・単独犯は不可能…秋葉原通り魔事件を巡るミステリー(Daily News Online 2015年2月28日・3月1日)
※殺人や殺人未遂などの罪に問われ、1、2審で死刑判決を受けていた加藤智大被告(32歳・事件当時25歳)。2月17日、最高裁は、上告審において死刑判決の棄却を求めた加藤の上告を棄却し、死刑が正式に確定した。
2008年6月8日の日曜日、買い物客で賑わう東京・秋葉原の歩行者天国に、2トントラックで突っ込んだ後、居合わせた人々を次々に無差別にナイフで切りつけた。負傷者10人、死亡者7人を出すという最悪の事件となった……まさに白昼の凶行だった。
だが、この惨事を今改めて振り返ったとき、あまりにも不可解な点や謎が多すぎることに気づかされる。被害者の方々には言葉もないが、新聞やテレビが報道したことが、あの日、あの現場で本当に起こっただと、あなたは自信をもって言えるだろうか。
短時間で12人も殺傷……単独犯行では不可能?
「通行人が大勢いる街中、それも歩行者天国で、無差別にナイフを使って、12人も刺せるか? 時間は2分、距離は200メートル」
事件の詳細には触れずに、いきなりこう質問した。不謹慎かもしれないが、現実的な可能性を筆者は知りたかったのである。返ってきた回答は次の通りだ。
「2分で12人も刺せるはずないだろ」(元神奈川県警捜査員)
「テレビゲームじゃないんだぞ」(元公安捜査員)
「どこかの特殊部隊に頼めば可能かもな」(元陸上自衛隊隊員)
いずれも不可能という判断。彼らは単なる素人ではなく、事件や犯罪のエキスパートであり、数々の修羅場を潜り抜けてきた人間たちである。その彼らが「不可能」と言っているのだ。だが、実際に事件は起きた──。
まず第一の疑問は、加藤一人であの犯行が可能だったのかという点だ。衆人環視の状況下で不特定多数の目撃者がいる以上、時間と距離の関係を否定することはできないが、加藤がトラックを降りてから2分(3分説もある)とされる犯行時間、そして加藤が身柄を拘束される瞬間までの距離はわずか200メートル程度しかない。この短かい時間と距離で、あれだけの人間を殺傷することがきわめて難しいことはすでに述べたとおりだ。
また、トラックを降りる前に交差点で人を跳ねた後にかなりの勢いでタクシーに激突している。トラックのフロントガラスの破損や左側前部のへこみを見れば、加藤もかなりの衝撃を受けたはずだが、加藤はすぐに降りて凶行に及んでいる。「痛みを感じない」という点で薬物を使用していた可能性もあるが、薬物反応は出ていない。
「典型的な精神疾患だと思いますが、可能かもしれません。こうした状態では極度の興奮状態になり、ものすごく狭い視野と通常とは違う力が出ます。本人は痛みも何も感じません」(精神科医)
だが、こうした専門家の指摘がある一方で、取り押さえられた瞬間の映像を観る限り、加藤が興奮しているようには見えない。むしろきわめて冷静であり、なによりも不思議なのはまったく息が切れていないことだ。
そして、第18回の公判における検事と加藤との次のやりとりが、この事件の疑問を象徴している。
検察官「今回の事件では数分の間で12人を刺しています。多くの人の体の枢要部を刺しています。武器の素人とは思えませんが、何かゲームのなかで(武器を使う)練習をしていたのではないですか」
加藤「実際に使ったことはありません」
犯行を告知していたのに、直前に全部消した?
