・トランプ大統領、アカウント凍結 ツイッター、永久停止の警告(共同通信2021年1月7日)

(上)アカウントが凍結されたトランプ米大統領のツイッター
※米短文投稿サイトのツイッターは6日、トランプ大統領の支持者らの米議会占拠を巡り、トランプ氏の動画などの投稿が選挙に関する同社規定に繰り返し違反したとし、アカウントを12時間凍結すると発表した。今後も規定に違反した場合、永久に停止すると警告した。米交流サイト大手フェイスブック(FB)も同日、動画を削除するとともにトランプ氏のページを24時間凍結すると発表した。
トランプ氏のツイッターのアカウントやFBが凍結されたのは大統領就任以来初めて。ツイッターは一時凍結の解除の条件に、米大統領選の不正を主張する動画投稿などを削除するよう求めた。
・トランプ氏のアカ凍結は「検閲」、メキシコ大統領がSNS各社を非難(AFPBB 2021年1月8日)
※メキシコのアンドレス・マヌエル・ロペスオブラドール(Andres Manuel Lopez Obrador)大統領は7日、ソーシャルメディア各社が米連邦議会議事堂への乱入を扇動したとして、ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領のアカウント凍結したことを「検閲」と呼んで非難した。
ロペスオブラドール氏は記者会見で、「検閲はよくない。ツイッター(Twitter)やフェイスブック(Facebook)が誰かを検閲し、メッセージを送る権利を剥奪するのはよくない。同意できない、容認できない」と語った。
さらに、投稿内容が有害かどうかを判断するのは企業ではなく国家の責任だと指摘。ソーシャルメディアでは自由な自己表現が認められるべきだと訴えた。
ツイッターとフェイスブックは6日、トランプ氏が昨年11月の大統領選挙に不正があったと繰り返し主張したことを受けて、トランプ氏のアカウントを凍結。フェイスブックは7日、トランプ氏が「民主的に選出された政府に対する暴力的な反乱を扇動するために」フェイスブックを使ったとして、アカウント凍結措置を無期限で延長した。
ロペスオブラドール氏は議会乱入については、「米国民が解決すべき問題」とだけ述べた。
※ブログ主コメント:実に正論。国家による検閲も問題だけどね。最終判断は情報の受け手の各自が判断すべき。
・トランプ氏、別アカウントで反論 ツイッター社が即削除(朝日新聞DIGITAL 2021年1月9日)
※米ツイッター社がトランプ米大統領のアカウントを永久停止したことを受け、トランプ氏は8日夜、別のツイッターアカウントから「ツイッターの従業員たちは民主党員や急進左翼と連携し、私や私に投票した7500万人を黙らせるため、私のアカウントを削除した」と反論した。ツイッター社は直後に、これらの一連のツイートを削除する措置をとった。
ツイッター社は8日、6日の米連邦議会議事堂の乱入事件にからみ、約8870万人のフォロワーがいるトランプ氏本人のツイッターアカウント(@realDonaldTrump)を永久停止にした。一方で、トランプ氏には、約3340万人のフォロワーがいる米大統領としてのアカウント(@POTUS)もある。トランプ氏はこのアカウントから8日夜に反論のツイートをしたが、これらの投稿も直後に表示されなくなった。
ツイッター社は8日夜、朝日新聞の取材に「別のアカウントを使って、停止措置を逃れることは我々の規約に反する。@POTUSからのツイートについては対策をとった」と説明し、ツイートを削除したことを明らかにした。
@POTUSというアカウントは英語で「米国大統領」の略語で、バイデン次期大統領にも引き継がれるため、ツイッター社はアカウント停止などの措置はとらないものの、今後もツイート削除などの対応はとるものとみられる。
・グーグル、極右ユーザー集まるアプリ「パーラー」をストアから削除(AFPBB 2021年1月9日)
※米IT大手グーグル(Google)は8日、米連邦議会議事堂で起きた暴動などを扇動する恐れがある「言語道断のコンテンツ」が含まれているとして、SNSアプリ「パーラー(Parler)」をアプリストアから削除したと発表した。同アプリは、他のソーシャルメディアのプラットフォームで検閲処分を受けたと主張する極右のユーザーの「たまり場」のようになっている。
グーグルはAFPの取材に対し、「パーラーのアプリ上で、米国で続発している暴力行為を扇動しようとする投稿が相次いでいることは認識している」と説明。「治安が脅かされる緊急事態が今なお続いていることを踏まえ」、こうした問題にアプリ側が対処するまでグーグルプレイ(Google Play)から削除したと述べた。
米アップル(Apple)もパーラーに対し、ユーザーらが同アプリのプラットフォームを利用して議事堂襲撃のように違法な暴力行為を計画するのを阻止する対策を取らなければ、アップストア(App Store)から削除する可能性があると警告したと報じられている。
大統領選で不正が行われたとするドナルド・トランプ(Donald Trump)大統領の主張を支持する保守派の人々は、内容が不確かな投稿をチェックするフィルタリング機能のないソーシャルメディアサイトに続々と流れている。
そうした中で右派の人気を集めているのが、パーラーや、新興ケーブル局のニュースマックス(Newsmax)、動画投稿アプリのランブル(Rumble)などだ。いずれも、ツイッター(Twitter)とフェイスブック(Facebook)が陰謀論に警告ラベルを貼って公開範囲を制限する方針に異議を唱えている。
ツイッターとフェイスブックは多様な考え方にオープンなプラットフォームを維持する取り組みを続けながら、情報操作やデマの対応に追われている。
一方、パーラーや類似サイトは、人種差別主義者や反ユダヤ主義者をはじめ、憎悪コンテンツの投稿や暴力行為の助長を理由に他のプラットフォームで利用を禁じられた人々からの人気を集めている。
・米保守層に人気のSNS、一時停止へ 過激な投稿が継続(朝日新聞DIGITAL 2021年1月10日)
※米保守層の間で人気を集めている新興SNS「パーラー」が当面、停止することになった。投稿内容への懸念が広がるなか、アマゾンがパーラーへのサーバー提供をやめるためだ。パーラーのジョン・メイツ最高経営責任者(CEO)は9日、「最大で1週間にわたり、サービスを利用できなくなる可能性がある」とパーラーに投稿した。
パーラーをめぐっては、グーグルとアップルも、アプリの配信サービスを取りやめている。トランプ大統領の支持者が6日に連邦議会議事堂に乱入した事件を機に、SNSでの投稿に対するIT企業の厳しい姿勢が顕著となっている。
パーラーは2018年の創業で、ツイッターと似た機能のサービスだ。「検閲のない、表現の自由」がうたい文句で、投稿内容への規制が少ないため、議事堂乱入事件の後も過激な投稿が続いている。ツイッター社が8日、トランプ氏のアカウントを「永久停止」にした後は、保守系のFOXニュースのキャスターらがパーラーへの移行を呼びかけ、8日夜はダウンロードが急増していた。
こうしたなか、グーグルは8日、「暴力を誘発する投稿が続いている」として、自社の配信サービスを通じたパーラーのアプリのダウンロードを停止。アップルも同様にアプリの配信を中断した。メイツ氏は9日、アマゾンが10日夜にサーバー提供を停止すると明かした。
メイツ氏によると、サーバーをアマゾンのクラウド事業部門「AWS」から別の会社に移すまで「最大で1週間は、ネット上でパーラーは使えなくなる可能性がある」という。投稿では「ネット上から表現の自由を完全に取り去ろうとするものだ。巨大IT企業による連携された攻撃で、市場での競争をなくそうとするものだ」と反発した。
・保守派SNS「パーラー」、強制的にオフラインに(AFPBB 2021年1月11日)
※保守派ユーザーが集まるSNSアプリ「パーラー(Parler)」が11日、強制的にオフラインにされたことが明らかになった。アマゾン・ウェブ・サービス(AWS)がパーラーに対し、暴力的なコンテンツを適切に取り締まらなければアマゾンのサーバーへのアクセスを停止すると警告していた。
ウェブサイトが稼働しているかどうか調べることができるサイト「For Everyone Or Just Me」によると、パーラーは日本時間11日午後5時すぎにオフラインとなった。アマゾンはこれまでパーラーにホスティングサービスを提供していたが、パーラーの運営会社は新たなホスティングサービスを確保できなかったとみられる。
※ブログ主コメント:SNSは自前でサーバーを用意しなければ言論の自由を守れない。
・ユーチューブ、トランプ氏の動画投稿を7日間停止(讀賣新聞 2021年1月13日)
※米IT大手グーグル傘下の動画投稿サイト「ユーチューブ」は12日、トランプ米大統領のチャンネルへの新たな動画投稿を、少なくとも7日間停止すると表明した。投稿された動画が暴力につながる懸念があり、規約に違反したと判断した。トランプ氏のチャンネル登録者は約280万人。
トランプ氏の支持者らが連邦議会議事堂を一時占拠した事件以降、SNS大手にはトランプ氏の発信を制限する動きが広がっている。ツイッターは暴力をあおる恐れがあるとして、トランプ氏のアカウントを永久停止したほか、フェイスブックも無期限に凍結する措置に踏み切った。
・ツイートまとめ テーマ:「都市伝説」などの体裁で「萎縮」に導く精神操作や傲り高ぶった「私企業」による言論弾圧を撥ね返す。陰謀追及者は豪傑たるべし!!
