見や差別に関連する恐怖は、公衆衛生を著しく損なうことになる。影響を受けた人、その家族、健康プログラム、社会の生活の質に悪影響を与える可能性がある。

アムネスティは、政策、法律、または待遇において不当な区別がなされたために、人が他人と平等に人権またはその他の法的権利を享受できない場合に差別が発生すると書いている。この原理は、現在の世界の一部の地域では「ワクチン未接種者」に該当するようだ。


結論

ワクチン接種者は重篤な疾患のリスクは低いが、それでもパンデミックの関連部分だ。

したがって、「ワクチン未接種者のパンデミック」と話すのは誤りだ。しかし、この説明は、一方ではワクチン接種への意欲をさらに高め、他方では不便な措置のために接種を受けていない人々を非難するために、さまざまな国の政治家たちにとって歓迎すべきメッセージのようだ。

結果として、異なる視点の代表者たちの、すでに時には困難な対話をさらに複雑にし、その後、社会的分裂の増加につながる可能性がある。

歴史的に、米国とドイツの両方が、肌の色や宗教のために人口のサブグループに汚名を着せるという悪い経験をしている。

そのため、「ワクチン未接種者のパンデミック」という用語は、高レベルの政治家たちや科学者たちによって使用されるべきではない。社会的結束は高い価値であり、疫学的状況の誤った狭い見方のために社会的結束が危険にさらされるべきではない。




https://note.com/hiroshi_arakawa/n/nd1ce1469e4d7

・ワクチン未接種者に汚名を着せる事は正当化されない: Lancetに掲載された記事から

荒川央 (あらかわ ひろし)
2021年11月29日

※「コロナワクチン接種は自分のためではなく、他人に感染させないための利他的な善行である」と主張する人達がいます。そして「ワクチン未接種の人は利己的であり、他人の迷惑を考えていない」と批判します。そもそも健康な子供はコロナウィルスに感染したとしても滅多に重症化はせず、コロナウィルスに対しては低リスクです。にも関わらず子供が他の成人に感染させる可能性があるという事を口実に、5歳から11歳の子供達へのコロナワクチン接種が日本でも始まろうとしています。

コロナワクチン未接種者は接種者にとって本当に危険な存在なのでしょうか? Lancet誌に「コロナワクチン未接種者を危険視しないように」との内容の記事が発表されました。この短い記事は「Correspondence」として発表されたものです。Correspondenceとは数百単語程度の短い文章から構成され、簡易的な研究の報告や、直近に掲載された論文へのコメントを行う場として使われます。Lancet誌上での貴重な意見です。既にSNS上やブログ等で紹介されている方達もいらっしゃるかと思いますが、私からもここで改めて紹介させていただきます。



COVID-19: stigmatising the unvaccinated is not justified

Günter Kampf

Lancet, 2021

https://www.thelancet.com/journals/lancet/article/PIIS0140-6736(21)02243-1/fulltext

COVID-19:ワクチン未接種者に汚名を着せる事は正当化されない

アメリカとドイツの高官は「ワクチン未接種者のパンデミック」という言葉を使い、ワクチンを接種した人はCOVID-19の疫学には関係ないと提言している。関係者がこの言葉を使った事で、ある科学者は「COVID-19では、ワクチン接種者を未接種者が脅かす」と主張したかもしれない。しかしこの見方はあまりにも単純すぎる。
ワクチンを接種した人が引き続き感染に重要な役割を果たしている事を示す証拠が増えている。米国マサチューセッツ州では、2021年7月の様々なイベントで合計469件のCOVID-19の新規症例が検出され、そのうち346件 (74%) が完全または部分的にワクチンを接種した人で、そのうち274件 (79%) が症状を呈していた。サイクルの閾値は、完全にワクチンを接種した人 (中央値22.8) と、ワクチンを接種していない人、完全には接種していない人、接種状況が不明な人 (中央値21.5) との間で同様に低く、完全接種者でもウィルス量が多い事が分かった。米国では2021年4月30日までにワクチン接種を受けた人でCOVID-19の症例が合計10262件報告され、そのうち2725人 (26.6%) が無症状、995人 (9.7%) が入院、160人 (1.6%) が死亡した。ドイツでは、60歳以上の患者におけるCOVID-19の症状のある症例の55.4%が完全にワクチンを接種した人であり、この割合は毎週増加している。ドイツのミュンスターでは、完全にワクチンを接種した人、またはCOVID-19から回復した人でナイトクラブに通っていた380人のうち、少なくとも85人 (22%) でCOVID-19の新規症例が発生した。ワクチンを接種した人は重症化するリスクは低いが、パンデミックには関係する。したがって、ワクチンを受けていない人達のパンデミックを語るのは間違いであり危険である。アメリカとドイツは、肌の色や宗教を理由に国民の一部に汚名を着せる事による負の歴史を経験している。私は、高官や科学者に、私たちの患者、同僚、その他の市民を含むワクチン未接種者に対する不適切な烙印を押す事を止め、社会をひとつにまとめるために更なる努力をする事を求める。



まず大前提として、コロナワクチンを接種してもコロナウィルスには感染します。そして感染した場合のウィルス保有量も未接種者と同等に多く、また他人にも感染させます。ここにコロナワクチン推進者の主張についての矛盾があるのです。コロナワクチン接種者が未接種者を恐れなくてはならないのなら、そもそも何のために打ったワクチンなのでしょうか。もしワクチンを信頼しているのならば、打った本人は既にコロナウィルスからじゅうぶん保護されているはずですから、未接種者など気にせずに過ごせば良いのです。コロナワクチンを信頼できないのなら、批判すべきなのは未接種者ではなくコロナワクチンでしょう。

