「二元代表制」は形だけか?② | 臨床美容師のつぶやき(豊後大野市共育塾)

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昨日の続きで、ゼミ学生からの報告内容が主体になります。石丸伸二さんは市長当時、「選挙で選ばれた議会と市長が徹底議論することが大事」などと対立自体は意に介してない様子でした。


さらに、「改革のために議会との対立を恐れてはいけないし、目立つことは安芸高田市に力を与える。遠く離れた茨城の学生が関心を持ち、来庁してくれたことが端的にその効果では」との学生が喜ぶような発言もしました。 


特に興味深かったのは、「市長退任後、国会議員や知事になることを考えているか?」という質問に対して、「国会に自分のような人間が入っても何も変わらない。安芸高田市がもう大丈夫と言えるようになったら他の自治体の長など、つまりプロの首長のような仕事も面白いと思う」との発言も飛び出したことです。


その後ゼミ学生は、議長、副議長などの方々とも面談し、「議員の居眠りが対立の発端?」に始まり、副市長の選任不同意から二元代表制のあり方までの幅広い質問をしました。


「居眠りでなく病気。診断書を市長に持って行ったがシュレッターで廃棄された」「副市長案は事前に話がまったくなく、提案後も何をやりたいのか十分な説明がなかった。議論は十分にした」との回答でした。 


市長との対立については「激しすぎる対立は市民が分断され、まちが崩壊してしまう恐れがあるので、市長が挑発してもそれには乗らない。市外の人が注目しているが、市民には対立を好ましいとは思わない人が多い」とのことでした。


「この対立に、市の有力者、知事や国会議員が仲介するような動きは」との問いには、市長・議長ともそのような動きはなく、市側からも希望するような状況にもないとのことで、面談後の学生の感想を集約しました。


「市長の確固たる信念に基づく遠慮無しの対応は気持ちいいぐらい」「議長や副議長の対応は報道や動画だとどうかなと思っていたが、随分と裏事情があり、批判すべきものばかりではなかったと感じた」とありました。


さらに、「議会それぞれの議員には自分なりの考えがあって、本当に市のことを考え抜いているようだ」「二元代表制の対立は想定されたものであるが、相互に不信感が満載であり、信頼関係があった中での激論・対立が実現できればいいのでは」というものでした。


安芸高田市への訪問調査の1カ月後、安芸高田市のある市民団体の方から、おおよそ次のような手紙が当ゼミに届きました。すなわち、「石丸市長就任後、市長と議会の確執は収拾の付かない状況でこの閉塞状況を打開するために市民活動団体を結成した。 


市長は議員からどう喝されたとか、マスコミが偏向報道している等の攻撃をしているが、これらは根拠がなく、市民も市長の言動のおかしさに少しずつ気づいてきている。学生には真実を見極めて、研究活動に取り組んでほしいし、今回の面談で何を感じたのかを教えてほしい」との趣旨でした。  


学生としては、先ほどの面談後の感想を述べた上で「この問題は本来の話し合いの場・機能がないことに原因があり、冷静にかつ互いの意見を尊重することから始めるべきではないでしょうか」といった回答をしました。


学生ゼミに市民団体と、この広がりも市にとっては良いことと思います。もう少し長くなりそうなので続きはまた明日にします。ではまた明日。