・外出禁止は効果なし? 欧州の意外な調査結果

2020年05月10日

http://www.thutmosev.com/archives/82905185.html

欧州30か国の調査では外出禁止は効果がなかった

※国民総自粛政策は無意味だった

日本では4月7日から外出や営業が強制自粛されているが、それらが実は効果がなかったかも知れない。

英大学の研究チームが欧州30か国について、各国の政策と感染状況について調査し研究論文を「メドアーカイブ」で公開した。

論文によると効果があったのは「休校」「大規模集会禁止」「一部サービス業の営業停止」の3つだけだった。

効果が大きかったのは休校ではっきりした相関関係があり、次にライブイベントやスポーツ大会禁止も効果が認められた。

接触をともなうサービス業禁止も多少の関係が認められたが、その他は効果が認められなかったという。

効果がなかったのは「外出禁止や自粛」「接触を伴わないサービス業の営業禁止」「商店の営業禁止」などだった。

マスクの着用や防護服の類、その他の防疫対策も統計からは関係が認められなかった。

統計に表れなくても着用した個人に効果があった可能性もあり、国や地域全体には影響しなかったのかも知れない。

列に並ぶときに距離を取るようなことも、統計からは成果が不明だった。

日本ではパチンコ店の営業が批判されているが、接触を伴わない遊技施設なのでやはり無関係と言える。

都市の封鎖や移動の禁止も効果がなく、県外者を防止する「県外ナンバー狩り」も無意味だったようです。

花見やパチンコ禁止は必要ない

日本で今までに大規模感染が確認された場所はライブハウス、エステやマッサージ、カラオケ店、サービスを伴う飲食店、スポーツクラブなどでした。

病院など医療施設や介護施設、障碍者施設など接触してサービスする業種に限られています。

クルーズ船は大規模イベントと同じように大勢が集まりしかも密室、自粛休暇で海外旅行に行って感染した人も多い。

こうして見ると大規模感染を起こす場所や施設は限られていて、そうした施設をピンポイントで封鎖すれば良かった。

例えば公園の封鎖や散歩の制限には効果がなかったので、東京都の公園を封鎖したり花見禁止にする必要はなかった。

もっとも公園に大勢が集まったら公園で集団感染する可能性は否定できないので程度問題になる。

禁止すべき業種や封鎖すべき場所が分かればそこだけを禁止し、営業補償などをすることができる。

日本中すべての商店を営業禁止にしたら補償できないが、ごく一部の店だけならもっと手厚い保障が可能でしょう。

日本には自粛自警団のような連中が出現し「自分が自粛しているから他人も貶めないと気が済まない」人たちのようです。

無関係な店を閉店させてもコロナを防止する意味はなく、経済を悪化させて日本を貧乏にするだけです。

営業自粛は感染と関係がある業種だけに絞り、無関係な店は営業再開させるべきでしょう。

だが日本政府は今のところ、どんな政策が効果があったかの検証もしていない。


・路上の消毒剤散布、コロナ除去に効果なし 健康上のリスクも WHO(AFPBB 2020年5月17日)

※世界保健機関(WHO)は16日、複数の国で実施されている路上での消毒剤散布には新型コロナウイルスを除去する効果はなく、むしろ健康上のリスクが生じると警告した。

WHOは、コロナ対策の一環で実施されている清掃や消毒に関する文書で、「路上や市場などの屋外で消毒剤を散布したり薫蒸したりすることは…消毒剤がほこりやごみによって不活性化されることから、COVID-19(新型コロナウイルス感染症)ウイルスなどの病原体を消毒する方法として推奨されていない」と指摘。

さらに、道路や歩道は新型ウイルスの感染原とはされておらず、屋外であっても消毒剤を散布すると「人間の健康に危険」を及ぼす恐れがある指摘した。

また、人への消毒剤散布については「いかなる状況下においても推奨されていない」と強調。「身体的にも精神的にも害を及ぼす可能性がある上、感染者が飛沫(ひまつ)や接触によってウイルスを拡散させる可能性が減るわけでもない」と説明した。塩素などの有毒な化学物質を人に散布することで、目や肌の炎症や気管支けいれん、胃腸への影響が起きる恐れもあるという。