ナイフの入手方法も謎が残る。福井県内のショッピングモール内のミリタリーショップで購入された「スローイングナイフ」と呼ばれる、投げて刺すナイフ1本と6本のナイフを加藤は購入したとされるが、防犯カメラには店員と雑談する加藤の姿が残っている。
「計画的な犯行であれば、極力足のつかない方法で買うはずだ。意図的に証拠を残したようにすら思える」(前出元捜査員)
また、精神科医が指摘したように、犯行時に加藤が極度の興奮状態にあったとしても、検事が加藤に質問したように、ナイフを使いこなすことができたかという疑問は残る。
「いくら秋葉原の密集した街中で、手当たり次第とはいえ、軽く斬りつける程度でも正直難しいと思ったよ。たしか被害者は相当深く刺されているよな。素人だからたぶん目いっぱいの力で刺しているはず。でも、そこまで刺せば簡単に抜けないし、血と脂で刃もな……12人もどうだろう」(前出元自衛隊隊員)
凶器の入手先の痕跡を残し、犯行の事前告知や犯行間際までをリアルタイムで実況しておきながら、加藤はなぜか犯行直前に携帯電話のアドレスやメールの類だけはしっかり消去するという、相反する行動をみせている。それはなぜか。
「自分で消したとは思えない。加藤の犯行は自分の存在を世間に認めさせたいがゆえの犯行だったからだ」(前出元捜査員)
では加藤ではないとすれば、誰が消したのか。
「まず考えられるのは警察なり、その上(検察や政府機関)だろう。彼らが消したとすれば、送検後の検察や裁判に備えて事前の余計な情報はできるだけ存在しない方がいいということ。そしてもう1つの可能性は突飛かもしれないが、どこかの段階から、加藤が書き込みをしていない可能性があったということだ。加藤以外の何者かが書き込み、そして消した……と」
だが、加藤は「事件当時の記憶はない」と供述(もちろん証言詐称の可能性は大きい)しながらも、自分が「書いた」と認めている。
「供述は、あくまでも警察が書いた供述だ」(前出捜査員)
そして、第二の謎をめぐっては、もっとミステリアスな展開が待っていた。
警察は犯行を事前に察知していた?
第二の謎は、加藤が浴びたとされる返り血の謎がある。
あの惨劇のニュースを聞いた誰もが、加藤が返り血を浴びたことを“容易に”想像するだろう。だが、ニュースで流れた逮捕時の映像には、逮捕時に転倒した際の血らしきものがみられる(地面にも血が浸みている)が、加藤のベージュのジャケットには返り血がついていない(下記の検証画像参照)。だが、事件翌日の新聞は次のように報道している(一部抜粋)。

検証画像(出典:NNN)
<ベージュのジャケットの胸元は返り血で赤く染まっていたという>(『毎日新聞』2008年6月9日付)
<加藤容疑者は額から血を流し、スーツも返り血を浴びて真っ赤に染まっていた>(『産経新聞』2008年6月10日付)
他にも細かい謎や疑問点はあるが、事件の様相を意図的に捻じ曲げ、世間をミスリードする狙いがあった可能性もある。
「しかし、まるで加藤以外の人間が現場にいたみたいだな」
元公安捜査官がふと言葉を漏らした。彼はこの事件のことはニュース以外では知らないと言うが、前述の状況、静止画像やニュース動画、各報道発表や裁判の資料を渡し、吟味したうえで漏らした言葉だ。
「警察のでっち上げ? 軽々しくは言えないが。逆に検証しているものに(こちらが)惑わされている気もするが。ただ、なにか隠れているな……証拠はないがそんな気はする」
素人が変だと感じているわけではない。30年以上公安という組織に所属し、警察内部の隠蔽や秘匿に詳しい人間が漏らした本音だ。だが、いったい何が隠されているというのか?
「さすがにあれだけの衆人監視の状況で、目撃者の前で加藤以外に別の犯人がいたというのは無理がありすぎる。すべての目撃者を警察側で揃えるわけにもいかないだろうし、余計なネットの書き込みをすべて消すという作業も外国では聞くが、日本では無理だ。そもそもそこまでしてあの事件を起こす理由も見当たらない。つまり、実行者は加藤だが、加藤に指示を出した人間の存在か、洒落にならんが事件が起きるまで放置しておいた可能性がある」
裏には権力側のなにかしらの意図が絡んでいると?