例えばCDCは「ファイザーやモデルナなどの2回目のワクチンを接種してから2週間後、またはジョンソン・エンド・ジョンソン社のJanssenワクチンのような単回接種のワクチンを接種してから2週間後」を「ワクチン接種完了」と定義しています。では「ワクチン未接種」とは何でしょうか。ニュース記事などでは定義を書かずに、接種、未接種の二択でしか表示されない場合が多いですが、定義自体が曖昧であれば「統計の嘘」を織り込む事は容易になります。上記の「ワクチン接種完了」以外を「未接種」と数える場合もあるでしょう。とりわけ接種後の2週間は「未接種」と見なされているのではないでしょうか。そうした場合を考えてみましょう。

コロナワクチンは接種直後に強い副反応が出る事が多いです。そして、重篤な副反応により接種直後から数日といった短期間に命を落とされている方が居ます。また、コロナワクチンの接種直後にリンパ球が一時的に大きく減少する事が報告されています。特にこの「一時的免疫不全」の期間には感染症全般に対しても脆弱になりますので、コロナウィルスに感染する可能性もありますし、別の感染症や潜伏ウィルスの再活性化もあるでしょう。そうしたワクチン接種直後の「副反応」が引き起こす症状も「ワクチン未接種者」としてのコロナウィルス感染、突然死、あるいは謎の病気発症と見なされてしまうわけです。様々な国でそれぞれ異なる恣意的な基準でコロナワクチン接種完了が定義されています。「ワクチン未接種」を明確に定義しない統計では、コロナワクチン接種者と未接種者の感染率の違い、副反応の実態を読み取る事は事実上不可能です。

さて、コロナワクチン推進派がしばしば口実に使うもう一つの推進理由としての「集団免疫」ですが、ワクチンの接種率を上げる事による集団免疫とは実際のところ成り立つものなのでしょうか。集団免疫とは、ある感染症に対して集団の大部分が免疫を持っている際に生じる間接的な保護効果です。集団の中にウィルスに免疫を持っている人が増えると、その人々がウィルスを他者に感染させない防波堤となります。その防波堤が集団の中で十分な割合になると、残りの人々には伝染病が広がりにくい状態になるという原理です。ただしこれは、ワクチン接種者や感染歴のある人がウィルスに感染したり、ウィルスを伝播したりする事はないという事が前提になります。重要なのは、「ワクチンによる集団免疫」という考え方が成り立つためには、そのワクチンが「ウィルスの伝播を防ぐワクチン」である場合に限るという事なのです。ワクチンを接種してもウィルスに感染し、さらに他者に感染させるのならば、ワクチン接種者は感染伝播の防波堤にはなり得ません。つまり、コロナワクチンによる集団免疫は理論的に成立しません。

コロナワクチンの大量接種が先行しているイスラエルでは、ワクチンの接種から数カ月後には、感染や入院に対する免疫力の低下が見られるとの報告があります。ワクチンによる副作用として、抗体依存性感染増強 (ADE)、抗原原罪が起これば、むしろワクチン接種が重症化予防どころか重症化促進を起こしても不思議ではありません。

ワクチン接種者が未接種者を非難するのは、未接種者だけがコロナウィルスを他者に感染させると思い込んでいるからでしょう。しかし感染させる事においては接種者も未接種者も同様です。コロナワクチンに対して慎重な姿勢を取っている未接種者は、コロナワクチンの危険性を理解しているからこそコロナワクチンを接種していません。未接種者は利己的なわけではなく、他者に迷惑をかけているわけでもありません。接種者が未接種者を批判するのはお門違いです。


Lancetは最も権威のある医学雑誌の1つです。Lancetを含めて権威ある学術雑誌の多くはコロナ騒動が始まって以来、コロナワクチン推進に大きな役割を担って来ました。現在までのところ、コロナワクチンの危険性を訴える研究は、内容的にじゅうぶん素晴らしい研究であったとしても、権威ある雑誌の査読を通りにくくなっています。残念ながら科学の一流雑誌にさえ審査には政治と経済 (お金) が絡みます。今回のコロナ騒動を通して私は権威に対しての信頼を失ってきました。ここで紹介したい素晴らしい論文の候補はいくつもあるのですが、査読を通るまでは紹介を控えているのです。そういった意味でも今回のLancetの記事の掲載には正直驚きました。コロナワクチンについての論調の風向きも少し変わってきたのかもしれません。

専門家、非専門家を問わず、SNSやブログ等でコロナワクチンの危険性を訴える方は世界中にたくさん居られます。コロナワクチンの危険性に気付き、誰かを助けようとしている方、そのためにご自分の知識の範囲で一生懸命に情報を伝えようとしている方、皆とても勇敢な人だと思います。実際のところ医学や生物学の専門家でない限りはコロナワクチン関係の専門用語の使い方や翻訳には困難が伴いますし、伝えたい内容を他者に伝える事は簡単ではありません。けれども、この騒動の問題の本質さえ分かっていれば、例えば専門家ではない方による専門用語の細かな間違いなどは些事な枝葉に過ぎません。むしろご自身で勉強してコロナワクチンの危険性を訴えている方々は立派ですし、私は心より敬意を持っています。