「暗黙知」と「経験知」に対する「形式知」 | 臨床美容師のつぶやき(豊後大野市共育塾)

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本日のテーマは深読みになります。何かの拍子に「暗黙知」とい言葉が入ってきました。暗黙知だから暗黙の了解で、みんなが知っている知識のように感じましたが、どうやら少し違いました。暗黙知は経験知とも呼ばれるそうでこれならわかります。

経験知とは、経験したことで得た知識のことです。いろんな現場で培われた、勘や感覚などとして体得された知識のことです。その経験から推測して得られる値が経験値になります。そうなれば暗黙値もあるはずです。

暗黙値は「最善な設定値ではないが概ね幅広い環境で動作するであろう暫定的かつ汎用的な設定値のこと」となっていました。「経験」と「暗黙」の本来の意味は個別では違いますが、そこに「知」や「値」が付くとほぼ同じような扱われてます。

ロールプレイングゲームなどで、キャラクターの成長度を示す数値として使用されます。現実世界においても、経験・体験・見聞などを通じて知識や技術を向上させていくことを「経験知を積む」と表現する場合があります

この暗黙知と経験知に対向するのが形式知になります。形式知は、言語化でき、他者へ共有できる知識です。形式知は、明確に表現できるため伝達や共有が容易であり、学習や業務の効率化に役立ちます。

形式知の例としては、企業内では従業員マニュアル、業務フローといった形で生かされているものがあります。また、システム操作マニュアル、営業のガイドラインといった文書も形式知といえます。

ここで「知」と「値」の違いも気になります。知は、経験によって成長した度合いを数量化したもので、経験の程度を表現する言葉です。値は、データ分析の基礎となる代表値で、平均値、中央値、最頻値の3種類があるようです。

暗黙知と経験知はどちらが一般的なのかも気になります。経験知と暗黙知は、どちらも経験や勘に基づく主観的な知識です。経験知は、我々の体験と密接に結びついています。暗黙知は、経験的に使っている知識ですが簡単に言葉で説明できない知識です。

具体的には、長年の経験者しか理解していない業務のノウハウなどがあげられます。暗黙知には、実践経験を通してのみ獲得できる「身体的な暗黙知」と、世界観や視点といった「認知的な暗黙知(メンタル・モデル)」の2つに分類されます。

簡単そうで結構ややこしかったですね。暗黙知も経験知も意味はほぼ一緒です。これはデータ化もできますが、完ぺきにはまずできないでしょう。人間は個別に一人ひとりが違うので、細かく見れば他人のデータは使えなくて参考程度になるでしょう。

本日の深読みはAIに対しても意味があったと思います。人間の暗黙知(経験知)は、AIに対抗する意味でも価値はまだまだありそうです。ではまた明日。