「一連の情報操作が行われたとすればな。ただ動機が見えない」
謎はまだある。ニュース配信された衝撃のスクープ映像は、たまたま現場に居合わせた2名の日本テレビのクルーによって撮影されたというが、2分間というとてつもなく短い犯行の現場に、たまたまテレビクルーがいたとすれば、どれだけ日テレのクルーは運がいいのだろうか。そして、逮捕時の私服姿の男性は駆けつけた私服警官だとされるが、2分で現場に到着することなど可能なのか……?
「無理だろう。万世橋署の私服警官だと言うが、加藤を待ち構えていたとしか思えない。そして、テレビ局は事前にリークされていたとしか考えられない」(前出元公安捜査員)
事件後、さまざまな法改正が実施されていった
「現在、ネットでの犯行予告があれば単語を自動で抽出し、分析できるようなシステムが警察にはある。メールを加藤本人が最後まで打っていたのなら、追っていた可能性は高いと思う」
確かに事件が起きるのを待って逮捕したとなれば多くの謎が氷解する。
事件後、歩行者天国の中止、監視カメラによる監視強化、インターネットの規制強化、銃刀法の改正(刃渡り5・5センチの剣が原則所持禁止)が実施された。
凶悪な事件や世間が震撼する事件が起きメディアがそれらをセンセーショナルに報道する背後で、重要法案が国民の知らない間に粛々と進められるケースは過去にもあった。秋葉原通り魔事件にもこうした背景があったのではないか。
「ただ、加藤が犯行に及ぶように仕掛けたか、犯行を待ったか何か理由があるのは確かだろう。もしくは被害者のなかに何か理由のある誰かが存在した可能性もあるが……」
過去の通り魔事件の系譜を紐解けば、大久保清や宅間守の例をみるまでもなく、事件後に世論は大きく動き、それと連動して法整備の動きがあったことはまぎれもない事実である。
また加藤が“キレる17歳世代”と呼ばれる「酒鬼薔薇聖斗」や西鉄バスジャック事件の「ネオ麦茶」らと同世代であることは意味深だ。加藤を含む3人が起こしたセンセーショナルな事件は結果として、世論を大きく動かし、様々な法整備の動きを加速させた。権力側にとってみれば、法整備のアクションのエクスキューズとして、大いなる貢献を果たしたのが、同世代の3人であり、その3人が起こした事件であったという見方もできる。
酒鬼薔薇事件や西鉄バスジャック事件と同様、「理由なき犯罪世代」という意味不明な標語によって、加藤の死刑の確定とともに、秋葉原通り魔事件の闇も今まさに葬り去られようとしている(文中、一部敬称略)。
(取材・文/林圭介)
※ブログ主コメント:この事件は川崎市登戸通り魔事件と非常によく似ている。
事件の発生そのものがTVが作り出す嘘、虚構なのか(逮捕される役者を撮影し報道。マスゴミもグル)。
そうでないなら(事件そのものは発生しているなら)、犯人役が複数いるのか。殺人技術に優れた実行犯・容疑者の身分提供者(証拠隠滅のため殺される、もしくは、書類(データ)上の架空の存在)・逮捕される役・勾留される役・裁判を受ける役・刑罰を受ける役、など。逮捕の際に、実行犯と逮捕される役のすり替えが行われるのだろう。それが可能なのはもちろん警察自身である。
さらには、実際に事件が発生して犠牲者が出て、逮捕される(芝居)までは行われても、その後に、実際に勾留されているのか?実際に裁判は行われているのか?実際に刑罰は執行されているのか?(司法もグル)
この国が法治国家であるという幻想は捨てなければならない。法治が全く行われていないということではない。現実の物事は1か0ではないということ。普段は行われているが、こういう事件の際は行われないということ。
※殺人や殺人未遂などの罪に問われ、1、2審で死刑判決を受けていた加藤智大被告(32歳・事件当時25歳)。2月17日、最高裁は、上告審において死刑判決の棄却を求めた加藤の上告を棄却し、死刑が正式に確定した。
2008年6月8日の日曜日、買い物客で賑わう東京・秋葉原の歩行者天国に、2トントラックで突っ込んだ後、居合わせた人々を次々に無差別にナイフで切りつけた。負傷者10人、死亡者7人を出すという最悪の事件となった……まさに白昼の凶行だった。
だが、この惨事を今改めて振り返ったとき、あまりにも不可解な点や謎が多すぎることに気づかされる。被害者の方々には言葉もないが、新聞やテレビが報道したことが、あの日、あの現場で本当に起こっただと、あなたは自信をもって言えるだろうか。
短時間で12人も殺傷……単独犯行では不可能?