またWHOは、消毒剤を散布しても薬剤が直接触れたところにしか効果はないという研究結果を挙げ、「消毒をするのであれば、消毒剤に浸した布や雑巾を使って行うべきだ」とした。


・衝撃!! 感染防御の手段としてマスクを着けるのは無意味【岩田健太郎教授・感染症から命を守る講義⑰】「新型コロナウイルスの真実」(BEST TIME 2020年7月20日)

岩田 健太郎

https://www.kk-bestsellers.com/articles/-/373860/

※感染症から命を守るための原理原則は、変わらない。この原則を体に染み込ませる決定版。感染症専門医の第一人者・岩田健太郎神戸大学病院感染症教授の最新刊『新型コロナウイルスの真実』をもとに現在の感染者が急増する緊急事態に対し、私たちが「今、できる対策」を連続講義いただいた。「新型コロナウイルス感染症」から自分と家族、人々の命を守るために、今、私たちは何をすべきか。第17回目は、感染経路を理解する上でのマスクをつける意味を学びます。

■マスクはいつ役立つのか

マスクは感染防御のために使う意味はない。この事実と向き合うことが「感染経路」を理解することだ
 
さて、人間が咳をするときに大事になってくるのが、マスクですね。咳をするときに口と鼻の前に布が一枚あると、咳がブロックされて飛沫がその先に飛んでいかない。普通に売られているマスクをサージカルマスクといいますが、要するにサージカルマスクは飛沫が飛ぶのを防止する道具なんです。

逆に、ここを誤解している人も多いんですが、感染を起こしていない人がマスクをするのは無意味です。なぜかというと、飛沫というものは飛び散った後、周りの空間にウワウワと漂っているんですね。だからマスクを着けても、じつは鼻の横やほっぺたの横、顎の下などが隙間だらけなので、飛んでいる飛沫なんてすぐに入ってきてしまうんです。なので、症状のない人が飛沫に対してマスクを着けるのは、全くの無意味です。

マスクには、ウイルスから防御する能力はありません。マスクを作っている会社は「ここの層でウイルスをストップできますよ」みたいに性能を謳っていますが、問題は布の性質ではなくて、隙間があるかないかなんです。

それじゃあ医療用で使ってるN95マスクはどうかというと、じつはあれは密閉性が高くて、隙間がないんですね。ですので、あれをきちっと着けていれば飛沫が飛んできても大丈夫。だから、例えば麻疹の患者さんを診るときにもN95マスクは使われています。

ではなぜ一般向けのマスクをみんなN95マスクにしないんだというと、じつはN95マスクはガスマスクみたいなもので、密閉性が高すぎるんです。息ができなくて、とても長時間は着けていられない。ぼくがエボラの対策でアフリカに行ったときにもこれを装着して入ったんですけど、1時間も経つと結構苦しくて、それ以上はなかなか続けられませんでした。巷にはネットでN 95 マスクを買っている人がいますけど、大体着け方が間違っています。息苦しいから隙間をつくるわけですね。でも説明したとおり、隙間があったら意味がないんですよ。もう全く、マスクの無駄です。

というわけで結局のところ、N95マスクにしても普通のサージカルマスクにしても、防御のために使う意味はありません。

先般のようにマスクが足りないといわれている状況では、病院のようにマスクが必要とされる場所のことを考えると、むしろ逆効果。資源の無駄遣いです。「防御のためにマスクを使うべきではない」とさえ言っていいでしょう。

もちろん、例えば花粉症とかでくしゃみが出る人もいるでしょうし、そういう人までマスクをするのがいけないとは思いませんけど、繰り返しますが、少なくとも防御の手段としてマスクを着けるのは無意味だということはちゃんと理解してください。

逆に、マスクを着けていない人が街の中にいても、「おまえ、マスク着けてないのおかしいじゃないか」というのも間違いです。症状がないならマスクをする必要はないからです。普段、街を歩くときにマスクを着けないのは全然正しい。

私も街でマスクは着けていません。先日、路上で声をかけられて「岩田先生、本当にマスクをしないんですね」と驚かれました。これ以上、あちこちで声をかけられたらマスクをしようかしら(笑)。感染防御に資することのないマスクの使い方をしない。不要な場合は着けない。たとえ、みんなが着用していても。これが、感染経路を理解するということです。