https://kokuhiken.exblog.jp/31947582/
〇某「都市伝説」番組を見た。米国の不正選挙疑惑などに触れつつ、「SNSに余計な事を書くな」「ネットは安全ではない」「これからはアナログコミュニケーションの時代」という風に強調していた。最近のネット言論封殺などを見るに裏権力側はやはりネットの拡散力を恐れているらしい。萎縮したら思う壺。
〇SNS企業が検閲と言論封殺を行い、陰謀追及者ならぬ陰謀宣伝者が「ネットはもう安全でないからネットで発言するのは止めよう」と促す。これで大体の狙いは読めるではないか。要するに、ネットで権力批判しない方向に誘導しようとしていると見る。ならば、逆を行けばよい。萎縮せず断固正論を吐くべし。
〇検閲・削除・凍結などの処置は強制的な言論封殺だが、「ネットは怖いからもう発言しないようにしよう」は相手の「恐怖心」(根底にあるのは自己保存欲求)に働きかけて“自主的”にネット言論を止めさせようとする心理的誘導である。硬軟両面の手法。陰謀追及者はいずれにも警戒しておくべきであろう。
〇「陰謀」に言及する論者には主に三つのタイプがあると見ている。①陰謀追及者②陰謀否定論者③陰謀宣伝者。①陰謀追及者は文字通り「陰謀を追及する者」である。CIA製と言われる「陰謀論者」なる呼称は蔑称なので使わない。「陰謀追及者」は「大げさ」と揶揄される事もあるが、端的な呼称に過ぎない。
〇②陰謀否定論者は陰謀の存在を頭ごなしに否定する者である。「陰謀などないだろう」的なふわっとした感覚ではなく、積極的に「陰謀」の存在を否定しにかかる論者である。このタイプは異常に攻撃的なのが特徴である。陰謀追及者を異様に敵視しており、狂人扱いしてくるが、只のブーメランとなっている。
〇③陰謀宣伝者とは、部分的に陰謀情報を暴露したり、陰謀を追及するように見せながら、実際には陰謀を援護・宣伝するタイプである。所謂「紐付き」系“陰謀追及者”もこのタイプに分類できる。陰謀を追及するように見せつつ、結局はNWOを肯定・賛同している。①と③の筋目を明確に意識しないと騙される。
〇思想工作員には②陰謀否定論者と③陰謀宣伝者の2タイプがいると分析。②は左右にいるが、特に自称リベラルに多いと見る。欧米メディアを信じて疑わないタイプである。従来は②が多かったが、ネット陰謀追及界の隆盛で②だけでは対応できなくなったのか、近年では③のタイプも目立つようになっている。
〇③陰謀宣伝者タイプの一つとして「裏権力広報番組」があると見る。例えば「都市伝説」などのテイで結構な陰謀情報を放送で流したりしている。陰謀情報を暴露しつつ、結論部分で裏権力側の意図を微妙に肯定する感じになっているのが特徴である。紐付き系を公共の電波で流していると捉えると分かり易い。
〇「近年では③のタイプ(陰謀宣伝者)も目立つようになっている」と書いたが、実は③タイプの登場は今に始まった事ではなく戦前からある。裏権力側に好都合な思想ツール(ワンワールドに誘導・歴史や伝統文化の改竄・独立的思考を妨げるドグマの刷り込み等)と陰謀情報のセット売り現象は昔からある。
〇②と③の境界にいるようなタイプもいる。例えば、某大東社系工作員は、CIA製と言われる「陰謀論」「陰謀論者」という蔑称を平気で使いつつ、時には陰謀追及者風を装って人工芝運動などを叩くそぶりを見せていた。このようなダブルシンク(二重思考)的な態度は裏権力工作員の典型的な特徴だと言える。
〇思考というものは静態的ではなく動態的なものである。つまり、思考は止まっているのではなく常に動いている。しかも、時間的な幅を持っている。ある一連の思考の流れがあるとする場合、最初の思考と最後の思考が同質とは限らない。陰謀宣伝者の言説では入口で反NWOと思わせて終わりで親NWOに誘導する。
〇つまり、陰謀宣伝者の言説では、人間の思考の時間的な流れに沿って、徐々に思考の方向性をずらすように誘導する。最初はNWO批判のつもりで耳を傾けていたのに、いつのまにかNWOを肯定するように仕向けられている。時間の流れに沿って徐々に軌道をずらされると、思考を誘導されている事に気付きにくい。
〇こういった思考誘導を破るには、常に原則に立ち返って自分の思考をチェックする事が有効だと考える。謂わば「自分の思考を観察する」視点を持つ。思考誘導者と言えども、他人の脳みそに直接手を突っ込んで操作する事はできない。自分の思考を自らチェックしおかしな方向に行ってないかを常に確認する。
〇要するに「徐々に考えを変えていく」という事です。
〇「考え」は変わり得るものだが、誰かの都合で故意に変えられてしまうのは危ない。自分で考えた上で良い方向に変わるのはよいが、悪い方向に変えられてはならない。やはり常に原則に立ち戻って自分の思考をチェックする事だ大事だと考える。事実や道理(論理などを含む)に即して思考をチェックする。
〇「徐々に考えを変えていく」は「ゆでガエル」とも似ている。徐々に水を加熱すると、気付かぬ内にいつの間にか茹でられてしまっているという、よく使われる喩え。思考の方向を徐々にずらされると「気付かぬ内に思考が変えられてしまった」という事になりかねない。陰謀宣伝はそういう巧妙な手口である。
〇いきなり「考えを変えろ!」と言うのではなく、最初はこちらの考えに沿いつつ、徐々に方向性をずらしていく。巧妙だ。例えば、戦前に「猶太批判」から入り、いつの間にか「日本人と猶太人で世界統治を」という結論に至った者がいた。一体どういう経路でこうなるのか。「徐々に」としか言いようがない。
〇今や米国大統領のアカウントすら凍結するツイッター社。ツイ社は、平気でデマを垂れ流す・女性にハラスメント・「処〇」などという暴力的言葉を平気で使う某新左翼系アカウントを放置していた事を知っている。「米大統領とじゃ影響力が違う」は通用しない。一般アカウントも凍結しまくっているだろう。
〇弾圧対象を思想信条で恣意的に選別していると見る。特に自称リベラルや大東社系左翼が優遇されていると見る。「デマ垂れ流し」「女性にセクハラ的暴言」「“〇刑”なる暴力的発言」等々、「やってはいけない」を全部やっている大東社系左翼は凍結どころか、シャドウバンすらなかった(TLで見たので)。
〇フェビアン主義者やその亜流と言うべき自称リベラルという薄ら偽善者が欧米の「エスタブリッシュメント」の主流である。長年のネオリベ政策・グローバリズムに痛めつけれてきた民衆の怒りを「陰謀論」の一言で片づけるのが特徴である。SNS企業はかかるイデオロギーを基準として言論弾圧を行っている。
〇「憲法などで国家権力に縛りをかけて自由を保障する」という19世紀的な自由主義では、もはや「言論の自由」を保障する事が出来なくなっている。今や私企業が言論統制の主体である。「私企業」という建前をフルに利用して「立憲主義」の建前をまんまとすり抜け、恣意的な基準で言論統制を行っている。
〇私企業の恣意的な基準により米国大統領の「言論の自由」すら奪う事ができる。「自由」を侵害する主体として「政府」だけを想定するモデルは既に時代錯誤となっている。国家権力は強力ではあるが、今や国家権力すら左右するのが巨大多国籍企業や国際金融資本である。真の「権力」の所在を見極めるべき。
〇「今や国家権力すら左右する」と書いたが、「今や」ではなく、近代以降(それ以前から?)の欧米諸国や明治以後の我が国は元からそうだと言うべきかもしれない。特に、英国などは「国民国家」というよりも、ヴェネチア的な金融寡頭支配体制を移植された「金融国家」という性質が元から強いと見ている。
〇「ブラックウォーター」の如き傭兵会社が戦争の担い手として勢力を拡大してきたように、「言論弾圧」に於いてもSNS企業の如き「私企業」が担い手になっている。「戦争」も「言論弾圧」も“民営化”(私営化)というのが、最近の傾向である。「工作員」もネットのゴロツキチンピラの類が“担い手”だろう。
〇これまで無数の工作員に遭遇してきたが、その中でもトップ3に入るくらいに暴力的な輩が凍結もシャドウバンもされてなかったので、個人的な経験からしても言論統制の恣意性を実感的に知っているつもりである。工作員のデマ攻撃などには自分で筆誅反撃を喰らわせるので別にいいが、言論弾圧は許せない。
〇ところで、フェビアン主義はベルンシュタインの修正マルクス主義やフランクフルト学派の思想などと大体同じ範疇と捉えている。細かく見れば違いがあろうが、「急進的な暴力革命を志向するボリシェビキ主義以外の漸進主義的な社会主義(結社主義)思想」と括っている。国連もこのイデオロギーに基づく。