「通行人が大勢いる街中、それも歩行者天国で、無差別にナイフを使って、12人も刺せるか? 時間は2分、距離は200メートル」
事件の詳細には触れずに、いきなりこう質問した。不謹慎かもしれないが、現実的な可能性を筆者は知りたかったのである。返ってきた回答は次の通りだ。
「2分で12人も刺せるはずないだろ」(元神奈川県警捜査員)
「テレビゲームじゃないんだぞ」(元公安捜査員)
「どこかの特殊部隊に頼めば可能かもな」(元陸上自衛隊隊員)
いずれも不可能という判断。彼らは単なる素人ではなく、事件や犯罪のエキスパートであり、数々の修羅場を潜り抜けてきた人間たちである。その彼らが「不可能」と言っているのだ。だが、実際に事件は起きた──。
まず第一の疑問は、加藤一人であの犯行が可能だったのかという点だ。衆人環視の状況下で不特定多数の目撃者がいる以上、時間と距離の関係を否定することはできないが、加藤がトラックを降りてから2分(3分説もある)とされる犯行時間、そして加藤が身柄を拘束される瞬間までの距離はわずか200メートル程度しかない。この短かい時間と距離で、あれだけの人間を殺傷することがきわめて難しいことはすでに述べたとおりだ。
また、トラックを降りる前に交差点で人を跳ねた後にかなりの勢いでタクシーに激突している。トラックのフロントガラスの破損や左側前部のへこみを見れば、加藤もかなりの衝撃を受けたはずだが、加藤はすぐに降りて凶行に及んでいる。「痛みを感じない」という点で薬物を使用していた可能性もあるが、薬物反応は出ていない。
「典型的な精神疾患だと思いますが、可能かもしれません。こうした状態では極度の興奮状態になり、ものすごく狭い視野と通常とは違う力が出ます。本人は痛みも何も感じません」(精神科医)
だが、こうした専門家の指摘がある一方で、取り押さえられた瞬間の映像を観る限り、加藤が興奮しているようには見えない。むしろきわめて冷静であり、なによりも不思議なのはまったく息が切れていないことだ。
そして、第18回の公判における検事と加藤との次のやりとりが、この事件の疑問を象徴している。
検察官「今回の事件では数分の間で12人を刺しています。多くの人の体の枢要部を刺しています。武器の素人とは思えませんが、何かゲームのなかで(武器を使う)練習をしていたのではないですか」
加藤「実際に使ったことはありません」
犯行を告知していたのに、直前に全部消した?
