1992(平成4)年にTBS系列で放送された
午後のワイドショー番組「スーパーワイド」。


この番組のエンディングテーマ曲として使われた曲を
前回に引き続きご紹介します。


1995(平成7)年にNHKの「みんなのうた」に
ちあきなおみの歌唱で紹介された「さとうきび畑」。


1969(昭和44)年にアルバムに収録していた
森山良子が1997(平成9)年に
新たな録音で再び「みんなのうた」に。


これを機会にこの曲が
森山良子の代表曲となったことは
皆さんご存知かと思います。


で、その1年前の1996(平成8)年に
「スーパーワイド」のエンディングテーマ曲に使われたのが
本日取り上げる森山良子の「かくれ恋人」です。


1967(昭和42)年に「この広い野原いっぱい」でデビュー。


その後は「禁じられた恋」や「恋人」など
数多くのヒット曲を世に出し、
美しく透明な声と歌唱力でトップシンガーとして活躍。


1980年代には
TBS系の連続ドラマ「金曜日の妻たちへパートⅢ・恋におちて」や
「男たちによろしく」に女優としてドラマ出演していました。


「かくれ恋人は」レコード会社を移籍し
心機一転、活動を始める楽曲としてふさわしい
力の入った名曲でしたが、
結果はよくありませんでした。


作詞は三浦徳子、作曲は筒美京平。


1970(昭和45)年に発売された
「悪っぽい人だけど」、
1975(昭和50)年に発売された
「恋模様」に次いで
この「かくれ恋人」は久々の筒美作品。


森山良子の曲としてはあまり目立っていませんが、
3作品とも私にとっては強く印象に残る楽曲です。


♪ 今…あなたの肩にもたれて
  窓に黄昏 ざわめきを始めてる
  ドアを背中に 男と女
  刹なさの予感に 瞳を閉じている~


大人の恋の歌、
詞もメロディもセンスがいい。


作詞の三浦徳子は

杏里の「CAT'S EYE」、郷ひろみ「お嫁サンバ」、

八神純子「みずいろの雨」など、数多くのヒット曲の作詞を手がけています。



音楽的には歌謡曲風のAOR、
「Adult-oriented Rock(大人向けのロック)」
といった感じです。


高音のきれいな森山良子ですが、
この曲に関しては
わりと低音を強調した歌唱が魅力でもあります。


筒美京平さんを愛する音楽ファンは
この曲を決して外すことはできません。


♪ かくれ恋人 それもいいじゃない
  誰かが 誰かを 恋しくて
  風にまかれて 小さなlove song
ひそかに くちずさむ


「かくれ恋人」というタイトル通りに
道ならぬ恋をテーマにしているのですが
とても爽やかで新鮮な展開。


聴いて歌って心地よく
スケールもそこそこ大きいこの曲が
なぜ広まらなかったのか不思議です。


2000年代に入ってから
シングル「さいうきび畑」、「涙そうそう」などが大ヒット。


2006(平成18)年には
文化庁より「芸術選奨 文部科学大臣賞」を受賞、
日本を代表するトップ・ヴォーカリストとして
頂点を極めたと言える活躍。


最近はジャズも含めて
いい歌を提供し続けていますが、
森山良子&筒美京平コラボの
貴重な楽曲「かくれ恋人」も
たまには思い出して歌ってほしいと思います。


もちろん、カラオケでもこの曲、

女性・男性、どちらにもおススメです。