〇所謂「リベラル」とは文字通りの単なる「自由主義者」ではなく、「ボリシェビキ主義以外の漸進主義的な社会主義(結社主義)思想」の立場を指す呼称と捉える。欧米の「エリート」はこういう「リベラル」のポーズを取るのがお決まりである。美辞麗句を並べ立てるが、露骨なネオリベと中身は変わらない。
〇自称リベラルは基本的にエリート主義であって、美辞麗句を並べ立てるが、その実民衆の痛みには鈍感(どころか加虐?)である。ネオリベ・グローバリズム政策の推進で痛みを強いられてきた民衆の怒りを「陰謀論」の一言で片付ける。美辞麗句を並べ立てるが、実際は功利主義者で利益の確保に余念がない。
〇これが欧米の“エスタブリッシュメント”(政治家からメディアまで)とやらの平均的なあり方だと見る(裏権力の中枢はさらにおどろおどろしいと思われる)。国内の自称リベラルはこれの口真似の輩に過ぎない。彼らがもっともらしい理屈を拵えてネット言論統制を推し進めている。
〇「誹謗中傷デマ垂れ流し」「女性にセクハラ暴言」「『処KEI』などの暴力的発言」など、「やっちゃいけない事」を「全部やっている」観のある某工作員は凍結どころか、シャドウバンすらされてない様子だったが、彼奴は「陰謀論」「陰謀論者」という言葉でよく罵っていた。この語は「免罪符」なのやも。
〇「陰謀論」という「思考停止語」を使って陰謀追及者を攻撃する輩は、如何に暴力的な言動をしていようとも、言論弾圧の対象とはならず、むしろ保護されるのかもしれない。〇〇論ではなく事実か否かが重要なのだが、「陰謀論」は思考や検証自体を抑止する方向へ誘導する魔語(マジックワード)である。
〇欧米の“リベラルなエリート”は自らの利益を美辞麗句でデコレーションするのが巧みである。SDGsや「グレート・リセット」などが典型である。彼らの利益に抵触する言論は尤もらしい口実を付けて弾圧する。「胸糞が悪い偽善的利己主義者」という形容ができる。裏権力中枢はもっとグロテスクなものだろう。
〇“リベラルなエリート”は「自由を重んじる人々」ではなく、むしろ逆なのは、彼らが言論統制にためらいがないどころか積極的に推進している事でも分かる。「リベラル」はニュースピークの一種と捉えるべき。文字通りに受け取るのは危ない。紳士淑女を偽装するタイプの裏権力メンバーの名乗りに過ぎない。
〇これも「名付けの魔術」の一種である。言論の自由を軽んじ言論統制を推進する勢力に「リベラル(自由な・自由主義者など)」と名付ける事で実態を誤魔化す事ができる。所謂「リベラルなエリート」を「正名」すると、「私利私欲を美辞麗句で飾るのが巧みな、偽善的な利己主義者」という風になるだろう。
〇ダボス会議が今年のテーマとする「グレート・リセット」は、「私利私欲を美辞麗句で飾るのが巧みな、偽善的な利己主義者」らが推進している計画に他ならない。国際秘密力の中枢はこの程度の形容では収まらない極悪非道ぶりだろうが、表面に現れる欧米エリートは大体「リベラル」を装っている事が多い。
〇「名付け」は「対象を〇〇(名称)として捉える」という「(概念的)思考の過程」そのものである。「名付け」は「〇〇は××である」という構造を持つ「思考」の基礎。思考誘導とは思考を同調させる事、即ち「同じように考える」ように仕向ける事。という事は、「名付け」の同調は思考の同調に直結する。
〇「〇〇は××である」という文の形式を「判断」と呼ぶとする。ある哲学者が、何かに「名前を付ける」事は「判断」の構造を持っているという趣旨の事を指摘していて目から鱗であった。「〇〇は××である」という「判断」を構成する名詞「〇〇」は「これは〇〇である」という「判断」だという捉え方である。
〇この考察を参考にすると、「名付け」とは「思考・判断」そのものという事になるので、「名付け」の同調は「思考・判断」の同調に直結すると分かる。例えば、「陽性者」を「感染者」と「名付ける」だけで「陽性者の増大」を「感染者の増大」と考えるように仕向けられる。これが「名付けの魔術」である。
〇「名前」は、それ自体であるものではなく、「誰かが、ある対象を、〇〇として捉えた」という思考・判断の軌跡である。事物を如何なる名称で呼ぶかは、只の形式論ではなく、思考のあり方自体に関わっている。例えば、陽性者を「感染者」と名付けるのは、陽性者を「感染者と捉える(考える)」事である。
〇「名付け」を疎かにすると、「いつの間にか思考を操られる」という事にもなりかねない。「陽性者」は「感染者」ではなく、「売国者」は「愛国者」ではない。事実・実態にそぐわない「名付け」は、思考をあらぬ方向に導く。意図的に不適当な「名付け」をする事で思考を操る術が「名付けの魔術」である。
〇ある言説に「陰謀論」というレッテルを貼り付ける事も「名付けの魔術」である。「陰謀論」を「思考停止語」と書いたが、あくまで比喩的な表現であり、正確には「思考誘導語」である。ある言説を「陰謀論」という負のイメージのある名称で呼ぶ事で、否定的に評価する=思考するように仕向けるのである。
〇本当に「思考停止」した人は「思考誘導」されない。東洋の伝統思想では、概念的思考が停止した状態は「無分別」などと呼ばれる。人間は普通は概念的思考が回転しているのが常態である。これを自らに有利な方向に誘導しようとするのが「思考誘導」であり、その為の強力な方法が「名付けの魔術」である。
〇「概念的思考が停止した状態は「無分別」などと呼ばれる」と書いたが、個人的には、概念的思考を行っていても「概念的思考に執着しない・引きずられない」状態をも「無分別」と呼んでいいのではないかと考える。「執着せずに、滞りなく、自由自在に独立的に思考する」事も「無分別」としてよいと思う。
〇欧米の「リベラルなエリート」の典型メルケルがツイ社批判とは一瞬「どういう風の吹き回しか?」と思えるが、「法に基づいて言論を制限せよ」と言っているようにも見える。形式的法治主義はマキャベリズムの常套手段でもある。「悪法も法なり」ではなく「法」の中身が肝心だ。
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN113R30R10C21A1000000
〇再考察。「名付け」の元にある概念的思考は認識世界の分節化(二つに分ける事)。概念的思考の停止が「無分別」で「二つに分けない=不二」である。「不二(二ではない)」と「一」は異なる。「一」は「二、三...」と相対する。「ワンワールド」は「一」に執着する故に実はどこまでも二元論的である。
〇人間は概念的思考が回転しているのが常態であるにもかかわらず「概念的思考の停止」を想定する事は概念の相対化に資する。概念の相対化とは、概念を実体視せず、概念に執着しない事である。これによって概念に引きずり回されて思考誘導される事態を回避する事にもなる。逆に概念を自由自在に駆使する。
〇あくまでも個人的一考察に過ぎないが、このように原理的に考察する事で、「名付けの魔術」の効力を相対化する事ができると考える。「仕組み」に自覚的でないから、諸々の「言葉の魔術」やら「概念の罠」に引っ掛かる。予め「仕組み」を考察しておく事で、より自覚的となり、思考誘導の防止に資する。
〇「多」を否定し「一」に執着するのが「ワンワールド」主義である。「一」は「非一」と対比する事で「一」として成り立つので、「一」に執着するワンワールドはどこまでも二元論的である。概念的思考が起動する事で「一」も「非一」も成り立つ。概念的思考そのものが停止すると「一」ではなく「不二」。
〇概念的思考のゼロ地点「不二」を自覚すると、わざわざ「一」にしようとはしないだろう。「多」も「一」も概念に過ぎない。それぞれの由来で自然に成り立っている国や文化を大事にすればよいだけである。そうできずに、「一」に執着するのは、「一つにして支配する」事に執着しているからに他ならない。
〇「名付けの魔術」「シンボリズム」「ワンワールド主義」は全て概念的思考の産物なので、概念的思考を分析する事でこれらへの根本的批判が可能である。その為には、自分自身が概念に引きずられないようにする為に、概念的思考のゼロ地点を想定し、そこに依拠する方法は、個人的には有効だと考えている。