ナイフの入手方法も謎が残る。福井県内のショッピングモール内のミリタリーショップで購入された「スローイングナイフ」と呼ばれる、投げて刺すナイフ1本と6本のナイフを加藤は購入したとされるが、防犯カメラには店員と雑談する加藤の姿が残っている。
「計画的な犯行であれば、極力足のつかない方法で買うはずだ。意図的に証拠を残したようにすら思える」(前出元捜査員)
また、精神科医が指摘したように、犯行時に加藤が極度の興奮状態にあったとしても、検事が加藤に質問したように、ナイフを使いこなすことができたかという疑問は残る。
「いくら秋葉原の密集した街中で、手当たり次第とはいえ、軽く斬りつける程度でも正直難しいと思ったよ。たしか被害者は相当深く刺されているよな。素人だからたぶん目いっぱいの力で刺しているはず。でも、そこまで刺せば簡単に抜けないし、血と脂で刃もな……12人もどうだろう」(前出元自衛隊隊員)
凶器の入手先の痕跡を残し、犯行の事前告知や犯行間際までをリアルタイムで実況しておきながら、加藤はなぜか犯行直前に携帯電話のアドレスやメールの類だけはしっかり消去するという、相反する行動をみせている。それはなぜか。
「自分で消したとは思えない。加藤の犯行は自分の存在を世間に認めさせたいがゆえの犯行だったからだ」(前出元捜査員)
では加藤ではないとすれば、誰が消したのか。
「まず考えられるのは警察なり、その上(検察や政府機関)だろう。彼らが消したとすれば、送検後の検察や裁判に備えて事前の余計な情報はできるだけ存在しない方がいいということ。そしてもう1つの可能性は突飛かもしれないが、どこかの段階から、加藤が書き込みをしていない可能性があったということだ。加藤以外の何者かが書き込み、そして消した……と」
だが、加藤は「事件当時の記憶はない」と供述(もちろん証言詐称の可能性は大きい)しながらも、自分が「書いた」と認めている。
「供述は、あくまでも警察が書いた供述だ」(前出捜査員)
そして、第二の謎をめぐっては、もっとミステリアスな展開が待っていた。
警察は犯行を事前に察知していた?
第二の謎は、加藤が浴びたとされる返り血の謎がある。
あの惨劇のニュースを聞いた誰もが、加藤が返り血を浴びたことを“容易に”想像するだろう。だが、ニュースで流れた逮捕時の映像には、逮捕時に転倒した際の血らしきものがみられる(地面にも血が浸みている)が、加藤のベージュのジャケットには返り血がついていない(下記の検証画像参照)。だが、事件翌日の新聞は次のように報道している(一部抜粋)。

検証画像(出典:NNN)
<ベージュのジャケットの胸元は返り血で赤く染まっていたという>(『毎日新聞』2008年6月9日付)
<加藤容疑者は額から血を流し、スーツも返り血を浴びて真っ赤に染まっていた>(『産経新聞』2008年6月10日付)
他にも細かい謎や疑問点はあるが、事件の様相を意図的に捻じ曲げ、世間をミスリードする狙いがあった可能性もある。
「しかし、まるで加藤以外の人間が現場にいたみたいだな」
元公安捜査官がふと言葉を漏らした。彼はこの事件のことはニュース以外では知らないと言うが、前述の状況、静止画像やニュース動画、各報道発表や裁判の資料を渡し、吟味したうえで漏らした言葉だ。
「警察のでっち上げ? 軽々しくは言えないが。逆に検証しているものに(こちらが)惑わされている気もするが。ただ、なにか隠れているな……証拠はないがそんな気はする」
素人が変だと感じているわけではない。30年以上公安という組織に所属し、警察内部の隠蔽や秘匿に詳しい人間が漏らした本音だ。だが、いったい何が隠されているというのか?
「さすがにあれだけの衆人監視の状況で、目撃者の前で加藤以外に別の犯人がいたというのは無理がありすぎる。すべての目撃者を警察側で揃えるわけにもいかないだろうし、余計なネットの書き込みをすべて消すという作業も外国では聞くが、日本では無理だ。そもそもそこまでしてあの事件を起こす理由も見当たらない。つまり、実行者は加藤だが、加藤に指示を出した人間の存在か、洒落にならんが事件が起きるまで放置しておいた可能性がある」
裏には権力側のなにかしらの意図が絡んでいると?
