学歴が理由で結婚を認めてくれない | 毒親・モラハラ問題 親子療法協会 

学歴が理由で結婚を認めてくれない

 

影宮です。

おはようございます。

 

今日のお話は、

 

「結婚」

 

についてです。

 

昨今は結婚願望が持てずに未婚の人たちが増えているみたいですね。

 

その原因の一つに私は親の問題もあるのではないかと考えています。

 

私のもとを訪ねる相談者の方々にも、

 

「親が結婚を許してくれません」

「親が猛反対して頭が痛いです」

「親に結婚相手を認めてもらうためにはどうすれば良いのでしょうか?」

 

という悩みを抱えた人がほんとうにたくさんいます。

 

もちろん親が人生の先輩としての正しい視点で、子供の結婚に異を唱えるならばそれは一つの親の意見として子供側も聴く耳を持つことは大切だとは思いますが、

 

・親のコンプレックスから生じるもの

・子どもを食い物にするためのもの

・世間のレッテルを物差しにしたもの

 

である場合はいかがなものでしょうか?

 

例えばこういう事例がありました。

 

「婚約者が高卒だということで結婚を反対します。でも彼は真面目に仕事をする人でお給料も人並みに頂いています。確かに高卒ではありますが、仕事に関してはとても熱心で、とてもプライドを持って取り組んでいます。そのことを伝えても父は、(所詮、高卒だろ)と切り捨てるようなことしか言いません。父は確かに高学歴な部類に入る人かもしれませんが、私から見て正直、会社員としては出世コースから外れて窓際と呼ばれるような立場にあるようです。そんな父の姿を見ている私は、(良い大学を出ても社会に出てうだつがあがらないなら意味がない)と思うことがあります。どうしたら、父は婚約者のことを認めてくれるでしょうか?」

 

こういう話は良くあります。

また逆もしかりです。

 

「良い大学出ても中卒の私より稼げないじゃないか。大学なんて何の意味があるの?」

 

どちらにしても(過去に抱えた劣等感)が根底にあります。

 

「前者は不遇な今の現実を受け入れたくない。私はもっと認められるべき」

「後者は過去は学歴で色々と悔しいこともあったが、今の私は認められている」

 

どちらも過去を引きずっていることには変わりはありません。

 

この相談者のお父さんは、

 

「今の自分を受け入れることができないこと」

 

が原因となって娘が紹介した相手を嫌悪しています。

 

「高学歴の俺が、どうしてこんな悔しい思いをしなければならないんだ。俺を認めない連中が悪い。この高学歴の俺が認められないのに高卒なんてもっと認められるはずがない。いや、高卒の人間なんて認めるべきじゃない。なぜなら高学歴の俺でさえこんなに悔しい思いをしているんだから。世間の奴らは俺のことを何も分かっていない」

 

現状をきちんと受け入れることができずに、

過去の栄光にすがりついている父親は、

 

高卒の彼が許せないわけではなく、

 

「今の自分を許せていない」

 

ことが理由となって婚約者の彼にその悔しさをぶつけているに過ぎません。

*現状が不遇で学歴にすがっている人によく見られる心理現象の一つです。

 

この場合は、いくら父親に婚約者の良いところを伝えてもあまり意味がありません。伝えようとすればするほど父親は反発するでしょう。

*またこの娘さんが高卒の彼を選択したこともお父さんの姿が背景にあります。

 

この問題は娘さんそして高卒の婚約者に問題があるのではなく、お父さん自身の心の問題なので、娘さんにはどうすることもできません。

*こういう時にお母さんがうまく間を取り持つことができれば良いのですが、親子の間に信頼関係が築かれていない家では中々難しいですね。

 

このような問題に対する選択は、

 

1 親の反対を押し切って結婚する

2 親の意見を聞き入れて彼との結婚を諦める

3 第3者に意見してもらい父親に冷静になってもらう

 

などあると思います。

 

1の選択は娘さんご本人にしっかりとした覚悟があれば良いでしょう。

2の選択は「そもそもその相手と本当に結婚を望んでいたのか?」を問われると思います。

3の選択は、1の選択をする前の最終譲歩として利用すると良いかと思います。

 

このような結婚についての問題は、

 

「共依存、親のコンプレックス、子供の親に対する信頼感、親夫婦の関係」

 

など様々な問題が複雑に絡み合っている場合が多く、

 

「親が結婚を認めてくれない」

 

という表層的な部分だけで考えると何が何だかわからなくなり、どんどん話がもつれていきます。

 

こういう問題はとにかく親を客観的に見つめて対処することが大切です。

*もちろん自分自身の心も同じように。

 

 

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