〇「不二(二ではない)」を自覚しないから「一」を志向するとも言える。「一」に執着するワンワールド主義者は実は「多」にも「破壊」という形で執着している。「多」も「二」も「一」も概念的思考の産物である。どう捉えても概念の範囲を出ない。その事を自覚すると敢えて「一」にしようとしなくなる。
〇概念的思考自体の吟味に比べ、「一元論」に対抗するのに「多元論」を持ち出すのは論理としては未だしである。物事を「〇元」に分けるのは概念的思考の働きなので、あまり変わらないと言えるからである。多元論と一元論の関係は多文化主義とワンワールドの関係を考えると分かり易い。容易に他に転じる。
〇「多」も「一」も人間が世界を認識する為の概念に過ぎない。見方によってどちらも妥当する。例えば、あらゆる物体に引力が作用する点では「一」でも、全く同じ物体はない点では「多」である。謂わば「理」は「一」でも、「事」は「多」である。この峻別が出来ない者が「世界を一つに」などと言い出す。
〇「幽霊の 正体見たり 枯れ尾花」と言うように、「名付けの魔術」もカラクリを見破ると、実は大した事はない。だが、概念に引きずりまわされると只の「枯れ尾花」が「幽霊」の如く悩ます。「コロナ」を「悪霊」と呼ぶ方もいるが、一理ある。裏権力の「コロナ禍」宣伝は「幻術」の如きものと捉えている。
〇「概念的思考のゼロ地点を想定」と書いたが、概念的思考が起動していない又は停止している状態という程の意味である。この状態では「名付けの魔術」を含むあらゆる思考誘導・シンボリズム・思想工作等が無効化する。何故なら、それらは全て「概念的思考」の産物だからである。元がなければ末もなし。
〇だが、人間は常に概念的思考が回転しているので、実際に「概念的思考のゼロ地点」に到達する事は至難の業である。現実には中々実現困難なこのような状態を想定する意味とは。按ずるに、この状態を想定する事で概念的思考を相対化し概念的思考に引きずられず(嵌まり込まず)に済む効果があると見る。
〇五輪書空の巻に「有る所を知りて無き所を知る、是則ち空也」とあり。この「有る所」が概念的思考だとすると、「概念的思考のゼロ地点」は「無き所」である。この両方を知る事で万全となる。概念的思考は不可欠だが、それに惑わされるのも事実。故に「概念的思考の無き所」を想定し相対化するのである。
〇概念的思考を相対化した結果、概念的思考に執着して引きずり回される事がない為に思考誘導等に嵌められる事がない一方で、自由自在に概念を駆使して自分の意見を言語化する事が出来るようになる(と思う)。自分が出来ているという意味ではなく、その方向性で鍛錬すると実際にそうなると直感している。
〇「概念的思考のゼロ地点」はパソコンの復元ポイントに似ていると思う。ウイルスに感染する等しても復元ポイントに戻ると元の状態を再現できる可能性がある如く、「ゼロ地点」を設定して、そこに依拠する事で思考誘導・シンボリズム・思想工作の影響を無効化し、冷静な思考を取り戻す事が出来るのでは。
〇「都市伝説」の類に対する態度は、「真に受ける」か「馬鹿にする」かに大別される。前者より後者の方がマシかもしれないが、せっかくの考察・分析の機会を失する恐れもある。耐性がさえあれば、オカルトでも都市伝説でも、そういうテイで行われる思想工作や情報操作を疑い分析の材料にする事が出来る。
〇ある意味、民俗学の態度に似ている。民俗学の「都市伝説」に対する態度は「真に受ける」のでも「馬鹿にする」のでもなく、「何故そういうものが発生したか」などを考察する所にある。陰謀追及に於ける「オカルト」「都市伝説」の扱いもそれに似ている。耐性があれば森羅万象が分析・考察の材料になる。
〇先述の「概念的思考のゼロ地点」の設定は、この「耐性」を養うのにも資するのも考える。「オカルト」でも「都市伝説」でも言葉によって成り立っているので概念的思考なくしては成り立たない。概念的思考を相対化する事で偏執的世界観の影響を遮断しつつ、冷静かつ果敢に対象を分析する事が可能となる。
〇「都市伝説」などのテイで流される情報操作や思想工作には部分的に事実が含まれている事もあるからこそ、多くの人々を幻惑出来る訳なので、そういうものを端から馬鹿にしたり笑いものにしても殆ど意味はない。むしろ、「都合が悪いから否定するんだ」と思い込ませて増々盲信させる事にもなりかねない。
〇都市伝説などを真に受ける人に対して頭ごなしに否定して笑いものにしても殆ど効果はない。単に馬鹿にするだけに終われば情報を分析・考察する機会を失う事にもなる。どんなにくだらなく見える情報でも、「情報」である以上は誰かが流したものである。そこにある意図や目的を分析するのも有意義である。
〇「都市伝説」というテイで「事実」に「嘘」を混ぜて発信し全体を「トンデモ」に見せる事で、そこに含まれる事実を否定させる手口も考えられる。結局、「真に受ける」のも「頭ごなしに否定する」のも、思考誘導工作者からすると大差はないという事だろう。陰謀追及者は耐性のある冷静な分析者たるべき。
〇米連邦議会「襲撃」事件を受けてメディアが行っている「陰謀論者は全員危ない奴ら」みたいな印象操作のように、「一部を全体に敷衍して貶める」という手口は裏権力工作員の常套手段である。マッチポンプ臭い「襲撃」事件と同じくトンデモ臭いテイで誘導情報を流しつつ「陰謀論者は」と貶める訳である。
〇ネトウヨからネトサヨに転向したり、熱心なオカルトマニアが急に「と学会」的スタンスに鞍替え等、極端から極端にブレる事はよくある話である。両極端は両建に通じる。陰謀情報に対しても、冷笑主義的な否定論者と偏執的な盲信者の極端な二類型は実は大差がない。これも両建の一種と言ってよいだろう。
〇偏執的な両極端には執着の臭みがある。両極端に嵌まると容易に両建の罠に落ちる。陰謀追及者たる者には事実を冷静に分析・考察する姿勢が求められる。事実に即するという原則に立脚する事で、偏執的な極論に陥る事無く、中正な思考を行なう事が出来ると考える。これが両建を破る事にも繋がると思う。
〇裏権力側の各種思想ツールがいかにくだらないものでも、それを分析・考察する事には意味がある。むしろ、分析・考察して正体を暴露する事で騙される被害者が出るのを防止する事ができると考える。くだらなくもおぞましいものの影響を遮断する耐性と、冷静な分析力・思考力を鍛錬し、果敢に挑むべし。
https://twitter.com/kikuchi_8/status/1343992511644061696
(了)

(上)アカウントが凍結されたトランプ米大統領のツイッター
※米短文投稿サイトのツイッターは6日、トランプ大統領の支持者らの米議会占拠を巡り、トランプ氏の動画などの投稿が選挙に関する同社規定に繰り返し違反したとし、アカウントを12時間凍結すると発表した。今後も規定に違反した場合、永久に停止すると警告した。米交流サイト大手フェイスブック(FB)も同日、動画を削除するとともにトランプ氏のページを24時間凍結すると発表した。
トランプ氏のツイッターのアカウントやFBが凍結されたのは大統領就任以来初めて。ツイッターは一時凍結の解除の条件に、米大統領選の不正を主張する動画投稿などを削除するよう求めた。
・トランプ氏のアカ凍結は「検閲」、メキシコ大統領がSNS各社を非難(AFPBB 2021年1月8日)
※メキシコのアンドレス・マヌエル・ロペスオブラドール(Andres Manuel Lopez Obrador)大統領は7日、ソーシャルメディア各社が米連邦議会議事堂への乱入を扇動したとして、ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領のアカウント凍結したことを「検閲」と呼んで非難した。
ロペスオブラドール氏は記者会見で、「検閲はよくない。ツイッター(Twitter)やフェイスブック(Facebook)が誰かを検閲し、メッセージを送る権利を剥奪するのはよくない。同意できない、容認できない」と語った。
さらに、投稿内容が有害かどうかを判断するのは企業ではなく国家の責任だと指摘。ソーシャルメディアでは自由な自己表現が認められるべきだと訴えた。
ツイッターとフェイスブックは6日、トランプ氏が昨年11月の大統領選挙に不正があったと繰り返し主張したことを受けて、トランプ氏のアカウントを凍結。フェイスブックは7日、トランプ氏が「民主的に選出された政府に対する暴力的な反乱を扇動するために」フェイスブックを使ったとして、アカウント凍結措置を無期限で延長した。
ロペスオブラドール氏は議会乱入については、「米国民が解決すべき問題」とだけ述べた。