「一連の情報操作が行われたとすればな。ただ動機が見えない」
謎はまだある。ニュース配信された衝撃のスクープ映像は、たまたま現場に居合わせた2名の日本テレビのクルーによって撮影されたというが、2分間というとてつもなく短い犯行の現場に、たまたまテレビクルーがいたとすれば、どれだけ日テレのクルーは運がいいのだろうか。そして、逮捕時の私服姿の男性は駆けつけた私服警官だとされるが、2分で現場に到着することなど可能なのか……?
「無理だろう。万世橋署の私服警官だと言うが、加藤を待ち構えていたとしか思えない。そして、テレビ局は事前にリークされていたとしか考えられない」(前出元公安捜査員)
事件後、さまざまな法改正が実施されていった
「現在、ネットでの犯行予告があれば単語を自動で抽出し、分析できるようなシステムが警察にはある。メールを加藤本人が最後まで打っていたのなら、追っていた可能性は高いと思う」
確かに事件が起きるのを待って逮捕したとなれば多くの謎が氷解する。
事件後、歩行者天国の中止、監視カメラによる監視強化、インターネットの規制強化、銃刀法の改正(刃渡り5・5センチの剣が原則所持禁止)が実施された。
凶悪な事件や世間が震撼する事件が起きメディアがそれらをセンセーショナルに報道する背後で、重要法案が国民の知らない間に粛々と進められるケースは過去にもあった。秋葉原通り魔事件にもこうした背景があったのではないか。
「ただ、加藤が犯行に及ぶように仕掛けたか、犯行を待ったか何か理由があるのは確かだろう。もしくは被害者のなかに何か理由のある誰かが存在した可能性もあるが……」
過去の通り魔事件の系譜を紐解けば、大久保清や宅間守の例をみるまでもなく、事件後に世論は大きく動き、それと連動して法整備の動きがあったことはまぎれもない事実である。
また加藤が“キレる17歳世代”と呼ばれる「酒鬼薔薇聖斗」や西鉄バスジャック事件の「ネオ麦茶」らと同世代であることは意味深だ。加藤を含む3人が起こしたセンセーショナルな事件は結果として、世論を大きく動かし、様々な法整備の動きを加速させた。権力側にとってみれば、法整備のアクションのエクスキューズとして、大いなる貢献を果たしたのが、同世代の3人であり、その3人が起こした事件であったという見方もできる。
酒鬼薔薇事件や西鉄バスジャック事件と同様、「理由なき犯罪世代」という意味不明な標語によって、加藤の死刑の確定とともに、秋葉原通り魔事件の闇も今まさに葬り去られようとしている(文中、一部敬称略)。
(取材・文/林圭介)
※ブログ主コメント:この事件は川崎市登戸通り魔事件と非常によく似ている。
事件の発生そのものがTVが作り出す嘘、虚構なのか(逮捕される役者を撮影し報道。マスゴミもグル)。
そうでないなら(事件そのものは発生しているなら)、犯人役が複数いるのか。殺人技術に優れた実行犯・容疑者の身分提供者(証拠隠滅のため殺される、もしくは、書類(データ)上の架空の存在)・逮捕される役・勾留される役・裁判を受ける役・刑罰を受ける役、など。逮捕の際に、実行犯と逮捕される役のすり替えが行われるのだろう。それが可能なのはもちろん警察自身である。
さらには、実際に事件が発生して犠牲者が出て、逮捕される(芝居)までは行われても、その後に、実際に勾留されているのか?実際に裁判は行われているのか?実際に刑罰は執行されているのか?(司法もグル)
この国が法治国家であるという幻想は捨てなければならない。法治が全く行われていないということではない。現実の物事は1か0ではないということ。普段は行われているが、こういう事件の際は行われないということ。