前回のお話し

 

そんなわけで、ウン10年ぶりに、自分の曲を作る楽しさを思い出したのです。

 

もともと、人から「どんな歌をうたっているの?」と聞かれた時に、

「こういうものです」と答えられるような音源を作りたくて、ずっと模索しつづけていました。

 

で、とりあえず曲は作ったものの、それをどうカタチにしていいのかわからなくて・・・。

 

DAWソフトを導入して、ドラムを打ち込んで・・・とか思っていたのだけど、なんとなく、それは違うような気がしていた。

 

自分がやりたいのは、生楽器での演奏なんだなって思って。

別に打ち込みが悪いわけじゃないけど、漠然と、自分がやりたい音楽って、とにかく人間が奏でている、ってところが大切なんじゃないかって思って。

 

でもそれって、すごくお金のかかることらしい。。。

お金もかかるし、誰にどう頼んでいいのかもわからない。

 

んで、どうしようかな〜と思っていたら・・・。

 

 

ギタリストの成川マサノリさんが、なぜか急にぽろっと、

「手伝ってあげるよ」と言ってくれた。

でもって、録音機材一式車に積んで、わざわざ愛知県から埼玉まで来てくれた。

 

そして、めっちゃ素敵なギターを入れてくれて、あれよあれよという間に、曲が完成していった。。。

 

一体、何が起こっているのだ?!

まるで何か、見えない力の働きが、後押ししてくれているみたいに。

 

出来上がった曲は、ナリさんのギターの魔法で、見違えるほど良いものになっていた。

まるで、魔法使いがカボチャを馬車に変えたみたいに。

 

 

出来上がった曲を聞いたとき、私ははじめて、ただ純粋に、

「いい曲だな〜」と思いました。

 

ナリさんも、お世辞抜きに、いい曲だねって言ってくれた。

「こんなにちゃんとした曲を作るとは思わなかった。作曲の能力持ってるよ」

とまで言ってくれた・・・

 

自らを、曲作りの天才と呼ぶナリさんが。

 

最初は、まさか〜と思ったのだけど。

1曲1曲出来上がっていくうちに、だんだん自分でも素直にそう思えるようになっていった。

 

それは、飛び上がってガッツポーズをしたいような喜びじゃなくて、ただ淡々と自分の深いところで受け留めるような喜び。

 

 

ずっと、歌を歌うことに対して「おこがましさ」のようなものを感じていました。

それは単純に、技術的な未熟さが、自分で許せないからで、今でもその感じはいっぱいある。

 

だけど曲作りについては、自分で自分をリスペクトしてあげてもいいのかもしれない。。。

dakaraさん、案外やるねって(笑)