※ブログ主コメント:実に正論。国家による検閲も問題だけどね。最終判断は情報の受け手の各自が判断すべき。
・トランプ氏、別アカウントで反論 ツイッター社が即削除(朝日新聞DIGITAL 2021年1月9日)
※米ツイッター社がトランプ米大統領のアカウントを永久停止したことを受け、トランプ氏は8日夜、別のツイッターアカウントから「ツイッターの従業員たちは民主党員や急進左翼と連携し、私や私に投票した7500万人を黙らせるため、私のアカウントを削除した」と反論した。ツイッター社は直後に、これらの一連のツイートを削除する措置をとった。
ツイッター社は8日、6日の米連邦議会議事堂の乱入事件にからみ、約8870万人のフォロワーがいるトランプ氏本人のツイッターアカウント(@realDonaldTrump)を永久停止にした。一方で、トランプ氏には、約3340万人のフォロワーがいる米大統領としてのアカウント(@POTUS)もある。トランプ氏はこのアカウントから8日夜に反論のツイートをしたが、これらの投稿も直後に表示されなくなった。
ツイッター社は8日夜、朝日新聞の取材に「別のアカウントを使って、停止措置を逃れることは我々の規約に反する。@POTUSからのツイートについては対策をとった」と説明し、ツイートを削除したことを明らかにした。
@POTUSというアカウントは英語で「米国大統領」の略語で、バイデン次期大統領にも引き継がれるため、ツイッター社はアカウント停止などの措置はとらないものの、今後もツイート削除などの対応はとるものとみられる。
・グーグル、極右ユーザー集まるアプリ「パーラー」をストアから削除(AFPBB 2021年1月9日)
※米IT大手グーグル(Google)は8日、米連邦議会議事堂で起きた暴動などを扇動する恐れがある「言語道断のコンテンツ」が含まれているとして、SNSアプリ「パーラー(Parler)」をアプリストアから削除したと発表した。同アプリは、他のソーシャルメディアのプラットフォームで検閲処分を受けたと主張する極右のユーザーの「たまり場」のようになっている。
グーグルはAFPの取材に対し、「パーラーのアプリ上で、米国で続発している暴力行為を扇動しようとする投稿が相次いでいることは認識している」と説明。「治安が脅かされる緊急事態が今なお続いていることを踏まえ」、こうした問題にアプリ側が対処するまでグーグルプレイ(Google Play)から削除したと述べた。
米アップル(Apple)もパーラーに対し、ユーザーらが同アプリのプラットフォームを利用して議事堂襲撃のように違法な暴力行為を計画するのを阻止する対策を取らなければ、アップストア(App Store)から削除する可能性があると警告したと報じられている。
大統領選で不正が行われたとするドナルド・トランプ(Donald Trump)大統領の主張を支持する保守派の人々は、内容が不確かな投稿をチェックするフィルタリング機能のないソーシャルメディアサイトに続々と流れている。
そうした中で右派の人気を集めているのが、パーラーや、新興ケーブル局のニュースマックス(Newsmax)、動画投稿アプリのランブル(Rumble)などだ。いずれも、ツイッター(Twitter)とフェイスブック(Facebook)が陰謀論に警告ラベルを貼って公開範囲を制限する方針に異議を唱えている。
ツイッターとフェイスブックは多様な考え方にオープンなプラットフォームを維持する取り組みを続けながら、情報操作やデマの対応に追われている。
一方、パーラーや類似サイトは、人種差別主義者や反ユダヤ主義者をはじめ、憎悪コンテンツの投稿や暴力行為の助長を理由に他のプラットフォームで利用を禁じられた人々からの人気を集めている。
・米保守層に人気のSNS、一時停止へ 過激な投稿が継続(朝日新聞DIGITAL 2021年1月10日)
※米保守層の間で人気を集めている新興SNS「パーラー」が当面、停止することになった。投稿内容への懸念が広がるなか、アマゾンがパーラーへのサーバー提供をやめるためだ。パーラーのジョン・メイツ最高経営責任者(CEO)は9日、「最大で1週間にわたり、サービスを利用できなくなる可能性がある」とパーラーに投稿した。
パーラーをめぐっては、グーグルとアップルも、アプリの配信サービスを取りやめている。トランプ大統領の支持者が6日に連邦議会議事堂に乱入した事件を機に、SNSでの投稿に対するIT企業の厳しい姿勢が顕著となっている。
パーラーは2018年の創業で、ツイッターと似た機能のサービスだ。「検閲のない、表現の自由」がうたい文句で、投稿内容への規制が少ないため、議事堂乱入事件の後も過激な投稿が続いている。ツイッター社が8日、トランプ氏のアカウントを「永久停止」にした後は、保守系のFOXニュースのキャスターらがパーラーへの移行を呼びかけ、8日夜はダウンロードが急増していた。
こうしたなか、グーグルは8日、「暴力を誘発する投稿が続いている」として、自社の配信サービスを通じたパーラーのアプリのダウンロードを停止。アップルも同様にアプリの配信を中断した。メイツ氏は9日、アマゾンが10日夜にサーバー提供を停止すると明かした。
メイツ氏によると、サーバーをアマゾンのクラウド事業部門「AWS」から別の会社に移すまで「最大で1週間は、ネット上でパーラーは使えなくなる可能性がある」という。投稿では「ネット上から表現の自由を完全に取り去ろうとするものだ。巨大IT企業による連携された攻撃で、市場での競争をなくそうとするものだ」と反発した。
・保守派SNS「パーラー」、強制的にオフラインに(AFPBB 2021年1月11日)
※保守派ユーザーが集まるSNSアプリ「パーラー(Parler)」が11日、強制的にオフラインにされたことが明らかになった。アマゾン・ウェブ・サービス(AWS)がパーラーに対し、暴力的なコンテンツを適切に取り締まらなければアマゾンのサーバーへのアクセスを停止すると警告していた。
ウェブサイトが稼働しているかどうか調べることができるサイト「For Everyone Or Just Me」によると、パーラーは日本時間11日午後5時すぎにオフラインとなった。アマゾンはこれまでパーラーにホスティングサービスを提供していたが、パーラーの運営会社は新たなホスティングサービスを確保できなかったとみられる。
ビッグテックの言論封殺本格化。
— 🗾EartHeartH🐉🇯🇵 (@Earthanks) January 9, 2021
Googleは既にparlorアプリを削除済みで、Appleは24時間以内にTwitterや Facebook並みの検閲ポリシーを導入しなければアプリストアから削除すると警告。
これに賛成したり気にしないのは、封殺する側や、いずれ気づいて封殺される側、これ例外ない。 https://t.co/8123QyEEVJ
Parler のCEO がFOXの電話インタビューで「ビックテックに協力しなければ企業を潰す」と脅された。FOXの大人気MCタッカー・カールソン氏(トランプ大統領とも良好)は「CNNなどマスメディアがFOXを潰す計画がある」ことを訴えている。米国でいま起きている、この恐ろしき言論封殺は日本にもやってくる pic.twitter.com/Olce4nbOfc
— KEIKO KAWASOE (@kawasoe0916) January 11, 2021
※ブログ主コメント:SNSは自前でサーバーを用意しなければ言論の自由を守れない。
・ユーチューブ、トランプ氏の動画投稿を7日間停止(讀賣新聞 2021年1月13日)
※米IT大手グーグル傘下の動画投稿サイト「ユーチューブ」は12日、トランプ米大統領のチャンネルへの新たな動画投稿を、少なくとも7日間停止すると表明した。投稿された動画が暴力につながる懸念があり、規約に違反したと判断した。トランプ氏のチャンネル登録者は約280万人。
トランプ氏の支持者らが連邦議会議事堂を一時占拠した事件以降、SNS大手にはトランプ氏の発信を制限する動きが広がっている。ツイッターは暴力をあおる恐れがあるとして、トランプ氏のアカウントを永久停止したほか、フェイスブックも無期限に凍結する措置に踏み切った。
・ツイートまとめ テーマ:「都市伝説」などの体裁で「萎縮」に導く精神操作や傲り高ぶった「私企業」による言論弾圧を撥ね返す。陰謀追及者は豪傑たるべし!!
