仕事中に気にしすぎてマウスの微かなカチカチ音がしんどくなるので、もう少し雑音があればなあ、と日頃思っているが。

雑音があったらあったでしんどい私が嫌になる。

しかし今朝体調が悪くて、でめ今日は休めない!とふんばって電車に乗り、優先座席にそっと座って耐えていた私の頭の上から。

おそらく礼服を着た小綺麗なおばさんが、でっかい声で携帯電話で話していてつらかった。

忘れ物だとか、鍵だとか、何やら家族に指示しているのかすごい剣幕で。

その少し離れたところに連れの女性がトランクを持ってドア近くに立っており、「戸締まりも~」などと会話に参戦。

いやもう私の体調に関係なくこんな公共の場でこれ以上あんたのプライベート話聞かされたくないわ、と顔を上げたら、ごっつい大口あけてしゃべっていて、そりゃデカイ声でるよな、と一瞬なんか感心したが、やはり耐えられなかったので、頑張ってそれなりの声量で

「ちょっとうるさいんですけど(怒)」

と怒鳴ったら。

「すみません!」

と叫んで光の早さで逃げて行ってびっくりした。

いや、逃げんでも。

逃げたところで同じ車両だけど。

連れの人も一瞬で“私は関係のない人です”みたいな存在感を出していた。

すげえな。

ほどなく駅に着き、そのままなんとか出勤し、仕事をしているうちに体調は良くなっていったので夜には元気に帰宅。

朝はただならぬ顔色だったらしく、社内の友達が本気で心配してくれていた。

いやもうほんとに体調の乱高下に加えて雑音とか気温とか、私の周りにあるものさえもしんどくなるこの病をどこかに投げ捨てたい。

久しぶりに他人に怒りをぶつけてしまったが、やはり電車内などの公共の場所で平気で長電話するような女性は苦手だな。