・南軍将軍像、倒される 「人種差別の象徴」―米首都ワシントン(時事ドットコム 2020年06月20日)



(上)ワシントンで引き倒され、落書きされたアルバート・パイク南部連合(南軍)将軍像=20日未明

※米首都ワシントン市内に設置されていた南北戦争時のアルバート・パイク南部連合(南軍)将軍像が19日深夜、引き倒される騒ぎがあった。白人警官による黒人男性暴行死をきっかけに人種差別抗議デモが広がる中、「法と秩序」を掲げるトランプ政権が取り締まりを強化する可能性もある。

地元テレビによると、80~100人の集団がノースウェスト地区にある将軍像周辺に集結し、像に縄を掛けて引きずり倒した。その後、像にスプレーで落書きをした上、油のようなものを浴びせて火を付けた。

トランプ大統領は騒ぎを受け、ツイッターに「像が倒されて焼かれるのを見ていた首都の警察は、仕事をしていない」と投稿。「あの連中を即刻逮捕すべきだ。国の恥だ」と主張した。
 
米各地では「奴隷解放記念日」に当たる19日、大規模デモが繰り広げられた。人種問題への注目の高まりを背景に、奴隷制を維持した南軍の将軍や兵士の記念像を「人種差別の象徴」と見なし、撤去を求める運動も拡大。像が引き倒される騒ぎが相次いでいる。