https://kokuhiken.exblog.jp/31947582/
〇某「都市伝説」番組を見た。米国の不正選挙疑惑などに触れつつ、「SNSに余計な事を書くな」「ネットは安全ではない」「これからはアナログコミュニケーションの時代」という風に強調していた。最近のネット言論封殺などを見るに裏権力側はやはりネットの拡散力を恐れているらしい。萎縮したら思う壺。
〇SNS企業が検閲と言論封殺を行い、陰謀追及者ならぬ陰謀宣伝者が「ネットはもう安全でないからネットで発言するのは止めよう」と促す。これで大体の狙いは読めるではないか。要するに、ネットで権力批判しない方向に誘導しようとしていると見る。ならば、逆を行けばよい。萎縮せず断固正論を吐くべし。
〇検閲・削除・凍結などの処置は強制的な言論封殺だが、「ネットは怖いからもう発言しないようにしよう」は相手の「恐怖心」(根底にあるのは自己保存欲求)に働きかけて“自主的”にネット言論を止めさせようとする心理的誘導である。硬軟両面の手法。陰謀追及者はいずれにも警戒しておくべきであろう。
〇「陰謀」に言及する論者には主に三つのタイプがあると見ている。①陰謀追及者②陰謀否定論者③陰謀宣伝者。①陰謀追及者は文字通り「陰謀を追及する者」である。CIA製と言われる「陰謀論者」なる呼称は蔑称なので使わない。「陰謀追及者」は「大げさ」と揶揄される事もあるが、端的な呼称に過ぎない。
〇②陰謀否定論者は陰謀の存在を頭ごなしに否定する者である。「陰謀などないだろう」的なふわっとした感覚ではなく、積極的に「陰謀」の存在を否定しにかかる論者である。このタイプは異常に攻撃的なのが特徴である。陰謀追及者を異様に敵視しており、狂人扱いしてくるが、只のブーメランとなっている。
〇③陰謀宣伝者とは、部分的に陰謀情報を暴露したり、陰謀を追及するように見せながら、実際には陰謀を援護・宣伝するタイプである。所謂「紐付き」系“陰謀追及者”もこのタイプに分類できる。陰謀を追及するように見せつつ、結局はNWOを肯定・賛同している。①と③の筋目を明確に意識しないと騙される。
〇思想工作員には②陰謀否定論者と③陰謀宣伝者の2タイプがいると分析。②は左右にいるが、特に自称リベラルに多いと見る。欧米メディアを信じて疑わないタイプである。従来は②が多かったが、ネット陰謀追及界の隆盛で②だけでは対応できなくなったのか、近年では③のタイプも目立つようになっている。
〇③陰謀宣伝者タイプの一つとして「裏権力広報番組」があると見る。例えば「都市伝説」などのテイで結構な陰謀情報を放送で流したりしている。陰謀情報を暴露しつつ、結論部分で裏権力側の意図を微妙に肯定する感じになっているのが特徴である。紐付き系を公共の電波で流していると捉えると分かり易い。
〇「近年では③のタイプ(陰謀宣伝者)も目立つようになっている」と書いたが、実は③タイプの登場は今に始まった事ではなく戦前からある。裏権力側に好都合な思想ツール(ワンワールドに誘導・歴史や伝統文化の改竄・独立的思考を妨げるドグマの刷り込み等)と陰謀情報のセット売り現象は昔からある。
〇②と③の境界にいるようなタイプもいる。例えば、某大東社系工作員は、CIA製と言われる「陰謀論」「陰謀論者」という蔑称を平気で使いつつ、時には陰謀追及者風を装って人工芝運動などを叩くそぶりを見せていた。このようなダブルシンク(二重思考)的な態度は裏権力工作員の典型的な特徴だと言える。
〇思考というものは静態的ではなく動態的なものである。つまり、思考は止まっているのではなく常に動いている。しかも、時間的な幅を持っている。ある一連の思考の流れがあるとする場合、最初の思考と最後の思考が同質とは限らない。陰謀宣伝者の言説では入口で反NWOと思わせて終わりで親NWOに誘導する。
〇つまり、陰謀宣伝者の言説では、人間の思考の時間的な流れに沿って、徐々に思考の方向性をずらすように誘導する。最初はNWO批判のつもりで耳を傾けていたのに、いつのまにかNWOを肯定するように仕向けられている。時間の流れに沿って徐々に軌道をずらされると、思考を誘導されている事に気付きにくい。
〇こういった思考誘導を破るには、常に原則に立ち返って自分の思考をチェックする事が有効だと考える。謂わば「自分の思考を観察する」視点を持つ。思考誘導者と言えども、他人の脳みそに直接手を突っ込んで操作する事はできない。自分の思考を自らチェックしおかしな方向に行ってないかを常に確認する。
〇要するに「徐々に考えを変えていく」という事です。
〇「考え」は変わり得るものだが、誰かの都合で故意に変えられてしまうのは危ない。自分で考えた上で良い方向に変わるのはよいが、悪い方向に変えられてはならない。やはり常に原則に立ち戻って自分の思考をチェックする事だ大事だと考える。事実や道理(論理などを含む)に即して思考をチェックする。
〇「徐々に考えを変えていく」は「ゆでガエル」とも似ている。徐々に水を加熱すると、気付かぬ内にいつの間にか茹でられてしまっているという、よく使われる喩え。思考の方向を徐々にずらされると「気付かぬ内に思考が変えられてしまった」という事になりかねない。陰謀宣伝はそういう巧妙な手口である。
〇いきなり「考えを変えろ!」と言うのではなく、最初はこちらの考えに沿いつつ、徐々に方向性をずらしていく。巧妙だ。例えば、戦前に「猶太批判」から入り、いつの間にか「日本人と猶太人で世界統治を」という結論に至った者がいた。一体どういう経路でこうなるのか。「徐々に」としか言いようがない。
〇今や米国大統領のアカウントすら凍結するツイッター社。ツイ社は、平気でデマを垂れ流す・女性にハラスメント・「処〇」などという暴力的言葉を平気で使う某新左翼系アカウントを放置していた事を知っている。「米大統領とじゃ影響力が違う」は通用しない。一般アカウントも凍結しまくっているだろう。
〇弾圧対象を思想信条で恣意的に選別していると見る。特に自称リベラルや大東社系左翼が優遇されていると見る。「デマ垂れ流し」「女性にセクハラ的暴言」「“〇刑”なる暴力的発言」等々、「やってはいけない」を全部やっている大東社系左翼は凍結どころか、シャドウバンすらなかった(TLで見たので)。
〇フェビアン主義者やその亜流と言うべき自称リベラルという薄ら偽善者が欧米の「エスタブリッシュメント」の主流である。長年のネオリベ政策・グローバリズムに痛めつけれてきた民衆の怒りを「陰謀論」の一言で片づけるのが特徴である。SNS企業はかかるイデオロギーを基準として言論弾圧を行っている。
〇「憲法などで国家権力に縛りをかけて自由を保障する」という19世紀的な自由主義では、もはや「言論の自由」を保障する事が出来なくなっている。今や私企業が言論統制の主体である。「私企業」という建前をフルに利用して「立憲主義」の建前をまんまとすり抜け、恣意的な基準で言論統制を行っている。
〇私企業の恣意的な基準により米国大統領の「言論の自由」すら奪う事ができる。「自由」を侵害する主体として「政府」だけを想定するモデルは既に時代錯誤となっている。国家権力は強力ではあるが、今や国家権力すら左右するのが巨大多国籍企業や国際金融資本である。真の「権力」の所在を見極めるべき。
〇「今や国家権力すら左右する」と書いたが、「今や」ではなく、近代以降(それ以前から?)の欧米諸国や明治以後の我が国は元からそうだと言うべきかもしれない。特に、英国などは「国民国家」というよりも、ヴェネチア的な金融寡頭支配体制を移植された「金融国家」という性質が元から強いと見ている。
〇「ブラックウォーター」の如き傭兵会社が戦争の担い手として勢力を拡大してきたように、「言論弾圧」に於いてもSNS企業の如き「私企業」が担い手になっている。「戦争」も「言論弾圧」も“民営化”(私営化)というのが、最近の傾向である。「工作員」もネットのゴロツキチンピラの類が“担い手”だろう。
