※放水砲
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放水砲(ほうすいほう)とは、警察や沿岸警備隊が、犯罪者制圧・暴動鎮圧をするために用いる非致死性兵器のひとつ。

概要

高い圧力をかけて水を吹き出し、対象者の行動を阻止する。威力は非常に高く、放水が直撃した場合には人が打撲を負ったり、転倒するほどである。車輌の屋根に放水銃を搭載した放水車と呼ばれる形態がよく見られ、貯水タンクを車内に備えているものが多い。

日本では、警察で機動隊が装備しており、暴徒鎮圧に効果を発揮する。12気圧の高圧放水では、最大で50メートル近い飛距離を飛翔する。

人体への影響

状況によって高圧の水流は人体に大きな傷害を与える可能性がある。特に目は衝撃に対して脆弱であり、2010年にドイツのシュトゥットガルトで抗議に参加していた人物が15m先からの放水銃の直撃を受け、顔面骨折と目蓋の裂傷に加え、片目を失明しもう片方の目もほぼ視力を失った事例がある。気温が低ければ、医療環境によっては凍傷や低体温症などの危険性もある。