〇これまで無数の工作員に遭遇してきたが、その中でもトップ3に入るくらいに暴力的な輩が凍結もシャドウバンもされてなかったので、個人的な経験からしても言論統制の恣意性を実感的に知っているつもりである。工作員のデマ攻撃などには自分で筆誅反撃を喰らわせるので別にいいが、言論弾圧は許せない。
〇ところで、フェビアン主義はベルンシュタインの修正マルクス主義やフランクフルト学派の思想などと大体同じ範疇と捉えている。細かく見れば違いがあろうが、「急進的な暴力革命を志向するボリシェビキ主義以外の漸進主義的な社会主義(結社主義)思想」と括っている。国連もこのイデオロギーに基づく。
〇所謂「リベラル」とは文字通りの単なる「自由主義者」ではなく、「ボリシェビキ主義以外の漸進主義的な社会主義(結社主義)思想」の立場を指す呼称と捉える。欧米の「エリート」はこういう「リベラル」のポーズを取るのがお決まりである。美辞麗句を並べ立てるが、露骨なネオリベと中身は変わらない。
〇自称リベラルは基本的にエリート主義であって、美辞麗句を並べ立てるが、その実民衆の痛みには鈍感(どころか加虐?)である。ネオリベ・グローバリズム政策の推進で痛みを強いられてきた民衆の怒りを「陰謀論」の一言で片付ける。美辞麗句を並べ立てるが、実際は功利主義者で利益の確保に余念がない。
〇これが欧米の“エスタブリッシュメント”(政治家からメディアまで)とやらの平均的なあり方だと見る(裏権力の中枢はさらにおどろおどろしいと思われる)。国内の自称リベラルはこれの口真似の輩に過ぎない。彼らがもっともらしい理屈を拵えてネット言論統制を推し進めている。
〇「誹謗中傷デマ垂れ流し」「女性にセクハラ暴言」「『処KEI』などの暴力的発言」など、「やっちゃいけない事」を「全部やっている」観のある某工作員は凍結どころか、シャドウバンすらされてない様子だったが、彼奴は「陰謀論」「陰謀論者」という言葉でよく罵っていた。この語は「免罪符」なのやも。
〇「陰謀論」という「思考停止語」を使って陰謀追及者を攻撃する輩は、如何に暴力的な言動をしていようとも、言論弾圧の対象とはならず、むしろ保護されるのかもしれない。〇〇論ではなく事実か否かが重要なのだが、「陰謀論」は思考や検証自体を抑止する方向へ誘導する魔語(マジックワード)である。
〇欧米の“リベラルなエリート”は自らの利益を美辞麗句でデコレーションするのが巧みである。SDGsや「グレート・リセット」などが典型である。彼らの利益に抵触する言論は尤もらしい口実を付けて弾圧する。「胸糞が悪い偽善的利己主義者」という形容ができる。裏権力中枢はもっとグロテスクなものだろう。
〇“リベラルなエリート”は「自由を重んじる人々」ではなく、むしろ逆なのは、彼らが言論統制にためらいがないどころか積極的に推進している事でも分かる。「リベラル」はニュースピークの一種と捉えるべき。文字通りに受け取るのは危ない。紳士淑女を偽装するタイプの裏権力メンバーの名乗りに過ぎない。
〇これも「名付けの魔術」の一種である。言論の自由を軽んじ言論統制を推進する勢力に「リベラル(自由な・自由主義者など)」と名付ける事で実態を誤魔化す事ができる。所謂「リベラルなエリート」を「正名」すると、「私利私欲を美辞麗句で飾るのが巧みな、偽善的な利己主義者」という風になるだろう。
〇ダボス会議が今年のテーマとする「グレート・リセット」は、「私利私欲を美辞麗句で飾るのが巧みな、偽善的な利己主義者」らが推進している計画に他ならない。国際秘密力の中枢はこの程度の形容では収まらない極悪非道ぶりだろうが、表面に現れる欧米エリートは大体「リベラル」を装っている事が多い。
〇「名付け」は「対象を〇〇(名称)として捉える」という「(概念的)思考の過程」そのものである。「名付け」は「〇〇は××である」という構造を持つ「思考」の基礎。思考誘導とは思考を同調させる事、即ち「同じように考える」ように仕向ける事。という事は、「名付け」の同調は思考の同調に直結する。
〇「〇〇は××である」という文の形式を「判断」と呼ぶとする。ある哲学者が、何かに「名前を付ける」事は「判断」の構造を持っているという趣旨の事を指摘していて目から鱗であった。「〇〇は××である」という「判断」を構成する名詞「〇〇」は「これは〇〇である」という「判断」だという捉え方である。
〇この考察を参考にすると、「名付け」とは「思考・判断」そのものという事になるので、「名付け」の同調は「思考・判断」の同調に直結すると分かる。例えば、「陽性者」を「感染者」と「名付ける」だけで「陽性者の増大」を「感染者の増大」と考えるように仕向けられる。これが「名付けの魔術」である。
〇「名前」は、それ自体であるものではなく、「誰かが、ある対象を、〇〇として捉えた」という思考・判断の軌跡である。事物を如何なる名称で呼ぶかは、只の形式論ではなく、思考のあり方自体に関わっている。例えば、陽性者を「感染者」と名付けるのは、陽性者を「感染者と捉える(考える)」事である。
〇「名付け」を疎かにすると、「いつの間にか思考を操られる」という事にもなりかねない。「陽性者」は「感染者」ではなく、「売国者」は「愛国者」ではない。事実・実態にそぐわない「名付け」は、思考をあらぬ方向に導く。意図的に不適当な「名付け」をする事で思考を操る術が「名付けの魔術」である。
〇ある言説に「陰謀論」というレッテルを貼り付ける事も「名付けの魔術」である。「陰謀論」を「思考停止語」と書いたが、あくまで比喩的な表現であり、正確には「思考誘導語」である。ある言説を「陰謀論」という負のイメージのある名称で呼ぶ事で、否定的に評価する=思考するように仕向けるのである。
〇本当に「思考停止」した人は「思考誘導」されない。東洋の伝統思想では、概念的思考が停止した状態は「無分別」などと呼ばれる。人間は普通は概念的思考が回転しているのが常態である。これを自らに有利な方向に誘導しようとするのが「思考誘導」であり、その為の強力な方法が「名付けの魔術」である。
〇「概念的思考が停止した状態は「無分別」などと呼ばれる」と書いたが、個人的には、概念的思考を行っていても「概念的思考に執着しない・引きずられない」状態をも「無分別」と呼んでいいのではないかと考える。「執着せずに、滞りなく、自由自在に独立的に思考する」事も「無分別」としてよいと思う。
〇欧米の「リベラルなエリート」の典型メルケルがツイ社批判とは一瞬「どういう風の吹き回しか?」と思えるが、「法に基づいて言論を制限せよ」と言っているようにも見える。形式的法治主義はマキャベリズムの常套手段でもある。「悪法も法なり」ではなく「法」の中身が肝心だ。
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN113R30R10C21A1000000
〇再考察。「名付け」の元にある概念的思考は認識世界の分節化(二つに分ける事)。概念的思考の停止が「無分別」で「二つに分けない=不二」である。「不二(二ではない)」と「一」は異なる。「一」は「二、三...」と相対する。「ワンワールド」は「一」に執着する故に実はどこまでも二元論的である。
〇人間は概念的思考が回転しているのが常態であるにもかかわらず「概念的思考の停止」を想定する事は概念の相対化に資する。概念の相対化とは、概念を実体視せず、概念に執着しない事である。これによって概念に引きずり回されて思考誘導される事態を回避する事にもなる。逆に概念を自由自在に駆使する。
〇あくまでも個人的一考察に過ぎないが、このように原理的に考察する事で、「名付けの魔術」の効力を相対化する事ができると考える。「仕組み」に自覚的でないから、諸々の「言葉の魔術」やら「概念の罠」に引っ掛かる。予め「仕組み」を考察しておく事で、より自覚的となり、思考誘導の防止に資する。
〇「多」を否定し「一」に執着するのが「ワンワールド」主義である。「一」は「非一」と対比する事で「一」として成り立つので、「一」に執着するワンワールドはどこまでも二元論的である。概念的思考が起動する事で「一」も「非一」も成り立つ。概念的思考そのものが停止すると「一」ではなく「不二」。
〇概念的思考のゼロ地点「不二」を自覚すると、わざわざ「一」にしようとはしないだろう。「多」も「一」も概念に過ぎない。それぞれの由来で自然に成り立っている国や文化を大事にすればよいだけである。そうできずに、「一」に執着するのは、「一つにして支配する」事に執着しているからに他ならない。
〇「名付けの魔術」「シンボリズム」「ワンワールド主義」は全て概念的思考の産物なので、概念的思考を分析する事でこれらへの根本的批判が可能である。その為には、自分自身が概念に引きずられないようにする為に、概念的思考のゼロ地点を想定し、そこに依拠する方法は、個人的には有効だと考えている。
〇「不二(二ではない)」を自覚しないから「一」を志向するとも言える。「一」に執着するワンワールド主義者は実は「多」にも「破壊」という形で執着している。「多」も「二」も「一」も概念的思考の産物である。どう捉えても概念の範囲を出ない。その事を自覚すると敢えて「一」にしようとしなくなる。
〇概念的思考自体の吟味に比べ、「一元論」に対抗するのに「多元論」を持ち出すのは論理としては未だしである。物事を「〇元」に分けるのは概念的思考の働きなので、あまり変わらないと言えるからである。多元論と一元論の関係は多文化主義とワンワールドの関係を考えると分かり易い。容易に他に転じる。
〇「多」も「一」も人間が世界を認識する為の概念に過ぎない。見方によってどちらも妥当する。例えば、あらゆる物体に引力が作用する点では「一」でも、全く同じ物体はない点では「多」である。謂わば「理」は「一」でも、「事」は「多」である。この峻別が出来ない者が「世界を一つに」などと言い出す。
〇「幽霊の 正体見たり 枯れ尾花」と言うように、「名付けの魔術」もカラクリを見破ると、実は大した事はない。だが、概念に引きずりまわされると只の「枯れ尾花」が「幽霊」の如く悩ます。「コロナ」を「悪霊」と呼ぶ方もいるが、一理ある。裏権力の「コロナ禍」宣伝は「幻術」の如きものと捉えている。
〇「概念的思考のゼロ地点を想定」と書いたが、概念的思考が起動していない又は停止している状態という程の意味である。この状態では「名付けの魔術」を含むあらゆる思考誘導・シンボリズム・思想工作等が無効化する。何故なら、それらは全て「概念的思考」の産物だからである。元がなければ末もなし。
〇だが、人間は常に概念的思考が回転しているので、実際に「概念的思考のゼロ地点」に到達する事は至難の業である。現実には中々実現困難なこのような状態を想定する意味とは。按ずるに、この状態を想定する事で概念的思考を相対化し概念的思考に引きずられず(嵌まり込まず)に済む効果があると見る。
〇五輪書空の巻に「有る所を知りて無き所を知る、是則ち空也」とあり。この「有る所」が概念的思考だとすると、「概念的思考のゼロ地点」は「無き所」である。この両方を知る事で万全となる。概念的思考は不可欠だが、それに惑わされるのも事実。故に「概念的思考の無き所」を想定し相対化するのである。
〇概念的思考を相対化した結果、概念的思考に執着して引きずり回される事がない為に思考誘導等に嵌められる事がない一方で、自由自在に概念を駆使して自分の意見を言語化する事が出来るようになる(と思う)。自分が出来ているという意味ではなく、その方向性で鍛錬すると実際にそうなると直感している。
〇「概念的思考のゼロ地点」はパソコンの復元ポイントに似ていると思う。ウイルスに感染する等しても復元ポイントに戻ると元の状態を再現できる可能性がある如く、「ゼロ地点」を設定して、そこに依拠する事で思考誘導・シンボリズム・思想工作の影響を無効化し、冷静な思考を取り戻す事が出来るのでは。
〇「都市伝説」の類に対する態度は、「真に受ける」か「馬鹿にする」かに大別される。前者より後者の方がマシかもしれないが、せっかくの考察・分析の機会を失する恐れもある。耐性がさえあれば、オカルトでも都市伝説でも、そういうテイで行われる思想工作や情報操作を疑い分析の材料にする事が出来る。
〇ある意味、民俗学の態度に似ている。民俗学の「都市伝説」に対する態度は「真に受ける」のでも「馬鹿にする」のでもなく、「何故そういうものが発生したか」などを考察する所にある。陰謀追及に於ける「オカルト」「都市伝説」の扱いもそれに似ている。耐性があれば森羅万象が分析・考察の材料になる。
〇先述の「概念的思考のゼロ地点」の設定は、この「耐性」を養うのにも資するのも考える。「オカルト」でも「都市伝説」でも言葉によって成り立っているので概念的思考なくしては成り立たない。概念的思考を相対化する事で偏執的世界観の影響を遮断しつつ、冷静かつ果敢に対象を分析する事が可能となる。
〇「都市伝説」などのテイで流される情報操作や思想工作には部分的に事実が含まれている事もあるからこそ、多くの人々を幻惑出来る訳なので、そういうものを端から馬鹿にしたり笑いものにしても殆ど意味はない。むしろ、「都合が悪いから否定するんだ」と思い込ませて増々盲信させる事にもなりかねない。
〇都市伝説などを真に受ける人に対して頭ごなしに否定して笑いものにしても殆ど効果はない。単に馬鹿にするだけに終われば情報を分析・考察する機会を失う事にもなる。どんなにくだらなく見える情報でも、「情報」である以上は誰かが流したものである。そこにある意図や目的を分析するのも有意義である。
〇「都市伝説」というテイで「事実」に「嘘」を混ぜて発信し全体を「トンデモ」に見せる事で、そこに含まれる事実を否定させる手口も考えられる。結局、「真に受ける」のも「頭ごなしに否定する」のも、思考誘導工作者からすると大差はないという事だろう。陰謀追及者は耐性のある冷静な分析者たるべき。
〇米連邦議会「襲撃」事件を受けてメディアが行っている「陰謀論者は全員危ない奴ら」みたいな印象操作のように、「一部を全体に敷衍して貶める」という手口は裏権力工作員の常套手段である。マッチポンプ臭い「襲撃」事件と同じくトンデモ臭いテイで誘導情報を流しつつ「陰謀論者は」と貶める訳である。
〇ネトウヨからネトサヨに転向したり、熱心なオカルトマニアが急に「と学会」的スタンスに鞍替え等、極端から極端にブレる事はよくある話である。両極端は両建に通じる。陰謀情報に対しても、冷笑主義的な否定論者と偏執的な盲信者の極端な二類型は実は大差がない。これも両建の一種と言ってよいだろう。
〇偏執的な両極端には執着の臭みがある。両極端に嵌まると容易に両建の罠に落ちる。陰謀追及者たる者には事実を冷静に分析・考察する姿勢が求められる。事実に即するという原則に立脚する事で、偏執的な極論に陥る事無く、中正な思考を行なう事が出来ると考える。これが両建を破る事にも繋がると思う。
〇裏権力側の各種思想ツールがいかにくだらないものでも、それを分析・考察する事には意味がある。むしろ、分析・考察して正体を暴露する事で騙される被害者が出るのを防止する事ができると考える。くだらなくもおぞましいものの影響を遮断する耐性と、冷静な分析力・思考力を鍛錬し、果敢に挑むべし。
https://twitter.com/kikuchi_8/status/1343992511644061696
(了)